マレーシアの伝統的なろうけつ染め布「バティック」(Batik)

バティック 布と雑貨
記事内に広告が含まれています。

「バティック」とは、インドネシアやマレーシアでつくられる「ろうけつ染め」の木綿の布のこと。

ジャワ島のものが有名で、別名「ジャワ更紗」とも呼ばれます。

18世紀頃から作られるようになり、用途はサロン(腰巻き)、パレオ、スカーフ、ハンカチ、頭巾などです。

スポンサーリンク

ろうで防染して模様を描く、インドネシアやマレーシアの伝統的な布。別名「ジャワ更紗」

染織には、織り上がった布に色を付ける「染め」と布の段階で色を付け、織り方で模様を描いていく「織り」の技法がありますが、バティックは「染め」で作られる布です。

 

「ろうけつ染め」とは、防染の技術のひとつ。

まず、布に模様を描き、色をつけたくない場所に蝋を塗ります。

そして、蝋で防染された布を布ごと染料に浸して染色します。

染色が終わったら、布を湯で煮て蝋を落とします。

多色染めのものは、この工程を数回繰り返す複雑なものとなるそうです。

バティック

ろうけつ染めの起源はインドであると言われています。

11〜12世紀頃、インドからろう防染の技術がジャワに伝えられ、上流階級の女性たちの手工芸として発展しました。

ジャワのバティックは、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

マレーシアのバティックは、ジャワから伝わったものであるとのこと。

 

ジャワの伝統的なバティックは、渋い色と模様が特徴で、コットンを素材として用いることが多いようです。柄は草木のつるや葉、幾何学模様などが中心です。産地としては、古都であるジョグジャカルタとソロが有名。王宮文化にちなんだ伝統的な柄が特徴です。

一方、マレーシアのバティックは、シルクや化学繊維が多く使われ、色鮮やかなパステルカラーなどが多用されます。柄は、ハイビスカスや蘭などの熱帯植物や蝶、果物などが使われ、かなり自由でモダンです。産地として有名なのは、マレー半島の東海岸にあるクランタンとトレンガヌ。

 

ジャワでも、マレーシアでもバティックの体験工房がたくさんあり、ろうの絵付け作業や染色工程を気軽に学ぶことができるため、旅行者に人気があります。

私は工房に行きそびれてしまいましたが、自分で染色した布をお土産にできるのは魅力的ですよね!

 

写真のバティックは、クアラルンプールの空港の土産物屋で買ったものです。カラフルで大胆な図柄のマレーシアバティックもありましたが、ちょっと渋めの色合いが気に入ったのでこれを選びました。

テーブルの上などに敷くと、お部屋がいっぺんに「アジア」になります!

スポンサーリンク

関連記事

コメント