世界各地の旧市街の街並み42カ所をご紹介します★
アジア20カ所、アフリカ3カ所、中南米10カ所、ヨーロッパ9カ所。世界遺産に登録された街は33カ所。
いずれも、幾世代にも渡る歴史の連なりと、古の風情を感じさせる魅力的な街並みです。
- アジアの旧市街
- 麗江古城(中国)【世界遺産】
- 蘇州の旧市街(中国)
- ビガン歴史地区(フィリピン)【世界遺産】
- ハノイ旧市街(ベトナム)
- 古都ホイアン(ベトナム)【世界遺産】
- オールドダッカ(バングラデシュ)
- ジャイサルメール(インド)【世界遺産】
- ゴアの歴史地区(インド)
- フォート・コーチン(インド)
- 古都パタン(ネパール)【世界遺産】
- 古都バクタプル(ネパール)【世界遺産】
- ゴール歴史地区(スリランカ)【世界遺産】
- ヒヴァのイチャン・カラ(ウズベキスタン)【世界遺産】
- ブハラ歴史地区(ウズベキスタン)【世界遺産】
- イスタンブール歴史地区(トルコ)【世界遺産】
- アレッポ歴史地区(シリア)【世界遺産】
- 古代都市ダマスカス(シリア)【世界遺産】
- サナア旧市街(イエメン)【世界遺産】
- シバームの旧城塞都市(イエメン)【世界遺産】
- トビリシ歴史地区(ジョージア)
- アフリカの旧市街
- 中南米の旧市街
- ヨーロッパの旧市街
- 旅のまとめ記事
アジアの旧市街
麗江古城(中国)【世界遺産】
中国雲南省北西部にある「麗江(丽江:Lijiang)」の街並みです。
麗江の標高は約2400m、町は、納西(ナシ)族という少数民族によって、宋の末期から元の初期に造られました。
旧市街である「麗江古城」は、石畳の道と瓦屋根の建物が連なる歴史的な街並みで、青い民族衣装を着たナシ族の女性たちの姿が印象的です。
蘇州の旧市街(中国)
「蘇州(苏州:Suzhou)」は、中国江蘇省の中心都市。
街中に運河が流れる水の都。「東洋のヴェニス」とも称される町です。春秋時代には呉の都として、五代時代には呉越国の都として栄えました。
蘇州旧市街は、環状の堀に囲まれた区域で、背の低い古い建物が並び、運河が張り巡らされています。世界遺産の庭園などもここにあります。
ビガン歴史地区(フィリピン)【世界遺産】
「ビガン(Vigan)」は、フィリピン北部にあるイロコス・スル州の州都。フィリピンで最もスペイン情緒を味わえる町です。
16世紀後半、ビガンはスペインの植民都市となり、17世紀にはイロコス州の中心都市として栄えました。
町の中心にある「メナ・クリソロゴ通り」には、石畳が敷き詰められ、両脇にはスペイン風のコロニアルな建物が建ち並び、カレッサと呼ばれる馬車が走ります。
ハノイ旧市街(ベトナム)
ベトナムの首都「ハノイ(Hà Nội)」
ホアンキエム湖の北側に広がるハノイの旧市街。
上の写真の区域は「ハノイ36通り」と呼ばれています。11世紀に李朝がこの町を首都と定めて以降、19世紀初頭に阮朝が首都をフエに移すまで、ハノイは王都として栄えました。その繁栄の風情を今も残すのが、「ハノイ36通り」です。
界隈にはたくさんの屋台があり、路地には小さな店がびっしりと並び、多くの地元の人と、外国人観光客で賑わっています。
古都ホイアン(ベトナム)【世界遺産】
ベトナム中部にある「ホイアン(Hội An)」、ダナンの南にある古い港町です。
「ホイアン」は16世紀から17世紀にかけて、海のシルクロードの中継地として栄えたそうです。ホイアンの交易範囲は日本、中国からインド、そして、遠くアフリカ、ヨーロッパにまで及んでいたといいます。当時のホイアンは世界中の商人たちが集う重要な国際貿易都市でした。
江戸幕府の貿易禁止令が出されるまでは日本人も数多く来訪し、ホイアンには日本人町が形成されていました。
上の写真の橋は、町のモニュメントともなっている「日本人橋」です。
オールドダッカ(バングラデシュ)
バングラデシュの首都「ダッカ(Dhaka:ঢাকা)」
ムガル帝国の時代にベンガル州の州都として繁栄し、その旧市街である「オールドダッカ」には、ラールバーグフォートやスター・モスジットなどの歴史的建造物が残っています。
世界一急激な人口増加都市と言われる現在のダッカ。通りは人やリキシャで大混雑し、茶色く濁ったブリコンガ川は小舟で埋め尽くされています。
圧倒的な人々のエネルギー。それがダッカの魅力です。
ジャイサルメール(インド)【世界遺産】
「ジャイサルメール(Jaisalmer:जैसलमेर)」は、ジョードプルから西へ287km、パキスタンとの国境まで約100km、タール砂漠のほぼ中央にあるラジャスタン州の町です。
12世紀、ラージプート族のバッティ家によって、この町は築かれました。
以後、数百年に渡ってジャイサルメールは、インドと中央アジアを結ぶラクダ隊商の中継地として発展。交易により、町には莫大な富がもたらされ、商人や貴族たちは競って華麗な装飾を持った豪華な邸宅を建てました。それが「ハヴェリー」です。
ゴアの歴史地区(インド)
「ゴア(Goa:गोंय)」は、ムンバイから南に約300Km、鉄道で12時間ほどの場所にあります。ゴアというのは州の名前で、ゴア州はインドで一番小さな州です。
ゴアは、1961年までポルトガルの植民地でした。
16世紀にポルトガル人が来訪して以来、長い間ポルトガルの統治下にあったゴア。ここは他のインドの町とは随分と違った、インド文化と西洋文化が混じった独特な雰囲気があります。
ゴアの中心となる町「パナジ」の街並みは、燕脂の瓦とパステルカラーの壁の家が並び、ポルトガル風情たっぷり。また、パナジからリキシャで30分ほどの場所にある「オールド・ゴア」には、16〜17世紀に建てられた教会や修道院が遺され、世界遺産にも登録されています。
フォート・コーチン(インド)
南インド、ケララ州最大の都市「コーチン(Kochi:കൊച്ചി)」
14世紀、コーチンは、アラビア海に面する港町として香辛料貿易で繁栄しました。
16世紀初頭、ヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を開拓すると、1503年にコーチンはポルトガルの植民地となります。その後、西欧列強や現地の王国の栄枯盛衰とともに、1663年にはオランダ領に、1773年にはマイソール王国領に、1795年にはイギリス領と、その支配者は変遷しました。
ポルトガル、オランダ、イギリスという西欧の支配者たちは、コーチンに多くの建造物や文化を遺し、その中心地となった「フォート・コーチン」は、他のインドの街にはない、独特の風情を醸し出しています。
古都パタン(ネパール)【世界遺産】
ネパールの首都カトマンズからバスで20分ほどの所にある古都「パタン(यल)」
15世紀、カトマンズ盆地は、マッラ王朝の3つの王国(カトマンズ・パタン・バクタプル)によって治められていました。ここパタンはカトマンズの目と鼻の先ですが、別の王国だったのです。
パタンは別名「ラリトプール(美の都)」と呼ばれています。3世紀にまで起源が遡る、歴史的な都です。
写真は町の中心、ダルバール広場。東アジア風の木造建築が建ち並ぶ美しい広場です。
古都バクタプル(ネパール)【世界遺産】
首都カトマンズからトロリーバスで40分ほどの所にある古都「バクタプル(भक्तपुर)」
マッラ王朝の都の三つの都のひとつとして知られ、その中でも特に美しい町であるといわれています。
建物はすべて3,4階建てのレンガか木造。窓には精緻なネワール彫刻が施されています。
タチュパル広場にある「プジャリ・マート」の側面には、ネワール彫刻の最高傑作といわれる木彫りの孔雀が彫られていて必見です。
ゴール歴史地区(スリランカ)【世界遺産】
「ゴール(Galle:ගාල්ල:காலி)」は、スリランカ最南部の主要都市。
「ゴール」の見どころは、何と言っても城壁に囲まれた旧市街のフォート地区。
インド洋に洗われる17世紀の城壁跡と、オランダ統治時代の風情の残るコロニアルな旧市街の街並みは、雰囲気満点です。
旧市街は、「ゴールの旧市街と要塞」として、世界遺産にも登録されています。
ヒヴァのイチャン・カラ(ウズベキスタン)【世界遺産】
ウズベキスタンの首都タシケントから西に約750Kmのところに「ヒヴァ(Khiva・Xiva・Хива・خیوه)」の町はあります。
ヒヴァは、17世紀の中世イスラム都市の面影が残っていることで知られています。
ヒヴァの内城は、「イチャン・カラ」と呼ばれており、20のモスク、20のメドレセ、6基のミナレットをはじめとする多くの歴史的建造物が残されていて、博物館都市として街全体が保存されています。
「イチャン・カラ」は、世界遺産にも登録されています。
ブハラ歴史地区(ウズベキスタン)【世界遺産】
「ブハラ(Bukhara・Buxoro・Бухара)」は、ヒヴァから東におよそ450㎞。ウズベキスタンの国土の中央に位置する町です。
ブハラの最盛期は9世紀後半から10世紀末まで。サーマーン朝の支配のもと、東方の草原地帯と西方のアラブ地域を結ぶ交易の中心として繁栄しました。
また、王朝の庇護のもと、ブハラには優秀な宗教者や学者が集まり、多くの人材を輩出する文化的中心地でもありました。
旧市街には、長い歴史を持つ数々のモスクやメドレセが建ち並び、大通りの交差点を丸屋根で覆ったバザール「タキ」が3つ残されています。
イスタンブール歴史地区(トルコ)【世界遺産】
トルコ最大の町「イスタンブール(İstanbul)」。この町は、ヨーロッパとアジアの接点、キリスト教文明とイスラム文明との接点にある、この世に2つとない街です。
旧市街には、オスマン帝国の宮廷である「トプカプ宮殿」やビザンチン帝国時代に作られた大聖堂「アヤ・ソフィア」、イスタンブール最大のモスク「ブルーモスク」など歴史的建造物が建ち並び、「グランドバザール」や「エジプシャン・バザール」の賑やかな様子は、往時の東西交易の繁栄を今に伝えています。
アレッポ歴史地区(シリア)【世界遺産】
「アレッポ(Aleppo (Halab):حلب)」は、シリア北部にあるこの国第2の都市で、世界でも最も古い町のひとつです。
旧市街は周囲5Kmの城壁に囲まれており、十字軍、モンゴル軍、ティムール軍など数々の侵略の手を防いできた「アレッポ城」や、幅500m、長さ1kmの迷路のような「スーク」が見どころです。
古代都市ダマスカス(シリア)【世界遺産】
六千年もの歴史を持つと言われるシリアの首都「ダマスカス(Damascus:دمشق)」
旧市街にあるイスラム第4の聖地、世界最古のモスクとも言われる「ウマイヤド・モスク」は、イスラム教が始まって以来最も長く祈りが捧げられ続けている場所のひとつです。
旧市街には、趣のあるスークがいくつもあります。その中で最大のものが、オスマン時代に造られた「スーク・ハミディーエ」
スーク内には様々なお店が軒を連ね、多くの巡礼者たちが買い物をしています。
サナア旧市街(イエメン)【世界遺産】
アラビア半島南端にある国イエメンの首都「サナア(Sana’a:صنعاء)」
サナアは、五千年の歴史を持つ世界最古の摩天楼都市とも言われる町です。標高は2250m。
旧市街には、白い漆喰で飾られ、窓には「カマリア窓」と呼ばれるステンドグラスが嵌め込まれた伝統的なイエメン建築が建ち並び、「ジャンビーヤ」という短刀を腰に差した男性や、真っ黒なヴェールで身を包んだ女性が通りを行き交います。
数百年前とまるで変わらないようなアラビアがそこにはあります。
シバームの旧城塞都市(イエメン)【世界遺産】
イエメン東部、ワディ・ハドラマウト。その中心都市「サユーン」からタクシーで西へ進むと、砂漠の中に忽然と巨大なビルのかたまりが姿を現します。
砂漠の摩天楼都市と呼ばれる町「シバーム(Shibam:شبام)」です。
500以上の5階から9階建ての泥煉瓦造りの高層建築が密集して建っており、独特な景観を形作っています。洪水と遊牧民の襲来から守るためにこのような高層建築になったのだとか。
現在残る建物は16世紀に建てられたもの。現在でも約7,000人が暮らしています。
トビリシ歴史地区(ジョージア)
ジョージア(グルジア)の首都「トビリシ(Tbilisi:თბილისი)」
5世紀に起源を持つこの町ですが、現在残る旧市街の街並みは19世紀に建てられたもの。
トビリシの東西を流れる「ムトゥクヴァリ川(クラ川)」と街を見下ろす「ナリカラ要塞」の間の地域がトビリシの旧市街「ズヴェリ・トビリシ」です。
旧市街には、ペルシャ風のバルコニーを持った木造建築や、グルジア正教の中心的な教会「シオニ大聖堂」があるほか、アラブやトルコの影響を受けた硫黄温泉の浴場「アバノトウバニ」があり、文明の十字路であったトビリシらしい、コスモポリタンな風情を感じさせられます。
アフリカの旧市街
ザンジバルのストーンタウン(タンザニア)【世界遺産】
アフリカ東海岸、タンザニアの沖合いのインド洋上にある島「ザンジバル(Zanzibar:زنجبار)」。この島は、10世紀頃からアラブ商人が住み始め、インド洋交易の要衝となっていました。
19世紀初頭、オマーンのスルタンであった「サイイド・サイード」は、アフリカ東海岸に大交易帝国を築き上げ、ザンジバルシティを首都とし、石造建築の街並みを造り上げました。それが、現在の「ストーンタウン(Stone Town of Zanzibar)」です。
ストーンタウンの旧市街では、3階建ての石造りの建物がひしめき合うように建っており、その合間を細い路地が縦横無尽に通っています。
そんな迷路のような路地を迷いながら歩き回るのが、ストーンタウンの楽しみ方。
マラケシュ旧市街(モロッコ)【世界遺産】
モロッコ中央部にある町「マラケシュ(Marrakech:مراكش)」
「メディナ」と呼ばれる旧市街は、東西2km、南北3kmの城壁に囲まれています。
その歴史は古く、1070年にベルベル人最初のイスラム国家「ムラービト朝」が都と定め、以後、交易や文化の中心地として栄え続けてきました。
マラケシュのメディナの中心は「ジャマ・エル・フナ広場」。その広場の北には、世界最大とも呼ばれるスークが広がっています。
網の目のように張り巡らされたスークの迷路。路地から路地へ、迷いながら歩き回り、無数にあるお店を見て回る。それが、日中のマラケシュの一番の楽しみ方です。
カイロ旧市街(エジプト)【世界遺産】
ナイル川の畔にあるエジプトの首都「カイロ(Cairo:القاهرة)」
町としてのカイロの歴史は7世紀に遡ります。古代エジプト時代、小さな村落に過ぎなかったこの地に初めて都市を建設したのはイスラム教徒でした。
12世紀に興ったアイユーブ朝と13世紀から約250年続いたマムルーク朝の時代に、カイロは大いに繁栄しました。この時、現在世界遺産にも認定されている「イスラム都市カイロ」の原型が造られました。
旧市街(イスラム地区)には、イスラムの最高学府のひとつでもある「アズハル・モスク」や、カイロ最大のスーク「ハーン・アルハリーリー」があります。
中南米の旧市街
古都グアナファト(メキシコ)【世界遺産】
メキシコシティの北西370㎞。標高1,996mの高地にあるメキシコ・グアナファト州の州都「グアナファト(Guanajato)」
グアナファトの町が建設されたのは、1554年のこと。この地は、もともと土着のタラスコ人が暮らす荒涼とした地域だったのですが、1548年に銀鉱脈が発見されると、その富を求めて大勢のスペイン人が押し寄せるようになりました。
グアナファトの最盛期は、17〜18世紀半ば。シルバーラッシュに湧いたこの時代、町の人口は10万人を超え、産出される銀は当時の世界の銀の20%を占めるほどだったそう。
そんな銀によってもたらされた富が、この美しい街並みを造り上げたのです。
アンティグア・グアテマラ(グアテマラ)【世界遺産】
「アンティグア(Antigua)」は、首都グアテマラシティから西に約38㎞ほどの場所にある標高1,520mの高原都市。人口は45,000人ほど。
1543年から1776年までスペイン植民地グアテマラ総督府の首都が置かれた歴史を持ち、現在の首都グアテマラシティに対して「アンティグア・グアテマラ(古いグアテマラ)」と名付けられています。
グアテマラ総督府首都時代のコロニアルな街並み、そして、アグア山、アカテナンゴ山、フエゴ山という3つの火山を望む美しい風景が「アンティグア」の見どころ。
もちろん、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
ハバナ旧市街(キューバ)【世界遺産】
キューバの首都ハバナの旧市街「オールド・ハバナ(La Habana Vieja)」は、1519年にスペイン人によって建設されました。
バロック様式や新古典主義の建築が建ち並ぶ旧市街の路地。通りには1950年代のアメリカのクラシックカーが行き交い、ソンやサルサなどのキューバ音楽の音色がそこかしこから聴こえてきます。
1776年に建てられたハバナを代表する「ハバナ大聖堂」や、ヘミングウェイが通ったというバー「フロリディータ」と「ボデギータ」も見どころのひとつ。
古都トリニダー(キューバ)【世界遺産】
キューバ中部にある古い町「トリニダー(Trinidad)」
スペイン人によって1514年に築かれたこの町は、18〜19世紀にかけて、サトウキビのプランテーションと奴隷売買の中心地として栄えました。
トリニダーには、当時の繁栄を物語るコロニアル風の邸宅がたくさん残されています。
それらは、すべて奴隷を酷使しつつプランテーション経営で財を成した大農場主たちの建物です。
19世紀中頃、奴隷貿易が廃止されると、トリニダーの町は衰退していきます。
歴史から取り残されたトリニダーの町。まさに時計が止まってしまったかのような町です。
カルタヘナ旧市街(コロンビア)【世界遺産】
「カルタヘナ(Cartagena)」は、カリブ海に面したコロンビア第五の都市。
町は1533年、スペイン人によって建設されました。
カルタヘナは、南米大陸におけるスペイン帝国の最も重要な物産の輸出港として発展し、17世紀から18世紀にかけて繁栄の絶頂期を迎えます。現在残る美しい街並みはその時代に造られたものです。
その豊かな富は、カリブの海賊たちを引き寄せ、度々海賊の襲撃に遭ったため、カルタヘナの町は海沿いに約4kmにも及ぶサンゴ石の城壁を築き、町の周辺にも要塞を設置して、町を海賊から守ったのだとのこと。
ボゴタ旧市街(コロンビア)
コロンビアの首都「ボゴタ(Bogota)」
その旧市街にある「ラ・カンデラリア区」は、1538年にスペイン人が創建した「ボゴタ発祥の地」。スペイン風の建物が建ち並ぶ界隈は、現在では至る所にグラフィティーアートが描かれ、“ストリート”な雰囲気です。
旧市街の中心は、1539年に建設されたカテドラルが建つ「ボリバル広場」。広場の周囲には、歴史的な教会がいくつもあり、コロンビアを代表する芸術家「フェルナンド・ボテロ」の作品を展示した「ボテロ博物館」も必見の見どころ。
リマ旧市街(ペルー)【世界遺産】
ペルーの首都「リマ(Lima)」は、インカ帝国を征服したスペイン人の征服者「フランシスコ・ピサロ」によって1535年に建設された町です。
旧市街(セントロ)は、現在でもペルーの政治・経済の中心地。碁盤目状に広がる街路には、カラフルな色をしたスペイン風の建物が建ち並んでいます。
旧市街の中心にある「マヨール広場(旧アルマス広場)」には、鮮やかな黄色に塗られた大統領府や市庁舎、そして、ピサロ自身の手で礎石が置かれたという「カテドラル」があります。
カテドラル内部にはインカから奪った金銀で装飾された豪華な祭壇があり、往時の栄華を伝えています。
クスコ旧市街(ペルー)【世界遺産】
ペルー南東部、アンデス山脈中の標高3,400mの高地にある町「クスコ(Cusco)」
クスコは、1200年代から1532年までの間、インカ帝国の首都であり、文化の中心地でした。
1533年のスペインの侵略以降、クスコの街は、ほぼ全体がスペイン風に変わってしまいました。
けれども、街を歩くとインカ時代を偲ばせる遺構を所々に見ることが出来ます。
「アトゥン・ルミヨク通り」には、有名な「12角の石」を含む見事な石組みがあります。
複雑な形を持つ多角形の石がパズルのように綺麗に隙間なく接合されています。
アレキパ歴史地区(ペルー)【世界遺産】
「アレキパ(Arequipa)」は、ペルー南部にある標高2,335mの町。ペルー第2の都市です。
アレキパの別名は「Ciudad Blanca(白い町)」
町の中心であるセントロの建物が近郊で採れる白い火山岩からできていることから、そう呼ばれています。
また、アレキパの料理はおいしいということでも有名。他の地方にはない、バラエティーに富んだ料理を楽しむことができます。
ポトシ旧市街(ボリビア)【世界遺産】
ボリビアの首都ラパスから南東に440kmのところにある町「ポトシ(Potosi)」
標高は4070mもあり、人が住む都市としては世界最高所に位置しています。
16世紀半ば、南米を侵略したスペイン人は、この地に豊富な銀が埋蔵されていることを発見し、その噂を聞いた多くのスペイン人が一攫千金を求めてこの町にやってきました。
銀の採掘は地元のインディヘナを強制労働させて行われ、過酷な労働により800万人が犠牲になったと言われています。
銀が枯渇した現在、ポトシには、当時の繁栄を物語るスペイン風の街並みと、細々と錫の採掘が続けられる鉱山が残されました。
ヨーロッパの旧市街
ドゥブロヴニク旧市街(クロアチア)【世界遺産】
“アドリア海の真珠”とも謳われる南クロアチアの都市「ドゥブロヴニク(Dubrovnik)」
ドゥブロヴニクは、歴史的に海洋貿易で栄えた都市。
ドゥブロヴニクを擁した中世の都市国家「ラグーサ共和国」は、アマルフィ、ピサ、ジェノヴァ、ヴェネツィアと共に5つの海洋共和国に数えられ、15世紀から16世紀にかけて繁栄の頂点を極めました。
ドゥブロヴニク旧市街を象徴するのが、周囲約1,900mの「ドゥブロヴニク城壁」
厚さ5m、高さ20mの堅牢な城壁で、現在残る主要部分は12世紀〜17世紀に掛けて造られたものであるとのこと。
城壁の上からは、白壁とオレンジの瓦屋根で統一された街並みとアドリア海、その中に浮かぶロクルム島のパノラマを一望することができます。
タリン歴史地区(エストニア)【世界遺産】
エストニアの首都「タリン(Tallinn)」は、バルト海のフィンランド湾に臨む港湾都市。
11世紀に築かれたこの町は、13世紀から16世紀半ばにかけて「ハンザ同盟」の最北の町として、ロシアとの中継貿易によって繁栄しました。現存する旧市街の建物は、この繁栄の時代に建てられたものが多いとのこと。
旧市街は、城壁に囲まれた1周2.5㎞ほどの区域で、14世紀半ばに建設されたゴシック様式の「旧市庁舎」や、石造りのアーチが架けられた「カタリーナの小道」など、歴史ある見どころがたくさん!
中世ヨーロッパそのままの風情を味わうことができる町です。
リガ歴史地区(ラトビア)【世界遺産】
バルト三国最大の都市であるラトビアの首都「リガ(Riga)」は、「バルト海の真珠」と讃えられる美しい港町。
リガは、13世紀にハンザ同盟に加盟し、バルト海とロシアの中継貿易拠点として発展。ダウガヴァ川東岸に広がる「リガ歴史地区」には、当時建てられたドイツ風の建築物が建ち並び、街並みは「ドイツよりもドイツらしい」とも言われます。
ギルドのパーティー会場だった「ブラックヘッドの会館」や、中世ドイツ風の「三人兄弟」と呼ばれる3連の建物、バルト三国で最古の教会である「リガ大聖堂」など、数多くの見どころがあります。
ヴィリニュス歴史地区(リトアニア)【世界遺産】
リトアニアの首都「ヴィリニュス(Vilnius)」。その旧市街は、リトアニア大公国の首都が置かれた14世紀から18世紀にかけて形成されました。
ヴィリニュス旧市街は、欧州でも最大級の広さを持ち、ゴシック、ルネサンス、バロック、新古典主義など、様々なスタイルの歴史的建造物が残されています。
町の北を流れるネリス川の南には、中世に建てられた「ゲディミナス塔」があり、塔の上からは、世界遺産ヴィリニュスの町並みを一望することができます。
天井と壁面いっぱいに描かれたフレスコ画が美しい「ビリニュス大学」や、ヴィリニャ川の東にある、”ビリニュスのモンマルトル” とも呼ばれる地区「ウジュピス」も訪れたい場所のひとつ。
モスタル旧市街(ボスニア・ヘルツェゴビナ)【世界遺産】
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「モスタル(Mostar)」は、ボスニア・ヘルツェゴビナ南部にある町。ヘルツェゴビナ・ネレトヴァ県の県都です。
町が発展したのは、オスマントルコ時代の16世紀から18世紀に掛けてのこと。鉱物資源が豊富な中央ボスニアからアドリア海への交易ルートの中継地として発展し、17世紀には人口は10,000人に達し、モスクの数は24を数えたそうです。
メインストリート「ブラツェ・フェイツァ通り」界隈は、当時のオスマントルコ時代の風情が色濃く残されています。
町の中央を流れるネレトヴァ川に架かる橋「スターリ・モスト」は、モスタルを象徴するような橋。エメラルドグリーンの川に架かる石造りのこの橋は、キリスト教徒のクロアチア人が住む西岸と、イスラム教徒のボシュニャク人が住む東岸を繋ぐ橋でもあります。
サラエボ旧市街(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
「サラエボ(Sarajevo)」は、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都。
その旧市街にある職人街「バシュチャルシア」は、オスマン帝国時代の16世紀に、アラブのスークをモデルに設計された商業地区で、金属加工品や陶器、宝飾品、絹製品などが売り買いされていました。
イスタンブールのスレイマニエ・モスクを設計した大建築家「ミマール・スィナン」が設計したというモスク「ガジ・フスレヴ・ベグ・ジャミーヤ」や、16世紀に造られた「ガジ・フスレヴ・ベグ・バザール」など、数多くの見所があります。
旧市街のメインストリート「フェルハディア通り」を西へ向かうと、バザールを過ぎたあたりで、トルコ風の街並みから一気にオーストリア・ハンガリー風の街並みへ、街の風景がガラリと変わる様子も必見。
プラハ歴史地区(チェコ)【世界遺産】
「プラハ(Praha)」は、チェコ共和国の首都で最大都市。人口は120万人。
14世紀、プラハは神聖ローマ皇帝カレル4世のもと、「黄金のプラハ」と呼ばれるほどの繁栄を謳歌しました。街並みにはその当時の面影が今も色濃く残されています。
また、ロマネスクからゴシック、ルネサンス、バロック、アールヌーヴォー、キュビズムなどあらゆる時代の建築様式が並び、「建築博物館」とも称されており、ヨーロッパで最も美しい街のひとつとして、世界中から観光客が訪れます。
街の中央を流れるヴルタヴァ川(ドイツ語名モルダウ)に架かる「カレル橋」からの眺めは、プラハの街を代表する景観のひとつ。
クラクフ旧市街(ポーランド)【世界遺産】
「クラクフ(Kraków)」は、ポーランド南部にある町。11世紀から16世紀にかけて、クラクフは、ポーランド王国の首都として栄えました。
旧市街の中心にある「中央広場」は、中世から残る広場としてはヨーロッパ最大といわれており、広場の真ん中には、「織物会館」という、かつて織物を交易する場所だった2階建てのルネサンス様式の建物があります。
ラッパを吹いている最中に喉を射抜かれたラッパ吹きの伝説が残る「聖マリア教会」や、ポーランド王国の文化の中心地だった「ヴァヴェル城」など、歴史ある見どころが数多くあります。
バルセロナ旧市街(スペイン)
カタルーニャ地方の中心都市「バルセロナ(Barcelona)」は、約160万の人口を誇るスペイン第2の町。
ローマ時代からの歴史があり、ローマの遺構や中世のカテドラル、ガウディらのモデルニスモの建築まで、多彩な建造物が残る魅力的な町です。
バルセロナ旧市街「ゴシック地区」は、バルセロナでも最も古いとされる地区。
ローマ都市時代は街の中心だった場所で、街に残る建物の中にはローマ時代に起源を遡ることができるものがあるのだとか。
旅のまとめ記事
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