インドのパンジャブ地方の伝統音楽「バングラ(bhangra:ਭੰਗੜਾ)」とヒップホップやレゲエ、ダンスミュージックなどを融合させた「バングラ・ビート(Bhangra Beat)」
UKのインド・パキスタン系移民のアーティストたちによって生み出された「バングラ・ビート」は、90年代の始め頃、「アパッチ・インディアン(Apache Indian)」の曲「ブーム釈迦楽(Boom Shack-A-Lak)」によって大ブレイク!
世界中にその存在が知られるようになりました。
「パンジャビMC(Panjabi Mc)」は、そんなヨーロッパにおける「バングラ・ビート」ブームを牽引したアーティストのひとり。
「ジ・アルバム(The Album)」は、1998年にリリースされ、ヨーロッパ各国のクラブシーンにセンセーションを巻き起こしたシングル「ムンディアン・ト・バティ・ケ(ヤツらに気をつけろ!:Mundian To Bach Ke)」が収録された2003年発表のフルアルバムです。
UKで生まれたバングラ&ヒップホップ「パンジャビMC」
Panjabi MC – Mundian To Bach Ke
上の動画の曲が、パンジャビMCの大ヒット曲「ムンディアン・ト・バティ・ケ(ヤツらに気をつけろ!:Mundian To Bach Ke)」です。
アメリカの人気テレビドラマ「ナイトライダー」のテーマ曲をベースラインとしてサンプリング。バングラのオリエンタルなリズムとミックスさせています。
歌っているのは、パンジャブ地方のヴォーカリスト「Labh Janjua」
サイケかつトランシーな雰囲気満点です!
この曲は、まずネット上から火が付き、それをドイツのレコード会社が取り上げ、リリース。
ドイツやイタリアのチャートで1位になったのを皮切りに、ヨーロッパ全体のクラブシーンでヒットするトラックとなりました。
Jay-Z & Panjabi MC – Mundian To Bach Ke LIVE
「ムンディアン・ト・バティ・ケ(ヤツらに気をつけろ!:Mundian To Bach Ke)」の人気に拍車をかけたのが、アメリカの実力派ラッパー「JAY-Z」
パンジャビMCは、2003年にJAY-Zと共同制作でこの曲をリミックスし、「Beware of the Boys」という曲名でリリース。
この「Beware of the Boys」は、イギリスのBBCを通して多くのリスナーに聴かれることになり、バングラが世界中に知られる役割も果たしました。
当時は、日本のクラブでもかなりプレイされたのだとのこと。
上の動画は、その「Beware of the Boys」のライブの様子です。
Panjabi MC – Jogi
上の動画は「ジ・アルバム(The Album)」に収録された、「ムンディアン・ト・バティ・ケ」と並ぶキャッチーなナンバー「ジョギ(Jogi)」
バングラなリズムとインドの女性ヴォーカルの絡みがインパクト大!PVも最高です。
この「パンジャビMC」
もちろんこれは芸名で、本名は「ラジンダー・シング・ライ」(Rajinder Singh Rai:ਰਜਿੰਦਰ ਸਿੰਘ)という名前です。
イギリスのコヴェントリー出身のミュージシャンで、芸名の「パンジャビMC」は、彼が演奏やラップの際に使っていたパンジャービー語から取られているのだそう。
彼の目標のひとつは、バングラとヒップホップという2つの世界をつなぐことなのだとか。
Panjabi MC feat. Beenie Man – Jogi (New York Mix)
ちなみにこの「ジョギ(Jogi)」は、ジャマイカのレゲエDJ「ビーニ・マン(Beenie Man)」が参加したミックスがリリースされています(上の動画)。
こちらも、かなりハイテンションでカラフルなミックス。
「バングラ」は、ヒップホップやレゲエなど、黒人系のクラブミュージックと相性が良いようです。
イギリスのインド・パキスタン移民のコミュニティーから生まれた「バングラ・ビート」
現在では、本国インドでも人気で、インド映画のダンスシーンでは欠かせない音楽要素となっているようです。
コメント
こんにちは。エスニック好きで、たまたまこちらにたどりつきました。ウチでよくItuneのエスニック系チャンネルを流していますが、たまたまこちらで「パンジャビMC」の詳細が分かってすっきりしました。
いいですね〜こちらのサイト。またおじゃまします!
はじめまして。サイトをご覧いただきありがとうございます。
バングラビート、いいですよね♪
気に入っていただいて嬉しいです。また、いつでもいらしてください!