日本の車両の第二の活躍の場、「KRLジャボタベック」
写真の電車の行き先表示を見てください。
「東葉勝田台」って書いてあります。
ジャカルタの駅で電車を待っていると、日本語の行き先表示が掲げられた日本の中古車両がしばしばやってきます。
おなじみWikipediaによると、
「1997年のアジア通貨危機以降新車の導入が困難となり、なおも車両が大量に不足していたことから、進行方向や一部区間の架線支持方式が違うものの軌間、架線電圧等の規格が同じ日本からの中古車両の輸入に踏み切っている」
「日本からの冷房付中古車は新車の約10分の1のコストで導入でき、全ての扉を開けないため収益性改善(無賃乗車防止)と輸送力増強という二つの課題を一挙に解決できるという。」
のだとのこと。
インドネシアも国産の電車を作ったりして国内産業の育成を図ろうとしているようですが、故障が多く、今のところ日本の中古車を買った方が信頼性もあり、コストもかからないようです。
ちなみに、上の電車は、元東京メトロ東西線で使われていた05系電車です。
下の写真は、日本での在りし日々の05系電車です。
左上は、元東京メトロ有楽町線で使われていた7000系電車。
右下は、東急田園都市線で使われていた8500系電車です。
「あざみ野」って表示されてます。
インドネシアの人々は、あの字を見てどう思っているんでしょうね~。
これらの日本からの車両は、屋根に人が乗る Ekonomi(普通)ではなく、Ekspres(急行)と、Ekonomi AC(エアコン普通)に使われているそうです。
下の写真は、日本時代の7000系電車と8500系電車。
車内の風景です。
スカーフ被っている女性がいなければ、日本の車内風景と言っても違和感ないです。
行き先表示は日本語でしたが、さすがに車内広告はインドネシアのものが吊り下げられていますね。
列車に乗って気づいたのは、車内の電灯が点いていないということ。
でも、別に不便じゃありません。
また、ラッシュ時などでは、皆さん全員、ショルダーバッグやリュックを体の前で本当に大事そうにギュッと抱え込んでいたのが印象的でした。
たぶん、相当スリが多いんでしょう。
「ジャカルタ・コタ」駅
「ジャカルタ・コタ」駅。
インドネシア各地へ向かう列車の始発駅となるジャカルタ最大のターミナルです。
ホームは、ヨーロッパの駅と同じで低くなっています。
そのため、お年寄りなんかは乗るのに大変そう。
電車の正面の窓には金網が付いてます。
これは投石対策です。
金網を付けなきゃいけないほど投石が多いのか。インドネシアでは、投石をするということは普通のことなのか・・・。
見当もつきません。
動画に映っているのは、元JRの103系電車と、東京メトロの5000系電車です。
それらの電車の合間を縫って、線路上を人々が歩き回っているのも見えます。
かつて日本の大都市で大勢の通勤客を乗せた電車が、今はこうしてジャカルタのゆるい風景の中で、インドネシアの人々を乗せて走っている。
海外でこういうのを見ると、何だか感慨深くなりますね!
旅行時期:2011年8月