中世インドの愛のかたち!エロティックなミトゥナ像のある「カジュラホ」の寺院群

スポンサーリンク
インド カジュラホ エスニックな旅
記事内に広告が含まれています。

インド中部の「カジュラホ」の寺院群【世界遺産】は、エロティックな彫像で有名です。

カジュラホの寺院群は10~13世紀に栄えたヒンドゥー王国、チャンデッラ朝によって建造されたのだそうで、当時は85もの寺院があったそうです。現在ではそのうち25の寺院が残っています。

今回は、カジュラホの寺院群についてご紹介します。

スポンサーリンク

インド中部の「カジュラホ」の寺院群【世界遺産】は、エロティックな彫像で有名です。

インド カジュラホ

インド中部、マディヤ・プラデシュ州にある「カジュラホ」(Khajuraho:खजुराहो)は、エロティックな彫像で埋め尽くされた寺院群があることで有名です。

ここにはインド中、いや世界中から物見高い観光客たちが集まってきます。

もちろん!エロいミトゥナ像を見るためです。

 

カジュラホの寺院群は10~13世紀に栄えたヒンドゥー王国、チャンデッラ朝によって建造されたのだそうで、当時は85もの寺院があったそうです。現在ではそのうち25の寺院が残っています。

カジュラホの寺院群は、地域的な分類により、「西群」「東群」「南群」に分けられます。

上の寺院は「西群」の中心的な寺院のひとつ、「ヴィシュワナータ寺院」です。

インド カジュラホ青空の下、あっけらかんと行われている愛の営み

インド カジュラホ象や馬の彫像

インド カジュラホ

カジュラホの彫像はエロティックさを抜きにしても見ごたえのある素晴らしいものです。

女性の曲線美が見事に表現されていますね。

エロいというよりも、何か神々しいものを感じます。

インド カジュラホ

西群で最も大きな寺院である「カンダーリヤ・マハーデーヴァ寺院」です。

「シカラ」と呼ばれる小さな塔が無数に組み合わさった見事な造形美です。

シカラの連なりは山脈を思わせます。

もしかしたら、チベットにある聖なる山「カイラス山」を表現しているのかもしれません。また、シヴァ神の象徴ともいわれる男性器の形にも似ています。

インド カジュラホ

インド カジュラホ

見事なほどあからさまな愛の営み!

こういう彫像が何のためにここに飾られているのかはよくわかりませんが、チベット仏教の壁画にも似たような図がありますので、ヒンドゥー教においても性行為は密教と同じように神聖なものだったのでしょう。

沢木耕太郎の「深夜特急」に、このカジュラホのミトゥナ像について次のようなくだりがあります。

「しかし、本当に驚異的なのは、その官能的な交合の態位の数の多さではなく、そこに描かれたひとりひとりの女の歓喜が、表情ではなく躍動する体の線によって伝わってくるということだ。」

「深夜特急3 インド・ネパール」新潮文庫

本当にそんな感じですね。

インド カジュラホ

見事な彫像群。

ここには700年前の愛のかたちがあります。

ははーっ!!とひれ伏してしまいたくなる、美しい神様たちです。

インド カジュラホ

エロティックなミトゥナ像もいいですが、村にはこんなに可愛らしいインドの女の子もおりました。

青と白のパンジャービー・ドレスがお洒落です♪

スポンサーリンク

東郡の寺院群とのんびりとしたカジュラホ村の様子

インド カジュラホ

カジュラホ東群の寺院です。

これは「パールシュヴァーナタ寺院」、ジャイナ教の寺院です。

宗教は違えど寺院の様式は同じ。

チャンデッラ朝はヒンドゥー教の王朝でしたが、他宗教に対しても寛容な王国であったようです。

インド カジュラホ

インド カジュラホ

インド カジュラホ

ミトゥナ像です。

素晴らしい造形美です。

女性の美しさをあらゆるポーズを用いて表現しています。

(これらの彫像が、このパールシュヴァーナタ寺院のものであったかどうかは、ちょっと自信がありません)

インド カジュラホ

東群にある「ジャヴァーリ寺院」にいた少年。

わんぱく坊主です。

カジュラホはこんなのんびりとした田舎なんです。

インド カジュラホ

彼らと一緒に追いかけっこをして遊びました。

寺院遺跡は子供たちの遊び場です。

インド カジュラホ

「アーディナータ寺院」です。

これもジャイナ教の寺院。

装飾の緻密さに圧倒されてしまいます。

インド カジュラホ

艶かしいミトゥナ像が青空に映えます。

インド カジュラホ

美しい女性たちと牡牛の神「ナンディ」です。

何ともいえない優しい表情をした彫像たちですね。

インド カジュラホ

カジュラホは現在、人口4,500人ほどの小さな村にすぎません。

観光名所である寺院群をちょっと離れると、こんなのんびりとした風景が広がっているのです。

インド カジュラホ

青々とした田んぼの片隅にある水場。

その脇には二頭の牛が、ぼんやりと突っ立っておりました。

観光客の多い西群の寺院とは違って、東群の寺院には地元の子供たちしかおりませんでした。

のんびりした風情がとてもよかったです♪

 

旅行時期:1994年2月

スポンサーリンク

続きの記事・関連記事

続きの記事

関連記事

インドの闇、カースト制度と不可触民への差別について
インドの最大の闇、それがカースト制度と不可触民への差別の問題です。カースト制度は、インドの文化の根底を成す「浄・不浄思想」と「業・輪廻思想」に基づいた階層制度です。そして、そのカーストの四姓の枠外にあり、最も差別をされているのが不可触民と呼ばれる人々です。
2500年前、この地で仏教が生まれた!ブッダが悟りを得た地「ブッダガヤ」
ネーランジャラー川のほとりにある仏教発祥の地「ブッダガヤ」。のんびりとしたこの地で釈迦(ブッダ)は、世の中の真理としての四法印(諸行無常、一切皆苦、諸法無我、涅槃寂静)を悟ったと言われています。悟りを開いた場所にある「マハーボーディ寺院(大菩提寺)」や各国の仏教寺院、川向こうのセーナー村を訪れます。
インド・ブッダガヤの日本寺で15分間、座禅を組みました!
ブッダガヤの日本寺では、訪れた人誰でも夕方の勤行と座禅に参加することができます。「座禅は鼻で息を吸い、吐くという動作を意識することが大事です。それをずっとし続けていると心が整えられるのです」と僧は言いました。インド、ブッダガヤにある日本寺での座禅についてご紹介します。
生と死が渾然一体となった小宇宙、ガンジス川沿いの聖地「バラナシ」の街
3000年の歴史を誇るといわれるインドの古都「バラナシ」。ここは聖なる川「ガンガー(ガンジス川の俗称)」に抱かれたヒンドゥー教最大の聖地です。人々はこの地にやってきて、沐浴することを生涯の願いとしています。
人々のエネルギーに溢れた街そのものが面白い!インド「コルカタ」の街
東インド、西ベンガル州にある大都会「コルカタ」。エネルギーに満ち溢れた「コルカタ」の界隈を汗だくになってほっつき歩きました。そして、都会の雑踏の中、真っ黒になりながら働く人々の姿に見入り、そして、圧倒されました。
釈迦(ブッダ)がはじめて説法をした仏教の聖地「サールナート」
釈迦は、この「サールナート」で仏教の根本教説である「四諦八正道」を唱えました。剥ぎ取られたようなレンガの土台が並ぶ中、ひとつだけ建物としての輪郭を残しているのが巨大な仏塔「ダメーク・ストゥーパ」です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました