インドネシアは約1万3000もの島々からなり、300を超す民族、700以上の地方語を話す2億4000万人の人口を抱える国なので、食文化も多種多様です。
特に代表的とされるのは、スマトラ島の「パダン料理」と、ジャワ島の「ジャワ料理」、「スンダ料理」です。
「パダン料理」は、インドやイスラムの影響が強く、多種多様なスパイスを使った「激辛」が特徴。
「ジャワ料理」は、スパイスに加え、椰子砂糖とココナツミルクが使われ、全体的にまろやかで甘辛い味付け。
「スンダ料理」は、生野菜がよく使われ、味付けもシンプルかつヘルシーな料理であるとのこと。
ここでは、私が訪れたジャワ島の料理(実際食べたもののみ)を紹介します。
アヤム・ゴレン(Ayam Goreng)
「アヤム・ゴレン」は、ジャワ風鶏の唐揚げ。
スパイスで味付けし、スープで煮込んだ鶏肉(アヤム)を油で揚げた(ゴレン)もので、中部ジャワの料理です。
食べたのは、ジャカルタにある「アヤム・ゴレン・スハルティ」というお店。全国展開しているアヤム・ゴレンの専門店だそうです。
アヤム・ゴレンといってもいろいろあるようで、ここのは、揚げた鶏肉にとんかつの揚げ粉のようなものがまぶされてました。
ライムを絞って振りかけて、写真の右横にある甘辛い「サンバルソース」を付けて食べるとおいしいです!
ソト・アヤム(Soto Ayam)
「ソト・アヤム」とは、スパイスをたっぷり使った鶏肉のスープ(ソト)。
にんにくやしょうが、ターメリックなどのスパイス、鶏肉、野菜、春雨などが入っています。
あっさりヘルシーな料理で、インドネシアではご飯(ナシ)とこの「ソト・アヤム」だけで食事を済ます人が多いそうです。
この「ソト・アヤム」も、先ほどの「アヤム・ゴレン・スハルティ」で注文しました。
実はメインの「アヤム・ゴレン」よりも「ソト・アヤム」の方がおいしかったです。
インドネシア名産、「ビンタンビール」も注文。
ラマダン期間中なのにぐびぐび飲みました!
【ビンタンビール(BINTANG)】
メーカー:ムルティ・ビンタン社(ハイネケン・グループ)
スタイル:ピルスナー(下面発酵)
アルコール度数:4.8%
※BINTANGとは、インドネシア語で星の意。
ちなみに、食事代は、「アヤム・ゴレン」と、「ナシ・ソト・アヤム」、「ビンタンビール」で、88,000ルピア(約880円)。
ミー・ゴレン(Mie Goreng)
「ミー・ゴレン」は、インドネシア風の焼きそば。
「ミー」は「麺」で、「ゴレン」は「揚げる」の意味ですが、もちろん実際は炒めて作ります。
日本の焼きそばと違うのは、ソースではなく「ケチャップマニス」が使われるということ。
「ケチャップマニス」とは、大豆と小麦を発酵させ、椰子砂糖、塩などを加えてつくられる甘辛いソース。
「ミー・ゴレン」には、ニンニクや唐辛子などが入っており、日本の焼きそばに比べるとかなりスパイシーです。
ちなみに、写真の「ミー・ゴレン」は、ジャカルタからジョグジャカルタへと向かう特急列車で出た車内食。
料金は忘れてしまいましたが、ふつうの「ミー・ゴレン」は、屋台などでも定番の安くてうまい料理です。
ミー・アヤム・ジャムー、パンシッ・ゴレン(Mie Ayam Jamur、Pangsit Goreng)
「ミー・アヤム・ジャムー」は、インドネシアの汁そば。インドネシア風ラーメンです。
「アヤム」は鶏肉で、「ジャムー」はきのこなので、鶏肉ときのこ入りのラーメンということになります。
他に、肉団子(バッソ)を入れた汁そばで「ミー・バッソ」というのもあります。
上の写真の左下にスープが写っていますが、これを麺に全部掛けて食べます。
スープはあっさりしており、青菜やニンニクも入っていて、とってもヘルシー。味もなかなか。
屋台でもよくある定番の料理です。
「パンシッ・ゴレン」は、ワンタンを揚げたスナックのこと。
甘辛いサンバルソースを付けて食べます。
これは、あんまりおいしくなかったです。
味に抑揚がない。パンチが効いていなかった。
エビせんの方がうまいです(インドネシアにはエビせんもある)
これらは、ジョグジャカルタのマリオボロ・モールの中にある食堂で食べました。
ちなみに、食事代は、「ミー・アヤム・ジャムー」、「パンシッ・ゴレン」、コーラで、36,530ルピア(365円)。
ナシ・ゴレン(Nasi Goreng)
「ナシ・ゴレン」は、インドネシア料理定番のチャーハン。
「ミー・ゴレン」のご飯版で、味付けや作り方もほぼ同じです。
よく、日本のアジア料理屋では、目玉焼きとエビせんが乗っかっていることが多いですが、この時はありませんでした。
具は魚介入りの「ナシ・ゴレン」を注文したので、エビや貝などがたっぷり!
ちょっぴり辛かったですが、かなりおいしかったです。
ガドガド(GadoGado)
「ガドガド」は、茹でたジャガイモやキャベツ、豆腐、ほうれん草、茹で卵などに、「ブンブー・ガドガド」と呼ばれる甘辛いピーナッツソースを掛けたインドネシア風サラダ料理です。
エビせんなども載っていて、サラダですけど結構ボリュームがありました。
おいしいです!
「ナシ・ゴレン」と「ガドガド」は、ジョグジャカルタ・マリオボロ・モールのフードコートで食べました。
料金は、フルーツティー(ペットボトル)も注文して、40,599ルピア(406円)。
サテ・カンビン(Sate Kambing)
「サテ・カンビン」は羊肉の串焼き料理。
「サテ」というと、鶏肉の「サテ・アヤム」の方がメジャーですが、写真のは「サテ・カンビン」です。
Wikipediaによると「サテ」とは、
「発祥はインドネシアのジャワ島で、アラビアからの移民の料理を改良した料理と言われる。小さく切った鶏肉やヤギ肉を、ケチャップマニスや食塩、コリアンダーなどの香辛料で作ったタレに漬けこみ、串に刺して炭火でじっくり焼いたもの。(中略)そのまま、あるいはピーナッツをすりつぶして作った甘めのソースをかけて食べる。西スマトラのパダンではカレーソースをかけて食べる牛肉や牛もつのサテがある。」
とのこと。
さらに、
「国土の広いインドネシアでは地方により数々のバリエーションがある。その他に水牛肉、ウサギ肉、豚肉(インドネシアで多いムスリムはタブーだが華人やヒンドゥー教徒が食べる)、貝、ヘビやミズオオトカゲ(ビアワッ。Varanus salvator)もサテとして食べる。」
だそうです。
ヘビやミズオオトカゲのサテなんて、侮れませんねインドネシア!
ちなみに、写真のサテのお店は、ジャカルタの安宿街「ジャラン・ジャクサ」からほど近い所にある「ジャヤ・アグン」というサテ屋さん。
ジャカルタでは珍しい、羊肉専門のサテ屋さんで、ここのサテはまさに絶品でした。
あつあつのサテにライムを絞って、ピーナッツソースをつけて頬張れば、お口の中はもうパラダイス!
一緒に出されたスープ、「ソト・マドゥーラ」もいい味してます。
「ジャヤ・アグン」のお店の様子。
食堂が歩道沿いにある(ていうか、歩道の上にテーブルを置いている)ので、物売りや物乞い、路上ミュージシャンが引っ切り無しにやってきます。
食事代は、全部で39,000ルピア(390円)でした。
インドネシア料理のおすすめのお店
インドネシア料理のおすすめのお店をご紹介します(東京近郊のお店)
美味しいインドネシア料理をぜひ、味わってみてください。
インドネシア料理店
https://search-ethnic.com/gourmet/indonesia-food
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