ターイ・オラタイは、イーサーン地方ウボン・ラチャタニーの出身。イーサーン語でルークトゥンを歌う、ルークトゥン・イーサーンの人気歌手です。
タイの人気ルークトゥン歌手、ターイ・オラタイのモーラムアルバム(2009年)
タイは東南アジアでも特に豊饒な音楽文化を持つと言われている国のひとつ。
タイでは、日本などと同様、欧米風のダンスやポップス、ロックなどの人気が高いのですが、伝統音楽にルーツを持つタイ独自の音楽の人気も根強くあります。
「ルークトゥン」とは、1950年代にタイ中部で生まれたとされる演歌的な歌謡曲。
タイでは、このルークトゥンの人気が高まっているようで、ポップスの人気歌手もルークトゥンの歌を歌うことが多くなっているとのこと。
「モーラム」とは、ラオスやタイ東北部イーサーン地方で生まれたラオ族の伝統音楽。
イーサーン語で歌われる、イーサーンローカルな音楽だったのですが、今ではタイ全土で聴かれているそうです。
歌詞の内容は、バンコクに出稼ぎに出た人の心情を歌ったものが中心。
なお、イーサーン語で歌われるルークトゥンは、「ルークトゥン・イーサーン」と呼ばれています。
デビュー以来、ルークトゥンのアルバムを出し続けてきたターイ・オラタイですが、全てのアルバムの中には、必ずモーラムの曲が1曲入っていたのだとのこと。
それらのモーラムの曲を集め、新曲を加えてリリースしたのが、この「モーラム・ドークヤー」であるそうです。
モーラムで使われる楽器は、
複数の竹で出来た管楽器「ケーン」、リュート様の弦楽器「ピン」、厚めの真鍮で出来た小型のシンバル「チン」、日本の胡弓に似た弦楽器「ソー」、竹製のバンパイプ、各種打楽器など。
また、近年では、ギターやキーボードも使った「モーラムシン」という音楽も誕生しています。
ボーカルの歌い方は、スタッカートを多用した歌い方で、幅広い音域を素早く移動しながら歌うことが特徴であるとのこと(Wikipedia「モーラム」参考)。
タイのデパートやファーストフード店などでは、ダンスミュージックやポップスがよく流れていましたが、私の心の琴線に触れ、グッときたのは、時おり聴こえてくるルークトゥンやモーラムのメロディラインでした。
♪アジア音楽
https://search-ethnic.com/music/tai-orrathai
コメント