今回の旅のメインの街、シュリーナガルでの目的の一つは、カシミールの伝統的な祝宴料理 ”ワズワン(Wazwan)”を体験すること。
1918年創業という老舗の人気レストラン「AHDOO’S(アードゥーズ)」でワズワンがいただけるということで、楽しみにしていました。
いただいたお料理は、どれも素晴らしく美味しくて感動!
伝統的な雰囲気で居心地良く、間違いなくオススメできるお店です。
1918年創業の老舗レストラン

シュリーナガルの中心部を走るレジデンシーロード沿いに、「AHDOO’S(アードゥーズ)」はあります。
この道を左に曲がったところにレストランの入り口があります。
ここから、このレジデンシーロードを5分ほど西に歩くと、シュリーナガルのランドマーク的存在「クロックタワー」にたどり着きます。

この大きな看板の裏に入口があるのかなと思ったのですが、写真の左側が入口になります。

階段で2階へ。
「Celebrating 100YEARS 1918-2018」の額が。
そう、AHDOO’Sは、1918年創業で100年以上続く老舗レストランなのです。

伝統的な雰囲気もありつつ、モダンで高級感のある店内。
気持ちの良い空気が流れています♪

ランチの時間帯はお客さんもそれほど多くなく、自分たちの滞在中は5~6組といったところ。
ディナータイムは、おそらく高級感に溢れ、オシャレをしたお客さんでいっぱいになるんだろうなという感じのお店です。
NON VEG-MAKE YOUR OWN TRAMI

こちらが、ワズワンを体験できるメニュー。
本来のワズワンは、結婚式などで大皿を囲んで食べる祝宴料理で、伝統的には銅製の大皿「トラーミー(Trami)」を4人で囲んで、一つの大皿からみんなで順番に肉料理を楽しみます。
このワズワンを、レストランで食べやすい形にしてセットが提供されているのです。
まず、ライスの上に最初から乗せられて提供されるお料理が、以下3種。これは定番で、大体この3種がライスの上に乗っているイメージです。
- Methi Maz(メティ・マーズ)
- Kabab(カバブ)
- Tabak Maz(タバク・マーズ)
そして、Non Veg itemを7種類の中から一人3品ずつ選ぶことができます。
2人なので、7種類中6種類を味わえることになります。嬉しい!
そして、Veg itemを6種類の中から一人1品ずつ選びます。

ドリンクは、ライムソーダだったかな。
フレッシュで飲みやすく、とても美味しかった。

付け合わせのくるみのチャトニと、玉ねぎと青唐辛子のアチャールが来ました。
くるみはカシミール地方の特産品で、道端で殻付きのくるみを売っているのを見かけたりしました。
ワズワンにくるみのチャトニが付くことも多く、カシミールでは「ドゥーン・チェティン(Doon Chetin)」と呼ばれ、くるみとヨーグルトと青唐辛子で作るそう。

そして、いよいよワズワンスタイルのお料理スタートです!
銅製のプレート「Trami」に乗せられてきたのは、バスマティライスと、その上には写真手前から、メティ・マーズ、カバブ、タバク・マーズです。
写真や動画で見たものが目の前に!感動~
メティ・マーズは、羊の胃や腸などの内臓を、スパイスとカスリメティ(乾燥フェヌグリークの葉)で調理したもので、最初に提供され、ワズワンの複雑な風味を早い段階で確立する役割を担っています。
内臓だけど、クセもなく食べやすかったです。
真ん中が、カバブ。
カバブは馴染みがありますが、これも前菜的に最初に提供されます。複雑なスパイス使いを感じますが、比較的あっさりとしています。
その奥が、タバク・マーズ。
タバク・マーズは、羊のリブを煮込んで柔らかくした後に、ギーで表面が濃い黄金色になってカリッとするまで揚げ焼きにする料理。
外側は香ばしく中は柔らかい、シンプルな印象だけど手間がかかっていて、これはめちゃめちゃ美味しい!
AHDOOSでは、タバク・マーズが看板料理の一つとして紹介されているそう。

Tramiを眺めつつテンション上がっていると、来ました!
VegとNon-veg、計8種類のお料理が。 これは圧巻!

“スパイス達人紀行” で見たあのお料理が…!!
本当に食べられてるんだーと興奮、、、

興奮したのは、このお料理! ラハビ・カバブ(Lahabi Kabab)です。

マトンヤクニ(Mutton yakhni)は、カシミール料理を代表するヨーグルトベースの羊肉煮込みです。
ヨーグルトの酸味とフェンネルの甘く爽やかな香り、ドライジンジャーの温かみのある風味で仕上げるのが特徴で、辛さはほとんどありません。
フェンネルとドライジンジャーの組み合わせが、カシミールらしさを作っています。

ミルチクルマ(Mirchi Qurma)は、唐辛子の風味とオイルのコクを生かした、赤いグレービーのマトンカレーです。
この8種類のカレーの中では、一番辛みのあるカレーでした。

Vegメニューからは、Bham Shoont という料理。オススメを聞いたら、こちらを勧めてくれました。
8~12月の季節限定メニューです。
リンゴのような果物がゴロっと入っています。メニューに ”quince apple” と書いてあり、調べてみたら「マルメロ」という果物のようで、日本では「西洋カリン」という名で売られているそうです。
渋みが強く生食には不向きで、加熱すると柔らかくなり香りが強まるそう。
甘みはあまりなく酸味を感じます。グレービーも少し酸味があってさらっとした感じ。

Vegメニューからのもう一品は、カシミーリサーグ(Kashmiri Saag)。
Haakh(ハーク)というカシミールで親しまれている葉物野菜料理です。お肉料理が多いので、その合間に味わう癒し系アイテム。
シンプルで落ち着くお味です。これは必要。

カシミールのお肉料理といえば、の ローガン・ジョシュ(Rogan Josh)。
ラム肉を使用しています。
カシミールのローガン・ジョシュは、一般的な北インドの濃厚なカレーとは違い、レシピによっては玉ねぎやトマトを多用せず、カシミールチリ、フェンネル、ドライジンジャーなどを使って風味を組み立てます。
ローガン・ジョシュの赤い色は、カシミールチリや伝統的に使われるマワル(赤い色素を持つ植物の花)などを使用して色を出しています。
北インドやパキスタン料理屋で出てくるローガン・ジョシュとは異なり、サラっとしていて、フェンネルやジンジャーの香りがほんのり漂う上品なカレーという印象。

リスタ(Rista)は、羊肉を細かく叩いて作る滑らかさのあるミートボールと、鮮やかな赤いソースが特徴です。こちらもカシミールチリで赤い色と風味を出しています。
食感はきめ細かく弾力のある肉団子で、 唐辛子の風味と肉の旨味が中心となるお味。
弾力のある独特の食感は、肉を叩く工程によって作り出される技術です。とにかく、この弾力が印象的!

グシュタバ(Gushtaba)は、ヨーグルトベースのグレービーで仕上げる大きな羊肉団子で、ワズワンの締めくくりに登場することでも知られている料理です。
リスタと同様に羊肉を叩いて作りますが、グシュタバは一般的にリスタより大きめの肉団子を、ヨーグルトを使った白っぽいソースで煮込みます。
食感は柔らかく滑らかな肉団子で、グレービーはヨーグルトの酸味と、乳製品のまろやかさが特徴。
赤いリスタと白いグシュタバの対比が注目ポイントです。

お肉料理が盛りだくさんなワズワンですが、どれも上品なお味で胃にも軽く、飽きずに食べることができました。
こんなに美味しく食べられるとは思ってなかったので、感動でした!

食後のデザートに、フィルニをいただきました。なかなかの量です!
一般的なインドの「フィルニ」は、砕いた米(バスマティライスなど)を牛乳で煮詰めて作りますが、カシミール地方の伝統的なレシピでは、米の代わりに「セモリナ粉(スジ/ラヴァ)」を使うという大きな特徴があります。

フィルニの上には、細かく砕いたアーモンドやピスタチオ、カシューナッツなどがふんだんにトッピングされていて、食感のアクセントにもなっています。
甘さ控えめで、とても美味しかったです。

デザートを食べ終わると、食後のフェンネルをもってきてくれました。
薄くお砂糖のコーティングがされているスイートフェンネルです。このフェンネルも、砂糖が分厚くコーティングされているものとは違い、とても上品でした。
お口直しと、消化を助ける役割りがあります。
カシミールの祝宴料理 ”ワズワン” を体験するのが、大きな目的の一つだったので、これを素敵な空間で体験できて本当に良かったし、本当に美味しく満足できるものでした。
『AHDOO’S(アードゥーズ)』の地図・アクセス・営業時間
- 住所:Ahdoo’s Hotel, Residency Road, Regal Chowk, Srinagar, Jammu and Kashmir 190001
- 営業時間:12:00~22:00
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