オールドデリーにあるムグライ料理(ムガル宮廷料理)の老舗『アル・ジャワハール(Al Jawahar Restaurant)』
このお店は、隣接する『カリムホテル(KARIM HOTEL)』と並ぶ、デリーのムグライ料理店の双璧のひとつ。
今回デリーを再訪するにあたって、まず訪れたのがこのお店。
今回は現地でインド料理仲間2人と合流。4人での訪問です。
『アル・ジャワハール(Al Jawahar Restaurant)』の外観と店内の雰囲気

デリーの旧市街、オールドデリーのランドマークである「ジャーマー・マスジッド」の Gate No.1の向かい、Matia Mahal Road沿いに『アル・ジャワハール(Al Jawahar Restaurant)』はあります。
店頭からはライトアップされた夜のジャマー・マスジッドのドームとミナレットが見えました。

「Matia Mahal Road」は、オールドデリーにおけるムスリムエリアの銀座通り。道の両側にはジュージューとケバブを炭火焼きする店や、タンドールで焼いたロティがうず高く積まれたお店、どぎつい色のスイーツが整然とディスプレイされたお店などがズラリと並びます。

こちらが、『アル・ジャワハール(Al Jawahar Restaurant)』の外観です。
お店の創業は独立直後の1947年。創業者は Badruddin Qureshi(バドルッディン・クレシ)という方。現在もQureshi家のファミリービジネスで、創業者のレシピを代々継承しているとのこと。
店名はインド初代首相ジャワハルラール・ネルーが店の開業式に出席し、彼に敬意を表して「Al-Jawahar」と名付けた、というのが店側に伝わる由来です。
提供している料理は、典型的なOld Delhi Mughlai cuisine(オールドデリー式ムガル料理)。
隣接するカリムホテル(1913年創業)との比較でいうと、ニハリやマトンコルマなどの煮込み料理のファンが多い『アル・ジャワハール』、シークカバブやマトンブッラなどの炭火肉料理の評価が高い『カリムホテル』といったところでしょうか。




お店のエントランスには、タンドールの窯やビリヤニやカレーの鍋が置かれ、職人が目まぐるしい速さで生地を捏ね、タンドールの内壁に貼り付け、焼き上がったロティを金属の棒で取り出すという作業を繰り返していたり、たくさんある鍋からカレーを柄杓でテイクアウト用の容器に入れるという作業を行っていました。

『アル・ジャワハール』の店内(2階)です。
イートインスペースは1階から4階まであり、3階と4階はAC付きのファミリー用の席、1階と2階がノンACの個人用の席となっていて、今回は2階に案内されました。
店の客層は老若男女、家族連れから若い2人組まで様々。もちろん全員インドの方です。店内は食べている間にほぼ満席状態になりました。
お店は朝8時から夜の0時までの通し営業。特に朝は夜通し弱火で煮込まれて作られるというニハリを求める客でごった返すとのこと。
さて、席に座ったところで、さっそくメニューを見てお料理の物色開始です。
『アル・ジャワハール(Al Jawahar Restaurant)』のメニュー



こちらが、『アル・ジャワハール』のメニューです。
カレーメニューは、Mutton Nihari、Mutton Korma、Mutton Stew、Chicken Jahangiri、Nargisi Kofta など、ムグライ料理らしい品々が並びます。
Chicken Biryani や Mutton Biryani。Seekh Kabab や Shami Kabab などのカバブ。Tandoori Chicken や Mutton Burra などのタンドール料理もいろいろ。Shahi Paneer や Malai Kofta などのベジ料理もあり。
何を頼むかかなり迷うところですが、今回は下記の料理を頼みました。
- Mutton Korma
- Mutton Stew
- Tandoori Roti
- Roomali Roti
- Seekh Kabab
- Butter Chicken
人気の Mutton Nihari も捨て難かったのですが、ニハリは他の店でも何度か食べる予定だったので、今回は Mutton Korma と Mutton Stew をメインで(本当は Stew はチキンを頼んだのですがマトンが来た)。
主食は Tandoori Roti と Roomali Roti の2種。焼き物として Seekh Kabab を頼み、チキンも食べたいということで、ラストに Butter Chicken もオーダー。
玉ねぎ&きゅうりと飲み物はペプシコーラ


注文を済ませると、付け合わせの、玉ねぎの輪切り&きゅうりと、青唐辛子とミントのチャトニがサーブされました。

飲み物はペプシコーラを注文。
オイリーなムグライ料理にコーラは必須です。
コーラをちびちび飲んでいると、ほどなくしてお料理登場。
マトンコルマ(Mutton Korma)とマトンシチュー(Mutton Stew)

「マトンコルマ(Mutton Korma)」です。
マトンコルマはニハリと並ぶ『アル・ジャワハール』の看板料理のひとつ。
濃い赤褐色で、表面に油がしっかり分離したグレービー。オールドデリー式コルマらしい、炒めた玉ねぎとスパイスを強く効かせたタイプです。
細かな粒状のグレイビー。大量の玉ねぎの甘み。浮いた油の旨味。ヨーグルトのまろやかさ。ガッツリ効いたホールスパイス。マトンは臭みがなく柔らかく繊維質の部分が美味しい♪
濃厚でスパイス感が強く、且つ焙煎したような深みのある味わい。

こちらは、「マトンシチュー(Mutton Stew)」
赤褐色の「マトンコルマ」に対して、こちらは明るい黄褐色。玉ねぎ感はさらに強めで、マトンコルマに比べるとスパイスの強さと辛さは控えめですが、コリアンダーシードが結構効いていました。
深みとコクのあるマトンコルマに対して、爽やかで酸味を感じるマトンシチュー。どちらも絶品!
シークカバブ(Seekh Kabab)

焼き物系として頼んだのはスタンダードな「シークカバブ(Seekh Kabab)」
羊肉に塩、唐辛子、香辛料、香味野菜などを混ぜ、細長い金属串の周囲に巻き付け、炭火やタンドールで焼いたのがシークカバブ。
弾力があってほど良く柔らかなミンチは、香辛料が結構効いていてスパイシー。付け合わせの輪切りの玉ねぎやチャトニと一緒にいただくとたまらない美味しさ♪
タンドリーロティ(Tandoori Roti)とルマリロティ(Roomali Roti)

こちらは、マトンコルマやマトンシチューと一緒にいただいた主食「タンドリーロティ」
全粒小麦粉を使った無発酵のパンで、店頭のタンドール窯で焼いて作られます。
ぷくっとした膨らみとまだらな焼き色。もっちりとして、やや噛み応えがあり、小麦の素朴な風味があります。
タンドリーロティとは、濃厚でオイリーなマトンコルマやマトンシチューとベストマッチ!

こちらは「ルマリロティ」
逆さにした中華鍋のような凸面の熱い鉄板に、生地を大きく薄く伸ばして焼いて作られる、ハンカチのように薄く柔らかいロティ。「ルマリ」はウルドゥー語でハンカチを意味する言葉だそう。
広げると写真のようにかなり巨大になります。
ルマリロティはカレーを掬っていただくのも良いですが、シークカバブとの相性が抜群!
薄いルマリロティにカバブと玉ねぎ、チャトニを包んでいただくのがGood!


さすが、オールドデリーのムグライ料理店二大巨塔のひとつ『アル・ジャワハール』
どの料理も掛け値なしに美味しい!
バターチキン(Butter Chicken)

マトンコルマ、マトンシチュー、シークカバブと、図らずもマトン尽くしになってしまったので、チキンを一品。
「バターチキン(Butter Chicken)」です。
『アル・ジャワハール』のバターチキンは、オレンジ色で甘くクリーミーな日本のインド料理店のバターチキンとは180度違いました。
赤褐色のグレービー、赤い油、白いクリーム、黄色いバターが、完全には混ざらず別々に見えています。
マトンコルマやマトンシチューに比べると甘いですが、日本のバターチキンのような甘ったるさは無く、コクがあり重厚な味わい。酸味が結構効いているのがポイントで、その酸味が甘さと見事なコントラストを成していました。

上に掛かったバターのオイリー感も素晴らしく、身の締まった適度に柔らかいチキンも美味。
オールドデリーのバターチキンはひと味違うとは聞いていましたが、これは絶品です♪
予想外に、この日いただいた料理の中で、このバターチキンがベストでした。
ちなみに、バターチキンは20世紀半に誕生した新しい料理であり、ムガル宮廷の料理ではありません。『アル・ジャワハール』でも1947年の創業当初は無かったようですが、現在はお店の看板メニューのひとつとなっているのだそう。


オールドデリーにあるムグライ料理(ムガル宮廷料理)の老舗『アル・ジャワハール(Al Jawahar Restaurant)』。オールドデリー界隈でも特に人気のあるお店のひとつです。
オイリーで濃厚なグレイビーがたまらない「マトンコルマ」や「マトンシチュー」。酸味と甘味のコントラストが素晴らしい「バターチキン」など、いただいた料理はどれも絶品!
次訪れる機会があったら、ぜひ朝訪問して「ニハリ」をいただいてみたいです。
『アル・ジャワハール(Al Jawahar Restaurant)』の地図・アクセス・営業時間
- 住所:Shop no. 8, opposite Gate No. 1, Old Delhi, Jama Masjid, Daryaganj, New Delhi, Delhi, 110006 インド
- 営業時間:8:00~0:00
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