南アメリカ大陸北西部に位置する国「コロンビア(Colombia)」
首都ボゴタ滞在1日目は、プライベート一日ガイドを依頼しました。
朝9時に待ち合わせて、ボゴタの街を一望できる「モンセラーテの丘」、ボゴタ旧市街にある「ボゴタ発祥の地」、グラフィティアートがたくさん描かれたストリート「Carrera2」を観光。
続いて、コロンビアを代表する芸術家「ボテロ」の作品が展示された「ボテロ博物館」、旧市街の中心「ボリバル広場」を訪れ、ランチにコロンビア伝統のスープ「アヒアコ」をいただきました★
”最もコロンビア人らしい芸術家”の博物館「ボテロ博物館(Museo Botero)」
左前方に見えるのが「ボテロ博物館」
グラフィティアートのある「Carrera2」から旧市街の中心部の方へ歩いていくと、「ボテロ博物館」があります。
「ボテロ博物館(Museo Botero)」は、コロンビアを代表する芸術家である「フェルナンド・ボテロ」の作品を展示した美術館。
ボゴタの観光名所の中でも観光客に特に人気のあるスポットのひとつです。
「ボテロ博物館」の入り口
「フェルナンド・ボテロ(Fernando Botero)」は、1932年にコロンビアのメデジンで生まれた画家&彫刻家(2023年9月15日没)。
若い頃画家を目指して渡欧し、スペイン・マドリードの美術学校で絵画を学びます。
丸々と太ったふくよかな人物や動物を描くのが特徴で、現地コロンビアでは、”コロンビアの魂”、”最もコロンビア人らしい芸術家”とも呼ばれているのだそう。
ふくよか過ぎる裸婦像
インパクトあるぽっちゃり裸婦の後ろ姿
馬もかなりぽっちゃり
ボテロの描いた作品の数々です。
女性も馬も相当なぽっちゃり体型。かなりインパクトあります!
ボテロはこのような丸々太った人物や動物を一貫して描き続けていますが、ボテロ本人によると、別に太った人が好きなのではなく、官能的な表現を追求した結果、このような太った造形になったのだとか。
ボテロの代表作である「12歳のモナ・リザ」
こちらが、ボテロの代表作である「12歳のモナ・リザ」
あの、レオナルド・ダ・ヴィンチの美術史上に残る名作「モナ・リザ」も、ボテロの手に掛かると、こんなに丸々とした姿に!
ボテロはこの作品によって、世界的に注目される芸術家となったのだそう。
「ボテロ博物館」館内の様子
丸々と太った絵が並びます。
この「ボテロ博物館」に展示されている作品は、ボテロ本人から寄贈されたものだそうで、館内には、本人の作品と共に寄贈されたダリやピカソなど、他の芸術家の作品も展示されています。
中央の人物だけでなく後ろの木もぽっちゃり!
ぽっちゃりな、ボテロ本人?
こちらも自画像っぽい感じ
ロビーに展示された、ぽっちゃりした手の彫刻
ボテロの作品は絵画だけではありません。
1973年以降は彫刻家としても活動し、数多くの”ぽっちゃりとした”彫刻作品を制作しています。
後日訪問した、ボテロの故郷である「メデジン」には、ぽっちゃりとした彫刻がズラリと並ぶ広場があります★
「ボテロ博物館」の中庭
ひと通りボテロの作品を鑑賞し、スペイン風のコロニアルなアーケードに囲まれた博物館の中庭でひと休み。
ここで、ちょっとしたお得な情報をひとつ。
この「ボテロ博物館」、入場が無料なんです!
そして、博物館内には綺麗なトイレがあります。
公共トイレがあまりないボゴタ旧市街で、綺麗な無料のトイレは貴重な存在。
ボゴタ旧市街でちょっと催してしまった時は、「ボテロ博物館」を目指せば、快適な用足しをすることができると思います♪
ボゴタ旧市街を歩いて「ボリバル広場」へ
「カンデラリア教会」
「ボテロ博物館」を出て、ボゴタ旧市街の中心部である「ボリバル広場」へと向かいます。
途中に教会があったので、入ってみることにしました。
ここは、「カンデラリア教会(Iglesia de Nuestra Señora de la Candelaria)」
1703年に造られた教会で、ボゴタの教会の中でも特に古い教会のひとつであるとのこと。
「カンデラリア教会」の内部
豪華な主祭壇
見事な装飾や壁画
堂内はそれほど広くはないですが、聖人の彫像が並べられた豪華な主祭壇、壁や天井に描かれたカラフルな宗教画など、なかなか見応えあり。
建物の内部は木が多く使われており、温かな印象を感じさせます。
コロニアルな建物が並ぶ「ボゴタ旧市街」
「カンデラリア教会」を出て西へ向かって歩きます。
通りにはスペイン風のカラフルなコロニアルな建物が並んでいます。
フリーダ・カーロはコロンビアでも人気
土産物屋が並ぶ歩行者天国のストリート
先住民も土産物屋台を出していました。
通りは歩行者天国になっていて、土産物の露店がたくさんお店を出していました。
中にはコロンビア東部に居住する先住民の露店も出ていて、モノクロの色合いの独特な文様の描かれたバッグや小物などが販売されていました。
カラフルなバッグがたくさん!
「コロン劇場」の入り口
上の写真の左手にあるのが「コロン劇場」。今回は中に入ることはできませんでしたが、オペラやバレエの観劇ができるほか、週2回、劇場内を観覧できるツアーも開催されているとのこと。
コロンビアの人気カフェ「TOSTAO」
いろいろ歩き回ったので、ちょっとひと休みしようということになり、コロン劇場の脇にあったカフェ「TOSTAO」でコーヒーをいただくことに。
この「TOSTAO」、2017年頃からボゴタやメデジンで爆発的に店舗数を増やし続けているコーヒーチェーン店で、何と言っても価格が激安なのが特徴。
ブラックコーヒー1杯が、コロンビアNo1のコーヒーチェーンである「Juan Valdez Café」の約半額ほど(70円ほど)でいただくことができます。
しかも、そのお味はかなり美味しいとのこと!
「TOSTAO」のコーヒー
こちらが、「TOSTAO」のコーヒーです。
見た目は紙コップで安っぽいですが、お味はさすがコロンビア!って感じの美味しさ★
「Juan Valdez Café」に比べると味は少し落ちる感じですが、十分美味しいです。
「Juan Valdez Café」やスタバと違って店内空間は簡素で狭いので、そういうところでコストが削減され、「美味しいのに安い」が実現できているのかもしれません。
ボゴタ旧市街の中心「ボリバル広場(Plaza de Bolívar)」
「ボリバル広場」
「TOSTAO」でお茶を済ませた後、ボゴタ旧市街の中心「ボリバル広場(Plaza de Bolívar)」にやってきました。
1538年に建設された、スペインによる植民地支配の拠点ボゴタの、統治の中心となったところで、1821年までは「マヨール広場」と呼ばれていたそうです。
この広場は、コロンビアの先住民「ムイスカ族」が治めていた時代からあったとのこと。
広場は広大で面積は13,903㎡。広場の東には、1539年に建設された「カテドラル」、西にはボゴタの市庁舎、北には裁判所、南には国会議事堂が建っており、現在でもコロンビアとボゴタの政治・行政・司法の中心地として機能しています。
スペイン植民地時代、この広場は、サーカスが行われていたり、公共の市場があったり、闘牛が行われていたそうですが、現在ではコンサートなどのイベントやデモの舞台となることが多いとのこと。
ギリシャ風のファサードが見事な「国会議事堂」
カテドラルの前の石段に佇む人々
ボリバル広場とボゴタの市庁舎
カテドラルの前の石段に佇む人々
独立の英雄「シモン・ボリバル(Simón Bolívar)」 の像
「ボリバル広場」の中心には、ラテンアメリカの独立の英雄「シモン・ボリバル(Simón Bolívar)」 の像が立っています。
「シモン・ボリバル」は、ベネズエラのカラカス生まれの政治家・軍人・革命家・思想家。
1819年、ボゴタ付近のボヤカの戦いでスペイン軍に勝利し、コロンビアをスペインの植民地「ヌエバ・グラナダ副王領」からの独立へと導きました。
その後も、ボリバルはベネズエラ、エクアドル、ペルー、ボリビアを相次いで解放し、現在では「南アメリカ解放の父」と呼ばれています。
ちなみに、ボリバルは、ラテンアメリカの連帯を画策し、現在のコロンビア、ベネズエラ、エクアドル、パナマを含んだ広大な領土の「グラン・コロンビア」を発足させ、さらに、ペルーやボリビアとの統一を目論んでいましたが、各地域それぞれの思惑の違いや対立によって、1830年に「グラン・コロンビア」は解体されてしまいました(ちなみに、パナマは1903年にアメリカの画策によってコロンビアから分離独立しています)。
広場には鳩がいっぱい!
「カテドラル」の内部
「カテドラル」の左後方の山が「モンセラーテの丘」です。
広場を眺め、カテドラルの内部を見物し、ぶらぶらと歩き回った後、広場の近くにあるランチ予定のお店へと向かいます。
奥の建物は「サンタ・クララ教会」
ちなみに、ランチに行く前にもうひとつの見どころ「サンタ・クララ教会」にも行ってみたのですが、この日は何かイベントが行われていたようで、残念ながら中には入れず。。
「サンタ・クララ教会」は、主祭壇をはじめとした堂内の装飾が豪華なことで有名な教会です。
路上にグラフィティアートを描く人
オレンジ売り屋台
こちらは、「ボリバル広場」から東に入ったところにある通り「Calle11」
通りでは、路上にグラフィティアートを描く人やオレンジの屋台が出ていました。
コロンビア伝統のスープ「アヒアコ(Ajiaco)」を食べる♪
ランチのお店「La PUERTA de la CATEDRAL」
その「Calle11」沿いに、ランチのレストラン「La PUERTA de la CATEDRAL」があります。
ちょうど、「カテドラル」の真ん前にあるので、名前が”カテドラルのドア”です。
「La PUERTA de la CATEDRAL」の入り口
「La PUERTA de la CATEDRAL」の厨房
「La PUERTA de la CATEDRAL」の店内
このお店、地球の歩き方にも載っている人気店「La Puerta Falsa」の隣にあるお店。
ガイドさんの話では、「La Puerta Falsa」よりも、この「La PUERTA de la CATEDRAL」の方が料理の味が良く、しかも、あまり混んでいないのでおすすめであるとのこと。
コロンビア伝統のスープ「アヒアコ」
注文したお料理は、もちろん、コロンビア伝統のスープ「アヒアコ(Ajiaco)」
ボゴタを中心としたアンデス高原地域の”おふくろの味”です。
「アヒアコ」は、鶏肉とジャガイモを主材料に、トウモロコシ、長ネギ、パクチーなどを加えて煮込んだスープのこと。
ジャガイモを崩れる直前まで煮込み、ドロッとした食べ応えのある食感が特徴です。
「アヒアコ」の付け合わせのアボカドやサワークリームなど
「アヒアコ」を食べる際には、アボカドやサワークリーム、ケッパー、ライスなどを入れていただくのが定番であるとのこと。
濃厚なスープに、あっさりとしたアボカドや酸味のあるサワークリーム、ケッパーのピクルスの味が良く合います。
大きめのしっかりとした歯ごたえのトウモロコシや、パラパラとしたコロンビアのライスもなかなかのマッチング。
ボリュームがあり過ぎて完食できませんでしたが、コロンビア伝統のスープ「アヒアコ」、お味はGoodです★
ルロのフレッシュジュース
こちらは、ドリンクで注文した「ルロ(ナランジラ)Lulo」のフレッシュジュース。
「ルロ(ナランジラ)Lulo」とは、ブラジル原産のフルーツで、オレンジ色の皮、黄緑色の果肉を持つフルーツ。キウイに似た味ですが酸味が強く、コロンビアではジュースにして飲まれることが多いのだとのこと。
味はキウイと言うよりもパッションフルーツやみかんに近い感じでした。驚くほどって感じじゃないですが、普通に美味しかったです♪
コロンビア伝統料理をいただき、お腹も満腹になってご馳走様★
※ちなみに、実はこの時、時差ボケの症状が現れ、かなり眠く食欲もあまりなかったのですが、何とか乗り切りました(汗)
さて、お次は、観光バス「トランビア」に乗車して旧市街の小道を巡るツアーに参加します(約2時間)
ボゴタ観光MAP
コメント