メキシコシティの北西370㎞。標高1,996mの高地にあるメキシコ・グアナファト州の州都「グアナファト(Guanajato)」
メキシコシティからアエロメヒコで1時間、バヒオの空港からタクシーで30分、夕方の6時頃、町の中心ラパス広場に到着です★
「グアナファト」ってどんな町?
夕方のグアナファトの町は、かなりの賑わい。
町の人口は78,000人ほどだそうですが、スペイン植民地時代の風情が残るこの町は、世界遺産にも登録されていて、カラフルな建物が並ぶロマンチックな景観は、世界中の人々を惹きつけて止みません。
さてさて、この「グアナファト」という町、いったいどんな所なのでしょうか?
ちょこっと説明します。
「グアナファト」の場所
グアナファトの位置関係です。
メキシコ中央高原にあり、首都メキシコシティからは、飛行機で1時間、バスだと4時間ほど。
メキシコシティ周辺には、スペイン植民地時代の風情が残るコロニアル都市がたくさんあるのですが、グアナファトはその中でも最も美しい町だと言われています。
世界遺産に登録された国際観光都市として名高いグアナファトですが、文化・芸術の町としても有名。
音楽や演劇で有名な「グアナファト大学」があるほか、「国際セルバンテス祭」(毎年10月開催。演劇や音楽、舞踊などのイベントが2週間に渡って開催される)、「国際短編映画祭」(毎年7~8月開催)、「国際書籍文化祭」(毎年3~4月開催)など、文化的なイベントが盛りだくさん!
メキシコ壁画運動の中心人物のひとり「ディエゴ・リベラ」も、このグアナファトの出身です。
銀の採掘で栄えたグアナファトの歴史
16世紀初頭、アステカ帝国を滅ぼしたスペイン人は、 メキシコの植民地支配を開始しました。
グアナファトの町が建設されたのは、1554年のこと。この地は、もともと土着のタラスコ人が暮らす荒涼とした地域だったのですが、1548年に銀鉱脈が発見されると、その富を求めて大勢のスペイン人が押し寄せるようになりました。
グアナファトの最盛期は、17〜18世紀半ば。
シルバーラッシュに湧いたこの時代、町の人口は10万人を超え、産出される銀は当時の世界の銀の20%を占めるほどだったそうです。
そんな銀によってもたらされた富が、この美しい街並みを造り上げたのです。
また、グアナファトは、19世紀初頭のメキシコ独立戦争にゆかりのある町としても知られています。
1810年、メキシコ独立運動の指導者「ミゲル・イダルゴ神父」が『ドローレスの叫び』を上げ、メキシコ独立戦争が始まりました。
グアナファトはイダルゴ神父率いる解放軍と政府軍との激戦が行われた町であり、町にはその当時のモニュメントがいくつも残されています。
結局、イダルゴ神父の独立運動は政府軍に鎮圧され、神父自身も処刑されてしまうのですが、彼の運動は、1821年に達成されるメキシコ独立の大きな原動力となるものでした。
●「ホテル・デ・ラパス(Hotel de la Paz)」
「ホテル・デ・ラパス」の入り口
そんなグアナファトの歴史地区の中心、「ラパス広場(Plza de la Paz)」の真ん前にあるホテルが、今回宿泊した『ホテル デ ラ パス(Hotel de la Paz)』
お部屋のバルコニーからラパス広場を一望できる最高のロケーションのホテルです★
「ホテル・デ・ラパス」の部屋
ホテルのお部屋はこんな感じ。
なかなかシックで良い雰囲気です♪
2泊でひとり99.5アメリカドル(1泊:49.8ドル:約5,500円ほど)
バルコニーからはラパス広場が一望できる!
最高のロケーションです★
グアナファト歴史地区のランドマーク「バシリカ(Basilica)」
お部屋のバルコニーからは、グアナファト歴史地区のランドマーク「バシリカ(Basilica)」の姿が間近に見えます★
グアナファト、ラパス広場の様子
見てください!
ちょっとブレちゃってますが、バルコニーから見たラパス広場の眺めです。
雰囲気抜群でしょう〜★
ちなみに、この、目の前に見える「バシリカ」ですが、鐘の音が15分置きに鳴ります。
世界遺産の街、グアナファト。バシリカの鐘の音
世界遺産の街、グアナファト。バシリカの鐘の音
こんな風に。
なかなか趣きがあって良い感じなのですが、夜中も鳴るので気になる人はちょっとうるさいかも(自分は全然気になりませんでした)。
バシリカで結婚式が行われていました★
ウエディングドレスを着た新婦さん
カラフルな「ラパス広場」の街並み
「バシリカ」では、よく結婚式が行われるようです。
ちょうど、この時、結婚式があったみたいで、ウエディングドレスを着た新婦さんが、新郎や家族たちと共に広場に出て来ているところでした。
『ホテル デ ラ パス(Hotel de la Paz)』の記事はこちら↓
さて、荷を解いたらグアナファトの街を歩き始めましょうか〜♪
①夕方の「ラパス広場」
ホテル前の路地の様子
グアナファトは坂が多い町です。
午後7時過ぎ、ホテルを出てグアナファトの街をぶらぶらと散歩し始めました。
まずは、ホテルの目の前に広がる「ラパス広場」へ。
ラパス広場とバシリカ
「ラパス広場」は、メインストリートであるフアレス通り沿いの広場。
三叉路の中心に位置していて、正面に黄色と赤に塗られたカラフルな教会「バシリカ」が建っています。
「バシリカ」は1796年建造のバロック様式の建物です。
正面から見たバシリカ
結婚式用のクラシックカーが
カラフルな建物が並びます。
バルコニーにはお花が飾られていたり
華やかなラパス広場の様子
正面に建つ黄色の「バシリカ」をはじめ、ピンクや水色など、パステルカラーの建物に囲まれた「ラパス広場」
夕日を斜めから浴びた夕暮れの光景もなかなか良い感じ。
②グアナファト大学
グアナファト大学
ラパス広場から路地を北へ少し進むと、白いファサードと豪華な階段が印象的な建物が姿を現します。
「グアナファト大学(Universidad de Guanajuato)」です。
建物は、20世紀半ばに建てられた新古典主義建築で、113段もあるという階段がかなりのインパクト!
1732年にイエズス会の学校として設立され、1955年に州立となったこの大学は、ラテンアメリカでも最も古い大学のひとつであると言われています。
建築や演劇、音楽などの学部があるそうで、スペイン語コースがあることでも有名。日本人のスタッフも常駐しているとのこと。
③フアレス劇場とラウニオン公園
「ラウニオン公園」
ラパス広場から東へ進むと、左手に「ラウニオン公園(Jardin da la Union)」があります。
公園は綺麗に刈り込まれた緑の木々に囲まれていて、公園の周囲には、レストランやバーなどが並んでいます。
「ラウニオン公園」から道路を挟んだ向かいには、「サンディエゴ教会」と「フアレス劇場」があります。
この辺りが、グアナファトの町で一番賑やかな場所です。
「フアレス劇場」
「フアレス劇場(Teato Juares)」は、1903年に完成した古代ギリシア風の外観を持つ劇場。
内部はアール・ヌーヴォー様式の装飾が施され、金が豊富に使われていて、とっても豪華であるとのこと。
週末にクラシックやオペラ、演劇などが行われるほか、「国際セルバンテス祭」のメイン会場となることでも知られています。
人がいっぱいのフアレス劇場前
パフォーマーがパフォーマンスしてました。
訪れた時、ちょうど、「フアレス劇場」の前でストリート・パフォーマーがパフォーマンスをしている最中で、大勢の人が劇場前に集まってきていました。
階段のある細い小道
食器やオーガニック食材のお店
「ラ・カトリーナ」
「キティランド屋」
「サンフランシスコ教会」
「ラウニオン公園」から南東へ向かって道なりに歩いていきます。
道の両側には、パステルカラーのコロニアル風の家並みが並びます。
名物「ミイラ飴」が有名なお菓子屋さん「ラ・カトリーナ」や、オリジナルな陶器のお店「リンコン・アルセナル」などを物色しながら、「サンフランシスコ教会」まで。
さて、空はまだ明るいものの、そろそろ夜の8時を過ぎる頃です。
夕食、そして、ビールが飲みたくなってきました♪
④バー・トラディショナル・ルナ
『バー・トラディショナル・ルナ(Bar Tradicional Luna)』
選んだお店は、「ラウニオン公園」の一角にある老舗カンティーナ(酒場)『バー・トラディショナル・ルナ(Bar Tradicional Luna)』
メキシコ料理とテキーラをはじめとしたお酒、そして、マリアッチの演奏を楽しめるメキシコらしいカンティーナです★
「コロナ・エキストラ」とベルギーの「ステラ・ビール」
「牛肉のタコスとトルティージャ
「セビーチェ」
マリアッチの演奏を聴きながらいただく、メキシコらしい居酒屋料理とお酒。
マリアッチの演奏はかなり賑やかで、落ち着いてお酒を嗜むという雰囲気ではありませんが、陽気で楽しく、グアナファトの雰囲気を味わうにはうってつけのカンティーナだと思います。
『バー・トラディショナル・ルナ』の記事はこちら↓
夜のグアナファトの路地
夜の雰囲気抜群です★
夜のグアナファトもなかなか
『バー・トラディショナル・ルナ』は、少し賑やか過ぎたので、落ち着いた雰囲気のお店を探します。
夜のグアナファト歴史地区、カラフルで明るい日中とは打って変わって、しっとりと落ち着いた風情ですが、これがなかなか良いんです。
雰囲気抜群★
⑤El Lechón Ilustrado
ぶたをイメージキャラクターにしたカフェ
ラパス広場から三叉路を北東の方へ少し進んだ所に、落ち着いた雰囲気のお洒落なカフェがありました。
ぶたをイメージキャラクターにしたカフェ『El Lechón Ilustrado』です。
『El Lechón Ilustrado』の店内
店内は静かで落ち着いた雰囲気
店内は静かで落ち着いた雰囲気。
グアナファト大学の学生らしき若者がノートパソコンをいじっていたり、カップルが談笑していたり。
8月は、どちらかと言えば、オフシーズンなので、メキシコ人率は高めです。
ぶたのキャラクター
ドリンクメニュー
メニューは、コーヒーやチョコラテ、サンドイッチやケーキなどの軽食がメイン。
「Fango Americano」25ペソ
「Cafe con leche」27ペソ
注文した「Fango Americano」と「Cafe con leche」
アーティスティックなカップとお砂糖入れとともにでてきました★
ぶたの形をしたクッキーも付いてます♪
店内にはぶたの人形や飾りがたくさん!
アーティスティックな雰囲気の中、ゆっくりとお茶。
芸術の町グアナファトの風情にマッチしたお洒落カフェです★
⑥口づけの小道
「口づけの小道」
フアレス通りから南へ。細い路地を進んだ奥まった路地裏に、「口づけの小道」があります。
幅68センチの狭い路地を挟んだ向かい合わせに建物が建っていて、家のバルコニーを隔てて恋人たちがキスをできたということから、この名前が付いたのだとのこと。
この「口づけの小道」には、伝説があります。
その昔、敵対する2軒の娘と息子が恋に落ちたのだそうですが、バルコニーを隔ててキスしているところを娘の父親に見つかってしまい、激怒した父親は、自分の娘の命を自ら断つこととなったのだとのこと。
悲しくもロマンチックなこの物語は多くの観光客を惹きつけ、狭い路地は観光客でいつもいっぱいです。
観光客の口づけスポットとしても有名
熱い口づけ!周りの人は大歓声!
狭い路地は人でいっぱいで、なかなか近づくことができません。
そんな中、ひと組のカップルが熱い口づけを披露!
ヒューヒュー♪
周りの群衆たち大歓声です!
「口づけの小道」の前の建物にあったBANO(トイレ)のネオンサイン
バーニョ(Bano)の案内ネオンサイン、かなりのインパクトでした!
●地下道
グアナファトの地下道の入り口
「口づけの小道」からフアレス通りへと戻る途中、地下道への入り口があったので中に入ってみることにしました。
石造りの階段、結構深いです。
階段を降りていくと・・・。
地下道は車道になっています。
こんな感じの地下道が広がっていました!
この地下道はグアナファトの町中に張り巡らされていて、グアナファトを走る車やバスの多くが、この地下道を往来しています。
カンテラ灯が照らす石組みのアーチは雰囲気抜群です★
カンテラ灯が石組みのアーチを照らしています。
この地下道、以前は地下水路の役割を果たしていたそう。
なんでも、かつてのグアナファトは、洪水が頻発する町だったそうで、洪水の被害を軽減させるため、20世紀中頃に町の建物をかさ上げする工事が行われたのだとか。
その際に、水のはけ口として造られたのが、この地下道なのだとのこと。
地下道を上がって、再び地上の道をぶらぶら散歩。
「サンフェルナンド広場」
夜のグアナファトの街並み
フアレス通りを歩いてラパス広場に戻ります。
「サンフェルナンド広場」辺りまで歩いたところで、もうそろそろ夜も遅い時間になってきたので、ホテルへと戻ることにしました。
●夜の「ラパス広場」
ライトアップされた「バシリカ」
ラパス広場まで戻ると、広場の正面に建つ「バシリカ」が綺麗にライトアップされていました。
もう夜中の12時近くになっていましたが、広場は大勢の人で賑わっています。
アコーディオンが鳴り響く♫グアナファト、ラパス広場
広場の前には、アコーディオン弾きが音楽を奏でていました。
物悲しい感じの調べが、歴史ある建物が建ち並ぶこの町の雰囲気にぴったり合います♪
アコーディオン弾き
こちらが、アコーディオン弾き。
チップを渡すと、アコーディオンを弾いている様子を撮らせてくれました♪
アコーディオンを聴きながら「バシリカ」を眺めます♪
夜の「グアナファト大学」
「グアナファト大学」もライトアップされていました。
宿泊していた『ホテル デ ラ パス(Hotel de la Paz)』
夜の「ホテル・デ・ラパス」入り口
夜の世界遺産「グアナファト歴史地区」の風情を十分味わった後、ホテルへと戻ります。
ホテルの部屋から見た、夜のラパス広場
「バシリカ」と丘の上の「ピピラ像」
部屋のバルコニーからも、ライトアップされた美しいグアナファトの夜景を眺めることができます。
この、『ホテル デ ラ パス(Hotel de la Paz)』、つくづく最高のロケーションです♪
グアナファト初日の街歩きマップ
翌日は、早起きして街を見下ろす丘「ピピラの丘」に登り、世界遺産の町「グアナファト」のパノラマを楽しむ予定です★
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