南アメリカ大陸北西部に位置する国「コロンビア(Colombia)」
首都ボゴタ滞在1日目は、プライベート一日ガイドを依頼しました。
午後は、観光バス「トランビア」に乗車して旧市街の小道を巡るツアーに参加。そして、ボゴタ必見の見どころ、先住民文明の黄金製品が展示された「黄金博物館」を訪れました。
夜は、ボゴタの街のパノラマを屋上から360度一望できるという「トーレ・コルパトリアビル(Torre Colpatria)」で夜景を眺め、コロンビアを代表するミュージシャン「カルロス・ビベス(Carlos Vives)」の弟がオーナーのライブ・レストラン「ガイラ・カフェ(Gaira Cafe)」でコロンビア音楽「バジェナート(Vallenato)」のライブを鑑賞します。
「トーレ・コルパトリアビル」でボゴタの夜景を堪能
夕暮れ時、ボゴタの夜景を見るために、旧市街の北、サンタフェ区のダウンタウンにある「トーレ・コルパトリアビル」に向かいました。
トーレ・コルパトリアビル(Torre Colpatria)」は、1973年に建設されたボゴタで3番目の高さのビル。
建物の階数は49階、高さは196mにも及び、2015年まではコロンビアで最も高い建物だったそうです。
名前の由来は、コロンビアの銀行「コルパトリア・バンク」で、内部にはコルパトリア・バンクの本部のほか、多くの銀行や金融機関が入っています。
ビル内のオフィスがお休みになる金曜の夜と、土日祝日に、ビルの屋上の展望台が一般に開放され、ボゴタのパノラマを楽しむことができます。
「トーレ・コルパトリアビル」の入り口です。
1階の受付で入場料(500ペソ)を支払い、エレベーターに乗って屋上へと向かいます。
屋上の49階に到着しました!
「トーレ・コルパトリアビル」の屋上には、カップルや家族連れ、おひとり様など、そこそこ人が訪れていましたが、このスポットは、地元ボゴタの人にもそれほど知られていないらしく、土曜の夜といういい時間帯の割には、それほど混雑はしていない感じ。
展望デッキは高い柵に囲まれていて、柵の手前に引かれた黄色いラインの内側から眺めるのがルールになっているようで、ラインを越えると、たくさんいる警備員に注意されます(汗)
さて、さっそく夜景を堪能しましょう〜♪
時刻は18:30分過ぎ。ボゴタの街は程よく夜の闇に包まれていて、ネオンに光り輝く街並みを360度のパノラマで眺め見ることができました★
碁盤目状に区画されたボゴタの街。街路が綺麗に碁盤目状に光り輝いていて、なかなかインパクトのある光景です。
たくさんのビルやライトアップされた教会、タクシーやトランスミレニオが通りを走っているのが見えたり、円形の闘牛場があったり、モンセラーテの丘と教会の姿も見えました!
美しいボゴタの360度の夜景パノラマ。
写真を何枚も撮ってしまいます。
日中のパノラマもなかなか見事だそうなので、ボゴタを再訪した際には、ぜひ、昼間の風景も見てみたいなと思います。
ここで、豆情報をひとつ。「トーレ・コルパトリアビル」の屋上にはトイレがあります!
たった1つで男女共用ですが。
それと、屋上はビルの麓よりも寒く、風も吹いているので、羽織るものは持っていった方が良いです。
「トーレ・コルパトリアビル」の屋上で、360度に広がるボゴタの夜景を満喫した後、再びエレベーターに乗ってビルの麓へ。
麓から今さっきまで登っていた「トーレ・コルパトリアビル」を見上げると、LED照明でカラフルにライトアップされておりました♪
ビルの麓から、トランスミレニオの駅へと向かいます。
トランスミレニオの駅までは数百メートルほどの距離があり、10分ほど歩きます。
この辺りは、夜になるとほとんど人通りが無くなるとのことで、実際歩いてみると、車通りは多いものの、人の姿は数人見掛けた程度。
怪しい人はいませんでしたが、注意が必要です。
ボゴタのBRT「トランスミレニオ」
10分ほど歩いて、トランスミレニオの駅に到着しました。
「トランスミレニオ(Transmilenio)」とは、ボゴタを走るバスを使った交通システム(BRT:Bus Rapid Transit)のこと。2000年から運行を開始しており、現在では12の路線、148の駅があり、1日の利用者数は200万人を超えるそうです。
トランスミレニオの動画(YOU TUBEから)
「トランスミレニオ」の特徴は、
- 専用のバスレーンを走る
- 鉄道駅並みのバス停および、乗り継ぎ駅
- 燃費効率が良く乗車人員の多い新型の連節バス
- 非接触式のICカードを乗車券として採用
です。
2000年以前、ボゴタはひどい交通渋滞が問題になっていました。
バスは慢性的に渋滞に巻き込まれ、平均速度は10km/h以下であったそうです。
その改善策としてボゴタ市が導入したのが「トランスミレニオ」
専用のバスレーンにバスを走らせることによって、バスが渋滞に巻き込まれることがなくなって利便性が向上した結果、多くの人が自家用車でなくトランスミレニオを利用するようになり、ボゴタ市全体の渋滞が緩和されました。
また、燃費効率が良く乗車人員の多い新型の連節バスが導入され、利便性が低い既存の民間バス(旧式で排ガスが多い)が淘汰され、自家用車利用者も減少したことにより、Co2削減にも寄与しています。
トランスミレニオのバス停は、改札口があって、プラットフォームがある鉄道の駅のようになっていて、ターミナル駅なんかは、たくさんのプラットフォームが並び、まさに鉄道の駅そのものといった感じ。
乗り方は、まず、入り口で「Tullave Card」というICカードを購入(3,000COP)。
そして、日本のSuicaやPasmoのようにカードにチャージをします。
1回の利用で運賃は2,200COP。2,200で距離にかかわらずどこまでも行くことができます。
プラットフォームには、バスの番号と行き先が表示された電光掲示板があり、番号と行き先さえ把握しておけば、どのバスに乗るかは分かると思います。
駅には必ず警備員がいて治安の心配はなく、トランスミレニオのスタッフもいるので、わからないことがあれば、親切に教えてくれます(スペイン語オンリーですが)
さて、トランスミレニオに乗車して、ホテルの近くの駅へ。
バスの車内は日本のバスや地下鉄とあまり変わらない印象。
20分ほどで目的の駅に到着。バスを降り、タクシーを捕まえてホテルへと向かいました。
本日のラストのイベント「ガイラ・カフェ」でのライブ鑑賞ですが、お店の予約は21:00から。
まだ、1時間ほど時間があるので、ホテルの部屋でちょっと休憩です。
※ガイドさんはロビーでお待たせ。
「ガイラ・カフェ(Gaira Cafe)」でコロンビア伝統音楽「バジェナート」のライブ鑑賞♪
コロンビアは音楽大国。今や南米中に広まった4分の2拍子のリズムを持つ音楽「クンビア」や、アコーディオンをメイン楽器とし、様々なラテン音楽の要素をミックスした「バジェナート」。さらには、プエルトリコ発祥の「サルサ」やメキシコ起源の「ランチェーラ」など、多様な音楽が生み出され、演奏され、親しまれています。
今回、ライブ鑑賞のため訪れたのは、ボゴタの「チコ・ノルテ地区」にあるライブハウス「ガイラ・カフェ(Gaira Cafe)」
この「ガイラ・カフェ」、グラミー賞とラテン・グラミー賞の受賞歴のあるコロンビアを代表するシンガーソングライター「カルロス・ビベス(Carlos Vives)」の弟が経営するライブハウスです。
カルロス・ビベス本人が出演することは稀だそうですが、「ガイラ・カフェ」では、彼の音楽ジャンルである「バジェナート」の実力派ミュージシャンが多数出演するのだそう。
CARLOS VIVES – ‘CARITO’
こちらが、カルロス・ビベスの代表曲のひとつ「カリート(Carito)」です。
アコーディオンの軽快な音色とアップテンポのリズム、圧倒的な歌唱力!
う〜ん、楽しい!いい曲です★
「カルロス・ビベス(Carlos Vives)」は、コロンビア北部、マグダレーナ県のサンタマルタ生まれ(1961年)。コロンビアの伝統音楽「バジェナート(Vallenato)」の国民的人気歌手です。
かつては、旅芸人が演奏する、地方の、下層階級が聴く音楽として評価の低かったバジェナート。その評価を一変させたのが、バジェナートの作曲家「ラファエル・エスカローナ」の一生を描いたテレビドラマ「エスカローナ」であり、そのドラマの主役を演じたのが「カルロス・ビベス」でした。
ドラマと共にリリースされた楽曲「La Gota Fría」は、ラテンアメリカ中で大ヒットを記録。
カルロス・ビベスは、この楽曲により、コロンビア・カリブ海沿岸の伝統音楽「バジェナート」に、ロックやポップス、ファンクなどを融合させた独自のスタイルを確立させました。
その後も、カルロス・ビベスはヒット曲を連発し、2001年にアルバム「Dejame Entrar」でグラミー賞とラテン・グラミー賞を同時受賞したほか、現在に至るまでグラミー賞2回、ラテン・グラミー賞は11回も受賞するなど、コロンビア生まれのバジェナートをラテンアメリカ各国に広めることに貢献しています(ラテン・グラミー賞直近の2回はシャキーラとコラボした楽曲「La Bicicleta」)。
お店の入り口には、本日出演のミュージシャンのポスターが、貼り出されていました。
本日は、Jose Armandoというミュージシャン。
「ガイラ・カフェ」では、バジェナートをはじめ、サルサやメレンゲ、クンビア、ロックなど様々なジャンルのミュージシャンが出演するそうですが、ポスターの写真のアコーディオンを見る限り、今夜のJose Armandoは、バジェナートを演奏するミュージシャンである様子。
本場コロンビアのバジェナートの生演奏。楽しみです★
ちなみに、「ガイラ・カフェ」の入場料は、3,000COP(1,000円くらい)。ガイドさんと2人分払ったので約2,000円です。
いつも満席になるそうなので予約は必須。もちろん、予約していきました!
入り口で、入場証明のテープを腕に巻かれ、店内へ。
予約チケットを見せると、お店のスタッフに2階席へと案内されました。
こちらは、2階のバーカウンター。店内の壁や天井には、アーティストたちの写真やアルバムジャケット、楽器などがたくさん飾られています。
カルロス・ビベス本人の写真を始め、世界的に有名なコロンビア人アーティストであるフアネスやシャキーラの写真などもあります。
案内された席は、ステージを横から見下ろすカウンターの席。
座席は少し狭めで、隣の人との距離感がかなり近いですが、ステージをしっかり見るにはいい場所です。
入店した21時半頃は、まだミュージシャンは登場しておらず、ステージ上でDJがバジェナートをメインにターンテーブルを回している状態でした。
店内はさすがに満席状態。お客さんは、観光客もいるかもしれませんが、たぶん、ほとんどコロンビアの人だと思われます。
まず、ドリンクを注文ということで、スタンダードにモヒートを頼みました♪
ミントがたくさん入った、ライムの酸味が爽やかなしっかりとした味のモヒート。
美味しいです★
お料理はステーキを注文!
付け合わせにポテトサラダが付いてきました(左手にあるフライドポテトは別)。
このステーキ、めちゃくちゃ美味しかったのですが、お値段はかなり高め!
ガイドさんが注文したビールとハンバーガーを合わせ、合計で126,630COP(約4,300円)。
二人分支払ったということもありますが、かなり高い印象です。
美味しいステーキを食べ、モヒートを飲みつつ、店内に鳴り響く音楽を聴きながら待つこと1時間。
いよいよ、ミュージシャンたちが登場です!
さっそく始まったミュージシャンたちの演奏。
コロンビアの伝統大衆音楽「バジェナート」です♪
アコーディオンのカラフルな音色とパーカッションのリズミカルなビートが心地いいです★
途中でファイヤーダンスのパフォーマンスをする人がいたり、謎のプラカードを掲げる女性がいたり(掲げると会場が盛り上がります)と、ステージの演出も色々あり。
「バジェナート(Vallenato)」で使用されるメインの楽器は、ヨーロッパから伝えられたボタン式の「アコーディオン」、コロンビアに連れて来られたアフリカ人奴隷によってもたらされた「カハ」と呼ばれる膝に挟んで素手で叩く太鼓、コロンビア先住民が使用していた「グアチャラカ」という擂り粉木のような楽器の3つ。
また、旋律やリズムも、ヨーロッパ、アフリカ、先住民のそれぞれの音楽要素がミックスされているのだとのこと。
シンガーは、大柄な黒人男性と金髪アフロの白人女性の2人。特に女性シンガーの観客の乗せ方がうまく、会場はかなりの盛り上がりを見せていました!
そして、観客のボルテージが最高潮になるのが、アコーディオン奏者のソロ演奏の時。
アコーディオン奏者は2人出演していましたが、そのうちの1人が「Jose Armando」(帽子を被っている方)で、彼のアコーディオンの速弾きの超絶テクニックは素晴らしかったです★
アップテンポで激しいバジェナートではなく、こちらは、流れるような優雅な曲。
こちらは、ちょっと毛色の違う曲。ロック系の曲でしょうか。
さあ、盛り上がってきました!
アップテンポのノリノリのリズム&メロディーに合わせ、シンガーが会場を盛り立てます。
思わず体を揺す振り始める観客たち!客席の方々でダンスが始まっています♪
そして、大盛り上がりのクライマックス!熱狂の渦の中、1時間ほどでライブは終了。
素晴らしい!最高のひと時でした★
ミュージシャンたちがステージを降りた後、再び、DJが登場し、音楽をかけ始めます。
流れているノリノリの「クンビア」に乗せて、引き続き観客たちは踊り続けていました★
時刻はもう23時半過ぎ。ライブ演奏も終わったので、そろそろお店を後にすることにします。
「ガイラ・カフェ」からホテルまでは徒歩5分ほど。ガイドさんとお別れの挨拶をしてホテルの部屋に戻りました。
ガイドさんが案内してくれた、ボゴタ・プライベート一日ツアー。
モンセラーテの丘、ボゴタ発祥の地、グラフィティアートが描かれたストリート「Carrera2」、ボテロ博物館、ボリバル広場、トランビア、 黄金博物館、、トーレ・コルパトリアビル、ガイラ・カフェ。
訪問した場所、いずれもBueno!大満足でした★
翌日は、ひとりで、ボゴタ近郊の「シパキラ」の町へ行き、そこにある「塩の大聖堂」を見に行きます♪
ボゴタ観光MAP