「ルンダン(レンダン)」は、インドネシアやマレーシアでよく食べられている、肉を使ったスパイシーで濃厚な煮込み料理。
2017年にアメリカのCNNが発表した「The world’s 50 best foods」において、1位に選ばれたこともある、世界的に注目を集めている料理のひとつです。
東京都内・近郊・現地で食べた「ルンダン」、絶品!12品をご紹介します。
ルンダン(レンダン)とは?
インドネシア西スマトラ州の伝統料理「パダン料理」
パダン料理は「ナシパダン」とも呼ばれ、現在ではインドネシア全土で人気があるほか、マレーシアやシンガポールでもよく食べられている人気のお料理となっています。
そのパダン料理を代表する料理が「ルンダン」です。
「ルンダン」は、牛肉や鶏肉などの塊肉を、ココナッツミルクと唐辛子やガランガル、レモングラス、ターメリック、ニンニク、しょうがなどの香辛料で長時間煮込んで作るお料理。
パダン料理の中でも最も高価な料理のひとつで、インドネシア全土のマレー系ムスリムの家庭では、ハレの日のおもてなし料理として食卓にのぼるのだそう。
また、食堂で提供される盛り合わせ料理「ナシパダン」のおかずの一品としても、定番的な存在です。
『ブンガブラン』@下高井戸
京王線下高井戸駅から徒歩3分。駅から南へ。疎らに並ぶ商店の並びを抜けた静かな界隈に、インドネシア料理店『ブンガブラン』は、あります。
インドネシア・バリのお料理を独学で学んだという日本人の店主さんがお一人で切り盛りしているお店です。
「ルンダン・サピ」は、柔らかい牛肉に、スパイスとココナッツミルクの旨味が詰まった濃い目のお味の煮込み料理。本当に旨味が凝縮されている感じ。
お味は、インドネシアらしい甘めのお味。ご飯に掛け、ピリ辛の調味料サンバルと合わせていただくと美味しい♪
『マレーチャン』@池袋
池袋駅から徒歩5分の場所にあるマレーシア料理のお店『マレーチャン』は、1994年オープンの日本のマレーシア料理店の草分け的な存在。店主はマレーシア料理に魅せられた日本人の女性の方です。
『マレーチャン』の「レンダンビーフ」は、濃厚で複雑なお味のグレイビーが美味。辛さもなく、ビーフもほど良い柔らかさで食べやすい!
『ちりばり』@五反田
JR五反田駅から徒歩7分の場所にあるマレーシア料理のお店『ちりばり』
日本人のご夫妻が営むお店で、三田にも支店があります。
「牛すじレンダン煮込み(ビーフレンダン)」は、グレービー多めの煮込み風。
深みのあるお味のグレービーと柔らかい牛すじ。ベビーコーンと揚げパンが合います。
『チャべ』@目黒
目黒駅東口から徒歩5分ほど。インドネシア料理のお店『チャベ 目黒店』はあります。
シェフはイスラム教徒のインドネシア人の方。バラエティに富んだ本場のお味のインドネシア料理をいただける、在住インドネシア人も通うという人気店です。
盛り合わせプレート「ナシパダン」は、ルンダンのふるさと「パダン」の料理の盛り合わせで、当然のことながら、パダン料理の代表である「ビーフルンダン」(上の写真の奥の方)も乗っています。
ビーフルンダンのお味は絶品でした! 柔らかなビーフにスパイスとココナッツのグレービーが沁み込んだ濃い目のお味で、程よい辛さがGoodです★
『マレーアジアンクイジーン』@渋谷
渋谷にあるマレーシア料理店『マレーアジアンクイジーン』
マレーシア人シェフによる本場のマレーシア料理をいただけるお店です。
いただいた「ビーフレンダン」(牛肉ココナッツスパイス煮込み)は、しっかりとした噛み応えのあるビーフに、ビターでスパイシーなグレイビーが絡んで、とっても美味♪
かなり濃いめの味付けなので、ライスが欲しくなります。
『マレーカンポンコピティアム』@馬喰町
馬喰町駅から徒歩1分。アパホテルの1階に、マレーシア式の喫茶・食事処『マレーカンポンコピティアム』は、あります。
ランチの定食「ナシレマッ」(マレーシアで最も日常的に食べられている国民的な定食)に「チキンレンダン」が乗っています。
柔らかくてジューシーな「チキンレンダン」は、スパイシーで濃厚なお味。ココナッツミルクで炊いたご飯や、えびせん、茹で卵などとの相性も抜群!
『ワルンルンパ 荻窪店』@荻窪
荻窪にあるインドネシア料理のお店『ワルンルンパ 荻窪店』
オーナーシェフは、インドネシア出身の女性の方。沖縄の本部町にあったお店『ワルン・ルンパ』が東京に移転してきたお店です。
いただいたお料理は「インドネシアプレート」。深みのあるお味の「牛すじのルンダンカレー」とマイルドな感じの「チキンココナッツカレー」どちらも美味♪
「牛のスペアリブ」は、甘塩っぱい味付けで、インドネシアらしい感じ。お肉感満点で食べ応えあります!
2種のサンバルを加えると、美味しさマシマシです♪
【移転】『ワンバ・ルンパ』@沖縄・本部町
※現在は、沖縄県名護市城1-2-8に移転しているようです。
沖縄本島北部にある本部町。名護市から県道84号名護本部線で17分くらいの県道沿いに、インドネシア風カレーのお店『ワルン・ルンパ』(Warung Rempah)はあります。
オーナーシェフはインドネシア出身の女性で、日本人の旦那さんと一緒にお店を営んでいるのだとのこと。
注文した「インドネシアプレート」のメインのおかずが「ルンダンカレー」
深みのあるお味の「ルンダンカレー」。バラエティに富んだおかずと合わせて食べるのが美味しい♪
【閉店】『馬来風光美食』@荻窪
中央線荻窪駅から青梅街道を新宿方向へ徒歩5分ほど。20年もの歴史を持つマレーシア料理のお店があります。『馬来風光美食』です。
美食の町として知られるマレーシア、イポー出身の女性店主エレンさんが営むこのお店は、中華系マレーシア料理を提供しているお店。各種メディアでも度々紹介されている人気店です★
『馬来風光美食』の「ビーフルンダン」は、シナモンやカルダモンがガッツリ効いたドライタイプのルンダン。
よく煮込まれた牛肉は柔らかく、スパイスの風味が染み込んでいて食べ応えがあります。ご飯との相性もバッチリ!
また、ビーフルンダンだけでなく、ココナッツ感が強く、タマリンドの酸味が効いたグレービーな「チキンルンダン」も提供しているようで、チキンルンダンの方はレトルトカレーとして販売もされているそう。
【閉店】『メラプティカフェ』@新大久保
東京・新大久保。イスラム横丁のビルの3階のインドネシア料理のお店『メラプティカフェ』。
インドネシア西スマトラ州パダン出身の女性店主さんによる、本場さながらのパダン料理をいただけるお店でしたが、残念ながら閉店してしまったようです。
いただいた「パダン風のごはん盛り合わせ(ナシパダン)」は、ローストチキンや「ビーフルンダン」が乗った定食。
深みのあるビターなお味の「ビーフルンダン」は、ライスに合います♪
『シンパンラヤ』@インドネシア・ブキティンギ
西スマトラのミナンカバウ文化の中心地「ブキティンギ」。その中心の時計塔広場(ジャムガダン)の真ん前に、パダン料理のレストラン『シンパンラヤ(Simpang Raya)』は、あります。
『シンパンラヤ(Simpang Raya)』は、パダン料理のチェーン店で、ブキテインギ市内にも数店舗あるほか、パダンやジャカルタにも支店がある人気店。
座席に座ると、さっそく店員さんがたくさんのお料理のお皿を持ってやってきて、テーブルの上に並べます。
これが、テーブルの上に、ひと通り全てのお料理の小皿を並べ、お客さんに好きなものを食べてもらうという、パダン料理のお料理の提供スタイル。
お客さんは、手をつけたお料理のみ料金を払えばよく、注文の必要もありません。
たくさん並べられたお料理の中で、やっぱり一番美味しかったのが、お目当ての「ビーフルンダン」
この「ビーフルンダン」、日本のインドネシアやマレーシア料理店で何度か食べたことがあったのですが、やっぱり本場ブキティンギの「ビーフルンダン」は絶品でした★
各種香辛料が沁み込んだグレイビーは濃厚で複雑なお味。甘味と辛味、酸味のハーモニーが抜群で、程よい柔らかさの牛肉の食感も最高。もちろん、ご飯との相性もGood!
たくさんの種類のおかずがあったけど、この「ビーフルンダン」だけをもっと食べたい気分でした。
『ナシ・カパウ・ウニ・リス』@インドネシア・ブキティンギ
西スマトラのミナンカバウ文化の中心地「ブキティンギ」。
街の中心の時計広場(ジャムガダン)の北に広がる「アタス市場」の奥に、西スマトラ州カパウ地方のお料理「ナシカパウ」の専門店『ナシ・カパウ・ウニ・リス(Nasi Kapau Uni Lis)』はあります。
階段状の棚に「ナシカパウ」のおかずがズラリと並べられたインパクトのある風情。まさに、現地在住ミナンカバウ人御用達の、市場の中の屋台です!
提供された「ナシカパウ」のプレートに乗っているのは、白いご飯に、メインの「チキンルンダン」。副菜として、「ジャックフルーツのカレー」、「タンブス」、青唐辛子と赤唐辛子の2種のサンバル、ココナッツのフレークなどなど。
圧倒的に美味しかったのが「チキンルンダン」。香辛料がしっかりと沁み込んだ甘辛く濃厚なお味は、たまらない美味しさ♪
「ナシカパウ」は、味付けが比較的あっさりしているので、食べやすい印象です。
マレーシア・シンガポール料理店
https://search-ethnic.com/gourmet/rendang
インドネシア料理店
https://search-ethnic.com/gourmet/rendang
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