インド中南部。テランガーナ州とアーンドラ・プラデーシュ州の州都である町ハイデラバード。
ハイデラバード鉄道駅のある「Nampally(ナンパリー)」地区の路地の一角に、牛肉料理が美味しいと評判のイスラム教徒向けのハイデラバード料理店があります。
お店の名前は、『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』
絶品との噂の「ビーフ・ハリーム」をいただきに、訪問してきました。
イスラム教徒の多いエリアにある地元民御用達の食堂
『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』の外観
こちらが、『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』の外観です。
お店は、イスラム教徒が多く住む、雰囲気の良い下町にあり、この界隈には、他にもいくつかイスラム教徒向けの食堂がある様子。
今回は、リキシャで訪問しましたが、メトロのレッドラインの「Nampally(ナンパリー)」駅から徒歩15分ほどなので、道路が渋滞している夕方以降はメトロを使って行く方が良いかもしれません。
イスラム教徒の多いエリアにある地元民御用達の食堂
お店の営業は、朝5:00から夜中の0:00まで(土日は24時間営業)
いつ訪問しても営業しているのが嬉しい。時間帯によって提供されるお料理や客層も違いそうです。
ネットの情報によると、お目当ての「ビーフ・ハリーム」は、午後以降にならないと提供されないとのことだったので、ディナータイムに訪問しました。
店頭に置かれた鍋には骨付き肉の塊が見えます。
鍋の上に骨付き肉。ニーハリ?
銀のバットに入った骨付きのお肉
店頭でまず目に入ったのが、大きな銀色の鍋と、その上に置かれた、たくさんの骨付き肉の塊。
この骨付き肉はそのまま食べるのか、カレーに入れる具材なのか。
ちなみに、ネットの情報によると、この『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』は、牛肉料理で有名なお店であるそう。ヒンディー教徒は牛肉は食べませんが、イスラム教徒は牛肉をよく食べます。
店頭の鍋の中には、いかにも旨そうなカレーが!
カバーブがたくさん! 旨そう♪
ハイデラバードでよく食べられているという四角いナーン
店頭には、串焼きのカバーブや、カレーのような煮込みスープの鍋、ハイデラバードでよく食べられているという四角い形のナーンがありました。
今回、これらは食べなかったのですが、写真を見ても見るからに美味しそう♪
お店の厨房。大鍋のカラヒと、炭火が見えます。
こちらは、厨房の様子。
大鍋のカラヒ(中華風の鍋)と真っ赤に焼けた炭火が見えます。
さて、ここで「ハイデラバード料理」について、ちょこっとご説明します。
「ハイデラバード料理」とは?
「ハイデラバード料理」は、インド中南部テランガーナ州の州都ハイデラバードで食べられている料理。中世から近世まで、デカン高原一帯を支配したイスラム諸王朝のもとで発展したお料理で、土着のテルグ族の料理をベースに、ムグライ料理やトルコ、アラブ料理の要素が融合されているのが特徴で、特に17世紀半ばのニザーム王国時代に進化し、崇高な芸術形式にまで高められたのだそう。
代表的なお料理は、ニザーム家のキッチンで生まれたという「ハイデラバーディー・ビリヤーニー」や、アラブ移民によってハイデラバードに持ち込まれたアラブ料理「ハリーズ」に由来するという「ハイデラバーディ・ハリーム」、米とマスールダルを使ったお粥的な料理「ハイデラバーディ・キチディ」、羊肉や牛肉をシンプルに焼いた焼き肉「タラワゴシュト」などなど。
サフラン風味のフラットブレッド「シーマル」や、ドライフルーツをトッピングしたブレッドプディング「ダブル・ミ・カータ」などもあります。
『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』の店内
店内空間はそこそこ広め
『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』の店内の様子です。
店内空間はそこそこ広め。渋めの色合いの内装がなかなかの雰囲気を醸し出しています。
20時半くらいの訪問で、お客さんの数はまばらでしたが、イスラム帽子を被ったイスラム教徒の男性が数人、お料理を食べていました。
『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』のメニュー
『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』のメニュー
こちらが、『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』のメニューです。
メニューには、マトン/チキンの「Biryani(ビリヤニ)」、「Talawa Gosh(タラワゴシュト)」、「Sheek Kabab(シクカバブ)」、「Paya(パヤ)」(脚肉)、「Zaban(ザバン)」(山羊の舌)、「Haleem(ハリーム)」などがあり、パンは、「Tandori Roti(タンドリー・ロティ)」や「Romali Roti(ルマリ・ロティ)」「Butter Naan Roti(バターナン)」などがありました。
今回は、お目当ての「Halem Beef(ビーフ・ハリーム)」と、主食として「Tandori Roti(タンドリー・ロティ)」を注文することにしました。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
珠玉の一品! 「Halem Beef(ビーフ・ハリーム)」
「Halem Beef(ビーフ・ハリーム)」120ルピー(216円)
程なくしてお料理到着!
こちらが、「Halem Beef(ビーフ・ハリーム)」です♪
「ハリーム」は、小麦、大麦、レンズ豆、牛肉(もしくは羊肉)をスパイスと一緒に7〜8時間煮込んで作るお料理です。パキスタンやバングラデシュ、インドのイスラム教徒の間でよく食べられているお料理で、朝食として食べられることが多いのだそう。
ペースト状の茶色のハリームの上には、こんがり焼けたフライドオニオン、コリアンダーとレモンも乗っています。
見るからに美味しそう。さっそくいただきましょう〜♪
牛の繊維の旨味、フライドオニオンの香ばしさ
『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』の「Halem Beef(ビーフ・ハリーム)」、まさに絶品! 本当に旨いです♪
形が無くなるまでペースト状に煮込まれた繊維質の牛肉とレンズ豆の旨味、香ばしいフライドオニオンの風味と食感がドロっとしたハリームとベストマッチ!
爽やかなコリアンダーとレモンの酸味も良いアクセント♪
「Tandori Roti(タンドリー・ロティ)」12ルピー(22円)
そして、ほかほか焼き立ての「Tandori Roti(タンドリー・ロティ)」を千切って、ハリームに付けて食べるのがもう最高!
めちゃくちゃ美味しい! 珠玉の一品
素朴なロティの味わいと、濃厚かつ香ばしいハリームの旨味。
ロティを千切ってはハリームを掬って食べ、千切っては掬って食べ、あっという間に完食! 満足のディナーとなりました★
ナンパリー地区の下町の界隈
ハイデラバードの下町。ナンパリー地区の路地の一角にあるハイデラバード料理店『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』
いただいた「ビーフ・ハリーム」は、本当に美味しい。絶品でした♪
ペースト状に煮込まれた牛の繊維の旨味と、フライドオニオンの香ばしさのマッチングが最高! 素朴な味の「タンドリー・ロティ」との相性も抜群です。
ハイデラバードに行ったら、必ず訪問したいお店のひとつです。
『Alhamdulillah Hotel(アルハムドゥリッラーホテル)』の地図・アクセス
- 住所:Door No.11-2, 284, Habeeb Nagar Main Rd, beside Bismillah Hotel, Aghapura, Nampally, Hyderabad, Telangana 500001 インド
- 電話:+919346726931
- 営業時間:5:00~0:00(土日は24時間営業)
インド・ハイデラバードのレストラン・カフェ
https://search-ethnic.com/gourmet/alhamdulillah-hotel
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