クアラルンプールの中心部にある「チャイナタウン」は、クアラルンプールに来た観光客の誰もが訪れる名所のひとつ。
今回は、そのチャイナタウンにある見どころ、「スリ・マハ・マリアマン寺院」と「関帝廟」をご紹介します。
スリ・マハ・マリアマン寺院|クアラルンプール最古で最大のヒンドゥー寺院
「スリ・マハ・マリアマン寺院」の外観
クアラルンプールのチャイナタウンにある「スリ・マハ・マリアマン寺院」は、クアラルンプール最古で最大のヒンドゥー教寺院。
場所は、チャイナタウンの最寄駅、LRTの「パサール・スニ」駅から徒歩3分ほど。駅の正面のスルタン通りを進み、セブンイレブンがある交差点を左に曲がってすぐの場所にあります。
極彩色の「スリ・マハ・マリアマン寺院」の入り口
「スリ・マハ・マリアマン寺院」は、18年前に一度訪れたことがあるのですが、その時に比べて、入り口の建物の装飾や色彩がかなり派手になっていました。
以前の様子は↓
入り口中央にある門塔は、「ゴプラム」と呼ばれる南インド独特の寺院建築のスタイル。「ゴプラム」の高さは22.9mで、228体のヒンドゥー教の神々や従者が彫刻されています。
本場、南インドでは、この「ゴプラム」が寺院の四方(東西南北)に建てられていたりしますが、ここ「スリ・マハ・マリアマン寺院」では、東の1箇所だけ。
参考までに、本場、南インド・マドゥライの寺院の「ゴプラム」を下記にご紹介します。
「スリ・マハ・マリアマン寺院」の内部
「スリ・マハ・マリアマン寺院」は、1873年にサミ・ピライ氏によって設立されました。
当初はピライ家のプライベート寺院だったそうですが、その後一般にも開放され、現在では、クアラルンプールに住むインド系の人々にとって、最も重要な寺院のひとつとなっています。
毎年1月下旬から2月上旬にかけて、クアラルンプール郊外にある「バトゥ洞窟」において「タイプーサム」と呼ばれる祭りが行われていますが、祭りでは、この「スリ・マハ・マリアマン寺院」を出発点として、「バトゥ洞窟」への行進が行われます。
シヴァ神の彫刻
「スリ・マハ・マリアマン寺院」で祀られている神は、南インドの農村部で古くから崇拝されている天候と豊穣の女神「マリアマン」。
「マリアマン」は、シヴァ神の妻である「パールヴァティ」の化身とも考えられているようで、寺院内には、パールヴァティや夫であるシヴァ神、パールヴァティの化身のひとつでもあるカーリーやドゥルガー、シヴァとパールヴァティの息子であるガネーシャなどの像もあります。
「スリ・マハ・マリアマン寺院」の礼拝堂
たくさんのインド系の人たちが祈っています。
「スリ・マハ・マリアマン寺院」は、観光客でも自由に内部に入ることができますが、境内は土足禁止なので、寺院の入り口で靴を脱ぎ、裸足で入場する必要があります。
寺院内では、たくさんのインド系の人たちがお祈りを捧げ、僧侶から個別に祈祷を受けている人たちもいました。
マレーシアには、人口の7%(約230万人)のインド系の人が暮らしています。
その大半が南インド系の人々で、彼らの約8割がヒンドゥー教を信仰しています。
ちなみに、クアラルンプールには、インド人が集まるインド人街が2カ所あり、特に、KLセントラル駅の東側に広がる「ブリックフィールズ(Brick Fields)」というエリアでは、インドの食材店や布地屋、食堂などが軒を連ね、本場インドと同じような雰囲気を味わうことができます。
何やら食事が提供されています。
寺院の境内を歩いていると、何やら食事を提供している一角がありました。
台の上にバケツが数個置かれ、紙包の上にサーブされた食べ物を参拝者たちが食べています。
興味津々にバケツの中を覗いていると、スタッフの方が自分にもそれをよそって、手渡してくれました♪
甘い味付けのお米
スパイシーな味付けのお米
スパイシーなカラチャナ
提供されている食べ物は、2種のお米と、カラチャナ(黒ひよこ豆)
紙包に、茶色っぽいお米、黄色のお米、カラチャナを順番に乗せて提供。
紙包に入れて提供されました。
カレーリーフと赤唐辛子の効いたカラチャナが美味しい♪
紙包に入れて提供されたこの食べ物。かなり美味しかったです★
カレーリーフの香りと赤唐辛子のピリ辛さが効いたクリスピーなカラチャナ。黄色のお米はスパイシーな味付けでほくほくした食感。最後に一番下にあった茶色のお米は甘味のあるスイーツ的な味わい。
塩気のあるスープも美味しい♪
近くで同じように食べていた女性の参拝者が、「スープも美味しいから飲んでみなさい」と声を掛けてくれたので、プラスチックバケツに入ったスープもいただきました。
ミルクコーヒー色のスープは、結構塩気があるお味。豆が使われているようで、豆の風味を感じました。これも美味しい♪
関帝廟|三国志の英雄「関羽」を祀る、クアラルンプール最古の道教寺院
「関帝廟」の入り口
クアラルンプールのチャイナタウンの「スリ・マハ・マリアマン寺院」の40mほど北の道向かいに、中国の道教の寺院「関帝廟」があります。
関帝廟とは、三国志で有名な関羽を祀った廟のこと。
世界中のチャイナタウンには、大抵、関帝廟があります。
こちらも、18年前に一度訪れたことがあるのですが、その時に比べて、やっぱり装飾がバージョンアップ!柱に絡み付いた龍の彫刻は以前はありませんでした。
以前の様子は↓
「関帝廟」の境内
線香の煙がもくもくと
関帝廟の建物は1887年に建てられた広東様式。
境内の祭壇には線香が焚かれ、煙がもくもくとしています。
関帝廟でよく見掛ける、渦巻き型の線香も随所に吊り下げられていました。
三国志の英雄「関羽」が祀られています。
こちらが本堂に祀られた、三国志の英雄「関羽」
関羽は戦いの神様であるとともに、商売の神様でもあり、商売繁盛を願って華人だけでなくマレー人も参拝に訪れるのだとか。
ちなみに、マレーシアの中華系(華人)の人口は、全人口の23%ほど。マレーシア経済において支配的な立場にあり、マレー系やインド系に比べて裕福な人が多い傾向があります。華人の多くは儒教や道教を信仰しています。
クアラルンプールのチャイナタウン街歩き
今回訪れた、チャイナタウンの街の風景をご紹介♪
「ペタリン通り」
こちらは、「ペタリン通り(Jalan Petaling)」
中華街らしい立派な中国風の門が、通りの両端にあり、歩行者天国の屋根付きの屋台街になっています。
屋根は緑色をしていて、「グリーンドラゴン」と呼ばれているのだそう。
世界第二位の高さのビル「ムルデカ118」
こちらは、チャイナタウンのどこからでも見える、世界第二位の高さのビル「ムルデカ118」
2014年に着工し、2023年中に竣工予定の高層ビルで、高さ678.9m、地上118階・地下5階の構造で、ドバイの「ブルジュ・ハリファ」に次いで世界で2番目に高いビルなのだそう。
朝の蚤の市
ここは、スルタン通りから北へ伸びる細い路地。
朝、この通りでは、蚤の市が開かれます。
洋服や骨董品、電子機器やスマホまで、様々なものが売られていました。
スルタン通りとハン・ジェバット通りの角
お洒落なカフェが並ぶ界隈
スルタン通りとハン・ジェバット通りの角。
植民地時代に建てられた古い建物が並ぶ通りの雰囲気がなかなかGood!
この界隈にはお洒落なカフェが並んでおり、その1店舗『Mingle Cafe』に訪問(詳細は↓)。
「鬼仔巷(Kwai Chai Hong)」の入り口
ここは、チャイナタウンの裏路地にある「鬼仔巷(Kwai Chai Hong)」と呼ばれるエリア。2019年にオープンしたチャイナタウンの新しい観光スポットです。
この入口の門をくぐって奥に進むと、雰囲気満点のノスタルジックな街並みが現れます★
夜の「鬼仔巷(Kwai Chai Hong)」
ウォールアートが色々あります。
「鬼仔巷」は、戦前からある古い路地ですが、以前は廃墟のようになっていたのだそう。それを1960年代の黄金期のチャイナタウンをイメージして再開発。
ノスタルジックでアーティスティックなスポットとして生まれ変わり、そのインスタ映えする景観は多くの観光客を集めるようになったのだそう(詳細は↓)。
宿泊したホテル「ユー・ホテル・チャイナタウン(Yu Hotel Chinatown)」
クアラルンプールのチャイナタウンでは、「ペタリンストリート」沿いにある、「ユー・ホテル・チャイナタウン(Yu Hotel Chinatown)」に宿泊しました。
LRTのパサール・スニ駅から徒歩数分の好立地。「ペタリンストリート」沿いには、安くてお洒落な飲食店がたくさんあり、コンビニも近くにあってとても便利な場所です。
「ユー・ホテル・チャイナタウン(Yu Hotel Chinatown)」の入り口
「ユー・ホテル・チャイナタウン(Yu Hotel Chinatown)」の部屋
シンプルだけど清潔で、シャワーのお湯の出もまずまず。ベッドの寝心地もGood! 空調の調節もしやすく、Wifiの繋がりも良好。なかなか良いホテルだと感じました★
「ユー・ホテル・チャイナタウン(Yu Hotel Chinatown)」の屋上からの夜景
「ユー・ホテル・チャイナタウン(Yu Hotel Chinatown)」の屋上からは、クアラルンプールの夜景を見ることができます。
夜の「ムルデカ118」
高層ビルが立ち並ぶ、クアラルンプールの町。
「ムルデカ118」「ペトロナスツインタワー」「KLタワー」。賑やかなチャイナタウンの街並み・・・。
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