シンガポールの人口は、約550万人(2015年)。そのうち、シンガポール国籍を持つ人は61.12%(336万人)であり、それ以外の38.88%(214万人)は外国籍の人です。
人口の約3分の1が外国人!
日本の在留外国人は人口の約60分の1(213万人ほど)と言われていますので、シンガポールがいかに外国人の数が多いかということがわかります。
ちなみに、シンガポールを訪れる観光客の数は、2014年度のマスターカードの調査によると、年間約1,247万人(東京は538万人)。シンガポール国民も、中華系(76.7%)、マレー系(14%)、インド系(7.9%)、その他(1.4%)と多民族であるので、シンガポールには本当に様々な人種、民族、文化を持った人々が存在しているのです。
フィリピン人メイドのたまり場「ラッキー・プラザ」(リトル・マニラ)
今回は、そんなシンガポール社会の中で、「フィリピン人」にスポットライトを当ててみます。
シンガポールに在住するフィリピン人は約12万人。その多くが出稼ぎ労働者で、特にメイドの数が多く、約8万人のフィリピン人メイドが働いているのだとのこと。
シンガポール在住のフィリピン人のたまり場として、よく知られているのがオーチャードにある「ラッキー・プラザ」、通称「リトル・マニラ」です。
シンガポール最大のショッピングゾーン「オーチャード」
オーチャードにある「ラッキー・プラザ」
MRTのオーチャード駅から徒歩1分、シンガポールいちの目抜き通り「オーチャード・ロード」
その通り沿い、高島屋の向かいに「ラッキー・プラザ」はあります。
「オーチャード・ロード」は、世界中のブランドショップが軒を連ねているシンガポールファッションの流行の発信地。
けれども、この「ラッキー・プラザ」は、オーチャードの一等地にありながら、庶民的なお値段で洋服やアクセサリー、生活雑貨や食料品などを買えるお店が揃っています。
「ラッキー・プラザ」の内部
「ラッキー・プラザ」の内部です。
内部は、吹き抜けの空間の周りにアーケードが並ぶモダンなつくり。1981年に建てられた建物だそうです。
館内は、まさに「リトル・マニラ」
フィリピン人だらけです!
フィリピン人御用達のお店が約600店舗
「ラッキー・プラザ」内のフィリピン雑貨屋さん
雑貨屋がたくさん!
フィリピン食材のお店
子供用の洋服屋さん
フィリピン・パブ
モール内はフィリピン人で大賑わい
「ラッキー・プラザ」は、地下階にフードコート、下層〜中層階に食料品や電化製品、洋服や靴、アクセサリー、スポーツグッズ、雑貨などを扱うショップがあり、上層階には、バーやナイトスポット、病院があります。
総店舗数は約600店舗。
そのほとんどが、フィリピン人経営の、フィリピン人向けの商品を扱う店舗です。
フィリピン料理のレストラン、フードコート
フィリピン料理のレストラン
フィリピーノ・カフェ
フィリピンのファストフード店「ジョリビー」
フィリピン人で大賑わいの「ジョリビー」
「ジョリビー」がここにも
「ジョリビー」の店内
「ラッキー・プラザ」には、レストランやファストフード店、カフェなどもたくさんあります。
フィリピンのファストフード店「ジョリビー」(Jollibee)も地下のフードコートと上層階に、お店を構えていました。
「ジョリビー」は、フィリピンのファーストフードチェーン店。
フィリピンに1287店舗あって、フィリピンのどの街でも「ジョリビー」を見掛けます。
マクドナルドがフィリピンでシェア1位になれないのは、「ジョリビー」があるからだと言われているそうです。
館内はフィリピン女性で大賑わい
フィリピン女性で大賑わい
この日はちょうど日曜日。フィリピンからの出稼ぎ労働者がお休みの日です。
特にメイドさんは週で唯一の休みの日。
「ラッキー・プラザ」は、多くのフィリピン人女性で賑わいを見せていて、館内はタガログ語が響き渡っておりました。
海外送金のお店(Remittance Center)がたくさんある。
メイドさんご用達、化粧品やマニキュアのお店
洋服のお店も沢山あります。
バッグやポーチなどのお店
「ラッキー・プラザ」には、洋服や靴、バッグ、アクセサリーのお店、美容院やネイルサロン、エステなど、女性向けのお店がたくさん!
主なお客さんがフィリピン人のメイドさんであることが窺えます。
館内には、海外送金のお店(Remittance Center)もたくさんありました。
大勢のフィリピン人たちが並んでました。
きっと、メイドとして稼いだお金を故郷の家族のもとへ送金しているのでしょうね。
ちなみに、フィリピンでは、総人口の約10%もの人が海外に出稼ぎに出ていて、彼らがフィリピンに送る送金額は、フィリピンのGDPの10%以上にも達しているのだそうです。
買い物に勤しむフィリピンの人々
フィリピンでは、英語がタガログ語とともに公用語に指定されています。
そのため、フィリピン人は英語を流暢に話すことができます。
英語を話せるフィリピン人労働者は、どこの国でも引っ張りだこなのです!
フィリピン政府も、人材の輸出を国家産業の柱として推進していて、メイドを始め、建設作業から医療、介護、教育関係など、多くのフィリピン人労働者が世界中の国々で働いているのだそうです。
「ラッキー・プラザ」の内部
シンガポールの一等地、オーチャードにある「ラッキー・プラザ」
ここは、シンガポール在住のフィリピン人メイドさんたちが集う「リトル・マニラ」です!
日曜日に「ラッキー・プラザ」に行けば、久々の休日でリラックスしたひと時を過ごすフィリピン人メイドさんたちの姿を垣間見ることができます。
コメント