「ラオス」(Laos)は、東南アジアの内陸国。国土は約70%が高原か山岳地帯で、大河メコン側が南北を貫いています。
民族はラオ族が多数派ですが、数多くの少数民族が暮らしています。宗教は仏教徒が60%と多数派です。
メコン川の恵みに抱かれた優しい国、ラオス。
今回は、ワット・シェントーンのお寺とルアンパバーンの町です!
古都「ルアンパバーン」の町にある真珠のように魅力あるお寺「ワット・シェントーン」
ワット・シェントーン
ラオスの古都「ルアンパバーン」。
「ルアンパバーン」は、ラオスの歴代の王国の都としての長い歴史を持っています。
町には80もの寺院がひしめき、往時の繁栄を感じさせます。
町は、世界遺産にも登録されています。
ルアンパバーンのシンボルともいえる寺院「ワット・シェントーン」。
ルアンパバーンにある数多くの寺院の中でも「ワット・シェントーン」は群を抜いて素晴らしいです。
1560年に建立されたこの寺院は、ルアンパバーン様式というスタイルで建てられています。湾曲した寺院の屋根は幾重にも重なり、その緩やかな傾斜は優雅で落ち着いた印象を与えています。
横から見た「ワット・シェントーン」
「ワット・シェントーン」を横から見たところです。
寺院の壁面は黄金の彫刻で彩られており、臙脂色にくすんだ屋根の色とうまく調和しています。
均整の取れたプロポーションです。
後ろから見た「ワット・シェントーン」
「マイ・トーン(黄金の木)」のモザイク
内部の仏像と仏画
寺院の背面には「マイ・トーン(黄金の木)」のモザイクが壁一面に描かれています。
色とりどりの素朴で微笑ましいモザイクの絵柄です。仏教の物語が描かれているそうです。
お寺の内部にもたくさんの仏画と仏像が・・・。
葬儀用の御車
黄金のブッダ
私は本堂の中に入りました。そして、優しい微笑を湛えた黄金の仏陀に「無事に旅を続けられますように」とお祈りをしました。
左は境内のお堂にあるシーサワーンウォング王の遺体をのせた葬儀用の御車です。
ワット・シェントーンの境内
境内には真っ赤なブーゲンビリアが咲き誇っていました。
まったりと、落ち着いた寺です。すぐ近くにはメコンも流れています。
ルアンパバーンの町とメコン川
ルアンパバーンの町を見下ろせる「プーシーの丘」からの眺めです。
メコン川の流れが見えます。
ルアンパバーンは、ラオスの首都ビエンチャンからメコン川を約400km上流にさかのぼった、カーン川との合流地点に位置しています。人口は約6万人です。
「ワット・マイ」
「ワット・マイ」の本堂
「ワット・マイ」
「ワット・マイ」は18世紀末にアヌルッタ王によって建てられたお寺。「ワット・マイ」は通称で、正式名称は「ワット・マイ・スワナ・プーン・ラーム」だそうです。
5重に重なっている本堂の屋根は、ルアンパバーンの伝統的な建築様式。本堂の壁には仏教の輪廻を描いた黄金のレリーフが施されいます。
パークウー洞窟
パークウー洞窟の入り口
ルアンパバーン市街からメコン川をボートで上流に約25km遡ったところにある「パークウー洞窟」
切り立った崖をくり抜いて造られた洞窟「タム・ティン」内部には、近隣の住民が運び込んだという約4,000体の仏像が置かれています。
4000体の仏像
くり抜いた洞窟に仏像がたくさん
たくさん仏像があって、まるで五百羅漢のよう。
仏像自体は結構安っぽいものが多く、あまり荘厳な感じはしませんが、ルアンパバーンから気軽に行ける観光スポットです。
ルアンパバーン近郊の民家
ルアンパバーン近郊の民家
ラオスの布「パービアン」を売るお店
パークウー洞窟に行く途中で立ち寄ったルアンパバーン近郊の民家と土産物屋さん。
木造の簡素な家の周りでは、子供たちが遊んでいたり、おばさんが作業をしていたり、鶏が歩き回っていたりしました。
ラオスの浮き織り布「パービアン」を売るお店では、魅力的な布がたくさんありました。
ルアンパバーンの市場
目抜き通りのシーサワンウォン通りには、青空市場が開かれていました。
歩行者天国となった屋台街には様々な料理が売られています。鳥の串焼きや焼き魚、五平餅のような串餅、ハムやニンニクなどを包んだちまき(このちまきがとても美味しい)。
そんなものを口に入れながらおいしいビアラオ(めちゃくちゃ美味しいラオスのビール)を飲みます。
路上には民芸品が並べられていました。美しい色合いの織物、布製の鞄や財布、アクセサリー類。
通りの脇には風船割りの屋台もありました。ダーツの要領で風船を割ると景品がもらえるのです。
ルアンパバーンの夕陽
メコン川の船着場
夕方、メコン川のほとりに行ってみました。
波のあまりない穏やかな水面が広がっていて、木製の小さな舟がいくつも停泊していました。
泥色の大河、メコンの中流域です。
ルアンパバーンの夕陽
しばらくすると、そのうち山々は緑の色を次第に濃くしていき、いつしかその輪郭だけを見せるようになってきます。
そして、朱色に塗られた空が泥色のメコンを仄かに染め終えると、黄金色の夕陽は音もなくラオスの真っ黒な大地に沈んでいきました。
静かで美しい。ラオスそのものであるかのようなメコンの夕陽でした。
旅行時期:2003年2月
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