ハバナからバスで6時間、キューバ中部にある古い町「トリニダー」へ向かいました。
18〜19世紀にかけて、サトウキビのプランテーションと奴隷売買の中心地として栄えた「トリニダー」。パステルカラーの建物が並ぶ現代のトリニダーは、時計が止まってしまったかのように静かでした。
ハバナからバスに乗って「トリニダー」(Trinidad)へ
ハバナの町を出発!
朝8時、トリニダー行きのバスは、ハバナの町を出発しました。
トリニダーまでは6時間。乗客はほぼ外国人で、陽気な女性ガイドが切り盛りしていました。
道中の風景は結構単調。窓から差し込む日差しが暑いです。
結構綺麗なキューバのバス
途中のドライブインの様子
チェ・ゲバラの絵
シエンフエゴス(Cienfuegos)の町
シエンフエゴスの町
ハバナから4時間、バスはシエンフエゴス(Cienfuegos)の町に到着します。
シエンフエゴスは、ハバナから東へ約255Kmのところにある港町です。ここもハバナやトリニダーと同様、世界遺産に登録されています。
シエンフエゴスの街並み
カラフルで開放的です。
シエンフエゴスは、1819年にスペインの植民地町として建設されましたが、その後、やってきたフランス人移民によって都市計画がなされたため、街にはフランス風の建物がたくさん。
カラフルで明るく開放的な街の雰囲気は、なかなか魅力的。
けれども、ほんの10分ほど停車しただけで、バスはトリニダーに向けて走り始めました。
トリニダーのカサ「Hostel Glenda」に宿泊する
トリニダーの街とクラシックカー
トリニダーは、シエンフエゴスから約40分、午後3時くらいに到着しました。
「トリニダー」は、人口約7万3千人ほどの町。都会のハバナと比べると、かなりのんびりした雰囲気の地方都市です。
バスを降りると、さっそく民宿の客引きがやってきました!
おばちゃんの客引きです。
ホテルの写真を見せ、すぐ近くだから部屋を一度見てみて、と言います。
キューバでは、「カサ・パルティクラル」(Casa Particular)と呼ばれる政府公認の民宿がたくさんあり、普通のホテルに比べてかなり安く泊まることができます。
「カサ・パルティクラル」は、青色の錨のマークが目印、ドアの前に貼られています。
2010年、キューバ政府は自営規制を緩和。2012年には38万5,000人が個人事業主になったのだとか。
そのため、「カサ・パルティクラル」の数もどんどん増えているそうです。
おばちゃんに連れられて行った「カサ」
旧市街の住宅街の中にある一軒家でした。
カサ「Hostel Glenda」のお部屋
「Hostel Glenda」の屋上
中に入ると、おばさんの娘と、そのさらに娘である小学生の女の子がいました。
「Mucho gusto」(はじめまして!)
お部屋はそれなりに綺麗。バス・トイレ、A/C付きで20CUC(2,000円)とのこと。
場所もいいし、家族も優しそうだし、いいかも♪
そう思った私は、このカサ「Hostel Glenda」に宿泊することに決めました。
トリニダーの石畳の道
荷物を部屋に置いた後、宿のおばちゃんに夕食のメニューは何にするか聞かれます。
とりあえず、チキンに決め(8CUC:800円)、時間は19:00からでお願いしました。
それと、明後日ここから東の「サンティアゴ・デ・クーバ」へと向かうため、バスの予約をしておく必要があります。
おばちゃんに、バスターミナルはどこか尋ねると、おばちゃん、地図を指差ししながら一生懸命説明してくれます。
おばちゃんはスペイン語しか喋れず、私もスペイン語がほとんどわからないので、大変なのです。
その様子を見た他の家族たちが集まってきて、みんなで何度もバスターミナルへの行き方を説明してくれました!
ほんと、優しい人たちです。
のんびりとしたトリニダーの街
教えられた道を歩いて、ビアスール・バスターミナルへ。
街は結構暑いです。
ターミナルで、2日後の「サンティアゴ・デ・クーバ」行き、トリニダー8:00発サンティアゴ20:00着のバスチケットを無事にゲット!
料金は33CUC(3,300円)でした。
青い家とピンクのシボレー
日差しがかなり強いです。
あっ、そう言えば、今日は朝食を食べてから何も食べていません。
もう、かなりの午後なので軽食にしようと、辺りをうろつくとテイクアウトのピザ屋を見つけました。
ピザで小腹を満たし(5CUC:500円)、近くのカフェでコーヒーを飲んでクッキーを食べました(1.7CUC:170円)
トリニダー名物「ファゴッティング」(fagotting)
市立歴史博物館近くのみやげ市場
食後、街のパノラマを見ようと、市立歴史博物館(Museo Histrico Municipal de Trinidad)へと向かいます。
市立歴史博物館には塔があり、屋上からはトリニダーの街並みを見下ろせるというのです。
市立歴史博物館の近くには、みやげもの市場がありました。
ここには、トリニダー名物の「ファゴッティング」(fagotting)を売るお店がたくさん並んでいました。
ファゴッティングをする女性たち
「ファゴッティング」とは、布から糸を一本一本間引いて模様を作るというテキスタイルの手法のこと。
通りには、「ファゴッティング」を施された大きな布やシャツ、手芸品などがたくさん並び、幾人もの女性たちがせっせと「ファゴッティング」の作業をし続けていました。
ファゴッティングのシャツと犬
たくさん並ぶファゴッティング布
みやげもの市場をぶらぶらと物色した後、市立歴史博物館に入ります。
内部には、トリニダーの歴史を紹介する展示品が並んでいましたが、見るのもそこそこにして屋上へ。
世界遺産「トリニダー」(Trinidad)を歩く
塔から見たトリニダーの眺め
真ん中に見えるのは「マヨール広場」(Plaza Mayor)
緑の山並みと赤い瓦屋根の街並み
塔の上からは、トリニダーの美しい街並みが見渡せました!
赤い瓦屋根の家並み、建物の壁はカラフルなパステルカラーです。
遠くには青々と繁った緑の山並みが見えます。
のんびりとした世界遺産、トリニダーの風景です♪
屋上は日差しがかなり強烈で、そして、風が結構吹いていました。
カメラ、ブレまくりです・・・。
市立歴史博物館の内部と塔
黄色い建物の「市立歴史博物館」
ここは、かつて「イスナガ」というサトウキビ農場主の個人邸宅だったそうです。
マヨール広場とサンティシマ教会
正面に立つのは革命博物館
ディエゴ・デ・ベラスケス(Diego de Velaz ques)によって1514年に築かれたトリニダーの町。
この町は、18〜19世紀にかけて、サトウキビのプランテーションと奴隷売買の中心地として栄えました。
奴隷たちは、遠く西アフリカから連れてこられた黒人たちでした。
トリニダーには、当時の繁栄を物語るコロニアル風の邸宅がたくさん残されています。
それらは、すべて奴隷を酷使しつつプランテーション経営で財を成した大農場主たちの建物です。
石畳の階段。ここは夜、ライブバーになります。
真っ青な建物
スペイン風の家が並びます。
19世紀中頃、奴隷貿易が廃止されると、トリニダーの町は衰退していきます。
歴史から取り残されたトリニダーの町。まさに時計が止まってしまったかのような町です。
かつての繁栄の面影を残すその街並みは、現在では世界遺産に登録され、多くの観光客が訪れる名所となっています。
石畳の街路
日差しが強烈なトリニダーの街。
ちょっとバテてきたので、宿に戻ることにします。
宿で少し休んだら、もうすぐ夕食の時間になります。
「Hostel Glenda」の夕食
夕食は、チキンとライス、サラダと豆のスープ、ポテトフライ、そして、ビールが出ました!
スペイン語がわからないため、あまり会話は続きませんが、おばちゃんを始め、家族みんなニコニコ!
優しく温かい空気を感じます。
お料理もとても美味しかったです!
食後、少し休んでから、音楽を聴きに夜の街に出掛けます♪
旅行時期:2013年4月〜5月
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