♪リリアナ・エレーロ(風の告白)アルゼンチンの大地を感じさせるハスキーヴォイス

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リリアナ・エレーロ【音楽】 エスニック音楽
♪リリアナ・エレーロ(風の告白)アルゼンチンの大地を感じさせるハスキーヴォイス
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「リリアナ・エレーロ」(Liliana Herrero)は、アルゼンチン、エントレ・リオ州ヴィジャグアイ生まれの女性シンガー。

彼女の楽曲は、アルゼンチン伝統のフォルクローレの名曲をベースに、ロックやタンゴ、ジャズなど様々な音楽要素を組み合わせ、アコースティックからエレクトリックまで幅広いサウンドでアレンジしたもの。

その楽曲を、リリアナは、深みのあるハスキーヴォイスで、独特の歌い回しを駆使しながら歌います。

「リリアナ・エレーロ」は、アルゼンチンのコンテンポラリー・フォルクローレ界最高のシンガーと言われる存在で、独自の空気感と世界観を感じさせる彼女の音楽は、アルゼンチン国内だけでなく、世界的にも高い評価を得ています。

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伝統的フォルクローレに新たな生命を吹き込む女性シンガー

Liliana Herrero – Confesión del viento

 

動画の曲は、「リリアナ・エレーロ」のソロ8作目のアルバム「Confesión del Viento」(風の告白)のアルバムタイトル曲「Confesión del Viento」(風の告白)です。

原曲は、歌詞がロベルト・ジャコムッチ、作曲がフアン・ファルー。

浮遊感溢れるサウンドに乗せて、リリアナの情感豊かな歌声が見事です。

 

「リリアナ・エレーロ」は、子供の頃から合唱隊やバンドなどで歌を歌っていたそうですが、プロの歌手として歌い始めたのは、40歳になってからのことだそう。

それまでは、哲学教授・博士として教育の分野で活躍していたそうで、ロサリオ国立大学の人文芸術学科の第一級功績者となり、1990年から1994年までは同大学の人文芸術学部の哲学科長にも任命されていたのだとか。

 

ちなみに、作曲の「フアン・ファルー」は、アルゼンチン・フォルクローレ界の巨匠「エドワルド・ファルー」を叔父に持ち、自身も現代アルゼンチン・フォルクローレ最高のプレイヤーと呼ばれ、本国アルゼンチンでは神様のような扱いを受けている人物なのだとのこと。

リリアナは、2001年にこのフアン・ファルーとの合作アルバム「Leguizamón Castilla」で、アルゼンチンで最も権威ある音楽賞「ガルデル賞」の優秀フォルクローレ・グループ部門(2001年)を受賞しています。

Liliana Herrero – Oración del remanso

 

上の楽曲は、アルバム「Confesión del Viento」(風の告白)の2曲目「Oración del remanso」(瀞場の祈り)

作詞作曲は、ホルヘ・ファンデルモーレ。アルゼンチン、サンタ・フェ州ロサリオの音楽である「リトラルミュージック」の代表的シンガー・ソングライターです。

歌詞は漁師の日常と神への祈りについて歌った歌のよう。

独特の歌い回しが印象的なリリアナの声。その力強いハスキーヴォイスの中に、どこか包み込むような温かみが感じられるのが彼女の歌の魅力です。

 

「リリアナ・エレーロ」は、1987年にアルバム「Liliana Herrero」でソロ・デビュー。

以後、2〜3年に1枚のペースでアルバムをリリースしており、このアルバム「Confesión del Viento」(2003年リリース)は、ガルデル賞の「新形式のフォルクローレ」部門で最優秀に選ばれたそうです。

「Confesión del Viento」は、日本でも「風の告白」というタイトルでリリースされ、2006年には来日公演も行っています。

Liliana Herrero – palabras para Julia

 

こちらは、アルバムのラストの曲「palabras para Julia」(フリアに捧げる言葉)

作詞は、ホセ・アグステイン・ゴイテイソロ、作曲はパコ・イバニェス。

作詞家のホセ・アグステイン・ゴイテイソロは、スペイン・バルセロナ生まれの人物。

この歌は、フランコ派の爆弾に巻き込まれて亡くなった母フリアと、自分の娘フリア(亡くなった母と同じ名前を付けた)の2人のフリアに捧げた歌で、人生の辛さ、そして、美しさを歌った感動的な曲です。

歌詞の内容は、あきらめないこと、生き続けることをフリアへと伝える内容ですが、詩作のホセは、1999年に自殺してしまったのだとのこと。

 

静かに流れるピアノの調べをベースに、リリアナの深みのある歌声がなんともドラマチック。

物悲しさと共に雄大な広がりをも感じさせる、印象的なナンバーです。

Liliana Herrero en Ombu

 

アルゼンチンの文化は、北部の山岳地帯のアンデス先住民族文化、広大な中部の草原地帯パンパで牧畜を営んできたガウチョ(先住民とスペイン人の混血)の文化、そして、有名なアルゼンチンタンゴを始めとしたヨーロッパ移民の文化という3つの要素がベースとなっています。

それは、インカ時代からのアンデス先住民族の色彩の濃いペルーやボリビア、黒人文化の影響の強いブラジルとはまた違った世界です。

 

生まれ故郷であるアルゼンチンの伝統音楽「フォルクローレ」の名曲を、独自のアプローチによってモダンにアレンジした「リリアナ・エレーロ」のアルバム「Confesión del Viento」(風の告白)

「リリアナ・エレーロ」の音楽は、そんなアルゼンチンの大地の空気を感じさせてくれる音楽です。

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♪ラテンアメリカ音楽

♪セルジオ・メンデス(タイムレス)ブラジル音楽のメロディーとHipHopのリズムが融合
ブラジル音楽の巨匠「セルジオ・メンデス」が、2006年にリリースしたアルバム「タイムレス(Timeless)」 アメリカのヒップホップグループ「ブラック・アイド・ピーズ」の「ウィル・アイ・アム」を共同プロデューサーに迎え、ボサ・ノヴァとヒップホップの融合を図った意欲作です。
♪カルリーニョス・ブラウン(オムレツマン)サルヴァドール生まれのカリスマ
ブラジル黒人文化の中心地、バイーア州サルヴァドール。サンバやカーニバル発祥の地とも言われている町です。この町からはブラジルを代表する数多くのミュージシャンが生まれました。そんな「サルヴァドール」が生んだ現代の最高の才能のひとりが、この「カルリーニョス・ブラウン(Carlinhos Brown)」です。
♪ピットブル(ダーレ)ラテンなヒップホップスターのスパニッシュアルバム
アメリカ、フロリダ州マイアミ出身のラッパー「Pitbull(ピットブル)」。アルバム「DALE(ダーレ)」は、全曲スペイン語で歌う通算2作目のスパニッシュ・アルバム。中南米カリブのアーティストが勢ぞろいした、ラテンな雰囲気満点の、真夏にぴったりのノリノリのアルバムです。
♪システマ・ソラール(コロンビア音楽「クンビア」のデジタル&カラフルな進化形)
コロンビアで、今最高にアツいのがミュージックシーン。特にアンダーグラウンドの音楽シーンでは、コロンビアの伝統音楽「クンビア」をテクノ化した「デジタル・クンビア」が世界のフロアシーンを賑わすようになってきています。「システマ・ソラール」は、そんな中でも最も注目されているグループのひとつです。
♪システマ・ボム/エレクトロ・ハローチョ(メキシコの伝統音楽をハイブリッド化)
メキシコ東海岸、ベラクルス州発祥の音楽「ソン・ハローチョ」。スペインとアフロ・カリビアンの音楽がミックスされた伝統のアコースティック音楽です。この「ソン・ハローチョ」を現代的なエレクトリックを使ってハイブリッド化したのが、「システマ・ボム」のアルバム「エレクトロ・ハローチョ」です。
♪マーク・アンソニー(3.0)サルサの帝王、ラテン・アメリカのカリスマの最新アルバム
現在のサルサ界を代表する歌手、”サルサの帝王”こと「マーク・アンソニー」。全世界でのアルバム総セールス数は1,200万枚以上、グラミー賞を2度、ラテングラミー賞を5度も受賞しており、名実ともにラテン・ミュージック・シーンのトップに君臨するアーティストです。
♪ボブ・マーリー(レジェンド)/レゲエを世界に広めた”レゲエの神様”のベスト
ジャマイカ出身のレゲエミュージシャン「ボブ・マーリー」(Bob Marley)。”レゲエの神様”と呼ばれ、ミュージシャンのみならず世界中の数多くの人々に影響を与え、死後30年以上経った現在でも世界中でその楽曲が聴かれ続けているミュージシャン「ボブ・マーリー」の聴き応え満点のベスト盤♪
♪メキシコ・ロック界の大御所「マナー(Maná)」の名曲「Mariposa traicionera」
メキシコのU2と言われることもあるメキシコ・ロック界の大御所「マナー(Maná)」。日本ではあまり知られていませんが、メキシコを始めラテン・アメリカでは有名なバンドで、これまでのアルバムの総販売枚数は全世界で4000万枚以上。世界で最も成功したラテン・アメリカのバンドと言われています。

https://search-ethnic.com/music/liliana-herrero

♪ザ・ルーツ・オヴ・チーチャ〜ペルーのサイケデリック・クンビア
ユルさがたまらない!コロンビアのクンビアとアンデス先住民族の音楽、サーフ・ロックなどを融合してできたペルーの音楽「チーチャ」。このアルバムは、60~70年代にかけてペルーで大流行した知られざる音楽「チーチャ」を聴くことができる貴重なアルバムです。
♪ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(Buena Vista Social Club)
1996年、アメリカ人ギタリスト「ライ・クーダー」は、キューバを訪れます。そこで出会ったのが、1940、50年代に活躍していたキューバ音楽の老ミュージシャンたち。彼らの音楽に惚れ込んだクーダーは、彼らとともにバンドを結成、アルバムを世界に発表しました。それが、この「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」です。
♪Los Guardianes De La Musica Criolla/Renacimiento(クリオーヤ音楽)
ペルーの首都リマ、その下町「バリオ」で世に知れず受け継がれてきた「クリオーヤ音楽」。このアルバム「ラ・グラン・レウニオン:ロス・グアルディアネス・デ・ラ・ムシカ・クリオーヤ」は、その担い手であった古老たちを集めて2007〜8年に録音したプロジェクトの第1作目です。
ボゴタの壮大な夜景とコロンビア音楽「バジェナート」のライブを鑑賞♪
南アメリカ大陸北西部に位置する国「コロンビア」。夜は、ボゴタの街のパノラマを屋上から360度一望できるという「トーレ・コルパトリアビル」で夜景を眺め、コロンビアを代表するミュージシャン「カルロス・ビベス」の弟がオーナーのライブ・レストラン「ガイラ・カフェ」でライブを鑑賞します。

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