南インド・ケララ州(Kerala:കേരള)の旅。
ケララ州最大の都市「コーチン(コチ)」(Kochi:കൊച്ചി)で、コロニアル風情満点の街並みと伝統芸能「カタカリ」、スパイスいっぱいのバザールやインド最大のショッピングモールなどを楽しんだ後、列車に乗ってケララ州の水郷地帯「バックウォーター」の玄関口「アレッピー(アラップーザ)」(Alappuzha:ആലപ്പുഴ)へと向かいます。
アレッピーヘと向かう列車は、エルナクラム・タウン駅(Ernakulam Town railway station)から8:17分の出発。
早起きして、駅へと向かいます。
●ホテルからタクシーでエルナクラム・タウン駅へ
宿泊したホテル 『No.18 ホテル』
宿泊したホテル 『No.18 ホテル』のフロントで、前日にエルナクラム・タウン駅までのタクシーを予約していました。料金は500ルピー(900円)
列車の出発が8:17分で、駅まで車で約30分かかるので、朝7:00ホテルを出発する約束です。
朝の「No. 18 Hotel」前の様子
朝の『No.18 ホテル』前の様子です。
荷物を持ってホテル前で人々が活動し始める様を眺めていると、タクシーがやってきました。
タクシーと言っても普通の車。しかも、ドライバーはホテルのフロントのお兄さんです。
ケララ州では、デリーやムンバイ、コルカタなどで走っている屋根にタクシー表示灯が付いているタクシーは全く見かけません。
ケララ州では、タクシーはリキシャがメインのようです。
早朝、フォート・コーチンからエルナクラムへ車で
フロントのお兄さんの車に乗って、さあ出発!
フォート・コーチンからエルナクラム・タウン駅へと向かいます。
車は、朝のもやがかかったフォート・コーチンの街並みを走り抜けていきます。
通りには、すでにたくさんのリキシャや市バスが往来していました。
ウィリンドン島への橋から見えた朝日
朝靄に包まれた街並みがオレンジ色に染まります。
車がウィリンドン島へと渡る橋に差し掛かったとき、東の方角にオレンジ色の太陽が昇ってくるのが見えました。
否応無しに旅立ちの気分が高まってきます。
橋の西側には、港の風景が
車は、ウィリンドン島に渡り、そこからエルナクラムへの橋を渡り、エルナクラムの街を北上していきます。
大通りには、高架の橋桁が建設中。
フロントのお兄さんの話では、数年後に開通予定のMRTの高架線であるとのこと。
発展著しいインドの姿がそこにありました。
エルナクラム・タウン駅
30分ほどで、エルナクラム・タウン駅に到着!
コーチンには主要駅が2つあります。
南にある「エルナクラム・ジャンクション駅」と、北にある「エルナクラム・タウン駅」です。
「エルナクラム・ジャンクション駅」の方が街の中心にあり、規模も大きい駅です。
この「エルナクラム・タウン駅」は、規模が小さく、エクスプレス(急行)などの優等列車の多くが通過してしまいますが、今回乗るアレッピー・エクスプレスは、「エルナクラム・タウン駅」に停車します。
「No. 18 Hotel」のフロントのお兄さん
「エルナクラム・タウン駅」まで車を運転してくれた「No. 18 Hotel」のフロントのお兄さんです。
雰囲気イケメンで、滞在中、顔を合わせる度にニコッと挨拶してくれました。
「No. 18 Hotel」、なかなか良いホテルでした★
「No. 18 Hotel」についてはこちら↓
①エルナクラム・タウン駅の風景
「エルナクラム・タウン駅」の構内
「エルナクラム・タウン駅(Ernakulam Town railway station)」の構内です。
かなり広々としています。
ヨーロッパと同じで、改札はなく、車内で検札を受けるスタイルです。
「エルナクラム・タウン駅」のホームの様子
ホームは2面、広々としています。
ホームは片側ずつの2面。
ホームもかなり広々としていました。
ホームにあった売店
乗る列車は「Chennai-Alappuzha Exp」8:19分発
乗る予定の列車は、「Chennai-Alappuzha Exp(22639)」8:19分発。アレッピーには10:30分の到着予定です。
チケットは、インドにある日本の旅行代理店「西遊インディア」を利用し、ネット予約しました。
料金は、三段式スリーパークラスで、Rs. 1,100(1,980円)でした。
この列車、名前からわかる通り、始発駅はチェンナイで、昨晩の20:45分にチェンナイ・セントラル駅を出発し、一晩かけてコーチンまでやって来る寝台急行です。
チェンナイから終着のアレッピーまでは、759㎞とかなりの長旅。
インドには、長距離・長時間を走る列車がたくさんあります。
インドの列車は青と水色のツートンカラー
駅に早めに着いたということもあり、まだ時間があるので、駅構内をぶらぶらします。
普通に線路に降りて乗り降りする人がいます。
コーチンのエルナクラム・タウン駅を通過する列車
インドの列車はサイズが大きく編成が長いです。
朝のエルナクラム・タウン駅。
中心駅であるエルナクラム・ジャンクション駅から出発した列車や、向かう列車。長距離列車から近郊列車まで、次々に到着、出発、通過していきます。
ここで、インドの鉄道についてちょこっと説明。
インドの鉄道とは?
インドの鉄道は、国有で総延長が62000km超で世界第5位。開業は1853年で日本よりも古いです。
主要路線は、線路の幅が広い広軌(1676mm)を採用していて、新幹線が標準軌(1435mm)、在来線が狭軌(1067mm)の日本と比べると、車両がかなり大きく感じられます。
また、車両の長さも長く、長距離列車は編成も長大です。
列車は、長距離を走るエクスプレス(Express)やメイル(Mail)、パッセンジャー(Passenger)などの優等列車、短距離を走るオーディナリー(Ordinary)があり、列車の等級は基本的に一等二等で分かれてはいるものの、寝台車か座席車か、冷房があるかないかで、実質8等級くらいに分けられていて、最上級と最下級では料金に40倍くらいの差があるとのこと。
二等の座席車は自由席なので、予約せずにそのまま乗車できますが、それ以外の車両は予約が必要。
インドの鉄道と言えば、予約が取りづらく、座席の予約をするためには長い行列に並ばなければならないという、結構大変なものだったのですが、今は完全オンライン化が実現しており、インド中どこでも予約が出来るようになっています。
コーチン、エルナクラム・タウン駅に到着する列車
エルナクラム・タウン駅
インド国鉄の車両
跨線橋から見た駅構内
インドの長距離列車は機関車・客車スタイルがメイン
駅前に停まっていた客待ちのリキシャ
エルナクラム・タウン駅のチケット窓口
エルナクラム・タウン駅に通勤列車が到着
ホームがずいぶん長いので、かなり歩いています。
行き交う列車や乗り降りする人々の様子を眺めたり、駅裏の客待ちのリキシャの写真を撮ったり、跨線橋から駅構内を眺めたりしていましたが、どうやら遅延しているようで、なかなか列車がやってきません。
列車がやってきたのは、出発予定時間の8:19分をかなり過ぎた頃でした。
②列車を乗り間違えてスリップニスラ駅(Thrippunithura)で下車
列車到着〜!
列車が到着しました!
人々が一斉に列車に群がります。
自分たちも、人々にまみれながら列車へ。予約していた席のある車両を探します。
けれども、どの車両に乗ればいいのかわかりません・・・
インドの列車は、車両と車両の通り抜けができない列車が多いし、列車の表示はマラヤーラム語とヒンディー語でしか書かれていないし。
かなり焦ります(汗)
乗り降りする人々
乗る車両がわからないのですが、もう出発しそうな気配だったので、エイや!ってことで、取りあえず列車に乗ってしまうことにしました。
次の停車駅で、予約した席のある車両に移動すれば良いと考えたからです。
インドの鉄道の車窓風景(コーチン付近)
ところが・・・
すぐ着くはずの次の駅「エルナクラム・ジャンクション駅」にいつまで経っても着かない!
なんかおかしいです(汗)
ケララ州コーチン近郊の車窓
他のお客さんに聞いてみると、なんと、この列車、アレッピーには行かないとのこと!
乗り間違えてしまったみたいです(滝汗)
乗り間違えたので、次の駅で降りることに。
他のお客さんも、次の駅で降りて引き返した方がいいと言うので、次に停車した駅「スリップニスラ駅(Thrippunithura)」で下車することに。
下車した「スリップニスラ駅」は、かなり小さな駅でしたが、幸運なことに駅前にリキシャが客待ちをしていました。
すぐさま、「エルナクラム・ジャンクション駅(Ernakulam Junction railway station)」までで料金交渉。
200ルピー(360円)でまとまり、さっそく乗り込みます。
とにかく、アレッピーで乗船予定のハウスボートに12:00で予約をしているので、何とかして間に合うようにしなければなりません。
急げ、急げ!です。
リキシャは、途中渋滞に引っ掛かったものの、「エルナクラム・ジャンクション駅」まではそれほど遠くはなかったようで、30分ほどで到着!
次は、「エルナクラム・ジャンクション駅」の窓口でアレッピー行きの列車の時刻の確認と、チケットの購入です。
少し並びましたが、窓口でうかがいます。
すると、10:00ちょうど発のアレッピー行きの列車があるとのこと。
あと10分ほどで出発!すぐさま購入!料金は30ルピー(54円)でした。
③エルナクラム・ジャンクション駅から普通列車(Ordinary)でアレッピーヘ
アレッピー行き普通列車の車内
車内はガラガラ。ゆったりとくつろげます。
アレッピー行きの普通列車の車内の様子。
車内はガラガラ、お客さんの入りは1割ほどでかなりゆったりな感じでした。
アレッピーに何時に到着するかは、わからなかったのですが、乗る予定だった「Chennai-Alappuzha Exp」の所要時間がおよそ2時間だったので、この普通列車だとそれ以上はかかってしまいそうな雰囲気。
間に合わなかったら、その時はその時です。
予定の変更のプランを考えつつ、列車に揺られ、椰子の木に包まれた車窓を眺め続けます。
列車の窓は鉄格子で覆われています。
列車は、ケララ州らしい椰子の木に包まれた風景の中をのんびりと進んでいきます。
途中、大きな川を渡ったり
バイクや車が並ぶ踏切を通過したり
一駅一駅停車していきます。
列車は普通列車なので、一駅一駅停車していきます。
また、線路が単線なので、駅に着く度に対向列車のすれ違い待ち。
これは、時間がかかりそうです・・・
コーチンからアレッピーへ列車の旅
単線なので、駅に着く度列車待ち
列車は、ネトア(Nettoor)、クンバラム(Kumbalam)、アロア(Aroor)、イッツヒューパナ(Ezhupunna)、サーエボア(Thuravoor)、バヤラー(Vayalar)、チェサラ(Cherthala)、ティルビスハ(Tiruvizha)、マラリックラム(Mararikkulam)、カラボア(Kalavur Halt) 、サンポリー(Thumpoly)と停車していきます。
どの駅も小さな駅で、のんびりした風情。
お客さんは、ちょこちょこ乗ったり降りたり。
車窓の中心は椰子の木
コーチンからアレッピーへ列車の旅
今日のうちにハウスボートに乗るのは諦めかけていたとき、列車はアレッピーの駅に到着しました。
時間はなんと、11:50分。12時前です。
ハウスボートの時間に間に合う!
④アレッピー駅到着!
アレッピー駅に到着!
「アレッピー駅(Alappuzha)」の様子です。
ホームの向こう側に停まっているのは、乗るはずだった「Chennai-Alappuzha Exp」
どうやら、路線が単線のため、普通でも急行でも所要時間はあまり変わらなかったみたいです。
乗ってきたセカンドクラス座席車の普通列車
アレッピー(ALLEPPY)駅
アレッピー駅の駅舎
さて、駅を出てハウスボートが出航する「ハウスボート・ドック」へと急ぎましょう〜。
まずは、リキシャを探します。
⑤駅からリキシャに乗ってハウスボート・ドックへ
すると、すぐ駅前にリキシャスタンドらしきものがあって、何人かのインド人が手招きしています。
行ってみると、「ハウスボート・ドック」まで100ルピー(180円)で行くとのこと。
適正価格と判断し、OKの返事。
リキシャスタンドにチップを1ルピー(2円)払い、さっそく乗車。
リキシャは、15分ほどで「ハウスボート・ドック」の前にある「ツーリスト・タクシー・スタンド」に到着しました。
「ツーリスト・タクシー・スタンド」でハウスボートのスタッフ待ち
「ツーリスト・タクシー・スタンド」に着いたはいいものの、予約しているハウスボート「SOMA HOUSE BOAT」のスタッフがいる気配はなし。
リキシャのお兄さんに予約のEチケットを見せると、「ツーリスト・タクシー・スタンド」にいたおじさんたちと何やら相談。
おじさんが、自分の携帯で「SOMA HOUSE BOAT」に電話してくれました。
おじさんが、「今来るからここで待っていろ」みたいなことを言うので、待つことに。
けれども、なかなかスタッフ、現れず・・・
結局、おじさん、携帯で何度も電話をして催促してくれました。
30分くらいは待ったでしょうか。
ようやく現れた「SOMA HOUSE BOAT」のスタッフ。予約は了解してくれていたみたいです。
ホッとひと安心。
何度も電話してくれたおじさんに感謝です★
ずらりと並ぶハウスボート
「SOMA HOUSE BOAT」のスタッフに連れられて「ハウスボート・ドック」を歩いていきます。
ちなみに、「ハウスボート」とは、かつて使われていたスパイス運搬船を改造し、ホテルのように宿泊できるようにしたクルーズ船。
ケララ観光の目玉のひとつです。
ドックには、たくさんのハウスボートがずらりと並んでいました。
そして、スタッフが「ここだ」と言ったハウスボートに乗り込みます。
ハウスボートの旅、いよいよです♪
コーチンからアレッピーまで列車の旅
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