インドの首都デリーから3時間。ヒンドゥー教7大聖地のひとつ「マトゥラー」

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インド マトゥラー エスニックな旅
マトゥラーのサドゥー(インド)>
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インドの首都「デリー」から約3時間。「マトゥラー」は、クリシュナ神生誕の地。ヒンドゥー教7大聖地のひとつです。

今回は、「マトゥラー」についてご紹介します。

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ヤムナー川をボートでゆらゆら♪静寂に包まれたクリシュナ神生誕の地「マトゥラー」の風景

インド マトゥラー

デリーから南東へ約140キロ、バスで3時間ほど走ったところに「マトゥラー」(Mathura:मथुरा)の街はあります。

クリシュナ神生誕の地として知られるマトゥラーは、ヒンドゥー教の聖地の中でも重要な場所のひとつ。街中には無数の寺院があり、川に続く参道には宗教的なグッズを売る店が軒を連ねています。

また、マトゥラーは、古代の仏教彫刻制作の中心地であったことでも有名で、市内の博物館では、見事な仏教彫刻の数々を見ることができます。

マトゥラーの仏像や美術作品は、同時期にギリシャやペルシャの影響を受けて発展した「ガンダーラ美術」とは異なり、土着的なインド特有のスタイルであるのだとのこと。

4世紀から8世紀のグプタ朝時代に最盛期を迎えた「マトゥラー美術」ですが、8世紀にはヒンドゥー教に勢力が取って替わられ、11世紀にはイスラムのガズナ朝によって、町は破壊されました。

インド マトゥラー

このゆるりとした川はヤムナー川

ヤムナー川はヒンドゥスタン平原の中ほど、アラハーバードでガンジス川と合流します。

ヤムナー川もガンジス川と同じ聖なる川です。

インド マトゥラー

インド マトゥラー

川沿いのガートにはたくさんの猿がいます。

いたずら好きの猿ですが、ヒンドゥー教にはハヌマンという猿の神様がいるせいか、ある程度大事にされています。

インド マトゥラー

ヤギです。河岸には野良ヤギもたくさんいます。飄々としています。メェェーという鳴き声が辺りに響き渡ります。

河岸はとても静かでした。

インド マトゥラー

私は川岸でボートをチャーターしました。

船頭はインドのどこにでもいそうな、こんなオヤジです。

30分で川を行ったり来たり、30ルピー(約100円)です。

インド マトゥラー

ゆっくり、ゆっくりと櫂を漕ぎ始める船頭。

川の上はガートの上にも増して静かです。小鳥のチュンチュンとした鳴き声が聞こえてきます。

黒っぽく濁った川面は波ひとつなく、本当に流れているのかどうかわからないほどです。

ゆっくり、ゆっくりと船頭が櫂を漕ぎます。

インド マトゥラー

しばらく川を遡ったところで鐘の音がカンカンと聴こえてきました。

寺院の鐘です。

インド マトゥラー

寺院とそのガートの連なる西岸。それとは対照的に向こう岸はまっさらです。建物ひとつありません。

東岸は不浄の地だそうです。

インド マトゥラー

しばらくすると船頭が櫂の動きを止めました。

方向を変え、川下に戻ります。

ボートがトロリとした波ひとつない水面を川下へと静かに流されていきます。

櫂を漕ぐ音がなくなり、辺りは全くの静寂に包まれてしまいました。

 

眠りたくなってしまうくらい静かな世界。

私は次第にうとうととし始めました。

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ものすごいスピードで鉄橋を渡るボロ列車

インド マトゥラー

ピィィィィー!!

いきなり聴こえてきた、耳を劈くような音。

我に返った私が音のほうを見ると、川に架けられた鉄橋にボロボロの列車が近づいてくるのが見えました。

インド マトゥラー

ゴォォォォー!!

ボロ列車はものすごいスピードで鉄橋を渡ります。

さっきの静寂が嘘のように、川はやかましい音で満たされてしまいました。

インド マトゥラー

屋根の上を見てください。人が載っています。それもたくさん。

日本じゃ考えられない、大らかな国です。

列車は轟音のこだまだけを残して、あっという間に対岸へと去っていってしまいました。

インド マトゥラー

インド マトゥラー

夜、河岸で儀式が行われていました。

人々が船に乗り、灯籠を川に流しています。

河岸には火が焚かれ、鐘の音がカンカンと鳴り、祈りの歌がスピーカーから聴こえていました。

サドゥー(出家したヒンドゥー教徒)もたくさん来ています。

 

旅行時期:2003年10月

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