南インド、ケララ州最大の都市「コーチン(コチ)」(Kochi:കൊച്ചി)
午前中に、コーチンの歴史地区である「フォート・コーチン」をぶらぶらした後、一旦ホテルに戻り、午後はランチがてら、半島の南の「マッタンチェリー地区(Mattancherry)」へと向かいます。
「マッタンチェリー地区」も、フォート・コーチン同様、ポルトガル時代に建てられた「マッタンチェリー宮殿」やユダヤ教の会堂の「パラデシ・シナゴーグ」など植民地時代の歴史的な見どころがある地区です。
●カタカリのチケット購入
フォート・コーチンにある「グリニクス・ヴィレッジ(Greenix Village)」
まずは、ホテルを出て、エルナクラム行きのジェッティー乗り場へと向かう「カルバシー・ロード(Calvathy Road)」を東へ。
ケララ州に伝わる古典舞踊劇「カタカリ」を観られる劇場「グリニクス・ヴィレッジ(Greenix Village)」へと向かいます。
ここで、夕方鑑賞する予定の「カタカリ」のチケットをゲット!
開演は18:00からなので、それまでの時間「マッタンチェリー地区」を歩くことにします。
Sukhayus Ayurveda Heritage
こちらは、「グリニクス・ヴィレッジ(Greenix Village)」の手前の左手にあった「Sukhayus Ayurveda Heritage」というところ。
ここは、アーユルヴェーダの施術を受けられる宿泊施設のようです。
かなり綺麗めな施設で、滞在中一度は受けたいと思っていたアーユルヴェーダの施術をここで受けたいような気がしてかなり惹かれましたが、時間がないのでパス。
受付の人に聞きましたが、確か、宿泊していなくても施術を受けられたと思います。
Pepper House
こちらは、「Sukhayus Ayurveda Heritage」から少し進んだ左手にある「Pepper House」というカフェ&ライブラリー&デザインショップ。
中には入らなかったのですが、かつてのスパイス倉庫を改装した施設であるよう。
広々とした緑の中庭を持ったカフェで、お洒落なライブラリーやライブスペースなども敷地内にあるのだとのこと。
インド音楽のライブの宣伝
おっと!インド音楽のライブの宣伝発見!
1月1日の19:00からって、今日じゃないですか!!
かなり心惹かれたけど、ちょうどこの時間、さっき予約した「カタカリ」の上演時間と重なっているので、泣く泣く諦め。。。
実際のライブがどんなものなのかはわかりませんが、コーチンでは、こういったアートや音楽系のイベントがたくさん行われているようです。
Celestial Cafe & Blue Angel Gallery
「カルバシー・ロード(Calvathy Road)」を道なりに進み、エルナクラム行きのジェッティー乗り場を通り過ぎると、道は半島の南へとカーブしていきます。
左手に見えてきたのは、「Celestial Cafe & Blue Angel Gallery」
パステル調のお洒落な雰囲気の店内で、ヘルシーでオーガニックな南インド料理をいただけるお店です。
ここも、かなり気になりましたが、残念ながらパスして、目的のお店へと急ぎます。
①香辛料の倉庫街(バザーロード:Bazaar Road)を歩く
「サンダリ・ハーバー(Xandari Harbour)」
「カルバシー・ロード」を南下し、細い運河を渡ると、「バザーロード(Bazaar Road)」へと入ります。
「バザーロード」は、スパイス倉庫街が並ぶ通りです。
少し進むと、左手にシンプルながらもスタイリッシュな雰囲気の建物が現れました。
ここは、「サンダリ・ハーバー(Xandari Harbour)」というホテル&レストラン。
コーチンの港を眺めながら宿泊できるスタイリッシュかつ設備の整ったホテル。
レストランのお料理は、マラバールのスパイスを使った東地中海料理であるとのこと。
フォート・コーチンはヤギがいっぱい!
「バザーロード」を南へと歩いていきます。
すると、ヤギの集団が出現!
フォート・コーチンを歩いていて、これまでもヤギを何度か見かけましたが、コーチンはインドによくいる野良牛がいない代わりに、野良ヤギがやたら多いです。
スパイス倉庫街
「バザーロード」を歩いているうちに、スパイス倉庫街に差し掛かりました。
両脇の店舗の看板には、「SPICE」の文字が並びます。
けれども、この日が1月1日の新年明けだったからでしょうか。
どの店舗もシャッターが閉まっていて、通りはガランとした風情でした。
Holy Cross Chapel
「バザーロード」をさらに進むと、左手に教会が見えました。
ここは、「Holy Cross Chapel」
中を見ると、かなりの数の信者で賑わっています。
コーチンは、インドの中でもキリスト教信者の割合が多いことで知られています。
教会の向かいにあった宗教用具店「Holy Cross Articles」
風情のあるマッタンチェリーの路地
コーチンは、アートショーなどがよく開かれています。
スパイス倉庫街のスパイス屋さん
しばらく歩いていると、営業しているスパイス屋さんがありました。
倉庫街のバザールはお休みでしたが、観光客向けのスパイス屋さんは営業しているみたいです。
ターメリック、にんにく、クローブ、シナモンなど
スパイスが盛りだくさん!
スパイスの麻袋にはバスマティライスと書かれてます。
お店の床には、バスマティライスの麻袋に詰まった各種スパイスがたくさん!
ターメリック(ウコン)、クローブ、カルダモン、ナツメグ、シナモン、ブラックペッパー、マスタードシード、フェネグリーク、その他いろいろ。
マッタンチェリー地区の壁画アート
スパイス倉庫街は正月のためか休みの所が多いです。
さらに歩き続けます。
そろそろ暑さがきつくなってきました。お腹も空いてきています。
②『スリ・クリシュナ・カフェ(Sri Krishna Cafe)』
- リキシャを捕まえます。
地図を見たところ、目的のお店まではまだかなりの距離があり、歩くと時間がかかりそうなので、リキシャを捕まえることにしました。
リキシャで『スリ・クリシュナ・カフェ』へ
通りかかったリキシャと交渉し、30ルピー(54円)で目的のお店『スリ・クリシュナ・カフェ』へ。
10分ほどで、リキシャはお店の前に到着しました。
『スリ・クリシュナ・カフェ(Sri Krishna Cafe)』の外観
こちらが、目的のお店『スリ・クリシュナ・カフェ(Sri Krishna Cafe)』
ローカルな「ミールス」がいただけるということで、地元民だけでなく旅行者にも人気のお店です。
「Meals Ordinary(45ルピー:81円)」
こちらが、注文した「Meals Ordinary」
なんと、お値段は45ルピー(81円)!
銀の丸いプレートの上に、ライスとパパド。
小皿に、ダルとラッサムと2種(インゲンと瓜?)のおかず(ポリヤル)
そして、最後のご飯の上にサンバルをかけてくれます。
お代わりも無料!
食べ応えのある赤米に、ラッサムやアチャールの酸味、サンバルやダルの旨味、ポリヤルのお野菜のお味、パパドのパリパリ食感がミックスされて、たまらない美味しさ!
さらに、ウェイターのおじさんが、ライスやサンバル、ラッサム。そして、2種のポリヤルに至るまで、どんどんお代わりを盛ってくれます!
『スリ・クリシュナ・カフェ(Sri Krishna Cafe)』の店内
シンプルながら、ラッサムもサンバルも2種のポリヤルも本当に美味しかった『スリ・クリシュナ・カフェ(Sri Krishna Cafe)』のミールス。
お代わりもいくらでもいただけるし、約80円ほどという破格のお値段★
満足度かなり高いお店です♪
『スリ・クリシュナ・カフェ』の記事はこちら↓
③コーチン野菜市場
コーチン野菜市場
『スリ・クリシュナ・カフェ』でミールスに満足した後、歩いて西へ。
すると、お店のすぐ近くに小ぢんまりとした市場がありました。
「コーチン野菜市場」です。
カラフルな新鮮果物がたくさん!
地元民が日常的に買い物に来るこの市場。
果物屋さんや八百屋さんが数店舗、道の両側に並んでいます。
綺麗に並んだオレンジ、ざくろ、ぶどう、りんご、マンゴー、バナナ
カリフラワー、人参、オクラ、きゅうり、パプリカ。野菜もいろいろ
オレンジ、ざくろ、ぶどう、りんご、マンゴー、バナナ、パイナップルなどの果物。カリフラワー、人参、オクラ、きゅうり、パプリカ、なす、玉ねぎなどのお野菜。
綺麗にディスプレイされて並べられています。
地元のインドの方が買い物に訪れます。
ここには果物屋、八百屋さんが数件並んでいます。
お昼時という時間帯だからでしょうか。
買い物客はあまりおらず、市場はガランとした雰囲気でしたが、朝や夕方はお客さんの姿で賑わうのかもしれません。
地元の人が集うラッシー屋さん
野菜市場を抜け、「マッタンチェリー地区」の東の端にあるユダヤ人街へ向け歩いていきます。
途中、地元の人が集うラッシー屋さんがありました★
④マッタンチェリー宮殿
「マッタンチェリー宮殿」の入り口
野菜市場から500mほど歩いたところで、「マッタンチェリー宮殿」の入り口を発見!
さっそく、ゲートの中に入っていきます。
「マッタンチェリー宮殿」
こちらが、「マッタンチェリー宮殿(Mattancherry Palace)」
ポルトガル時代の1555年にコーチンの藩王のために建造された建物ですが、オランダ統治時代に拡張と改築が行われたため、「ダッチ・パレス」とも呼ばれているそうです。
「マッタンチェリー宮殿」に入場
「マッタンチェリー宮殿」の入り口は建物の2階にあります。
入場料は、5ルピー(9円)。内部には藩王の肖像画や当時の家具、ヒンドゥー教の壁画などがありますが、写真撮影は禁止です。
インド人のお客さんがかなり大勢入場して賑わっていました。
内部の感想は・・・。
わざわざ観に行くほどの所ではないです(汗)
⑤エスニック・パッセージ
「エスニック・パッセージ」
「マッタンチェリー宮殿」の裏口を出て南へ少し歩いたところに「エスニック・パッセージ(The Ethnic Passage)」があります。
ここは、約200年前のオランダ統治時代の建物を利用した、お洒落なショップやカフェ、本屋などが入ったスポット。
内部は、写真撮影禁止だったので写真はないんですが、カフェとファブリックやテキスタイルなどのお店や本屋などが共存した、とてもお洒落な空間でした。
ここで、ちょっとお買い物★
戦利品は↓です。
「サンチャ(San-Cha Tea)」のニルギリとマサラチャイ
「サンチャ(San-Cha Tea)」の3種紅茶セット
「サンチャ(San-Cha Tea)」の3種紅茶セット
「サンチャ(San-Cha Tea)」のWhite Teaのダージリンとニルギリ
ケララ州のメーカー「ケニーシャ(Kenisha)」の石鹸
インドを代表する紅茶ブランド「アパ・キ・パサンド社(Aap ki pasand)」の「サンチャ(San-Cha Tea)」の紅茶を5品と、ケララ州のメーカー「ケニーシャ(Kenisha)」の石鹸を2つ。
料金は、合わせて3,040ルピー(5,472円)
紅茶がかなり高かったです(汗)
「エスニック・パッセージ」の裏口
「エスニック・パッセージ」裏手のユダヤ人街
「エスニック・パッセージ」で買い物を済ませた後、お店の裏口から外に出ます。
お店を出ると、そこは、かつての「ユダヤ人街」の中心部。
通りの突き当たりに、ユダヤ教の会堂「パラデシ・シナゴーグ」があるので、行ってみましょう〜★
⑥パラデシ・シナゴーグ
「パラデシ・シナゴーグ」
こちらが、「パラデシ・シナゴーグ(Paradesi Synagogue)」
1568年に建てられたユダヤ教の会堂で、現在ある建物は、ポルトガルによって一度破壊された後、1664年に再建されたものです。
このシナゴーグ、15時からのオープンで、インド人も欧米人も、みんなその時間に合わせて待っていたのですが、15時を過ぎても扉は開かず(汗)
1月1日だったため、イレギュラーで閉館していたようです。
かなり残念でしたが、待っていた人たちみんな、しばらくして諦めて帰っていきました(泣)
ところで、このコーチンに、なぜ「ユダヤ人街」があるのでしょうか。
ユダヤ人が最初に南インドにやってきたのは、紀元1世紀頃のこと。
当時ローマ帝国に国を滅ぼされたユダヤ人たちは、海路インドに到達し、コーチンにユダヤ人街を作りました。
この時来訪したユダヤ人たちは、肌の色が黒かったことから「黒いユダヤ人」と呼ばれているそうです。
次にコーチンにユダヤ人がやってきたのは、16世紀のこと。
スペインの国土回復運動に伴い、イベリア半島を追われたユダヤ人たちが、ここ南インドにやってきました。
彼らは、肌の色が白かったため「白いユダヤ人(パラデシ・ユダヤ)」と呼ばれます。
彼らは、香辛料貿易に携わり、コーチンのユダヤ人社会は大いに繁栄したのだそうです。
けれども、1948年のイスラエル建国後、コーチンのユダヤ人の多くはイスラエルに移住してしまい、現在この「マッタンチェリー地区」に住むユダヤ人は6人だけなのだとのこと。
ユダヤ人街の様子
ユダヤ人街を後にして、リキシャに乗り「フォート・コーチン」へと戻ります。
ホテルで少し休憩した後、18時開演の「カタカリ」を観に行きます♪
⑦カタカリ・ダンス(グリニクス・ヴィレッジ)
「カタカリ」のメーキャップの様子
開演の30分ほど前、「カタカリ」の会場「グリニクス・ヴィレッジ」に到着しました。
メーキャップを見るためです。
この、メーキャップが、「カタカリ」の見どころのひとつなのです★
「カタカリ(kathakaḷi:കഥകളി)」
「カタカリ(kathakaḷi:കഥകളി)」は、日本の歌舞伎にも似ていると言われる所作や表情によって表現されるパントマイム劇で、顔に派手な隈取りを施し、豪華な衣装を身に纏うのが特徴。演者は女性役もすべて男性が演じます。
セリフは基本的になく、物語や登場人物の心情などは、踊りと目の動きや顔の表情、指先の動きなどで表現されます。
伝統古武術「カラリパヤットゥ(Kalaripayattu)」
ケララ州の伝統古武術「カラリパヤットゥ(Kalaripayattu)」の演武も見ることができました。
「カラリパヤットゥ」とは、19種類の蹴り技などの打撃技や、関節技、投げ技などの素手による格闘術。剣や盾、棒や鎖分銅など18種類の「アンガム・ウァイタニイ」と呼ばれる武器を使った武器術からなる古武術。
「カタカリ」も「カラリパヤットゥ」も観ることができて大満足!
「カタカリ」の記事はこちら↓
●ホテルでディナー
『No.18 ホテル』
夕食は、宿泊していたホテル『No.18 ホテル』でいただきました。
実は、夕食は、ボート・ジェッティーでエルナクラムへ渡り、エルナクラムにある有名レストラン『グランドホテル』でいただこうと思っていたのです。
けれども、ジェッティー乗り場に行くと、乗り場は地元の人で大混雑。
昨日と同じく、フォート・コーチンには新年を祝う地元の人が集結していたようで、ジェッティー乗り場は、エルナクラムに帰る人で埋め尽くされていて、とても乗れる状況ではありませんでした(汗)
そこで、仕方なく、ホテル併設のレストランでディナーとなったのです。
イドリー(蒸しパンのようなもの)と、ココナッツの魚カレー、チキンカレー
けれども、ホテルのディナー、意外と美味しかったです★
イドリー(蒸しパンのようなもの)と、ココナッツの魚カレー、チキンカレー。ライスに豆カレーとチキン。
どのカレーもとても美味しく、これ以外にもたくさんの種類のカレーがありました。
パイナップルジュース
注文してから出てくるのにかなり時間がかかりましたが(汗)、100%生パイナップルジュースもフレッシュで美味しかったです★
翌日は、「フォート・コーチン」からジェッティー(ボート)に乗って「エルナクラム」へ。
スパイスの香りに満ちた「エルナクラム・マーケット」や近代的なショッピングモール「ルル・モール」などを訪問する予定です。
「マッタンチェリー地区」マップ
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