アラビア半島の南東、ペルシャ湾岸にある国「オマーン(Oman:عمان)」への旅。
オマーン滞在5日目。この日は、首都マスカットからオマーン東部にある砂漠「ワヒバ砂漠(Wahiba sands)」と、オマーン東部、ハジャル山地の南西麓に位置するオアシス「ワディ・バニ・ハリッド(Wadi Bani Khalid)」を巡るプライベート一日ツアーに出掛けます。
砂漠とオアシスを巡るプライベート1日ツアー
ホテル「ゴールデン・チューリップ・ヘディントン」のロビーで待ちぼうけ
オマーン5日目の朝。この日は、オマーン東部にある「ワヒバ砂漠」とオアシス「ワディ・バニ・ハリッド」にワンデイトリップをする予定。ツアーの出発が8時なので早朝6時に早起きしたのです。
オマーン観光の最大の魅力は、スケールの大きな大自然。
内陸部のグランドキャニオンばりの大峡谷やどこまでも広がる大砂漠の光景は、日本では決して見ることのできない壮大なものです。
けれども、そういった大自然へは公共交通機関では行けないので、ツアーに参加するかプライベートで車をチャーターする必要があります。
今回のワヒバ砂漠とワディ・バニ・ハリッドの1日ツアー、
、旅行時間が限られていたということもあり、日本から事前予約で申し込むことにしました。
予約は、Vacation Packages Omanという現地旅行会社で申し込んだ「WAHIBA SANDS AND WADI BANI KHALED Safari」というツアー。
ツアー内容は下記の通り
- スケジュール
- 08:00 マスカット市内ホテルお迎え
- ワヒバ砂漠
- キャメルライド(別料金)
- ワディ・バニ・ハリッド
- ワディ・バニ・ハリッドで昼食(別料金)
- 16:00 マスカット市内ホテルお送り(ツアー所要8時間)
- 料金
- US$362:¥40,840(1人分:¥20,420)
- 含まれるもの
- チャーター費(4WD車)/燃料費/英語ドライバー/入場料
車は4人乗りなので、4人で申し込めば1人:10,000円くらいで行けます。
ドライバー&ガイドさんとは、ホテルのロビーで8:00の待ち合わせ予定です。
しかし・・・。
ロビーに待ち合わせ時間の8時に間に合うように降りたはいいものの、8時になってもツアーのドライバー兼ガイドが現れない・・・。
すると、10分くらい過ぎたところでホテルのフロントに、旅行会社から電話が掛かってきました。
電話口の旅行会社の担当者によると、車のトラブルがあって30分くらい遅れてしまうとのこと。
仕方ないので、ホテルのロビーで待つことにします。
結局、ドライバーが現れたのは待ち合わせ時間から1時間過ぎた頃。しかも、訪れた人はガイドではなくただの出迎えの人で、途中でガイドの車に乗り換えが必要とのこと。
3日前のニズワ・ツアーの時と同じで、スケジュールが大幅に狂ってしまいました・・・。
ガイドさんと待ち合わせした公園
芝生が美しく整備されています。
出迎えの車は30分ほど走ったところで、市内西部にある公園の駐車場に停車します。
ここで、ツアーのドライバー兼ガイドと待ち合わせ。
しばらくして、ガイドさんの4WD車が到着し、謝罪の言葉を聞いたところでさっそく出発。
ガイドさんは、オマーン男性がよく着ている白い服「ディスターシャ」は着ておらず、青いポロシャツと黒いスラックスという出で立ち。
後で聞いてみると、タンザニアのザンジバル島にルーツがあるのだとのこと。
ハイウェイを南へ。ワヒバ砂漠へ
車はハイウェイを疾走し南へ。ワヒバ砂漠の入り口へは、ルート23を通って約210㎞、2時間半ほどの行程です。
タイヤの空気調整で立ち寄った町
ワヒバ砂漠に行くためタイヤの空気抜き
2時間ほど走ったところで、車は小さな町に立ち寄りました。
この町の自動車整備店でタイヤの空気を抜きます。
砂漠の上を走るための準備です。
タイヤの空気を抜いたところで、すぐに出発!ワヒバ砂漠はもうすぐです。
「ワヒバ砂漠(Wahiba sands)」でオマーンコーヒーをいただく♪
ワヒバ砂漠の砂丘が見えてきました!
ワヒバ砂漠と砂に埋もれたような街並み
ワヒバ砂漠には4WD車で無いと入ることができません。
砂の薄茶色と空の青。シンプルな風景です。
しばらく走ると、遠くに砂丘の姿が見えてきて、徐々に近づいてきました。
辺り一面に広がる薄茶色の砂の風景。砂に埋もれたように建物が点在しています。
車を降りて、砂漠の風景の中を歩いていきます。
訪問した時は冬季なのでそれほど暑くはありませんでしたが、真夏の5月から7月にかけては気温が40℃を超えることも珍しくないのだとか。
「ワヒバ砂漠(Wahiba sands)」は、南北180㎞、東西80㎞、面積16,000㎢の広大な砂漠です。
名称は、この地に住む「バニ・ワヒバ族(Bani Wahiba)」に因んで名付けられたとのこと。
なお、現在では「シャルキア砂漠(Sharqiya Sands)」というのが正式名称である様子。
「ワヒバ砂漠」には、アラブ系の遊牧民である「ベドウィン」の人々が多く居住しています。
ワヒバ砂漠の砂丘とラクダ
ラクダがたくさんいました。
かつては貴重な移動手段だったラクダも現在は観光用
歩いていくと、ラクダの姿がたくさん見えました。
かつては、ベドウィンの人々にとって貴重な移動手段、運搬手段だったラクダですが、その役目は4WD車に取って代わり、現在ではラクダは、主に観光客向けとして、またはペットとして飼われている様子。
ベドウィンの家を案内してくれたおばさん
ベドウィンの家と子供たち
砂漠を歩いていくと、ベドウィンの住居が見えてきました。
ベドウィンの住居は、ナツメヤシの葉っぱで作られた簡素な建物。
ベドウィンの子供たちが家の周りで遊んでいます。
この家の住人らしきおばさんに案内され、家の中へと入ります。
家の中にはご主人もいました。
現在は新しい家に住んでいて、この家は観光用とのこと。
建物の内部は意外と広々としていて、一面に絨毯が敷かれています。家具やソファーなども置かれていました。
「ベドウィン」とは、アラビア半島や北アフリカなどの砂漠地帯で遊牧生活を送る民族のこと。
ベドウィンには数多くの部族が存在しますが、その大多数がアラブ系でアラビア語を話し、イスラムを信仰する人々であるそう。
お土産を売るベドウィンの女の子
ベドウィンの女の子たち
オマーンコーヒーをいただきました。
部屋の中に案内され、絨毯に座ると、ベドウィンの女の子たちがオマーンコーヒーを入れてくれました♪
素朴なお味のオマーンコーヒー。ベドウィンのテントでいただくというロケーション効果もあって、なかなか美味しかったです♪
ベドウィンの家の入り口
ベドウィンの家とワヒバ砂漠
ちなみに、ガイドさんの話によると、ベドウィンの人たち、現在はこの家には住んではいないのだとのこと!
多くのベドウィンの人たちは、近年、砂漠の周辺に建てられた近代的な家に住むようになり、このテントは観光客用として日中に訪れるだけなのだそう。
オマーンの政府としても、教育や保健、法などの観点から、ベドウィンの人々の定住を奨励しているのだとか。
地平線まで広がる砂丘。ワヒバ砂漠は、南北180㎞、東西80㎞の広さがあります。
さて、今回のプライベートツアー、このワヒバ砂漠でラクダに乗るというオプションが用意されていました(30分のキャメルライドで30USD)。
1時間スケジュールが遅れたということもあり、今回は参加しませんでしたが、参加する場合はここでラクダに乗る感じになりそうです。
また、同じツアーに参加した他の人のブログを見ると、砂丘の上を歩いたりもしていたみたいですが、スケジュールが押したせいか、これも体験することができず・・・。
かなり残念な気分です(涙)
さらに、ガイドさん、4WD車で砂丘をジェットコースターのように上り下りする「砂丘ドライブ」をちょこっと体験させてくれましたが、これは別にやらなくてよかったかな・・・(車がジャンプして着地した時、思いっ切り頭を天井にぶつけてしまったし・・・)
何はともあれ、ワヒバ砂漠を出発し、次の目的地「ワディ・バニ・ハリッド」へと向かいます。
エメラルド色のオアシス「ワディ・バニ・ハリッド(Wadi Bani Khalid)」
ワヒバ砂漠を出発し、「ワディ・バニ・ハリッド」へ
ワヒバ砂漠から「ワディ・バニ・ハリッド」までは、およそ50㎞、車で45分ほどです。
車は砂漠を離れ、岩山とナツメヤシの林が広がる地帯へと入っていきます。
「ワディ・バニ・ハリッド(Wadi Bani Khalid)」は、オマーン東部、ハジャル山地の南西麓に位置する峡谷。一年を通じて水が涸れない緑豊かなオアシスがあり、オマーン有数の景勝地として知られている場所です。
「ワディ・バニ・ハリッド(Wadi Bani Khalid)」に到着
本日のもうひとつの目玉、「ワディ・バニ・ハリッド」に到着しました!
車を降りて、遊歩道を歩き、オアシスのビューポイントへと向かいます。
ちなみに、前方を歩いている青シャツの人が、我々のガイドさん。
「ワディ・バニ・ハリッド」のオアシス
オマーン屈指の観光名所のひとつ
遊歩道を奥へ向かって歩いていくと、目の前に豊かな水を湛えた池が見えてきました。
カラカラに乾燥した風景ばかり見続けてきた目にとって、これは癒されます★
魚がたくさん泳いでいます。
岩の渓谷の中を流れるエメラルドグリーン色の流れ
「ワディ・バニ・ハリッド」の美しい風景
露出度高い水着は禁止
オアシスの水辺で遊ぶ子供たち
さらに歩いて行くと、エメラルドグリーンの水面とナツメヤシの樹々が織りなす素晴らしい風景が現れました。
今は冬季なのでそこまで暑くないですが、真夏の時期は泳ぐ人がたくさんいるのかもしれません。
「ワディ・バニ・ハリッド」のランチビュッフェ
さて、ここでランチタイムです♪
ランチはビュッフェ形式で、カレーやチキン、魚の揚げたもの、フライドポテトやハンバーガーなどの洋食が揃っていました。
西洋人観光客が多いです。
このテーブルでオアシスの風景を眺めながらランチ
このテーブルでオアシスの風景を眺めながらランチです。
お客さんは西洋人観光客が多かったですが、オマーン人の旅行者もいました。
カレー、チキン、ポテト、ご飯、ホブズ。なかなか美味しかったです。
チョイスしたお料理はこちら。
野菜と豆のカレー、チキン、ポテトフライ、ご飯、ホブス。
予想に反して、なかなか美味しかったです★
オアシスとディスターシャを纏ったオマーン男性たち
雄大かつ美しい「ワディ・バニ・ハリッド」の眺め
食後、「ワディ・バニ・ハリッド」の素晴らしい風景を鑑賞します。
冬季のこの時期も十分美しいですが、気温40℃を超える真夏の時期は、涼やかなこのオアシスの風景がことのほか美しく感じるのでしょうね。
エメラルドグリーン色のオアシスが綺麗
時間がなかったので奥の方までは行きませんでした。
オアシスの緑、ナツメヤシの木々、奥に聳える岩壁
「ワディ・バニ・ハリッド」は、ここからさらに奥の方までオアシスが広がっていて、奥の方はさらに水の透明度が高く、洞窟などもあるみたいですが、今回は時間がなかったので訪問はせず。
しばらく風景を堪能した後、車のある駐車場へと戻ります。
のんびりとたそがれるオマーンの男性
ナツメヤシのある風景
立派なナツメヤシ
駐車場へと戻る道すがら
駐車場に戻って車に乗り、さあ出発!
マスカットへと戻ります。
ボンゴ・フレーバーを聴きながらマスカットへ
マスカットへと戻る道中の風景
ワディ・バニ・ハリッドからマスカットへは、来た道を戻って3時間ほど。
18時半にレストランを予約していたので、間に合うように戻ってもらうことにしました。
ガイドさんが夕方の礼拝を行ったモスク
夕方5時頃、ガイドさんがお祈りをしたいと言い、道中にあったモスクに立ち寄りました。
イスラム教徒は、1日に5回の礼拝(サラート)をすることが決められています。
ただし、必ず5回しなければならないというわけではなく、回数をまとめてする人も多いのだそう。
今回のような旅行中は、5回も礼拝するのが難しいので、ここでまとめて礼拝したようです。
スーパーに立ち寄り。オマーンコーヒーを購入
道中、ガイドさんに「オマーンコーヒーを買いたい!」という話をしていたら、コーヒーを売っているスーパーに立ち寄ってくれました。
スーパーの店内
地方都市のローカルなスーパーですが、品揃えはなかなか。
オマーンコーヒーも何種類か売っていました。
購入したオマーンコーヒー(1リヤル:290円)
購入したのがこちらのオマーンコーヒー。料金は1リヤルです。
帰国後、一度飲んでみましたが、あんまり美味しくなかった・・・。
淹れ方が悪いのか、現地だからこそ美味しく感じたのか・・・。
一路マスカットへ
ガイドさんと車から見えた風景
岩山が無数にあるオマーン内陸部の風景
スーパーを出て、一路マスカットへと向かいます。
道中、ガイドさんはずっと音楽を掛けていました。
その音楽(の一部)がこちら↓
Lava Lava – Utatulia
Rayvanny ft Nikk wa Pili – Siri
もしや!と思い、訊いてみたところ、聴いていた音楽はスワヒリ語のポップスであるとのこと。
ガイドさんのルーツを尋ねると、ご両親はタンザニアの沖合にある島「ザンジバル島」なのだそう。
他のオマーン人と容貌や服装がなんとなく違うのはそういうわけだったんですね。
ちなみに、聴いていた音楽、帰国後に調べたところ、タンザニアで若者に流行っている「ボンゴ・フレーバー」というジャンルの音楽であるとのこと。
夕暮れのガソリンスタンドで給油
ここでトイレ休憩も済ませる。
夕陽が沈んでいきます。
帰り際、ガイドさんはガソリンスタンドに立ち寄り、給油します。
ちょうど、夕陽が地平線の向こうに沈む頃。
美しいオマーンの夕陽です★
マスカットへ向かうハイウェイ沿いの風景
ナツメヤシの森と岩山
立派なモスクを横目に
ガソリンスタンドを出発し、日が暮れた薄暗くなったハイウェイを北へ。
そして、18時半前、我々の車はマスカットのマトラ地区にあるレストラン「ベイト・アル・ルバン」の前に到着しました。
こちらが、ドライバー兼ガイドさん
こちらが、案内してくれたドライバー兼ガイドさん。
1時間遅刻したし、アクティビティが端折られた感があるけど、車の故障があり、18時半に戻ることを指定したため、ツアー時間が短くなったということを考えると仕方ないのかもしれません。
それ以外は親切で良いドライバー兼ガイドさんでした。
レストラン「ベイト・アル・ルバン」
さて、18時半の予約時間に間に合うようにやってきたレストラン「ベイト・アル・ルバン」ですが、お店に入ったところ、なんと、予約が取れていなかったということが判明!
せっかく急いでマスカットに戻ってきたのに無駄足となってしまいました・・・。
マクドナルドとルル・ハイパーマーケット
マスカットのマクドナルド
結局、これからお店を探すのも面倒なので、マトラからルイヘ向かう通り沿いにあるマクドナルドでディナーすることに。
マトラからタクシーに乗って「ルル・ハイパーマーケット」の前で降車。料金は1リヤル(288円)でした。
マクドナルドのカウンター
こちらが、マスカットのマクドナルドの店内です。
店内の様子は日本のマクドナルドとほとんど変わらない雰囲気。
スタッフは全員南アジア系の人でした。
日本にはないオリジナルなメニュー
メニューは、事前にネットで見て食べたいと思っていた「マックアラビア」と、スタンダードなベーコンレタスバーガーを注文。
もちろん、フライドポテトとコーラもセットで!
ハンバーガーに使われているお肉は、言わずもがな「ハラルミート」です。
ハンバーガー、ポテト2つ、コーラ2つ、マックアラビア(4リヤル:1,162円)
チーズバーガーとマックアラビア
久々のマクドナルドはちょっと新鮮な感じがしましたが、日本と変わらない普通のお味。
ピタパンっぽいパンにチキンとレタスが入った「マックアラビア」も、こんなもんかなって印象。
「ルル・ハイパーマーケット」の外観
マクドナルドでディナーをいただいた後は、隣接するスーパーマーケット「ルル・ハイパーマーケット」へ。
特に買いたい物は無かったですが、どんな感じかなと思って。
「ルル・ハイパーマーケット」の店内
「ルル・ハイパーマーケット」の店内です。
3日前に訪問した「マスカット・グランドモール」に比べ、庶民的な印象。
店内は、1階がスーパー、エスカレーターで上がった2階には衣料品や家電、携帯電話、自転車などの販売コーナーがあり、香水の専門店やゲームセンターなどもあります。
アバヤの女性が最新スマホを物色中
スーパーマーケットの売り場
様々な種類のおいも
西洋梨、バナナ、柿
グリーン・チリの売り場
1階のスーパーマーケットは、バラエティー溢れる食材が並び、見ているだけで楽しいです。
海外のスーパーに行くといつも思いますが、種類と量の多さにビックリですよね。
ルル・ハイパーマーケットについての詳細はこちら↓
「ルル・ハイパーマーケット」
さて、そろそろホテルに戻りましょう〜!
「ルル・ハイパーマーケット」の真ん前にあるバス停から路線バスに乗り、ルイへ。
バスの料金は0.2リヤル(58円)
ホテルのカフェでコーヒー&クッキーをいただく(1.4リヤル:420円)
ホテル「ゴールデン・チューリップ・ヘディントン」に戻り、ロビーにあるカフェで夜お茶をしました。
アメリカーノ 1.4リヤル(約420円)
ホテルのカフェなので、ちょっとお高めだけど、クッキーもつけてくれました。
翌日は、いよいよマスカットともお別れ。朝9時の飛行機でインドのデリーへと向かいます。
ワヒバ砂漠&ワディ・バニ・ハリドツアーMAP
続きの記事・関連記事
続きの記事
関連記事
https://search-ethnic.com/travel/oman-10
コメント