世界の民族楽器あれこれ(中東・アフリカ・南米の弦楽器)

モスタル②【バルカン⑨】 エスニック音楽
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世界には様々な民族楽器があります。その音色はそれぞれの民族性を表しているかのよう。

世界の民族楽器の演奏を動画でご紹介です!

今回は、中東・アフリカ・南米の弦楽器

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ウード(عود oud)

「ウード」は、中東から北アフリカにかけてのアラブ音楽文化圏で使われる弦楽器です。

ヨーロッパのリュートの直接の祖先と言われていて、その原型はウルク期のメソポタミア(紀元前4000頃〜紀元前3100年頃)にまで遡るというのだから相当な歴史!

ウードの弦は一般的に11本。10本は5コースの複弦になっていて、残りの1本は最低音用の単弦。フレットはなく、「リーシャ」と呼ばれるピックを使って弾きます。

胴は半球形をしていて、それが共鳴を生み出し、独特なエキゾチックな音色を響かせてくれます。

動画は、レバノン、ベイルート生まれのウード奏者「ラビ・アブ・カリル(Rabih Abou-Khalil)」。アラブ音楽と西洋のジャズを融合させた音楽を追求し続けているウード界の巨人です。

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サントゥール(سَنتور Santur)

「サントゥール」は、イランで生まれた打弦楽器。

中央アジアや西アジア、南アジアにも伝播し使われている楽器で、ピアノのルーツとも考えられています。

クルミ製の台形の木箱に、たくさんの鋼鉄や真鍮の弦が張られています。弦は4本が1セットになって駒に張られていて、その数4×18=72本!チューニングがかなり大変そうですね。

「サントゥール」とはペルシア語で”百個の弦”を意味するそうです。

演奏は、このたくさんの弦を2本の細い撥(メズラブと呼ばれる)で叩いて行われます。

 

この「サントゥール」、私が初めて知ったのはインド古典音楽のCDから。

カシミール出身のサントゥール奏者「シヴクマール・シャルマ」の演奏が素晴らしかったんです!

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 サズ(Saz)

「サズ」は、トルコを代表する楽器。

トルコ国民音楽(トルコ民謡)で用いられる楽器で、「アシュク」と呼ばれる吟遊詩人によって演奏されてきた楽器です。弦は6〜7本。複弦で、ピックを使って演奏されます。

現在では一般に民謡の伴奏に使われるが、民謡が人々の熱い支持を受けているトルコ文化圏ではサズの地位は高く、国民的楽器とまで呼ばれる。半音より細かい微分音を含む音程、多彩な奇数拍子を駆使した演奏は、古典音楽と共通の要素を持ちながらも、ウードやカヌーンとは趣の異なるもうひとつの中東音楽の世界を展開する。

日本トルコ通信

お隣の国ギリシャには「ブズーキ」という似たような楽器がありますが、「ブズーキ」のルーツはこの「サズ」です。

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 コラ(kora)

「コラ」は、西アフリカのセネガル、ガンビア、マリ、ギニア、ブルキナファソなどの国々で300年以上に渡って受け継がれてきた伝統的な民族楽器です。

胴はひょうたんを半分に割ったものが使われ、弦は21本あります。

コラは「グリオ」と呼ばれる世襲制の語り部によって演奏されます。

「グリオ」は歴史上の英雄譚、遠方の情報や各家の系譜、生活教訓などをメロディーに乗せて人々に伝えることを生業としていて、人々に畏敬の念を持たれる存在。

彼らの使う「コラ」も神聖な楽器とされています。

 

コラの音色、とても繊細で美しいです。

コラはアフリカの民族楽器で最も美しい音色を持つと言われているそうですよ。

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チャランゴ(charango)

「チャランゴ」は、ペルーやボリビア、エクアドルなどのアンデス地方の民族音楽「フォルクローレ」に使われる楽器です。16世紀にスペイン人が持ち込んだギターの前身「ビウエラ・デ・マノ」がその起源とされています。

弦は5コースで10弦。胴はアルマジロの甲羅で作られます。

動画はボリビア、ラパス出身のチャランゴ奏者エルネスト・カブール」

チャランゴは基本的に伴奏用の楽器で、メロディーはケーナやサンポーニャが担当することが一般的です。

音色に何だか哀愁が感じられて結構良いです。

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