ボリビア南部にある町「ウユニ」
この町最大の見どころは、もちろん、世界最大の塩の湖「ウユニ塩湖」ですが、もうひとつ、見応えのあるスポットがあります。
今回は、塩湖と並ぶ見どころ「列車の墓場」をご紹介します♪
ウユニの街外れの砂漠の中にある「列車の墓場」
「ウユニ塩湖」を堪能した私たちは、行きと同じようにフルスロットルスピードのジープで「ウユニ」の町まで戻りました。
辺りは既に夕方の風情。太陽が地平線の間近にまで迫ってきています。
けれども、このツアー、客引きの話では町の近郊にある「列車の墓場」という場所にも行く予定だったはず。
他のツアー客が誰も文句を言わないところを見ると、客引きの間違いだったのかもしれないのですが、私はツアーが解散した後、ガイド兼ドライバーに、
「列車の墓場にも行くと思っていたんだけど・・・」
と取りあえず聞いてみました。
すると、そのドライバー。
「じゃあ連れて行ってやろう!」
と私だけ特別にその「列車の墓場」に案内してくれたのです。
嬉しい!
「列車の墓場」は、ウユニの町はずれにありました。
荒野の真ん中に一本のレールがどこまでも走り、そこに何十台もの蒸気機関車や貨車が放置されています。
部品として使えるものは取り外され持ち去られてしまったのでしょう。
剥き出しのその外観は、高地の風に吹きさらされ赤錆に覆われて見るも無残な姿になっていました。
列車の墓場が出来た経緯
ここにある列車の残骸は、19世紀後半にイギリスの会社によって造られたものです。
かつては、「ウユニ」から鉱物資源が採掘されていたそうで、それを太平洋岸の港に運搬するためにこの鉄道が使われました。
当時はボリビアの領土は太平洋岸にまであったのですが、チリとの領土紛争の結果、ボリビアは太平洋岸の領土を失い、この鉄道では資源を運び出せなくなったそうです。
そして、そのうち資源も枯渇し、1940年代に鉄道は放棄されたのです。
地平線まで続く砂漠の中に放置された赤錆びた機関車たち。
とってもシュールな風景です。
車体には落書きもされていました。
機関車は特に産業遺産として保全などはされておらず、朽ち果てるに任されています。
そんなところが、とても魅力的に思えました。
夕陽が斜めから差し込んできます。
黄昏の光は赤錆に覆われた車体を更に真っ赤に染め上げていきます。
荒野に佇むボロボロでメカニックな機関車の群れ。
その光景は、何だか妙に格好良く思えました!
旅行時期:2003年7月
コメント