大阪・吹田市の万博記念公園内にある『国立民族学博物館』(通称:みんぱく)
「みんぱく」は、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ、オセアニアなど、世界中の社会や文化を、住居のレプリカや民族衣装、生活道具、宗教用具、楽器などの豊富な展示品により紹介している見応えのある博物館。
館内を一周するだけで世界旅行気分を味わえる博物館で、旅好き、エスニック好き、世界の文化に興味がある人にとっては、丸一日楽しめるような場所です。
久々に訪問してきたので、ご紹介します★
『国立民族学博物館(みんぱく)』の場所とアクセス
『国立民族学博物館(みんぱく)』の地図
「みんぱく」は、大阪府吹田市の「万博記念公園」内にあります。大阪からは阪急と大阪モノレールを乗り継いで40分ほど。車だと30分程度で着きます。
最寄駅は大阪モノレールの「万博記念公園駅」です。
駅から「みんぱく」までは、徒歩15分ほど歩く必要があります。
「万博記念公園駅」から「みんぱく」までのシャトルバス
しかしながら、この日、万博記念公園で音楽フェスのサマソニの開催日ということで、公園内の徒歩移動が禁止されており、代わりに「万博記念公園駅」から「みんぱく」までのシャトルバス(無料)が運行されていました。
シャトルバスは15分間隔で運行されており、乗車して10分程度で「みんぱく」に到着しました。
『国立民族学博物館(みんぱく)』の営業日時と入館料
『国立民族学博物館(みんぱく)』の入り口
こちらが、『国立民族学博物館(みんぱく)』の入り口です。
「みんぱく」の営業日時は、水曜日以外の10:00〜17:00(水曜日が祝日の場合は直後の平日がお休み)。入館料は一般580円です。
入館料がかなり安い! このご時世でこれはかなり高ポイントです。
さっそく、入館料を払い、チケットを受け取って入場。
「みんぱく」地域展示・通文化展示の展示構成
「みんぱくには世界があつまっています」
「みんぱく」では、特別展や企画展も頻繁に開催されていますが、今回の目的は、通常開催の「地域展示・通文化展示」を見ること。
それでもって、「地域展示・通文化展示」は、下記の展示構成です。
- オセアニア展示
- アメリカ展示
- ヨーロッパ展示
- アフリカ展示
- 西アジア展示
- 南アジア展示
- 東南アジア展示
- 東アジア展示・朝鮮半島の文化
- 東アジア展示・中国地域の文化
- 中央・北アジア展示
- 東アジア展示・アイヌの文化
- 東アジア展示・日本の文化
- 音楽展示
- 言語展示
閉館時間の17:00まで、持ち時間は3時間。
全部見切れない可能性が高いですが、さっそく最初のブース「オセアニア展示」へGo!
オセアニア展示
まずは、「オセアニア展示」
「オセアニア」は、太平洋上の大陸と島嶼からなる地域。海がほとんどの面積を占め、大小数万をこえる島々が点在しています。
オーストラリアやニュージーランド、パプアニューギニア、フィジーやソロモン諸島などの国と、ハワイやニューカレドニアなどの各国領があります。国は16か国。人口は約4,440万人(2022年時点)です。
オセアニアは、世界の六大州のうち、南極と共に、自分が行ったことがない地域。わくわくします♪
オセアニアのカヌー
オセアニアのブースで興味深いのが、人類がカヌーを使って、島づたいに移住していった歴史の紹介。
紀元前4500年ごろから紀元1200年ごろにかけて、東南アジアに起源を持つオーストロネシア語を話す人びとは、カヌーに乗り、島づたいにメラネシアからミクロネシア、ポリネシアへと渡り、オセアニアのほとんどの島へと到達しました。
装飾が施されたオール
海図
彼らは、星の位置を指標として、広大な大海原を島から島へと移動していきました。
装飾が施されたオールを漕いで、木の棒を組み合わせた海図も使って。
ラピタ土器
こちらは、オセアニアの島々で発見された「ラピタ土器」。
ラピタ土器が見つかる島をたどると、人びとが西のメラネシアから東のポリネシアへ渡ったことがわかるとのこと。
イースター島の「モアイ像」
こちらは、イースター島の「モアイ像」です。
ポリネシアの一番東にあるのが「イースター島」。島に900体もあるという巨石人頭像「モアイ」があまりにも有名。
イースター島は、最も近い有人島まで直線距離で2000kmもあり、周囲にはほとんど島らしい島が存在しない絶海の孤島。
そんな島に立つ、何のために造られたのか誰も知らない900体もの巨大な「モアイ」
ロマンです♪ いつか、一度は現地で見てみたいです。
各部族の仮面(パプアニューギニア)
こちらは、パプアニューギニアの仮面の数々。
パプアニューギニアには、800以上の部族が住んでおり、それぞれ異なる言語や文化を持っているのだそう。
バイニン族の仮面とファイヤーダンス(パプアニューギニア)
右上に飾られているのが、「バイニン(バイニング)族」の儀礼用の仮面です。
バイニン族は、仮面を被って燃え盛る炎の中を走り抜けたり、炎を蹴り上げたりして、精霊に祈りを捧げる儀式「ファイヤーダンス」を行うことで知られています。
仮面は精霊を表しています
盾などの武具(パプアニューギニア)
話によると、パプアニューギニアのラバウルという町では、毎年7月、パプアニューギニア全土から部族が集まり、各部族に伝わる民族舞踊「シンシン」を披露するお祭り「ナショナル・マスク・フェスティバル」が開催されているのだそう。
各部族の舞踊や儀式をまとめて見ることができるフェスティバルで、観光客も見学することができるのだとのこと。
興味津々!いつかぜひ、見てみたいです。
石蒸し焼き炉と石蒸し焼き料理
こちらは、オセアニアの伝統的な料理「石蒸し焼き料理」の紹介です。
オセアニア地域の料理は今まで食べたことがなく、どんなお味なのか謎。
話によると、食材としては、タロイモ、ヤムイモ、パンノキ、豚肉、魚、エビ、野菜を用い、味はバナナの葉とココナッツミルクをメインとした甘い味付けなのだそう。
ヤップ島の貨幣(ミクロネシア連邦)
ミクロネシアにあるヤップ島の貨幣です。
パラオで製作され、ヤップ島に運ばれた貨幣だそう。カヌー建造の謝礼や儀礼の交換財など、さまざまな目的で使われたとのこと。
貨幣なのに、やたらでかいのが謎。
アボリジニの絵画
こちらは、オーストラリアの先住民「アボリジニ」の絵画。
アボリジニと言っても、多数の部族があり、少なくとも120以上の言語が現在でも存続しています。総人口は約25万人。
精霊を信仰し、聖地とされる巨大な岩山「ウルル(エアーズロック)」には、たくさんの精霊の絵が描かれているのだそう。
アボリジニの楽器「ディジュリドゥ」
ブーメラン
木彫「ディンゴ一家」
渋いカゴバッグ
アボリジニは、絵画や彫刻、工芸品などの芸術が有名です。
シロアリによって中空になった木を利用して作られる管楽器「ディジュリドゥ」も、アボリジニを象徴するもののひとつ。
「ディジュリドゥ」は、口当てに口を付け、息を吹き込みながら唇を震わせ、口や筒の中に共鳴させることで音を発生させる楽器で、複雑な演奏方法があるのだそう。
その歴史は1000年以上。世界最古の管楽器と言われているそうです。
アメリカ展示
続いて、「アメリカ展示」
世界六大州のひとつとしての「アメリカ」は、北米、南米、中米、カリブ海地域が含まれる「新大陸」と呼ばれる地域を指します。
国は35か国。人口は10億人以上です。
祭壇「パチャママの門」(ペルー)
アメリカ大陸というと、原住のインディヘナと侵略してきたヨーロッパの、文明の衝突について考えずにはいられません。
15世紀末から17世紀にかけての「大航海時代」。スペインやポルトガルをはじめとしたヨーロッパ人たちは、アメリカ大陸を侵略しました。
それまで旧大陸とは違った独自の文明を築いていた南米のインカや中米のアステカなどの国々を滅ぼし、自分たちの宗教であるキリスト教の信仰を強要したのです。
しかしながら、彼らのもともとの信仰を消し去ることはできなかったようです。
上の写真は、アンデスの地母神パチャママが祀られている祭壇「パチャママの門」。
パチャママは、聖母マリアと同一視された形で生き残り、現在でも篤い信仰を集めているのだそう。
イヌイットのトーテムポール(カナダ)
キリスト教とシャーマニズムの衝突
キリスト教に支配された中南米ですが、先住民の土着の信仰は現在でも残り続けています。そのひとつが「シャーマニズム」
グアテマラ、アティトラン湖南岸にある町「サンティアゴ・アティトラン」で、シャーマニズムの神様のひとつ「マシモン」を見ました。
「マシモン」とは、グアテマラ南西部、特にアティトラン湖周辺のマヤ先住民の間で信仰されている神様のこと。
マヤ時代からの伝統信仰とキリスト教が習合して生まれたのが由来とされており、帽子を目深に被り、タバコを咥えラム酒を嗜むという独特なスタイルの御神体が有名です。
メキシコの骸骨人形「酒場で興じるトランプ遊び」
こちらは、メキシコの骸骨人形。
メキシコと言えば「骸骨」。メキシコでは、骸骨をモチーフにした人形や絵などが至る所に飾られています。
メキシコには「死は幸せなことであるべき」という考え方があり、日本のお盆に当たる「死者の日」でも、亡くなった家族や友人を静かに悼むのではなく、死者を明るく迎え入れ、楽しく騒いだりするのだそう。
「死者の日」に飾られる骸骨も、カラフルでポップでユーモラスなものが多いです。
聖母と守護聖人
現在のメキシコ人にとって、心の拠り所ともなっているのが「グアダルーペの聖母」です。
16世紀半ばに起こったとされる「グアダルーペの奇跡」。この伝説により、多くの先住民がカトリックに改宗したと言われています。
メキシコシティの「グアダルーペ寺院」には、奇跡を起こしたという「グアダルーペの聖母」の本物の聖遺物が安置されていて、熱烈な信仰を受けています。
アメリカ大陸原産のとうもろこし
アメリカ大陸原産の食材の数々(かぼちゃ、じゃがいも、トマト、さつまいも)
アメリカ大陸原産のカカオ、コカ、タバコ
世界の食生活を変えた農作物
ヨーロッパ人によるアメリカ大陸の発見と植民地化は世界を大きく変えましたが、中でも最も大きく変化したのは、食生活かもしれません。
ヨーロッパ人により、それまで無かった多くのアメリカ大陸原産の農作物が旧大陸(ヨーロッパ・アフリカ・アジア全土)に持ち込まれ、世界の食生活は大変革しました。
ヨーロッパ人によって旧大陸に持ち込まれたアメリカ大陸原産の主な食材(16世紀までは旧大陸に無かったもの)は下記です(カッコ内が原産地)。
トウガラシ(メキシコ)、トマト(南米アンデス)、ジャガイモ(南米アンデス)、カボチャ(南北アメリカ大陸)、ピーマン(熱帯アメリカ)、トウモロコシ(中米)、インゲン豆(中央アメリカ)、ピーナッツ(南米)、パイナップル(ブラジル)、いちご(南北アメリカ大陸)、カカオ(中南米)、サツマイモ(中米)、ズッキーニ(中米)、ヒマワリ(北アメリカ)、アボカド(中米)、タバコ(南米アンデス)
これを見ると、現在の私たちの食卓に並ぶ、かなり多くの食材がアメリカ大陸原産で、16世紀以前は無かったものだとわかります。
16世紀以前はイタリア料理にはトマトは使われていなかったし、麻婆豆腐やキムチ、タイのトムヤムクン、インドのカレーに唐辛子は入っていませんでした。
食材ではないけど、びっくりするのがタバコ。
16世紀以前、旧大陸には喫煙の習慣は無かったのです。
中南米の民族衣装
帽子やベルト、頭飾り、ポシェット
こちらは、中南米の民族衣装。
中米のグアテマラ、南米のペルーやボリビアなどには多くの先住民族が暮らしており、現在でも、たくさんの人が伝統的な民族衣装を身に纏っています。
しかしながら、伝統的な衣装と思われているものでも、よくよく見ると、ヨーロッパ起源のものがあったりします。
ウィピルを織る後帯機(グアテマラ)
中米の国、グアテマラは手織物の宝庫。
古代マヤの時代に生まれた染織の技術は現在でも人々に受け継がれており、グアテマラの街は「ウィピル」と呼ばれるカラフルなブラウスを着た女性たちでいっぱいです。
上の写真は「テラール・デ・シントゥーラ」という後帯機。柱などに引っ掛け、一方を自分の腰で固定して織る昔ながらの後帯機です。
アステカ文明の暦(メキシコ)
この円盤状の巨石は「アステカ・カレンダー」と呼ばれる、アステカの暦を図形化したものです。
アステカでは、20日を1ヶ月とする1年18ヶ月に分けられ、それに空白の5日間をプラスしてちょうど365日になるようになっていました。
アステカ人は、このような、現代に引けを取らないような精密な暦に従って労働し、その節目ごとに生贄を伴う祭事を行っていたそうです。
メキシコの「アレブリヘ」
カラフルなオアハカの「アレブリヘ」
「アレブリヘ」は、メキシコシティやオアハカで作られる空想的な生き物の工芸品。
いかにもメキシコらしい、カラフルな色彩とユーモラスな造形が魅力的です。
メキシコ南部にある「オアハカ」は、ぜひ行ってみたい町★
メキシコ国内の中でも先住民族の割合が高く、メキシコを代表する料理である「モーレ(モレ)」のふるさとでもあります。コロニアル様式の美しい街並みや、近郊にある世界遺産の遺跡「モンテアルバン」も見所だとのこと。
ヨーロッパ展示
「ヨーロッパ展示」
ヨーロッパは、キリスト教がベースとなっている文化圏ですが、おおまかに、ローマ・カトリックとプロテスタントの「西ヨーロッパ」、東方正教会系のキリスト教を信仰する「東ヨーロッパ」に分けられます。
50の国と、約7億4千万人の人口を持つ地域です。
キリスト教の系譜
ヨーロッパといえば「キリスト教」
キリスト教は、西アジアに生まれたユダヤ教を源流とし、ローマ帝国の国教となり、その後、西方のローマ・カトリックと東方の正教会に分裂。そして、カトリックのアンチテーゼとしてプロテスタントが生まれました。
月暦図
シェラーとローラー(オーストリアのチロル地方のカーニバルの仮面と衣装)
イースターエッグ
陽気な墓(ルーマニア)
ルーマニア北西部にある村「サプンツァ」
この村には「陽気な墓」という観光名所があります。木でできた墓標には、青をベースとしたカラフルな色で絵と文字が描かれています。
かわいらしい絵と文により、故人の生前の職業や人生が「陽気に」描かれているのです。
巡礼に行く
東方正教会のイコン
正教会(東方教会)の教会堂は、「イコン」が描かれているのが特徴。
「イコン」とは、東方正教会において崇拝されているキリストや聖母、聖人の姿、キリストや聖母の生涯、聖人伝など聖書の一場面などを聖画像にしたもののこと。
テンペラ技法を用いた板絵やフレスコ画、モザイク画などで表されることが多く、通常は平面像で、東方正教会ではカトリックの教会のような立像は用いられません。
ヨーロッパのエスニック商品店やレストラン
タイ、ベトナム、インドネシア、中国、韓国、日本の即席麺
現代のヨーロッパを考える上で外せないのは「移民」の存在。
2019年の国際移民受け入れ数では、ヨーロッパが8,200万人で最も多くなっています。
経済的に貧しいアフリカの人々や、紛争で故郷を終われた中東やウクライナなどの人々が特にEUの国々に多く移り住んでいます。
様々なイシューを抱える移民・難民問題ですが、エスニックフリーク的には、パリやロンドン、ベルリンなどのエスニック食材店や料理店に興味津々。
アフリカ展示
「アフリカ展示」
日本にとって最も馴染みが薄い地域である「アフリカ」
国は54か国。人口は12億人です。
アフリカはざっくり分けると、アラブ文化圏で地中海文明の影響も強い北アフリカ、サハラ以南にあり、奴隷貿易の中心地とされた西アフリカ、アラブやインドとの偏西風貿易で栄えた東アフリカ、熱帯雨林に包まれたジャングルが広がる中央アフリカ、金やダイヤなどの鉱物資源が豊富でヨーロッパの争奪の地とされた南アフリカの5つの地域に分けられます。
サハラ交易
サハラ交易の岩塩
アフリカ大陸の北西には、広大なサハラ砂漠が広がっています。
サハラの南にある西アフリカでは、8世紀から16世紀にかけて、ガーナ王国やマリ王国、ソンガイ帝国などの国が、この地で産出される金によって繁栄していました。
広大なサハラ砂漠を通じて地中海沿岸の国々との交易も行われ、西アフリカからは金が、地中海沿岸からは塩が運ばれたとのこと。
ラクダのキャラバン、砂漠の遊牧民トゥアレグ、黄金郷トンブクトゥ。
ロマンあります♪
「ザンジバルドア」
アフリカ東海岸、タンザニアの沖合いのインド洋上にある島「ザンジバル島」は、10世紀頃からアラブ商人が住み始め、インド洋交易の要衝となりました。
「ストーンタウン」と呼ばれる旧市街には、3階建ての石造りの建物がひしめき合うように建っており、独特なアラブ風の街並みが形作られています。
「ザンジバルドア」は、19世紀のオマーンのスルタンが統治した時代に造られたアラブ様式の扉。スルタンは、インドのグジャラート出身の職人に扉を発注したため、グジャラート地方の扉製作技術がザンジバルに伝わったのだそう。
コロン人形(ガーナ)
「コロン人形」とは、フランス植民地時代の西アフリカで生まれた、アフリカの様々な人々をモチーフにした木彫りの人形のこと。
現在では、西アフリカ各国の土産物として、また、モダンアート作品としても注目を集めています。
床屋の看板(ヘアスタイルの見本)
こちらは、アフリカの床屋の看板(ヘアスタイルの見本)
ヘタウマな感じの絵柄がいい感じ♪
現地(西アフリカのマリ)で見たコロン人形と床屋の看板は↓
アフリカのカフェテラス
アフリカの泥染や絞り染め
温かみを感じさせる幾何学文様と布の風合いが良い西アフリカの布。
マリのバンバラ族によって作られる「ボゴランフィニ」(泥染)や、ナイジェリアやカメルーンなどで作られる藍の絞り染など、プリミティブな素材と柄なのに何だか洗練された印象のデザインが魅力的♪
アフリカの民族衣装
アフリカの布といえば、東アフリカの一枚布「カンガ」も魅力的。
「カンガ」は、カラフルで様々な模様を持つ綿プリント布で、布にスワヒリ語で格言やことわざ、流行語などが描かれるのが特徴です。
ヨルバのビーズ人形(ナイジェリア)
こちらは、以前、渋谷の松濤美術館で開催された「ビーズ展」で見たことがある「ヨルバ族のビーズ人像」です。世界最大級のビーズ製の工芸品であるとのこと。
アフリカの社会の多くでは、ビーズは儀礼や富の象徴、社会的威信や民族のアイデンティティにかかわるものとして重要な役割を果たしてきました。このビーズ人像もそういった造形のひとつです。
墓標「アルアル」(マダガスカル)
ティンガティンガ絵画
仮面の森
「ニャウ・ヨレンバ」(ザンビア)
こちらは、アフリカ南部の国「ザンビア」に住むチェワ族の「ニャウ・ヨレンバ」
「ニャウ・ヨレンバ」とは、死者の魂を送り出す喪明けの儀式に登場する被り物型の仮面で、この中に人が入るのだそう。
「ニャウ・ヨレンバ」は、森の動物を象ったものが多く、儀式の際には本物の野生の動物として扱われ、死者の魂を森に運ぶ役割があるのだとか。
参照:ついにわかった仮面結社の秘密とは | ナショナル ジオグラフィック日本版
聖職者の衣装(エチオピア)
「エチオピア」は、キリスト教徒が多数派の国。キリスト教のうちの多くはエチオピア正教会の信徒です。
エチオピア正教会は、アルメニア正教会やシリア正教会、エジプトのコプト正教会と近い関係にあり、原始のキリスト教とも言われています。
特徴的な習慣として、教会内に靴を脱いで入ることや、断食をすることなどがあります。
西アジア展示
「西アジア展示」
西アジアは、一般的には、アラビア半島とイラン、トルコ、キプロスからなる地域。コーカサス地方やアフガニスタンを含む場合もあります。エジプトも国土の一部が西アジアです(残りはアフリカ)。
コーカサスとアフガニスタン、エジプトを含むと、国は21か国。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教発祥の地ですが、現在はイスラム教徒が多く住む地域です。
イスラムの女性の衣装
イスラム教の聖典クルアーンでは、女性は顔と手以外を隠し、近親者以外には目立たないようにしなければならないとされています。
現在のイスラム世界の女性の服装について調べたところ、下記の種類があることがわかりました。
- アバーヤ:アラビア半島などに見られる伝統的なガウンタイプの長い民族衣装。通常はヒジャーブやニカーブなどと組み合わせる。
- ヒジャブ:スカーフやストールのような大きい布で頭髪を隠すタイプ。イスラーム世界の女性でポピュラーなタイプ。
- ヒマール:ヒマールはヒジャブより、隠す範囲が広がり、背中まで隠す。
- ブルカ:ブルカはアフガニスタンで用いられている民族衣装で目の部分も網状になっていて完全に隠れている。
- ニカーブ:ニカーブは目だけ見せるものである。色は黒が多い。
- チャードル:チャードル(チャドル)はイランに多い服装である。顔だけ出して体全体を隠す。
- ブルキニ:ブルキニは近代になってから登場したムスリマ向けの水着である。イスラム教の戒律に合うように全身を覆うタイプの水着になっている。
行ったことのある国で言うと、イランはチャードルの人が大半で、イエメンは目も隠している人がほとんど。マレーシアは髪の毛だけ隠したヒジャブの人が多く、トルコは全く隠さない人から全体を隠す人まで様々な人がいました。
キスワ
サウジアラビアにあるイスラム教の聖地メッカ。
メッカの聖モスクの中心にはカーバ神殿があり、そこには「キスワ」とよばれる黒い幕がかかっています。キスワは毎年取り替えられるのだそう。
このキスワは、大阪万博の際にサウジアラビア政府から寄贈されたもの。
アラビア語でクルアーンの文句が書かれています。
ベドウィンのテント
こちらは、アラビア半島の砂漠の遊牧の民「ベドウィン」のテントの展示。
オマーンのワヒバ砂漠でベドウィンのテントを見学しましたが、案内してくれた所有者は現在はテントには住んでおらず、別の住居に住んでいるとのこと。ラクダも何頭がいましたが、現在は移動手段としては使っておらず、4WDに乗っていると話していました。
テントでいただいたアラビアコーヒーは、そのシチュエーションも相まって、とても美味しかったです。
ガザ地方の女性衣装
中東地域の楽器
こちらは、中東地域の楽器。
アラブの「ウード」、トルコの「サズ」、イランの「サントゥール」など、中東地域には様々な弦楽器があり、その歴史は紀元前3000年のメソポタミア期に遡るそうです。
弦楽器の祖として知られているのが「ラバーブ」(上の写真の真ん中上段の楽器)です。
エジプトの天才歌手「ウンム・クルスーム」
ベリーダンスの衣装
「ベリーダンス」は、古代エジプト発祥の、イスラム教が普及する前に発展した民族舞踊。英語直訳すれば「腹おどり」となるように、腹部を露出し、体をくねらせて踊るのが特徴です。
世俗的なトルコやエジプトでは伝統となっていて観光客が鑑賞することもできますが、肌を露出する衣装がイスラムの戒律に反しているため、アラブやトルコ人の中には「これをアラブ(トルコ)の文化の象徴だと思って欲しくない」と考えている人も多い様子。
近年は、むしろ欧米や日本での人気が高まっていて、ベリーダンス教室も増え、大会なども頻繁に開催されています。
音楽展示
こちらは、「音楽展示」
順路の途中にあったので、他の地域展示よりも先に鑑賞しました。
「クリンタン」(フィリピン)
「クリンタン」は、フィリピン南部(ミンダナオ島、スールー諸島)に住むムスリムによって伝承されてきた旋律打楽器アンサンブルとその音楽であるとのこと。
ミンダナオ島やスールー諸島は、地理的にインドネシアに近く、インドネシアのガムランとの関連が大きいことが窺えます。
バリ島の「ジェゴグ」のような、竹製のクリンタンもあります。
マラナオの人々のクリンタン音楽
フィリピン南部ミンダナオ島中西部の南ラナオ州に住むマラナオ族。
クリンタンは女性が、太鼓や吊り下げゴングは男性が演奏するのだとのこと。
山岳少数民族のゴング
ベトナム、カンボジア、ラオス国境沿いの山間地域では、こぶ付きゴングと平らなゴングが一緒に演奏されるユニークなアンサンブルがあるのだそう。
「ピン・ピアット」(カンボジア)
「ピン・ピアット」は、カンボジアの宮廷で発達した楽器。宮廷舞踊をはじめ、仮面劇、影絵芝居の伴奏にも用いられるのだそう。
「ガムラン」
「ガムラン」の音を聴くと、バリ島が思い浮かびますよね。
地球上でもっとも高度な打楽器アンサンブルといわれるバリ島のガムランでは、「コテカン」という伝統的な入れ子技法によって、超一流のプロのピアニストに匹敵するめくるめく素早い16ビートが刻まれます。
東アジアのゴング
世界中のチャルメラ
南米のギター
世界各地の太鼓
西アフリカの「ジェンベ」
インドの「タブラ」「ムリダンガム」
世界には様々なスタイルや音色の太鼓がありますが、その中でも最も幅広い音域を持ち、高度な技法があると思われるのが「タブラ」や「ムリダンガム」をはじめとしたインドの太鼓。
タブラの神様「ザキール・フセイン」の演奏を生で鑑賞したことがありますが、圧倒的でした。
インド映画「響け!情熱のムリダンガム」では、その魅力が余す所なく表現されています。
東南アジア展示
「東南アジア展示」
東南アジアは、南シナ海周辺のインドシナ半島、マレー半島、インドネシア諸島、フィリピン諸島を含む地域。国は11か国で、人口は約6億4000万人。
タイやカンボジアなどインドシナ半島は仏教、マレー半島やインドネシアはイスラム、フィリピンはキリスト教が多数派です。
托鉢
タイやラオスでは、朝になると、僧侶が街を歩きながら人々からお布施(食べ物やお金)を受け取る「托鉢」の様子を見ることができます。
托鉢する僧侶に供物を施すと、「タンブン」(徳を積むこと)をしたということになります。
タイやラオスの人々は、仏教の輪廻転生を信じており、現生で「タンブン」をすればするほど来世では幸せな生まれ変わりになれると信じているのです。
トラジャの穀物倉庫(インドネシア・スラウェシ島)
インドネシア中部のスラウェシ島の山間部にある「タナトラジャ」
この地に住む「トラジャ族」は、葬儀に莫大な費用をかけ、人生の全てを葬儀に捧げるという民族。
岩の断崖に死者そっくりの人形「タウタウ」を安置したり、3年に1回、埋葬したミイラを取り出して服を着せ、遺族と一緒に過ごしたり(「マネネ」と呼ばれる)など、独特の風習で知られます。
尖った巨大な屋根と、赤黄黒の3色の木彫り装飾で飾られた壁面を持つ伝統的家屋「トンコナン」も有名。
行ってみたい場所のひとつです。
東南アジアの傘
インドネシアの水筒
竹で編んだ容器「ガティップ」
竹で編んだ容器「ガティップ」は、もち米「カオニャオ」を入れる容器として、タイやラオス料理店で見たことがある人も多いはず。
タイ・ラオス土産としてGoodです。
タイやラオスの民族衣装
インドネシアの民族衣装
バティック
「バティック」とは、インドネシアやマレーシアでつくられる「ろうけつ染め」の木綿の布のこと。
ジャワの伝統的なバティックは、渋い色と模様が特徴で、コットンを素材として用いることが多いようです。柄は草木のつるや葉、幾何学模様などが中心。産地としては、古都であるジョグジャカルタとソロが有名。王宮文化にちなんだ伝統的な柄が特徴です。
一方、マレーシアのバティックは、シルクや化学繊維が多く使われ、色鮮やかなパステルカラーなどが多用されます。柄は、ハイビスカスや蘭などの熱帯植物や蝶、果物などが使われ、かなり自由でモダンです。産地として有名なのは、マレー半島の東海岸にあるクランタンとトレンガヌ。
マレーシアの三輪タクシー「ベチャ」
フィリピンの乗合タクシー「ジープニー」
東南アジアの国々では、それぞれの国ごとに、個性的な乗り合いタクシーやバスが走っています。
インドネシアの「ベチャ」、マレーシアの「トライショー」、フィリピンの「ジープニー」や「トライシクル」、ベトナムの「シクロ」、タイの「トゥクトゥク」や「サムロー」などなど。
Uberの方が便利ですが、こういうのに乗るのが楽しい♪
ハラール食品
イスラム教が国教である国「マレーシア」では、ハラル(ハラール)認証を国が運営していることで知られています。
「JAKIM(マレーシア連邦政府総理府イスラーム開発庁)」という部門がチェックをし、ムスリムが安心して食品を購入できる制度を作りあげているのだそう(1960年頃から開始)。
世界には300以上のハラル認証機関があるとのことですが、これほどマニュアルと運用が整備された機関は他にはないのだそう。
バリ島の聖獣バロンと魔女ランダ
神々の島「バリ島」
約90%の人々がバリ・ヒンドゥーを信仰するこの島では、毎日どこかしらで宗教的な祭礼や儀式が行われています。
災いをもたらす魔女である「ランダ」と、人々を災いから守る聖獣である「バロン」
「バロン」と「ランダ」は、終わりなき闘争を続けており、どちらかが倒れても必ず生まれ変わり、戦いが継続されるのだそう。
「バロン」と「ランダ」は、対になっている存在。バリの人々にとっては、どちらも大切な存在です。
タイの仮面
「ワヤン・ゴレック」の木彫り人形(インドネシア)
「ワヤン・ゴレック」の木彫り人形(インドネシア)
人形劇の歴史は古く、約4000年前の古代エジプト文明にも人形を使ったパフォーマンスが行われた痕跡が遺されているそうです。
人形劇は、世界各地でそれぞれの独自の精神文化や地域の風習などをベースに生まれ、受け継がれ、発展してきました。
特にアジアは人形劇の宝庫と言われ、数百〜数千年の歴史を持った人形劇が現在でも各地で上演されています。
影絵人形芝居「ワヤン・クリッ」の人形
ジャワ島やバリ島で行われる伝統的な影絵人形芝居「ワヤン・クリッ」
「ワヤン」は影を、「クリッ」は皮を意味しています。影絵人形は牛の皮で作られているのでこう呼ばれるのです。
演目の題材は、インド叙事詩「ラーマーヤナ」と「マハーバーラタ」
人形遣いは「ダラン」と呼ばれ、ダランは、スクリーンの裏からランプを当て、たくさんの人形を操りながら物語を語っていきます。
ベトナムの水上人形劇の人形
ベトナム語で「ムアゾイヌオック」と呼ばれる水上人形劇。
人形劇は濁った泥水の水面で行われます。上演される演目は、ベトナムの民話・伝説・神話、または、農村の生活の様子などがモチーフ。
人形は長い竿の先に取り付けられていて、操者は竿を持ちつつ、糸を使って首や腕などを動かしていきます。
人形の軽快でコミカルな動きは、微笑ましい感じで、楽しい気分になります。
ヨウッテー・ポエーの人形(ミャンマー)
ミャンマーの伝統糸操り人形劇「ヨウッテー・ポエー」
人形は13本の糸を操ることによって動かされ、その動きは繊細で驚くほど表情豊か! 動きの種類は100以上もあるそう。
伝統音楽の演奏と歌に合わせて演じられ、舞台の袖では、楽団が生演奏をしています。楽器の種類や音楽の雰囲気は、インドネシアに近い感じ。
南アジア展示
「南アジア展示」
南アジアは、インド、パキスタン、バングラデシュ、ネパール、ブータン、スリランカ、モルディブの7か国。人口は19億人もいます。
中心となる国は、もちろん「インド」です。
南アジア展示
サリー
インドで最も有名な民族衣装「サリー」
幅1m、長さ5mほどの一枚布でありながら、驚くほど多彩な着こなしが可能な優れものの布です。
インドでは、ヒンドゥー教の「浄・不浄」の思想により、裁断・縫製をすることが不浄と捉えられたため、「サリー」のような一枚布の衣服が発展しました。
クリケットの用具
南アジアで人気のスポーツと言えば「クリケット」
クリケットの競技人口は全世界で約3億人、ファンは推定で25億人。サッカーやバスケットボールと並び、世界で最も観戦人口が多いスポーツのひとつですが、その大半が南アジア人です。
特にインドではクリケットは圧倒的人気のスポーツで、インドの街角では子供たちがクリケットをしている姿をよく見かけます。
ナショナルチームのインド代表は、クリケット・ワールドカップで2度の優勝経験がある世界屈指の強豪チームであり、現在世界最高のクリケット選手と言われる「ヴィラット・コーリ」は国民的な英雄。コーリのインスタグラムのフォロワー数は2億5000万人を超え、年収も世界のスポーツ選手の中でクリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシに次いで3番目に多いのだそう。
オートリキシャ
インドの三輪タクシー「オートリキシャ(auto-rickshaw)」
インドの町には、オートリキシャが数え切れないくらい走り回っています。インドを訪れた旅人は、このオートリキシャを一度や二度は利用したことがあるのではないでしょうか。
そんな、インドの市内交通の主役とも言えるオートリキシャですが、安価で簡便で小回りが効いて便利なため、現在では世界中に普及しています。
インドの笛売り
インド、ネパール、パキスタンの容器
女性用の腕輪
インド・タミルナードゥ州の山車
牛の人形
ヒンドゥー教の神様の人形
ドゥルガー女神
ダンシング・シヴァ
ジャガンナート神(一番右)
「ジャガンナート神」はヴィシュヌ派の神様で、オリッサやベンガル(バングラデシュ含む)など東インドで広く信仰されています。
元々は、オリッサ州の土着の神様でしたが、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神の化身の一つであるクリシュナと同一視されるようになりました。
「ジャガンナート神」は、海辺の町プリーにあるジャガンナート寺院の本尊として、兄バララーマと、妹スバドラーと共に祀られています。
絵説き用神壇「カヴァド」
こちらは、絵説き用神壇「カヴァド」
村や町を巡回する絵語り師が持ち歩く神壇で、何重もの扉の裏表に神話の場面が描かれ、絵語り師は扉を順に開きながら神話を語るのだそう。
ブータンの夏営地用テント
砂絵マンダラ
立体マンダラ
ダーキニー女神、十一面観自在菩薩(チベット)
儀礼用ラッパ(ブータン)
インドで生まれた「仏教」の全ての段階を忠実に受け継いでいると言われるのが「チベット仏教」
仏教には、文字で伝承される「顕教」と、口頭でのみ伝承される「密教」がありますが、チベット仏教は「密教」の色彩が濃いのが特徴です。
チベット仏教は、チベット本国(中国のチベット自治区)のほか、ブータン、インドのラダックやシッキム州、アルナーチャル・プラデシュ州。モンゴルや中国の内モンゴル自治区、ネパール北部、ロシアのブリヤートなどでも信仰されています。
東アジア展示・朝鮮半島の文化
「東アジア展示・朝鮮半島の文化」
実は、この辺りで、閉館までの残り時間が15分ほどになってしまい、残りの展示は駆け足で見学することを余儀なくされてしまいました(汗)
それでもって、ここからは流し見のため、急ぎ足で撮った写真のみをご紹介します。
巫神図(ムシンド)
朝鮮の衣服
朝鮮半島は日本のすぐ隣なのに、色彩感覚は結構違う感じ。
東アジア展示・中国地域の文化
「東アジア展示・中国地域の文化」
広大な中国地域。始皇帝や三国志、西域とシルクロードなど魅力いっぱいですが、個人的に興味津々なのは少数民族の文化。
中国らしい龍
チワン族の高床式住居
ミャオ族、漢族、イ族、エヴェンキ族、ジンポー族の衣装
ワ族、チノー族、トールン族、ヤオ族の衣装
パイワン族、シラヤ族、プヌン族、タイヤル族の衣装
パイワン族の盛装
中国には人口の92%を占める漢民族のほかに、国指定の少数民族だけで55の民族が存在しています。
特に南西部の雲南省には多くの民族集団が居住しており、雲南省だけにしかいない少数民族は15もあるとのこと。
中央・北アジア展示
「中央・北アジア展示」
ここでは、「中央アジア」「モンゴル」「シベリア・極北」の3つの地域について展示しています。
シルクロードの交差点「ウズベキスタン」は魅力的♪ シベリア・極北は謎な地域なので興味ありありです。
帽子と靴
移動式住居「キイズ・ウイ」(ソ連時代のカザフのもの)
「キイズ・ウイ」の内部
キルギス?の家。美しい絨毯や壁掛けはシルダックでしょうか?
タシュケントの民家の台所(ウズベキスタン)
スザニ(ウズベキスタン)
中央アジアの国々の女性の服装
ウズベキスタンは陶器が素晴らしい
ウズベキスタンの陶器
「ゲル」(モンゴル)
「ゲル」の内部
モンゴルの「ゲル」で馬乳酒を飲んで、チャンサンマハを食べたい!
モンゴルの衣装
もっと、じっくり見たかった「中央・北アジア展示」ですが、次回のお楽しみということで。
東アジア展示・アイヌの文化
「東アジア展示・アイヌの文化」
アイヌの文化の展示です。
日本の文化とは別に、展示ブースがあるということが、アイヌ文化の独自性を表しています。
アイヌの家の内部
阿寒湖にある「アイヌ民族村」で、これと同じようなアイヌ民家の展示を見ました。
東アジア展示・日本の文化
「東アジア展示・日本の文化」
日本の文化の展示は、「祭りと芸能」「日々のくらし」「沖縄のくらし」「多みんぞくニホン」の4つのテーマで紹介されています。
ねぶた
東北のこけし
各地方のお面。手前にあるのは、硫黄島の「メンドン」
個人的に興味があるのが、ユネスコ世界無形文化遺産に登録された「来訪神:仮面・仮装の神々」
構成遺産は日本全国に10件。そのうちのひとつ、男鹿の「なまはげ」は見に行きましたが、薩摩硫黄島の「メンドン」や、悪石島の「ボゼ」も、一度見てみたいです。
まとめ:鑑賞後記
博物館入り口に展示されていた「棺桶(エビ)」(ガーナ)
『国立民族学博物館』(通称:みんぱく)、知的好奇心をくすぐられるような興味深い展示が多く、存分に楽しむことができました♪
旅好き、エスニック好き、世界の文化に興味がある人には、ぜひお勧めしたい博物館です★
ちなみに今回、3時間掛けて、そこそこじっくり鑑賞しましたが、後半の「朝鮮半島の文化」「中国地域の文化」「中央・北アジア展示」「アイヌの文化」「日本の文化」は、時間が無くほぼ素通り状態となってしまったほか、「言語展示」(世界の文字や言語を紹介)は見ることもできず。
時間が限られているなら、見る展示ブースを絞って。全部見たいなら、午前中から午後まで丸一日掛けて鑑賞することをお勧めします。
レストラン「森の洋食 グリルみんぱく」もあるので、館内でランチをいただくことも可能です。
「国立民族学博物館(みんぱく)」の場所・アクセス・営業時間
- 住所:大阪府吹田市千里万博公園10-1
- アクセス:大阪モノレール「万博記念公園駅」下車徒歩約15分
- 営業時間:10:00〜17:00
- 定休日:水曜日 ※水曜日が祝日の場合は直後の平日
- 入館料:580円(一般)
- HP:https://www.minpaku.ac.jp/
コメント