『ムルデカスクエア(Merdeka Square)』は、マレーシアの首都クアラルンプールの中心部にある大きな広場。
ムルデカとはマレー語で独立の意味で、英国のユニオンジャックに代わってマラヤ連邦国家の国旗が初めて掲揚された場所としても知られています。
広場の周囲には、クアラルンプール発祥の地と最古のモスクや、19世紀後半から20世紀前半にかけて造られたイギリス統治時代の建物が並び、マレーシアとクアラルンプールの歴史が感じられるスポットとなっています。
今回は、『ムルデカスクエア(Merdeka Square)』についてご紹介します。
マレーシア独立を象徴する広大な広場『ムルデカスクエア』
広場に立つ高さ95mのフラッグポール(世界一)
こちらが、『ムルデカスクエア(Merdeka Square)』です。
面積8.2haの広大な芝生の広場で、イギリス統治時代はクリケット競技場として使用されていたのだそう。
奥に立っているのが、高さ95mのフラッグポール。世界一の高さであるとのこと。
1957年8月31日、それまで掲揚されていた大英帝国のユニオンジャックの旗が降ろされ、初めてマラヤ連邦国旗が掲揚された場所として知られています。
以来、『ムルデカスクエア』は毎年恒例の独立記念日パレードの会場となっているのだとのこと。
広場の周囲には、19世紀後半から20世紀前半にかけて造られたイギリス統治時代の建物がいくつも並んでいます。
英国の植民地政府の庁舎として建てられた「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」、植民地政府の上流階級の会合場所・スポーツ施設であった「ロイヤル・セランゴール・クラブ」、植民地政府の印刷事務所として建てられ、現在は木工製品のギャラリーとなっている「クアラルンプール・シティ・ギャラリー」、「旧クアラルンプール中央郵便局」、「セント・マリー聖堂」、現在は劇場として使用されている「クアラルンプール旧市庁舎」、「国立テキスタイル博物館」などなど。
『ムルデカスクエア』へのアクセス
『ムルデカスクエア』の最寄駅は、LRTの「マスジッド・ジャメ駅」。駅からは徒歩5分ほど。チャイナタウンからも歩いて行ける距離です(徒歩10分ほど)
「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」
旧植民地政府ビル「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」
こちらは、ムルデカスクエアに面して立つ、英国の植民地政府ビル「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」。ムルデカスクエアの風景を象徴する美しい歴史的建造物です。
建物の完成は1897年。建物正面の幅は137.2m、建物には3つの塔があり、そのうち中央にある一番高い時計塔の高さは41.2m、延べ床面積は4208.5㎡です。
時計塔は、ビッグベンを模倣しつつ、インド・サラセン様式が取り入れられており、両側の2つの塔には、インド・アラハーバードにあるミューア セントラル カレッジの影響が見られます。
現在はマレーシア情報通信文化省のオフィスが入っており、中に入ることはできません。
広場ではカスタムカーやクラシックカーのイベントが行われていました。
訪れたこの日、「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」前の広場では、カスタムカーやクラシックカーのイベントが行われていました。
イベントのテントのため、「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」の写真がうまく撮れなかったのが、ちょっと残念。
「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」の後ろ側
地元の人たちや観光客がベンチや芝生の上で寛いでいました。
こちらは、「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」の後ろ側。
建物の内部に入れないのが残念ですが、裏庭にはベンチが設置されていて、地元の人たちや観光客が寛いでいました。
クラン川とウォールアートが描かれた建物
森の木々が描かれています。建物自体も古そう。
こちらの建物にもウォールアート。港の風景でしょうか?
「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」の裏手には、クラン川(とその支流であるゴンパック川)が流れています。
川沿いにもイギリス植民地時代の古い建物が建ち並んでいて、そのいくつかには見事なウォールアートが描かれていました。
クアラルンプール発祥の地と最古のモスク「マスジット・ジャメ」
クアラルンプール発祥の地、クラン川とゴンバック川の合流地点
川沿いを歩いていくと、クラン川とゴンバック川の合流地点が見えてきました。
合流地点には、クアラルンプール最古のモスク「マスジット・ジャメ」(1909年の建造)があり、ここがクアラルンプール発祥の地と言われています。
クアラルンプール最古のモスク「マスジット・ジャメ」
モスクの建物は、インドのムガル様式、サラセン様式、ムーア様式が取り入れられており、1965年にマスジッド・ネガラ(国立モスク)が建てられるまで、クアラルンプールの主要なモスクとしての役割を果たしていたのだそう。
現在も多くの人が礼拝に訪れるほか、観光客も入場することが可能です(入場は無料)。
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