♪現代アフロビート最高峰!シェウン・クティ&エジプト80公演を鑑賞 in ブルーノート東京

♪現代アフロビート最高峰!シェウン・クティ&エジプト80公演を鑑賞 in ブルーノート東京

シェウン・クティ&エジプト80公演 エスニック音楽
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アフロビートの創始者であり、ナイジェリアの伝説的なカリスマ「フェラ・クティ(Fela Kuti)」

その息子で現代アフロビートの最高峰と言われる存在が「シェウン・クティ(Seun Kuti)」です。

7月21日、ブルーノート東京でシェウン・クティとそのバックバンドであるエジプト80(SEUN KUTI & EGYPT 80)の公演が行われたので観てきました♪

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アフロビートの創始者「フェラ・クティ」とその後継者「シェウン・クティ」

Seun Kuti and Egypt 80 – You can run

 

「アフロビート」という音楽は、ナイジェリア、ヨルバ族出身のミュージシャン「フェラ・クティ」(1938~1997)が創始した音楽です。

音楽的には、ファンクやジャズの流れを汲むナイジェリア(ヨルバ)起源のアフリカ音楽で、アフリカのパーカッションを用いたブラスバンド編成となっているのが特徴。

1969年、ハイライフ・ジャズのミュージシャンとして訪れたアメリカで、フェラはジェームズ・ブラウンのファンクと出会い、大きな音楽的影響を受けます。

そして、黒人差別を経験し、マルコムXやブラックパンサー党を知ることで、彼の音楽はアフリカ色を強め、政治的なメッセージが強いものへと変貌していくこととなります。

彼は自らの音楽を「アフロビート」と称しました。

自らの音楽によってナイジェリア政府の腐敗や不正と闘争し続けたフェラでしたが、1997年にエイズによって他界。

その遺伝子は息子であるシェウン・クティフェミ・クティに受け継がれ、現代においても腐敗や不正が蔓延し続けているナイジェリア政府を音楽によって糾弾し続けているのです。

フェラ・クティについてはこちら↓

「シェウン・クティ」は、幼少の頃から父フェラ・クティのステージに立ち、父の死後は生前のフェラを支えたバンド「エジプト80」を引き継ぎ、同バンドのリードシンガーを務めています。

父フェラや兄フェミと同様に政治に強い関心を持ち、燃料補助金制度の撤廃に端を発した政府の腐敗糾弾運動「オキュパイ・ナイジェリア」にも積極的に参画しているのだそう。

そんな、シェウン・クティですが、日本へは2009年のフジロックフェスティバルで初来日。2011年には朝霧JAMに、2012年にはフジロックに再び参加。同年に東京と大阪でも単独公演を行い、2018年にはブルーノート東京で初公演。今回は昨年に引き続き2度目のブルーノート東京での公演となります。

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ブルーノート東京へ

シェウン・クティ&エジプト80公演ブルーノート東京の外観

シェウン・クティ&エジプト80公演「シェウン・クティ&エジプト80」の案内が掲げられていました。

東京メトロ表参道駅から徒歩5分ほど。都内のジャズのメッカ「ブルーノート東京」です。

入り口には本日の公演の「シェウン・クティ&エジプト80」の案内が掲げられていました。

 

今回の公演のチケットは、e+(イープラス)経由で購入。

21(Sun),22(Mon),23(Tue)の3日間公演の初日、1st(Open:16:00 Start:17:00),2nd(Open:19:00 Start:20:00)の2ndを予約。自由席で料金は8,500円でした。

シェウン・クティ&エジプト80公演有名ジャズミュージシャンの写真が並ぶ入り口

シェウン・クティ&エジプト80公演ブルーノート東京のロビー

 

開場の10分前くらいに到着。

受付で予約番号を伝え、レコード型の受付票を受け取ります。

ロビーに居たお客の数はまばら。この時間に来ているのは、どうしても目の前で観たいというコアなお客さんだと思われます(自由席は予約番号順ですが、実質、入場順なので)。

シェウン・クティ&エジプト80公演予約番号が記されたレコード型の受付票

シェウン・クティ&エジプト80公演「シェウン・クティ&エジプト80」のCDも販売

 

しばらくして開場時間となり、受付番号を呼ばれ、番号順に入場していきます。

お客さんは、おひとり様客が多い印象。デート向きの音楽じゃないと思うのでカップルはあまりおらず、いかにも音楽やってそうな男性とか、カンガ柄の服を着たアフリカと関わりがありそうな女性とか、日本人よりもアフリカ音楽に触れる機会が多いと思われる在日ヨーロッパ人の男性とか。

シェウン・クティ&エジプト80公演ブルーノート東京の会場の様子

 

ブルーノート東京の開場の様子です。

自由席はステージの真ん前。席は相席で隣との距離が近く、ゆったりとはできませんが、ライブはこのくらいの方が盛り上がるんです!

座席は予約番号順で自由に選ぶ感じですが、ステージの斜め前の席をゲットすることができました!

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SEUN KUTI & EGYPT 80スペシャルカクテル「PANSA PANSA」を頂きながら開演を待つ

シェウン・クティ&エジプト80公演ブルーノート東京のステージ

 

ブルーノート東京のステージです。

開演までは1時間。ブルーノート東京ではお食事をいただくこともできますが、お値段がかなりするので、事前に他で食事を済ませ、ここではドリンクと軽食のみにすることに。

シェウン・クティ&エジプト80公演SEUN KUTI & EGYPT 80のスペシャルカクテル「PANSA PANSA」(1,400円)

 

ドリンクで注文したのは、SEUN KUTI & EGYPT 80のスペシャルカクテル「PANSA PANSA」(1,400円)

メニューの紹介によると、“ハーブリキュールの爽やかな香りに生姜の風味をたっぷりと効かせ、ココナッツミルクシロップのまろやかさを合わせた一杯”とのこと。

爽やかで飲みやすい、洗練されたお味の美味しいカクテルでした★

ちなみに、「PANSA PANSA」とは、フェラ・クティの代表曲の名前です。

シェウン・クティ&エジプト80公演ブルーノート東京オリジナルビール「Session」(1,400円)

シェウン・クティ&エジプト80公演スウィンギン・ポテト(900円)

ブルーノート東京オリジナルビール「Session」も注文。

メニューによると、“アマリロホップのフレッシュで華やかな香りが印象的(Style:Session I.P.A. Alc:4.5% Qu:550ml)”とのこと。

軽食は、ポテトがスウィングした「スウィンギン・ポテト」

 

ドリンクを飲み、ポテトを食べ、ステージのスクリーンに流れる映像を見たりして時間を潰すこと1時間。ようやく開演の時間となりました。

入り口の通路からミュージシャンたちが1人ずつ入場。

いよいよです!

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怒涛のアフロビートのリズム!エネルギッシュなシェウンのパフォーマンスにやられる♪

SEUN KUTI & EGYPT 80@BLUE NOTE TOKYO(2019 7.21 sun. )

 

開演時刻になると、ステージにバンドの司会役みたいな人が現れて、ミュージシャンをひとりずつ紹介。紹介されたミュージシャンが客席の横を通ってステージへとひとりずつ上がっていきます。

ブルーノート東京のホームページによると、参加ミュージシャンは↓

  • Seun Kuti(vo,sax,key) シェウン・クティ(ヴォーカル、サックス、キーボード)
  • Adedoyin Adefolarin(tp) アディドイン・アディフォラリン(トランペット)
  • Oladimeji Akinyele(tp) オラディメジ・アキネリ(トランペット)
  • Adebowale Osunnibu(bs) アデボワレ・オスンニブ(バリトンサックス)
  • Ojo Samuel David(ts) オジョ・サミュエル・デイヴィッド(テナーサックス)
  • David Obanyedo(lead g) デイヴィッド・オバニエド(リードギター)
  • Akin Bamidele(g) アキン・バミデレ(ギター)
  • Kunle Justice(b) クンレ・ジャスティス(ベース)
  • Shina Niran Abiodun(ds) シーナ・ニラン・アビオドゥン(ドラムス)
  • Kola Onasanya(giant cga) コーラ・オナサンヤ(ジャイアントコンガ)
  • Wale Toriola(per) ワレ・トリオラ(パーカッション)
  • Okon Iyamba(shekere) オーコン・イヤンバ(シェケレ)
  • Joy Opara(vo,dancer) ジョイ・オパラ(ヴォーカル、ダンサー)
  • Iyabo Adeniran(vo,dancer) イヤボ・アデニラン(ヴォーカル、ダンサー)

総勢14名。ビッグバンドです!

演奏がスタートし、シェウンではないメンバーが1曲を歌った後、黄色と紫のアフリカっぽい派手な衣装を着たシェウンが颯爽と登場!

さすが、カリスマ!会場の空気が一気にヒートアップしました!!

Seun Kuti & Egypt 80 – Last Revolutionary: Soho Radio Vinyl Session

 

上の動画は、2018年にリリースされた最新アルバム「ブラック・タイムス(BLACK TIMES)」のオープニング曲「Last Revolutionary」

もちろん、公演でも演奏されました♪

リズミカルなギターリフ、存在感のあるシェウンの声、それに絡み合う女性ヴォーカルのコーラス、そして、華やかでスピード感のあるホーン!

もうノリノリです♪

Seun Kuti & Egypt 80 – Black Times (feat. Carlos Santana)

 

上の動画の曲は、最新アルバム「ブラック・タイムス」の目玉曲で、大御所のメキシコ人ギタリスト「カルロス・サンタナ」をフィーチャーした楽曲「Black Times」

ミディアムなテンポのリズムに、シェウンのパンチのある歌声と印象的な女性コーラスの絡み。カルロス・サンタナの哀愁を帯びた鳴きのギターがうまくフィーチャリングされています。

Seun Kuti & Egypt 80 – Bad Man Lighter (Live on KEXP)

 

こちらは、「Bad Man Lighter」

メランコリックなシェウンのキーボードと勢いのあるホーンセクションのスピーディーな展開から始まる小気味の良い楽曲。

シェウンのリズムに乗った声と女性コーラスとの掛け合いがかなり盛り上がりを見せる曲で、ホーンセクションと合わさったラスト部分はかなりの格好良さ!

歌詞の内容はわかりませんでしたが、シェウンが身振り手振りでかなり激しいパフォーマンスをしているのが印象的でした★

 

ステージ上のシェウンは、まさに「キング・オブ・アフロビート」と言った印象。

黒人の解放と自立、団結。政府の腐敗や不正の糾弾といった彼のメッセージを全身を使って表現していて圧倒されます。

彼から発散される凄まじい闘争のエネルギーに感化され、いつしか座っていた多くの観客が立ち上がり、スピード感のあるリズムに合わせ体を揺らしていました★

1時間の公演はあっという間に終了。

すごいステージ。ナイジェリアのカリスマ「フェラ・クティ」の正当な後継者「シェウン・クティ」の創り出す、本物のアフロビート!

現在進行形の闘争の音楽がここにありました!

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♪アフリカ音楽

♪フェラ・クティ/ベスト・オブ・フェラ・クティ(Fela Anikulapo Kuti)
ナイジェリアのブラック・プレジデント、闘うアフロビート、「フェラ・アニクラポ・クティ」! 彼は音楽によって黒人の解放、アフリカの統一を訴え、腐敗したナイジェリア政府と戦い続けた闘士です。
♪オーケストラ・バオバブ/スペシャリスト・イン・オール・スタイルズ(Orchestra Baobab)
70年代のセネガルをリードしたアフロ・キューバンバンドが2001年に復活。オーケストラ・バオバブ/スペシャリスト・イン・オール・スタイルズ。オーケストラ・バオバブは、70年代から80年代にかけて西アフリカのセネガルで活躍したアフロ・キューバン・サウンドのバンドです。
♪コノノNo.1/墜落時体勢を取れ!!(Konono No.1)
キンシャサのストリート発!電気親指ピアノによる人力テクノ。コノノNo.1のアルバム「墜落時体勢を取れ!!」です。コノノNo.1は、アフリカ中央部の国、コンゴの首都キンシャサのストリートで生まれた、電気リケンベ(親指ピアノ)をメインとしたグループです。
♪トーマス・マプフーモ/ザ・シングル・コレクション(Thomas Mapfumo)
ジンバブエを代表するミュージシャン、トーマス・マプフーモのベスト盤「ザ・シングル・コレクション」。トーマス・マプフーモの音楽は「チムレンガ・ミュージック」といわれます。「チムレンガ」とはショナ語で「闘争」という意味です。
♪シェイク・ロー/バルバロウ Balbalou(Cheikh Lo)
遅咲きのすごい歌手、シェイク・ロー。「シェイク・ロー」は、1955年、セネガルの隣国ブルキナファソ第二の都市「ボボ・ディウラッソ」に生まれました。両親はセネガル人です。シェイク・ローの音楽は、ハイブリッドでバラエティーに富んでいるのが特徴です。
♪ランゴ/ザールの花嫁(rango/Bride of the Zar)
スーダン・コミュニティーの伝統楽器「ランゴ」が現代に復活!「ランゴ」は、エジプトの首都カイロで活動するスーダン伝統音楽のグループ。グループ名の「ランゴ」とは、スーダンの伝統鍵盤打楽器「ランゴ」からとられています。
♪サリフ・ケイタ/モフー Moffou(Salif Keita)
西アフリカ、マリ出身のミュージシャン「サリフ・ケイタ」のアルバム「モフー」(Moffou )。インターナショナル向けとしては、サリフの6作目の作品。2002年に各国のワールドミュージックの賞を総ナメにし、彼のアルバムの中でも最高傑作の呼び声も高い、名作中の名作です。
♪密林のポリフォニー/イトゥリの森ピグミーの音楽
アフリカ大陸の最深部「イトゥリの森」に住むピグミー族。ピグミー族は即興による複雑なポリフォニーによる高度な声楽で知られています。この「密林のポリフォニー」は、現地の「イトゥリの森」で彼らのリアルなチャントを録音したアルバム。人類学的に見ても貴重なレコードです。
♪現代のグリオ、ユッスー・ンドゥールの傑作「ナッシングス・イン・ヴェイン」
「ユッスー・ンドゥール」(Youssou N'Dour)は、西アフリカ、セネガルの国民的歌手であり、現代アフリカのポップミュージックを代表するミュージシャンです。2002年にリリースされたアルバム「ナッシングス・イン・ヴェイン」は、アフリカン楽器を前面に出した原点回帰とも言える作品となっています。
♪ショナ族のムビラ2(500年の伝統を持つジンバブエのミニマル・ミュージック)
アフリカ南東部の国ジンバブエに住む民族「ショナ族」の伝統民族楽器「ムビラ(Mbira)」の演奏を録音したアルバム「ショナ族のムビラ2 アフリカン・ミュージックの真髄2」。500年もの長い伝統を持ちながら、現代音楽的なモダンさを感じさせる「ムビラ」の音楽。とても魅力的です★
♪ジャン・ジャン(Djan Djan)【コラ、タブラ、スライドギター】
西アフリカのコラとインドのタブラ、そして、スライドギターの融合!西アフリカとインド、オーストラリア。異なるルーツを持った3人のミュージシャンによるコラボレート。アルバムのコピーに「美しきワールド・ミュージックの桃源郷」とありますが、本当に美しい音楽です。
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タンザニアの沖合に浮かぶザンジバル島でライブコンサートを鑑賞しました♪コンサートが行われたのは、旧市街「ストーンタウン」にある音楽学校「ダウ・カントリーズ・ミュージック・アカデミー」。鑑賞したのは、アフリカンドラム「ンゴマ」のグループと、アラブ音楽の影響を感じさせる「タアラブ」のグループの2つです★
♪現代アフロビート最高峰!シェウン・クティ&エジプト80公演を鑑賞 in ブルーノート東京
アフロビートの創始者であり、ナイジェリアの伝説的なカリスマ「フェラ・クティ」。その息子で現代アフロビートの最高峰と言われる存在が「シェウン・クティ」です。先日、ブルーノート東京でシェウン・クティとそのバックバンドであるエジプト80の公演が行われたので観てきました♪

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