♪タラフ・ドゥ・ハイドゥークス/バンド・オブ・ジプシーズ(ジプシー最強バンド)

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Taraf De Haidouks Band of Gypsies【音楽】 エスニック音楽
♪タラフ・ドゥ・ハイドゥークス/バンド・オブ・ジプシーズ(ジプシー最強バンド)
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自らを”義賊楽団”と名乗る、ルーマニアの「本物」のジプシー(ロマ)バンド「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」(Taraf de Haidouks

ルーマニアの首都ブカレストの南東、「クレジャニ村」出身の12人編成のバンドで、圧倒的な演奏技術とロック顔負けの熱いライブパフォーマンスが世界的に大人気!

2002年には、ワールド・ミュージック界のグラミー賞である「BBCワールド・ミュージック・アワード」を受賞しており、名実ともに「ジプシー最強バンド」の名を世界に轟かせています。

 

このアルバム「バンド・オブ・ジプシーズ」は、2001年発表の通算4作目の作品。

2000年のブカレストでのライブ音源を中心に録音された彼らの代表作です。

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超絶技巧を競い合う、熱いライブパフォーマンス

Taraf de Haidouks

 

この「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」、音の中心はヴァイオリンとアコーディオン、そして、ツィンバロムです。

中心メンバーは、ヴァイオリンの「カリウ(Caliu)」「コスティカ(Costica)」「ネアクシュ(Neacsu)」、アコーディオンの「マリウス(Marius)」「イオニツァ(Ionitsa)」、ツィンバロムの「クリスティネル(Cristinel)」「イオニカ(Ionica)」などなど。

 

また、このアルバムには、タラフ以外にも多彩なゲストが参加しています。

マケドニアを代表するジプシーブラスバンド「コチャニ・オーケスター」、ブルガリアのクラリネット奏者「フィリップ・シメオノフ」、トルコのダルブッカ奏者「タリク・テュイシュゾォル」など。

彼らも全員ロマだそうです。

 

それにしても、上の動画、ものすごいです。

カリウとコスティカのヴァイオリンの超絶技巧。そして、タリクのダルブッカの太鼓のリズム、コチャニ・オーケスターのホーンの音、フィリップのクラリネットの音色・・・。

「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」を中心に各国のロマミュージシャンの音色がミックスされ、それぞれが超絶技巧を競い合い、アコースティックバンドとは思えない、ロック顔負けの熱狂を作り出しています!

Taraf de Haïdouks – Carolina

 

この「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」、欧米や日本ではかなり人気があって、海外でのコンサートも頻繁に行われています。日本にも過去6回来日しています。

けれども、ルーマニア本国での人気・知名度は今ひとつであるとのこと。

そう言えば、ルーマニアに行った時、街のCD屋さんにはジプシー音楽はあまり置いていなかったし、街中でもジプシー音楽を聴くことはありませんでした。

 

だけど、それもそのはず、ルーマニアではロマは差別の対象であり、国民の大多数を占める非ロマのルーマニア人は彼らの音楽を聴くことは好まないのです。

アルバムのベースとなっている2000年に行われたブカレストのライブは、そんな現状に一石を投じる意味もあったようです。

 

ちなみに、ロマは主に東・中央ヨーロッパに住む移動型の民族で、その出自はインド北西部のラジャスタン地方と言われています。

彼らは、インドからエジプトを経由して東ヨーロッパに渡り、ヨーロッパ中に拡散したと考えられています。

ロマの他称「ジプシー」は、ロマがエジプトからヨーロッパにやってきたことから名付けられたと考えられているそうです。

ヨーロッパに居住するロマは、現在では約1200万人。その中でも特に人口が多いのがルーマニアで、人口は約185万人であるとのこと。

 

一千年以上に及ぶロマの流浪の旅の歴史。これをアルジェリア出身の映画監督トニー・ガトリフは、音楽をテーマにして映像化しました。

それが、映画「ラッチョ・ドローム」です。

映画では、インド、エジプト、トルコ、ルーマニア、スロバキア、フランス、スペインの現地のロマミュージシャンのパフォーマンスが収録されていて、ロマが辿ってきた道のりと歴史を音楽を通して俯瞰できる内容となっています。

1993年に公開されたこの映画は、同年のカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門を受賞。

作品中、ルーマニア編のミュージシャンとして出演していた「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」も一躍、世界で注目されることとなりました。

Latcho Drom – Balada Conducatorolui

 

上の動画は、映画「ラッチョ・ドローム」の一場面、バンドの長老「ニコラエ・ネアクシュ」の糸弾きヴァイオリンでのパフォーマンスです。

長老ニコラエは、すでに他界してしまったそうですが、この渋みのある歌声、なかなか魅力的です★

 

「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」は、曲によって演奏メンバーを随時入れ替えています。

激しい曲では、カリウを始めとしたテクニシャンが超絶技巧を競い合い、ゆったりとした曲では、ニコラエらが味のある歌や演奏を披露します。

 

このアルバム「バンド・オブ・ジプシーズ」は、そんな「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」のバラエティー溢れる楽曲を存分に楽しめる1枚。

彼らの最高傑作です!

 

ちなみに、彼らの最近の活動としては、2007年にクラシックの楽曲を演奏したアルバム「仮面舞踏会」をリリース。

2008年には、ツアーを追ったドキュメンタリー映画「ジプシー・キャラバン」が話題になり、2009年には、カリウが映画「オーケストラ!」にヴァイオリニスト役で出演。

2011年に、コチャニ・オーケスターとの共作「バンド・オブ・ジプシーズ2」をリリース。2012年9月には6度目の来日を果たしています。

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https://search-ethnic.com/music/taraf-de-haidouks

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