南インド・ケララ州(Kerala:കേരള)の旅。
ケララ州最大の都市「コーチン(コチ)」(Kochi:കൊച്ചി)から列車に乗って、水郷地帯(バックウォーター)へ。
そのゲートウェイとなる町「アレッピー(アラップーラ)Alleppey:Alappuzha」へと向かいます。
途中、列車を乗り間違えるというアクシデントがあったものの、なんとか「ハウスボート」の乗り場である「ハウスボート・ドック」に到着。
無事にハウスボートに乗れることになりました★
スタッフに連れられて、乗船するハウスボートへと向かいます。
いよいよです♪
「Soma House Boat」で1泊2日のハウスボートクルーズ
「ハウスボート・ドック」には、ハウスボートがズラリと!
ハウスボートのスタッフと共に、「ハウスボート・ドック」を歩いていきます。
ドックには、ハウスボートがズラリと並んでいます!
いろんなタイプのハウスボートがあります。
「ハウスボート」とは、かつて米やスパイスの運搬に使われていたケララの伝統的な木造船「ケットゥーヴァラム(Kettuvalam)」を利用したクルー付きの貸切ボートのこと。
船の内部にはベッドルームやバスルーム、リビングやテラス、キッチン、トイレなどが完備され、A/C付きの船もあります。
別名ハネムーンボートとも呼ばれるこの「ハウスボート」は、ケララ州を案内するパンフレットやVTRには、必ずと言っていいほど紹介されているケララ観光の目玉のひとつなのです!
この「ハウスボート」、ケララ州の他の地域でも見ることができますが、そのメッカは何と言っても「アレッピー(アラップーラ)」
アレッピーには、1000以上のハウスボートがあると言われているそうです★
こちらが、乗船するハウスボート
スタッフに案内されたハウスボートは、岸壁に接岸されていたハウスボートをひとつ通り抜けて、その先に停泊していました。
ズラリと並んでいたハウスボート、実は岸壁から二重(もしかして三重?)に停泊していたんです!
すごい数のハウスボートです!
アレッピーには、ハウスボートをアレンジするたくさんの旅行業者がありますが、今回のハウスボートは、ホテル検索サイト経由で予約。
「Soma House Boat」というハウスボート業者です。
プランは、1泊2日で12:00にアレッピーを出航して、バックウォーターを航行し、ナイトステイ。翌9:00にアレッピーに戻ってくるというスケジュール。
1スーペリア・キングルームで、船頭さんとコックが1名ずつ付きます。
部屋はベッドルーム、バスルーム、トイレがあり、リビング兼ダイニング兼テラスがあり、夜間はA/Cが付き、お料理は、ランチ&ディナー&ブレックファーストが提供されます。
料金は、Rs.17,000(¥29,133)。そこそこお高めですが、せっかくバックウォーターに来たのなら、ここは奮発するべきと思い、ここに決めました★
「Soma House Boat」のリビング・ダイニング
「Soma House Boat」のリビング・ダイニングです。
なかなか広々としていて寛げる雰囲気。
正面の扉の向こうはベッドルームになります。
ウェルカムドリンクのココナッツジュースとバラ
フルーツと歓迎のマリーゴールドのお花
こちらは、ウェルカムドリンクのココナッツジュース。そして、バラの花のプレゼント!
テーブルの上には、南国のフルーツとマリーゴールドの花が飾られていました。
「Soma House Boat」のベッドルーム
こちらが、「Soma House Boat」のベッドルーム
しっかりとしたベッドでシーツも清潔。
夜は、A/Cが付きます。
「Soma House Boat」のバスルーム
「Soma House Boat」のバスルーム。
シャワーの水の出はあまり良くなく、ホットではなく水シャワーでしたが、暑いケララではそれほど問題には感じません。
そもそも、ハウスボートなので、そこまで熱いホットシャワーは期待していなかったです。
トイレや洗面所も不便は感じず、快適に過ごせるレベル。
清潔感があるので◎です。
リビング・ダイニング
ベッドルームのチェアー
救命具などが置かれた廊下
キッチン
乗船したハウスボートは、操縦席の後ろに開放的なリビング・ダイニング。
その後ろに鍵のかけられるベッドルームがあり、廊下を進んだ奥には、キッチンがあります。
出港!ベンバナード湖(Vembanad Lake)へ
さあ、出港です!
ココナッツジュースを飲みながらまったりとしていると、おもむろにクルーが操縦席に座り、エンジンをかけ始めました。
さあ、出港です!
ハウスボートはゆっくりと水路を進んでいきます。
ハウスボートは、ゆっくりと港を出港し、北へ向かって水路を航行していきます。
周囲には、同じように出港していくたくさんのハウスボートの姿が!
ハウスボート出航!
他のハウスボートや漁師のカヌーなどが見えます。
44もの河川があるというケララ州。
特に、コーチンの南側の海岸沿いは、無数の川や湖、入江などが網の目のように連なり、広大なデルタ地帯を形成しています。
ここが、「バックウォーター」と呼ばれる地域です。
この地域は、紀元前3世紀には、すでに海外との交易があったと言われ、エジプトやフェニキア、バビロニアや中国から人や物資が数多く流入してきていました。
ケララ州で産出された米やスパイスは、ハウスボートに載せられ、バックウォーターの水路を通って海外へと運び出されたのです。
木造のハウスボートの船内
リビング・ダイニングの様子
操縦席の後ろにあるリビング・ダイニングは、正面にテラス、左右には大きな窓があって、とても開放的な造り。
心地の良い風が吹き抜けていきます。
日差しが強くなったら窓を閉じられるようになっていて、夜間は蚊除けの蚊帳が設置されます。
今回、ハウスボートに乗ったクルーは、操縦担当と調理担当の2名。
どちらも若く、20代後半から30代半ばくらいの雰囲気です。
控え目な感じで、こちらの要望にすぐに応えてくれるナイスなクルーでした!
河岸に並ぶハウスボートを眺めながら
ゆったりと運河を進む
船がまず向かうのは、アレッピーの北に広がる広大な湖「ベンバナード湖(Vembanad Lake)」
広々とした湖上に停泊してエンジンを止め、ランチをいただくというのが、ハウスボートトリップのスタンダードな行程です。
のどかなバックウォーターの風景
住民の足は船
ハウスボートは、バックウォーターの水路を進んでいきます。
河岸には椰子の木やバナナの木が林立しているのが見え、ところどころに家やお店が建っているのが見えます。
水路には、ハウスボート以外のボートやカヌーなどもたくさん航行しています。
バックウォーターに住む人々にとっては、船こそが、バスやタクシーがわりの足なのです。
たくさんのハウスボートが並走しています。
2階建ての大きなハウスボート
河岸にはガソリンスタンドや売店がちらほら
水路には、たくさんのハウスボートが並走しています。
どのボートも「ベンバナード湖」へと向かっていきます。
河岸には、船専用のガソリンスタンドもありました。
まさに、川が道路がわり!
操縦席の後ろのソファーにシーツを敷いてくれました。
しばらくすると、ハウスボートは「ベンバナード湖」に到着。
操縦していたクルーはエンジンを止め、厨房の方に引っ込んでいきました。
どうやら、ここで調理を行い、ランチとなるようです。
お料理が出来上がるまで、操縦席の後ろのソファーに寝転びながら待つことにしましょう〜。
ソファーに横になってボートの揺れに身を任せ。
寝転ぶと木造のハウスボートの天井が見えます。
ゆったりとまどろみます。
この上なき贅沢な気分
ソファーに横になって、まったりと風景を眺めます。
湖と、ところどころに見えるハウスボート、遠くに見える椰子の木の森。
音がまったく聞こえない湖の上。爽やかな風がボートの中を通り抜けていきます。
ゆらゆらとボートの揺れに身を任せていると、次第にまどろんできました。
ゆったりのんびり、何もせず。この上なき贅沢な気分★
そのうち、キッチンの方から香ばしいスパイスの香りが漂ってきました。
どうやら、お料理が出来上がったようです♪
クルーが調理したケララ料理が美味しい!
ランチのお時間です♪
クルーが出来上がったお料理を次々とテーブルに運んできました。
カラフルでフォトジェニックで、スパイスの香り漂うお料理たち。
さあ、ランチのお時間です♪
魚のフライ、パパド、ビーツのライタ
スパイスの香りのするお魚が美味しそう!
クルーの若いお兄さんが焼いてくれました。
多分、カレーやおかずはシェフが事前に仕込んだものだと思います。
ココナッツを使い、カレーリーフが香るケララの伝統的な家庭料理です。
カラフルでリッチなランチです!
鮮やかなビーツのライタと、インゲンのトーレン、キャベツのトーレン。それと、サンバル!
サンバルと2種のトーレン
お魚、ビーツのライタ、パパド
シンプルなお料理ですが、これは本当に美味しそう★
さっそく、お皿に盛り付けして
いただきま〜す!
さっそく、お皿に盛り付けして、いただきま〜す♪
お味はもちろん抜群に美味しい★
スパイスで味付けされたお魚も、お豆のお味とカレーリーフの芳香がたまらないスタンダードなサンバルも、シンプルなスパイス使いのトーレンも、さっぱりとしたライタも、どんどんお代わりしたくなる飽きの来ない味。
粒がしっかりしたケララのお米によく合います!
そして、最後は混ぜ混ぜ★
そして、最後はお米の上に全てのおかずをかけ、パパドも振り掛けて混ぜ混ぜ!
素晴らしいランチ。大満足です★
ゆったりと、食後のまどろみ
食後はゆったり。
満腹の満足気分のまま、 お昼の陽光に光り輝く静かな湖と、水平線の向こうに見える椰子の木々を眺めます。
また、まどろんできました。
再び、出発進行!
再び船が出発進行!
出発の準備ができたようです。
再びクルーが操縦桿を握り、エンジンをかけて出発進行!
バックウォーターをハウスボートでの〜んびり
遠くに椰子の木が並びます。
ハウスボートは、ゆっくりと水路を航行していきます。
“椰子の木の州”ケララならではの風景を眺めながら。
並走するハウスボートを眺めながら
川の向こうには広大な田園地帯が
こちらと同じような小型のハウスボート
まさに、南国。楽園の風情
パイナップルをカットしてくれました!
しばらくして、テーブルの上に置いてあったパイナップルを食べたいと伝えたところ、クルーがパインをカットしてくれました!
甘くて柔らかくて美味しい★
南インドの主食、お米はこの田園で作られます。
水路の向こうには、広大な田園地帯が広がっているのが見えます。
ケララ州の主食はお米。ミールスに載ってくる粒の大きなケララの赤米は、この田園で作られているのです。
ただただ、風景を眺め続けるという時間
次第に南国的な風情を増していく風景。
椰子の木とバナナの木の緑、そして、その向こうに広がる田園の緑が目に鮮やか。
そんな、楽園的な風景をただただ眺め続けるという時間。
この上なく贅沢なひと時です★
売店のある島に到着。夕食のエビを購入!
売店のある島に到着
午後3時を回ったあたりでしょうか。
船は、ある島に立ち寄りました。
クルーの話によると、この島で夕食の食材を購入するのだとのこと。
さっそく、島に上陸します!
こちらが、乗船したハウスボート
こちらが、乗船した「Soma House Boat」のハウスボート。
周りには、同じように食材を買いに来たたくさんのハウスボートの姿が見えます。
魚やエビ、カニなどが売られています。
島には、お店が数軒あって、クルーに、そのうちのひとつ、魚介を売るお店に案内されます。
お店だけでなく、行商らしきおばちゃんが魚を売ったりもしていました。
夕食用のエビを購入!(Rs.680:¥1,224)
お店には、様々な魚やエビ、カニなどが売られていましたが、その中で、エビをチョイス!
購入したのは4匹。料金はRs.680(¥1,224)です。
売店は何軒かありました。
こちらも大きな売店
服屋さんもあります。
島には、飲み物やスナック、雑貨などを売るお店や、服やカバン、アクセサリーなどを売るお店までありました。
ハウスボートのお客さん目当てというよりは、地元の人が日常的に利用するお店のようです。
バナナの木が茂る島の風景
ところどころにハウスボートが停泊しています。
島の風景はのどかそのもの。
バナナの木と椰子の木が生い茂っていて、まさに南国という感じです。
しばらく島を散策した後、ハウスボートに戻ります。
売店で買った「リムカ」(Rs.40:¥72)
こちらは、売店で購入したレモン味の清涼飲料水「リムカ(Limca)」
1977年に発売され、現在でもインド中で愛されているインド国産のご当地炭酸飲料です。
1990年代半ばまで、インドは海外からの輸入品や投資を制限していて、コカ・コーラやペプシもインドには入っていませんでした。
そのため、20年前の当時、インドで飲むことのできた炭酸飲料と言えば、この「リムカ」とインド版のコーラ「サムズ・アップ(Thums UP)」くらいだったのです。
この「リムカ」、口当たりがさっぱりとしていて、なかなか美味しいんです。
現在では、この「リムカ」もコカ・コーラ社が販売をしているのだとのこと。
おやつにチャイとバナナスナックを出してくれました!
こちらは、クルーが出してくれたおやつ。
チャイとバナナスナックです。
甘くて美味しいチャイ、ホッとします。
バナナスナックは、バナナを衣で包んで揚げたもので、ターメリックやクミンなどのスパイスが使われていました。
スパイスが効いていて、インドのスナックという感じがして、なかなかGood!
宿泊ポイントへと向かう
宿泊ポイントへ向け、出航!
さて、おやつをいただいているうちに、ボートは島を出航していきます。
だいぶ、日が傾いてきました。
そろそろ夕方の時分です!
夕方の風景も綺麗
ハウスボートは、徐々に傾き始める太陽の光を浴びながら、ゆっくりと進んでいきます。
周りのハウスボートも、岸辺に生える椰子の木や家並みも、お昼とはまた違った風情。
河岸にはところどころに村があります。
あちらにも、こちらにもハウスボート
中型のハウスボート
音楽にのせてバックウォーターをゆく
水路を航行していると、向こうから何やら音楽が聴こえてきました。
インドの縦笛「バンスリ」の伸びやかな音色を伴奏に、女性ヴォーカルが煌びやかな歌声を響かせています♪
どこから聴こえてくるのでしょうか?
音楽にのせてバックウォーターをゆく
しばらくして、音の出どころが判明しました!
どうやら、この音楽、並走している別のハウスボート(インド人のお客さんが借りているハウスボート)から聴こえているみたいです。
きっと、お気に入りのインド映画の主題歌などを流しているのでしょう。
バックウォーターをいくBGMとしてはなかなかGoodな感じ♪
人々の生活の様子が垣間見えます。
大型のハウスボートとカヌー
河岸にリキシャが並んでいます。
大きな村がありました。
航行していくうちに、次第に河岸に民家の姿が目立ち始めます。
軒先でおしゃべりしていたり、川で洗い物をしていたり、学校帰りの子供たちの姿があったり。
人々の生活が垣間見えます。
そのうち、リキシャがたくさん客待ちしていたり、大きなお店が並ぶ界隈が現れました。
大きな村のようです。
お祭りかお祝い?太鼓を打ち鳴らすカヌー
さらに進んでいくと、向こうから太鼓を打ち鳴らす大きなカヌーがやって来るのに出くわしました。
カヌーにはたくさんの人が乗っています。
ドラム音が響く♪村の祭りの船
大勢の人がカヌーに乗っています。
それとも、ボートレースの練習?
村のお祭り、それとも結婚式などの祝い事?
はたまた、バックウォーター一帯で毎年開催されるというボートレースの練習でしょうか?
水路はドラムを打ち鳴らす賑やかなリズムに包まれました♪
夕暮れ時、宿泊ポイントに到着
そして、夕暮れ時、椰子の木が深緑色に色づき、斜めから差し込む陽光が川面に長い影を落とし始めた頃、ハウスボートは岸辺に接岸し、エンジンを止めました。
到着したのは、村の岸辺に用意されている宿泊ポイント。
たくさんのハウスボートが停泊しています。
ここで朝まで停泊し、夜を明かすのです。
宿泊ポイントでカヌーに乗ります!
到着後、ほどなくして、 ハウスボートにカヌーが近づいてきました。
クルーが、カヌーに乗ってはどうか?と勧めてきます。
せっかくの機会です。
バックウォーターの川面を間近に感じられるカヌーでゆらゆらと水路を漂うのも乙なもの。
乗ることにしましょう〜!
コメント