インドネシア、スンバ島の浮織イカット

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スンバ島の浮織イカット【お土産】 布と雑貨
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太平洋の南西の赤道直下、東西5110kmにも渡って広がる世界最大の島嶼国家インドネシア

1万3,466もの大小の島からなるこの地域では、島ごとに固有の染織文化が育まれ、現在でもそれが受け継がれています。

スンバ島の浮織イカット【雑貨】

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渋い色味とオリエンタルな紋様がお気に入り!絣の宝庫、インドネシア、スンバ島産の「イカット・パイクン」

インドネシアの小スンダ列島、その東南にあるスンバ島

この島で「イカット」は生まれました。

「イカット」とは”結ぶ”という意味。「パイクン」は浮織布を意味します。このイカットという言葉が「絣布」の共通語として、インドネシア、そして、世界に伝わったものと考えられています。

イカット(絣)とは、糸を染める前に、部分的に他の糸でくくって防染し、織り上がったときに模様が現れるようにしたものです。

技法の種類としては、経糸をくくって模様を出す「経絣」、緯糸をくくって模様を出す「緯絣」、経糸と緯糸の両方をくくって模様を出す「経緯絣」があります。

「縦緯絣」は世界的にも珍しく、インドのグジャラート州の「パトラ」、「井桁絣」や「十字絣」をはじめとした日本、インドネシアのバリ島トゥガナン村の「グリンシン」しかないのだそうです。

インドネシアのイカットは「経絣」が中心となります。

スンバ島の浮織イカット【雑貨】

イカットの模様には、幾何学的なものと具象的なものがあります(写真のイカットは幾何学的なもの)。

具象的な模様には、島の伝統的な風習やマラブと呼ばれる精霊信仰のモチーフ、動物や植物の模様など様々。

例えば、王の象徴であるワニ、長寿を意味するヘビ、戦士を表す犬、生命を象徴する龍。部落間の戦争で狩った敵の首を並べた図柄(かつてそういう風習があった)、島で行われる騎馬儀式を描いたものなど、いろいろあります。

スンバ島の浮織イカット【雑貨】

黄色、濃い藍の色、臙脂色、緑色、オレンジ、渋い色が調和して綺麗ですよね。

これらの色の素材は、すべて天然素材。

藍色は藍を、黄色はウコンを、赤は蘇芳や茜で、黒は藍を濃く出したり、タンニンを含む染料に鉄分のある泥土を加えたりしたものを使っているそうです。

 

イカットは、インドネシアの島々では古くから作られてきており、6世紀にはすでに織られていたという文献もあるのだとのこと。ただし、高温多湿な風土と、身につけていた故人が亡くなった際に、一緒に火葬・埋葬されてしまうため、残っているものはほとんどないのだそうです。

スンバ島の浮織イカット【雑貨】

このイカット、マレーシアのクアラルンプールの市場で購入しました。

マレーシア土産を探していたときに、店の奥に掲げられていたこのイカットが目に止まってしまったんです。

お店の方に聞くと、この布はマレーシアのものではなく、インドネシアのスンバ島で作られたものであるとのこと。

結局、どうしても欲しくなってしまい、購入!

マレーシアに行ったのに、インドネシアの土産物を持ち帰ることになりましたー。

 

この布の生まれたスンバ島、今でもマラブという精霊信仰が生活の隅々にまで浸透している伝統が息づいている島なのだということ。

行ってみたいですね。

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スンバ島

スンバ島は、バリ島から空路1時間のところにある面積11,153km²。人口350,000~425,000人の島。

白檀の原産地と言われ、かつてはサンダルウッド島(英語で白檀)と呼ばれていました。

伝統的な精霊信仰マラブの風習が今でも息づいていて、パソーラと呼ばれる騎馬で木の槍を投げ合う祭祀行事が有名です。

地理的な条件から、20世紀にオランダに統治されるまでどこにも制圧されず、独自の文化を育んできた島でもあります。そのため、奴隷売買や首狩りの風習なども20世紀に入るまで行われていました。

農業や牧畜が主産業ですが、近年では伝統的なイカット作りやパソーラの祭り、島にある巨石墳墓を見るため、外国人ツーリストも徐々に増え始めてきているそうです。

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