千葉県我孫子市に、西インド・グジャラート州の料理を提供するお店『Tara Cafe (タラカフェ)』があります。
グジャラート出身のアンジュさんが作るという本場の「グジャラートターリー」。以前から食べてみたいと思っていたのですが、木曜のランチタイムのみという営業のため、なかなか訪問する機会に恵まれませんでした。
今回、インスタの投稿で日曜日に「グジャラートターリー」を提供するという情報を確認。即座にDMで予約し、念願叶って訪問することができました♪
住宅街の中にある隠れ家的なお店
『Tara Cafe (タラカフェ)』の外観
『Tara Cafe (タラカフェ)』の外観です。
お店は、JR常磐線我孫子駅北口から徒歩15分。住宅街の一角にあります。
お店のInstagramで予約の上訪問。インスタによると、現在は出来る日に営業しているとのことで、イベントやコラボ料理の日もあり、毎回グジャラートターリーを食べられるわけではなさそう。
手書きのメニュー黒板
外観は普通の民家ですが、窓のところに手書きのメニュー看板がありました。
入り口の窓を開けて店内へ。店内へは靴を脱いで入ります。
『Tara Cafe (タラカフェ)』の店内
両側に大きな窓があって開放的
こちらが、『Tara Cafe (タラカフェ)』の店内です。
普通の民家の間取りで、食事をいただける部屋は3部屋あります。
メインのこの部屋は両側に大きな窓があって明るく開放的。
民家をリノベーションしてお店にしています。
和室の席もあります。
和室の席もあります。
予約した名前を伝えると、お店の方が席に案内してくれました。
お客さんは、地元の方のグループがおり、遠方から来たと思われるおひとり様も数名いました。座席は15席ほどです。
「マサラワーラー」の武田尋善氏が描いたガネーシャ
こちらも武田画伯の絵
インドの書籍や雑貨なども販売されています。
インドな飾り付けが所々にあります。
店内には「マサラワーラー」の武田尋善氏のインドの絵が描かれていたり、マリーゴールドの花が飾られていたり、本棚にはインド関係の書籍やインドの雑貨などが置かれていたり、インド感溢れる感じ。
さて、お料理ですが、この日のメニューは「グジャラートターリー」(3,000円)のみ。グジャラート料理は、デリーのレストラン『スルチ(Suruchi)』で食べて以来です。
スルチでの記憶も曖昧になってきているので、ほとんど初めて食べるようなものです。
ここで、グジャラート料理とはどんな料理なのか、少しご説明。
グジャラート州とは?
グジャラート州は、インドの西部にある州。州都はガーンディーナガル。最大の都市はアーメダバード。州人口は6,000万人を超えます。多数派はヒンドゥー教徒ですが、ジャイナ教の聖地があるということもあってジャイナ教の影響が強い地域です。気候は雨量が少ないステップ気候。
インダス文明の遺跡が残る歴史ある土地で、古来から西アジアとの交易で栄え、近世は海洋交易で繁栄しました。産業は綿花や穀物の栽培、酪農が盛ん。工業生産もインド一と言われるなど豊かな州として知られています。建国の父であるマハトマ・ガンディーやモディ現首相の出身地であることや、飲酒が禁止された禁酒州としても有名です。
グジャラート料理とは?
グジャラート州にはジャイナ教徒が多く、厳格な菜食主義が根付いています。そのため、グジャラート料理は菜食料理が中心です。
料理は甘い味付けで、ジャグリー(キビ糖)やドライコカム(乾燥マンゴスチン)を使った「カッティミッティ(酸っぱ甘い)」な風味がグジャラート料理の特徴です。
また、ローティやプーリ、ロトラ、バクリなど、主食のパンの種類が多く、豆や米粉、乳製品を使った軽食もバラエティに富んでいるとのこと。
19品目のおかずが載った豪華な「グジャラートターリー」
「シナモンティー」
席に座ると、すぐにお飲み物が提供されました。
「シナモンティー」です。
シナモンの仄かな甘さと優しさを感じながらちびちびと飲んでいると、ほどなくしてお料理が運ばれてきました。
「グジャラートターリー」(3,000円)
こちらが、「グジャラートターリー」
様々なおかずが載った豪華なビジュアルに、思わず「おおっ!」と歓声が漏れます。
はじめにターリー皿のプレートが到着し、続いてカレーの入ったカトリが4つ、そして、チャパティの入った容器もサーブされました。
豪華なビジュアル!品数は19品目。
全品揃った「グジャラートターリー」。品数は19品目もあります!
インスタに掲載されていた、お料理の内訳は↓です。
- Starter – Ragda Chaat
- Main Course
- Palak Bhaji
- Baigan Bharta
- Kala chana
- Indian Bread
- Rotli
- Puri
- Juvar Rotla
- Khadhi – Gujarati Khadhi
- Rice – Moong dal Khichdi
- Week Special
- Dhokla
- Beetroot cutlet
- Desert – Gulab Jamun
- Accompaniment
- Chhash
- Papad
- Pickles
- Chutney
- Salad
見慣れない料理の数々。どんなお料理なのか、ひとつずつ、味を確かめながらいただきました。
ラグダチャート、ムングダルキチュディ、グラブジャムン、チャース
真ん中にある「Ragda Chaat(ラグダチャート)」。これがスターターとのことなので、最初にいただきます。
パリパリとしたチャートとひよこ豆、刻み玉ねぎ。クリスピーな食感が美味しい。
「Moong dal Khichdi(ムングダルキチュディ)」は、ムング豆とお粥的なライス。優しいお味でほんのりとした甘さ。
「Chhash(チャース)」は、塩気が少し効いた薄味のヨーグルト水といった感じ。お料理の合間に啜るといい感じ。
定番の甘々スイーツ「Gulab Jamun(グラブジャムン)」は、食後にいただきました。
プーリ、ジュヴァルロトラ
お馴染みの揚げパン「Puri(プーリ)」は、小さめのサイズ。オイリー感がGood!チャトニを付けたり、カレーを付けたり。
「Juvar Rotla(ジュヴァルロトラ)」は、ジョワール(雑穀)を使った厚手のパン。ジョワールの香ばしい風味、素朴なお味。
サラダ、青マンゴーのチャトニ、トマトチャトニ、グリーンチャトニ
「Chutney(青マンゴーのチャトニ)」は、マーマレードのような甘さ。カレーと一緒にチャパティに載せて食べると意外と美味しいのが不思議。
グンダのアチャール、ドクラ、ビーツカツレツ
ビーツのサクッとした食感と仄かな土臭さがカリカリした衣に合う「Beetroot cutlet(ビーツカツレツ)」
べサン粉で出来た甘味のないケーキ「Dhokla(ドクラ)」は、ふんわりとした食感と仄かなスパイシーさが独特。
「Pickles(ピックル)」は、グンダという実を使ったアチャール。アチャールらしいスキッとした酸味はビビッドに効いているものの、マンゴーやレモンのアチャールに比べて、深みのある旨味が感じられ、とっても美味!
パラックバジ、カラチャナ
続いてカレー。
「Palak Bhaji(パラックバジ)」は、ほうれん草を使ったカレー。ほうれん草の青菜感と豆の風味。トロリとした食感が美味しい。
「Kala chana(カラチャナ)」は、黒ひよこ豆のほっくりとした感じがトマトベースのソースと好相性。
ベイガンバロタ、グジャラーティカディ
「Baigan Bharta(ベイガンバロタ)」は、焼き茄子の香ばしい風味がたまらない美味しさ♪ 大きな茄子を庭の鉄鍋で焼いたそうです。
「Gujarati Khadhi(グジャラーティカディ)」は、ヨーグルトにべサン粉を加えて煮詰めたスープ。爽やかな酸味が他のおかずのお供として最適。
Rotli(チャパティ)
チャパティ2人で4枚入り
「Rotli(ロトリ)」は、グジャラートのチャパティのこと。
薄手のチャパティで表面にギーが塗られていてテカテカです。
この「ロトリ(チャパティ)」がとにかく美味しい♪ 素朴なアタの風味とバターの旨味がたまりません!
もう1枚お代わり
美味し過ぎたので、もう1枚追加で頼んでしまいました。
めちゃくちゃ美味しい♪
かなりボリューミーに見えた「グジャラートターリー」ですが、初めて食べるおかずやカレーの味に興奮し、美味しい美味しいと言いながら食べ続けていくうちに、あっという間に完食。お腹の溜まり具合もちょうどいい感じ。
グジャラート料理は甘いと言われますが、今回いただいたお料理はそれほど強い甘さは感じられなかったです。
チャイ(300円)
食後のお飲み物は「チャイ」
「パールシープーリー」というクッキー的な小さなプーリーが付いていました。
オイル感と塩気が甘いチャイに合います♪
ドライマンゴーとパーンでお口直し
お口直しは、ドライマンゴーとパーン。パーンと言っても葉っぱは無く、中のビンロウジのみです。
ドライマンゴーは意外とクセのある味でしたが、パーンは馴染みの味。インドを思い出しました。
口の中さっぱり!よいお口直しとなりました。
庭に置かれていた「ベイガンバロタ」の茄子を焼いた鍋
千葉県我孫子市にある『Tara Cafe (タラカフェ)』
日本では数少ない、西インド・グジャラート州の料理を提供する貴重なお店です。
提供された「グジャラートターリー」は、19品目の料理が載った豪華なターリー。
初めて食べるおかずばかりでしたが、いずれも素朴で優しいお味で、どれを食べても美味しい! 全体のバランスも良いです。特に焼き茄子を使った「ベイガンバロタ」と「チャパティ」が美味でした♪
帰り際、料理を作ったアンジュさんが見送りに来てくださいました。
お店に流れる空気感も店員さんの接客も心地よく、居心地の良いお店。
ぜひ、また訪問したいお店です。
◉『Tara Cafe (タラカフェ)』の地図・アクセス
- 住所:千葉県我孫子市並木8-2-4
- アクセス:JR常磐線我孫子駅から徒歩15分
- 営業時間:不定期
- HP:instagram.com/taracafe170
西インド料理が食べられるお店




北インド料理・西インド料理店













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