茨城県常総市大房。旧国道294号から脇道を少し入った所。関東鉄道常総線南石下駅から徒歩9分の場所に、インドネシア食材店&レストラン『パダン(PADANG halal restaurant & market)』は、あります。
このお店、これまで同じ常総市の石下で、12年にも渡って営業していたインドネシア料理店「インドネシアンカフェ」が2025年2月に移転オープンしたお店。
立派な食材店も併設されたお洒落なレストランで、在住インドネシア人たちで賑わっているという話を聞き、行ってみることにしました。
『パダン』の外観と店内の雰囲気

『パダン』の外観
こちらが、『パダン』の外観です。
昔ながらの農家が並ぶ県道沿いに、いきなりこんなスタイリッシュな建物が現れるのでちょっとびっくり!
お店の前は、かなり広々とした駐車スペースとなっています。

オープンエアの席もあり
「PADANG」とだけ書かれたモノトーンのシンプルな建物。
建物の前にはオープンテラスの座席もあります。
さっそく、店内へ。

『パダン』の店内
『パダン』の店内です。
店内に一歩足を踏み入れて、パッと見、「お洒落!」って思いました。
ダークブラウンとアイボリーを基調としたシンプル且つ温かみのある雰囲気。等間隔で吊り下げられた照明。天井が高いので、面積の割に開放感があります。
座席は30~40席程度でしょうか。席間にゆとりがあるので居心地が良いです。
訪問したのは早めのディナータイム。お客さんは数組おり、食べている間にも続々と来店していました。お客さんは全員インドネシアの方。
スタッフは店主らしいインドネシア人女性の方と、インドネシア人スタッフ2名、日本人のスタッフも1名いました。

ハラール食材スーパー
店内は入り口を入って右手がレストラン。キャッシャーを挟んで、左手がハラール食材スーパーとなっています。
こちらが、ハラール食材スーパー。売り場面積はそれほど広くはありませんが、棚にはインドネシアの食材や日用品がぎっしり!

インドネシアの即席麺

フライドシャロット、発酵海老調味料テラシ、揚げ粉

インドネシアコーヒー

歯磨き粉、パームナッツオイル
食後、インドネシア人の女性スタッフに話を聞いたところ、この辺り(茨城県南)には、インドネシアから多くの若者が出稼ぎに来ているそうで、男性は主に農業、女性は介護職として働いている人が多いとのこと。
少し調べてみたところ、2024年11月時点で茨城県内で働く在留インドネシア人は8,300人以上。対前年増加率は40%を超えているとのこと。
深刻な人出不足に陥っている日本の労働市場。特に農業や介護分野での人材確保は喫緊の課題となっています。
そんな現状を改善するために2019年に導入されたのが、新しい在留資格「特定技能制度」です。インドネシア人の若者はこの制度を利用して来日し、今や農家や老人ホームにおける貴重な労働力として無くてはならない存在となっているのだそう。
参考:茨城県における外国人在留者の現状と今後の展望(BRAIST INC.)
さて、常総市のインドネシア人の話はこのくらいにして、そろそろメニューを見てお料理を選びましょうか〜。
『パダン』のメニュー

ナシパダン、ナシゴレン、デンデンバラド

バカールやゴレン

グライ、サテ、テンペ、ガドガド

バクソ、ミーアヤム

ドリンク

モクテル、デザート

3月限定ドリンク

季節のメニュー「Ikan Rica rica」
こちらが、『パダン』のメニューです。
メニューはそれほど多くはありませんが、ナシパダン、ナシゴレン、デンデンバラドなどの定食系。バカールやゴレンなどのチキン料理。バクソやミーアヤムなどの麺。グライ、サテ、テンペ、ガドガドなどの単品のおかずやスープもあります。
もちろん、すべてハラール仕様。お酒もありません。
それでもって、今回は下記のお料理を注文することにしました。
- 「ナシパダン(NASI PADANG)」(1,300円)
- 「バクソ(BAKSO)」(1,100円)
- 「ガドガド(GADO-GADO)」(1,100円)
- 「クレポン(KLEPON)」(400円)
- 「トラジャコーヒー(COFFEE TORAJA)」(500円)
インドネシアを代表するワンプレート「ナシパダン」に、スープ麺の「バクソ」。サラダの「ガドガド」と、食後に「クレポン」と「トラジャコーヒー」を頼みました。
ちなみに、「ナシパダン」には、CNNによって世界一美味しい料理にも選ばれた料理「ルンダン(レンダン)」が入っています。
「ルンダン」を食べに、パダン料理の本場「ブキティンギ」まで行った人間としては、これはマストで頼みたい一品。
注文を済ませ、食材コーナーなどを物色しつつ待っていると、ほんの10分ほどでお料理が到着しました。
「ナシパダン(NASI PADANG)」

「ナシパダン(NASI PADANG)」(1,300円)
こちらが、「ナシパダン(NASI PADANG)」です。
インドネシア(パダン)の代表的な料理。牛肉レンダン、ピリ辛煮卵、野菜はキャッサバ、ジャックフルーツ、生野菜が乗ったワンプレート料理。
フライドオニオンが掛かったライスを中心に、下から時計回りで、牛肉レンダン、ジャックフルーツの煮込み、生野菜、ピリ辛煮卵、キャッサバの葉の炒め。別皿でインドネシアの辛味調味料「サンバル」が添えられています。
さっそく、いただきましょう〜♪

牛肉レンダンが美味♪
いただいた「ナシパダン」。兎にも角にも「牛肉レンダン」が絶品でした♪
「レンダン(ルンダン)」は、牛肉や鶏肉などの塊肉を、ココナッツミルクと唐辛子やガランガル、レモングラス、ターメリック、ニンニク、しょうがなどの香辛料で長時間煮込んで作るお料理。
甘味のあるココナッツミルクと各種香辛料が織り成す深みのあるグレイビー。それが柔らかで繊維質の牛肉に染み込んでいて、たまらない美味しさ! ご飯との相性も抜群です。
赤唐辛子を使ったサンバルが乗った「ピリ辛煮卵」も良いお味。

青唐辛子サンバル
ジャックフルーツやキャッサバのおかずは、単品だとそれほどインパクトはないですが、ご飯と混ぜ、別皿の青唐辛子サンバルもどっちゃりと掛けてチャンプルして(混ぜて)いただくと、サンバルの深みのある辛さと、野菜の風味と食感がミックスされて美味しさが格段にアップ!
さすが、サンバル。インドネシア料理における万能選手です!
「バクソ(BAKSO)」

「バクソ(BAKSO)」(1,100円)
お次は、スープ麺の「バクソ(BAKSO)」
牛肉のミートボールを添えたはるさめ入り牛だし塩ラーメン
味の濃いルンダンとは打って変わって、こちらはさっぱり風味。
牛だしの旨味、ほど良い塩気のスープ。食べ応えのあるミートボールとシャキシャキした野菜。揚げせんべいも良いアクセント。
2種のソース(濃いめの味の中華風醤油ソースと、スイートチリソース)を掛けて味変を楽しむのもまた良し。
「ガドガド(GADO-GADO)」

「ガドガド(GADO-GADO)」(1,100円)
続いて、インドネシア定番のサラダ「ガドガド(GADO-GADO)」
生野菜に甘辛ピーナッツソースをかけたサラダ
「ナシパダン」と同じくらいの大きさのお皿で登場。かなりのボリュームです。
テンペや揚げせんべい、いんげんやニンジン、もやし、きゅうりなどの生野菜がどっちゃり。その上に掛かったピーナッツソースは甘めのお味ですが、意外に合います!
この中でやっぱり美味しいのは、インドネシア納豆の「テンペ」
納豆らしい独特の風味と、ピーナッツソースの甘辛さが良いマッチング♪

インドネシア料理満喫♪
ブキティンギを訪れて以来、久々にいただいた「ナシパダン」
満足しました♪
「クレポン(KLEPON)」

「クレポン(KLEPON)」(400円)
デザートでいただいたのは、「クレポン(KLEPON)」(4個入り)
黒蜜シロップが口の中に溢れ出し、もちもち食感のお団子と周りはココナッツをまぶした絶妙なコンビネーション
これが、なかなか美味でした♪
もちっとした緑色のもち団子の皮の中に、黒蜜シロップに塗れたガリっとした食感の黒糖が入っています。もち団子に塗されたココナッツのシャクシャク感もGood!
「トラジャコーヒー(COFFEE TORAJA)」

「トラジャコーヒー(COFFEE TORAJA)」(500円)
デザートと一緒にいただいたお飲み物は、「トラジャコーヒー(COFFEE TORAJA)」
フローラルな香り、柑橘系の酸味、カラメルのような甘い余韻。
「トラジャコーヒー」は、インドネシアのスラウェシ島にあるトラジャ地方で栽培されるコーヒーのこと。
独特のスモーキーな香りと仄かな甘味。インドネシアらしいコーヒーのお味。デザートのクレポンとの相性も抜群。
食後の良いお口直しとなりました♪

『パダン』
茨城県常総市にあるインドネシア料理店&食材店『パダン(PADANG halal restaurant & market)』
茨城の産業を下支えする、在留インドネシア人御用達のお店です。
いただいたインドネシア定食「ナシパダン」は、深みのあるグレイビーを纏った「牛肉レンダン」が絶品♪ さっぱりとしたスープ麺の「バクソ」や、黒糖シロップが味わい深い「クレポン」も美味しい。
お洒落で居心地の良い店内空間や、親切丁寧なスタッフの接客対応もGood!
良いお店です。
『パダン』の地図・アクセス・営業時間
インドネシア料理店







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