アラビア半島の南東、ペルシャ湾岸にある国「オマーン(Oman:عمان)」への旅。
成田からインドのデリーへ。そこで1泊し、翌朝のフライトでオマーンの首都「マスカット(Muscat:مسقط)」へと向かいます。
デリーとマスカットは意外と近く、飛行機で3〜4時間ほど。オマーンへの出稼ぎインド人労働者も多いのでフライトもたくさん飛んでいます。
オマーンってどんな国?
オマーン国旗
さて、「オマーン」って、いったいどんな国なの?って事で、オマーンについて、ちょこっとご紹介。
オマーンは、アラビア半島東端に位置する絶対君主制国家。現在の国王(スルタン)は「カーブース・ビン・サイード」です。
首都は「マスカット」。全土が砂漠気候に属し、雨季になると水が流れるワジを除いて、河川は一本もありません。
紀元前三千年記からの長い歴史を持ち、現在の国家の建国は1650年。植民地支配していたイギリスからの独立は1971年です。
オマーンの位置
人口は約280万人で、インドやパキスタン、バングラデシュからの出稼ぎ労働者が人口の3割を占めています。
公用語はアラビア語で、宗教は3/4がイスラム教のイバード派。1/4がスンナ派に属しています(外国人はヒンドゥー教やキリスト教なども信仰)。
通貨は、オマーン・リヤル。経済の主力は原油生産で、輸出の7割を占めています。
特産品は、伝統的に栽培されてきた乳香やナツメヤシ(デーツ)。
外交関係では、サウジアラビアなど他の湾岸諸国と一線を画し、イランとも良好な関係を維持しています。
内政面では、国民の医療費や教育費は全て無料!税金もないというのはびっくりです。
そのため、国民の国に対する満足度は高く、治安も日本以上に良いと言われています。
デリーからマスカットへ
早朝のニューデリー、ホテル前の風景
デリーで1泊した翌早朝6時、前日にホテルのフロントで頼んでおいたタクシーに乗り、空港まで出発しました。
タクシー料金はRs.600(934円)でした(ホテル予約、タクシーに直接支払い)。
途中立ち寄ったガソリンスタンド
年末のデリーの早朝はかなりの肌寒さ。
タクシーもあまり暖房が効いてなかったのが困りものでしたが、昨晩のような渋滞もなく、約40分ほどでインディラ・ガンディー国際空港に到着しました。
マスカット行きWY242便は10:15分発
目的地であるオマーンの首都マスカットへは、オマーンエアのWY242便で向かいます。
出発時間は、10:15分デリー発、マスカット着は12:25分の予定です。
2時間半くらい前にチェックインを済ませ、荷物検査、出国審査を通過し、出発ロビーへ。
象のモニュメント
仏像?シヴァ神?
ワルリー画の壁画
出発ロビーのカフェ&スイーツ屋さん
広々として綺麗でかなり快適なインディラ・ガンディー国際空港の出発ロビー。
所々にあるオブジェや壁画などもインドらしくて良いです。
土産物屋やカフェも充実していました。
とりあえず、出発まで時間があったので、コーヒー(Rs.130:202円)を飲んで待ちます。
オマーン航空WY242便
デリー〜マスカットのオマーン航空の往復チケットは、スカイスキャナー経由でエクスペディアで予約しました。
予約当初、フライトは前日の23:00発のジェットエアウェイズだったのですが、予約後にフライトスケジュールの大幅変更があって、日本からの乗り継ぎに間に合わなくなり、急遽エクスペディア経由で翌日のオマーンエアを取り直してもらいました。
追加料金は15,000円。ホテルも取り直し。
航空券をバラで購入すると、こういうことがあるから注意が必要ですね。
機内食はビリヤニ
オマーン航空WY242便は定刻通り出発。
乗客は大半がインド人でした。
機内食はチキンビリヤニ。結構美味しかったです。
マスカット到着!オマーン入国にはビザが必要です。
マスカットに到着!
オマーン航空の機体
3時間40分後、飛行機はオマーンの首都マスカットに到着。
現地時間は12:25分。オマーンは、インドとは-1.5時間、日本とは-5時間の時差があります。
2018年3月にオープンした新マスカット国際空港
ピカピカの空港内
マスカットの空港は、2018年3月にリニューアルオープンしたばかりなので、とても綺麗でした。
入国審査を済ませ、晴れてオマーンに入国です。
ちなみに、オマーンの入国にはビザが必要です。
オマーンのビザは、2018年3月から事前のe-visaの取得が義務付けられるようになりました。
ただし、現在は移行期間のようで、当面の間は2018年2月以前まで運用されていた空港でのアライバルビザも取得できる様子。
オマーンのe-visaは、こちらのサイトから申請できます。
申請・取得手順は下記の通り
- ビザ申請サイトでユーザー登録をする。
- ログインしてビザの種類を選択(今回は10日間有効のシングルビザ:5リヤル:1400円を選択)
- 必要情報を入力(パスポートページの画像データ、顔写真のデータを添付する必要あり)
- クレジットカード情報登録・支払い。
- 登録したメールアドレスにビザ添付のメールが届く。
- プリントしてオマーン入国時に提示。
なお、30日間有効のシングルビザだと20リヤル(約5,750円)、30日間有効のマルチプルビザだと50リヤル(15,380円)となります。
今回、オマーンに入国後、ドバイ(アラブ首長国連邦)に出国し、同日オマーンに戻るワンデイトリップをしましたが、オマーン再入国の際はアライバルビザを空港で取得できました。
アライバルビザが取れなくなったらマルチプルを事前取得しなくちゃいけなくなるかもしれません。
入国した後は、両替です。
空港内の両替所で、50,000円を両替し、138オマーン・リヤルをゲット!
けれども、後でかなりレートが悪かったことが判明(涙)
赤い路線バスに乗ってルイ地区へ
路線バス乗り場へ
オマーン・リヤルをゲットした後、空港を出て、路線バス乗り場へと向かいます。
空港から市内へは、タクシー、ルートタクシー(乗合い)、路線バスの3つのアクセス方法がありますが、おすすめなのは路線バス。
綺麗だし便数も多いし、何より値段が安いんです★
空港から商業地区である「ルイ(Ruwi)」までは、タクシーだと15リヤル(約4,300円)もしますが、路線バスだと0.5リヤル(約145円)です。
※ちなみに、空港からルイまでは1時間弱、約30㎞の距離です。
オマーンの路線バスは、MWASALAT社という会社が運営しているバスで、マスカット市内を運行しているのは7路線。
マスカット国際空港からルイまでは、Route1のバスに乗ればOKです。
空港の出口を出て真っ直ぐ進むと、正面左手に赤いバスが停まっているのですぐわかります。
さて、さっそく赤いバスに乗り込み、しばらくすると出発!
オマーンはいったいどんな国なのか。マスカットはどんな町なのか・・・。
ワクワクしてきます♪
路線バスに乗って目的地のルイ地区へ出発!
バスから眺めるマスカットの風景
とても綺麗な路線バスの車内
路線バスから見たマスカットの風景です。
マスカットの路線バスは東京の路線バスに見劣りしないほど、綺麗で快適。
大きな窓からは、乾季のマスカットのカラッとした風景が見渡せます。
バスの乗客はインド人など南アジア系がほとんどで、外国人旅行者の姿もちらほら。
路線バスの車内から見えた「スルタン・カブース・グランド・モスク」
白いシンプルな建物が多いです。
立派なモスクがあちらこちらに
街のすぐそばに岩山があります。
国民の大多数がイスラム教徒であるオマーン。至る所にモスクがあり、そのどれもが立派な作り。
街は白い建物が多く、白い街並みのすぐそばに茶色の岩山があります。
真っ青な空とのコントラストが美しいです★
ルイ地区にあるホテル「ゴールデン・チューリップ・ヘディントン」
マスカットの路線バスは赤い車体
約1時間後、バスはマスカットの町の東部にある「ルイ(Ruwi)」のバスターミナルに到着しました。
「ルイ」は、マスカット最大の商業地区。近辺に南アジア系の出稼ぎ労働者が多く居住しているようで、手頃なインドレストランやスーパーマーケット、中級ホテルなどがあるので便利。
マスカットに宿泊するなら「ルイ」に泊まることをおすすめします★
宿泊したホテル「ゴールデン・チューリップ・ヘディントン」
ホテル「ゴールデン・チューリップ・ヘディントン」の入り口
ルイのバスターミナルから5分ほど歩いたところにあるホテル「ゴールデン・チューリップ・ヘディントン(Golden Tulip Headington)」
今回宿泊したホテルです。
予約はホテル検索サイト経由で。料金はスタンダードツインルームに5泊で158リヤル(45,414円)。
「ゴールデン・チューリップ・ヘディントン」のロビー
「ゴールデン・チューリップ・ヘディントン」の部屋
場所もいいし、お部屋もロビーも綺麗で快適だし、スタッフも親切だし、とても居心地の良かったホテル。
お値段はそこそこしますが、おすすめ出来るホテルです。
ホテルの詳細はこちら↓
ルイ地区のモスク
路線バスに乗ってマトラ地区へ
ホテルでチェックインを済ませ、荷を解いた後、ルイ地区の北にある海岸沿いの地区「マトラ」へと向かいます。
ルイとマトラを結ぶのは、Route4のバス。料金は0.2リヤル(約57円)。マトラまでの所要時間は15分ほど。
さっそくバスに乗り込み、出発です!
こちらにも立派なモスク(バスの車内から)
マトラへと向かうラウンドアバウト
バスは、ルイ・ストリート(Ruwi St)を北上し、ルイの北西にあるマトラへ。
しばらく走ると、ぐるっと湾になった海岸線が見えてきました。
これぞ、マスカットという風景。マトラ地区のコルニーシュ(海岸通り)
マトラの海岸通り(コルニーシュ)
こちらが、マトラの海岸通り(コルニーシュ)の風景です。
マスカットは、いくつかの地域から構成され、首都圏を形作っています。
オマーン最大の港を抱えるマトラ(Mutrah)、省庁や宮殿がある旧市街オールド・マスカット(Old Muscat)、マスカット随一の商業地区ルイ(Ruwi)の3地区は、“小マスカット”と呼ばれています。
また、空港のあるシーブ(Seeb)、巨大ショッピングモールが多いバウシャル(Bawshar)、高級ホテルが並ぶコーロム(Qurumu)など他の地区も合わせた都市圏は、“グレート・マスカット”と呼ばれています。
「マトラ」は、最も観光客に人気のエリア。
オマーンを紹介する記事や動画には、必ずと言っていいほど、マトラのコルニーシュの風景が使われています。
コルニーシュの歩道でくつろぐ人々
コルニーシュとモスク
年末のマスカット、気候も最高!
ぐるりと湾になったコルニーシュ。
海岸沿いの歩道には、地元のオマーン人や在住のインド人、外国人観光客などが思い思いに寛いでいました。
年末年始のマスカット。適度に暖かく、からりとしていて、最高に気持ちいいです♪
岩山の上に「マトラ・フォート」が見えます。
コルニーシュの風景
マトラのコルニーシュ沿いに建つモスク
沖合いには豪華クルーズの姿が!
湾の東の端の岩山には、「マトラ・フォート」が見えます。
マトラ・フォートの中には入ることは出来ませんが、岩山には登ることが出来、岩山の上からの眺めは美しいのだそう。
今回は残念ながら登る時間がありませんでしたが・・・。
コルニーシュの海の沖合には、豪華クルーズ客船も何隻か停泊していました。
マトラは、オマーンの海の玄関口でもあるのです。
コルニーシュ沿いのモスク
青い海と白い建物、茶色の岩山。これぞマスカット!
コルニーシュとマトラ・フォート
青い海と海沿いに並ぶ白い建物とモスクのドームとミナレット、その周りを取り囲む茶色の岩山。
これぞ、オマーンのマスカットというような風景。
マトラは、期待に違わぬ美しい街でした。
コルニーシュをしばらく散策した後、マスカット最大のスーク「マトラ・スーク」をぶらぶら歩くことにします。
マスカットMAP
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