南アメリカ大陸北西部に位置する国「コロンビア(Colombia)」
コロンビア最大の観光都市、カリブ海に面した港町「カルタヘナ(Cartagena)」を訪れました。
午前中、世界遺産に登録された旧市街を散策した後、午後はカルタヘナの町を一望できる「ポパの丘(Cerro de La Popa)」、カルタヘナの町を守った要塞「サン・フェリペ要塞(Castillo San Felipe)」、高層ビルとビーチのあるリゾートエリア「ボカグランデ(Bocagrande)」を訪れます。
ポパの丘(Cerro de La Popa)
ポパの丘
旧市街でランチを済ませた後、旧市街の南東3kmほどの所にある「ポパの丘(Cerro de La Popa)」へと向かいます。
「ポパの丘」へのアクセスは、ウーバーを利用しました。料金は6,687COP(230円)
歩いても行けないことはない距離ですが、ウーバーの運転手によると、ポパの丘の麓近辺は低所得者層の住む地区で治安があまり良くなく、旅行者がたまに強盗に遭うのでやめた方がいいのだとのこと。
たとえ強盗が出ないにしても、丘は標高148mもあり、何しろ炎天下なので歩いて登りたくはならないです。
ポパの丘には15分ほどで到着。
ウーバーの決済は到着した時点で完了しましたが、運転手は帰りのために待っているとのこと。
この時点で、行きと同じ料金では帰れなそうだなという気はしていました。。
右手に旧市街、正面奥がボカグランデ
海が広がる港町の風情です。
「ポパの丘」は、カルタヘナで最も高い場所。標高は148mあり、カルタヘナの町を一望することができます。
右手に旧市街の街並み。その向こうの海に突き出た半島に高層ビルが建ち並ぶボカグランデのリゾートエリアが見えます。
アンデスの山の中にあるボゴタの「モンセラーテの丘」やメデジンの「ヌティバラの丘」とは、随分違った印象の風景です。
ポパの丘にある修道院
「ポパの丘」の上には、修道院があります。
入場料12,000COP(412円)を支払って、修道院の中に入ります。
修道院の横には、黄色と青と赤のコロンビア国旗がはためいていました。
修道院の内部
修道院の祭壇
修道院の内部です。
中庭を中心に連続アーチのアーケードが取り囲んでいます。修道院によくある構成です。
修道院は1606年に建てられたのだとのこと。
院内には歴史的遺物が展示された小さな博物館があり、宗教関係の土産物屋もありました。
ポパの丘からの眺め
丘からのパノラマをしばし眺めた後、次の目的地である「サン・フェリペ要塞」へと向かいます。
さて、「サン・フェリペ要塞」への移動ですが、先ほどのウーバーの車に乗ることになりました。
案の定、行きと違って、帰りはウーバーではなくタクシーに早変わり。
料金は、結局、行きの2倍以上の25,000COP(860円)になりました。
選択肢が他に無かったのです仕方ありません。。
サン・フェリペ要塞(Castillo de San Felipe)
「サン・フェリペ要塞」
カルタヘナの町周辺に数多く築かれた要塞のうち、町の防衛機能の中心的役割を果たしたのが「サン・フェリペ要塞(Castillo de San Felipe)」です。
1657年に建設されたこの要塞は、南米大陸で最も堅牢な要塞と言われており、1741年にイギリス海軍の大船団に襲撃された際も要塞は町の防衛に大きな効果を発揮し、大船団を退けることに成功しています。
入り口で入場チケットを購入し、要塞の中へと入っていきます。入場料は25,000COP(860円)
南米一堅固な要塞と言われます。
炎天下の中、登っていきます。
要塞の上までの高さは41m
要塞の上へと坂道を登っていきます。
要塞の上までの高さは41m。炎天下の中なので、そこそこしんどいです。
度重なる襲撃から町を守った68門の砲台
要塞の上には土産物屋があります。
1741年のイギリス海軍による襲撃は、カルタヘナの歴史上最大の戦いでした。
エドワード・ヴァーノン率いるイギリス海軍は、186隻の船と23,000人の兵力によりカルタヘナを攻撃しました。対するブラス・ド・レゾ率いるスペイン側は、6隻の船と3,000人の兵力。
そんな、圧倒的な兵力差の中、ブラス・ド・レゾはサン・フェリペ要塞の防御力を活かし、イギリス海軍を撃退することに成功します。
イギリス海軍はこの戦闘で約10,000人の兵力を失い、生き残った兵士たちもその多くが黄熱病に苦しめられていたため、撤退を余儀なくされたのだとのこと。
この勝利により、ブラス・ド・レゾは英雄として讃えられるようになりました。サン・フェリペ要塞の麓にも彼の銅像が建っています。
なお、ブラス・ド・レゾは戦闘によって右腕、左足、左眼を失っており、片腕で杖のような義足を持ち、隻眼の眼に眼帯をしているという、いかにも”海賊”な出で立ちであったのだとのこと。
隻眼、片足、眼帯という、ポップカルチャーにおける海賊のイメージは、彼の姿がモデルだと考えられているそうです。
向こうに見える高台は「ポパの丘」です。
サン・フェリペ要塞から眺めるカルタヘナの町
ボカグランデの高層ビル群が見えます。
サン・フェリペ要塞の上からは、カルタヘナの町のパノラマを見渡すことができます。
カルタヘナ旧市街の街並みと、高層ビルの林立するボカグランデの街並み。先ほど登った「ポパの丘」からのパノラマとはまた違った低い位置からの眺めです。
東側に目を転じると「ポパの丘」の姿も見えます。
サン・フェリペ要塞の見張り塔から
要塞内部に縦横に広がるトンネル
トンネル内部は真っ暗
トンネルの入り口
サン・フェリペ要塞の内部には複雑なトンネルが縦横に張り巡らされており、訪問者はトンネルの内部を見て回ることができます。
トンネルの内部は迷路のように入り組んでいて、案内表示などもなく、場所によっては灯りがなく真っ暗なので、かなりアドベンチャーな雰囲気。
なお、このサン・フェリペ要塞は、カルタヘナの町の城壁などと同様に、アフリカから連れてこられた黒人奴隷を労働力として建設されたのだとのこと。
サン・フェリペ要塞も、カルタヘナ旧市街と共に世界遺産に登録されています。
ボカグランデ(Bocagrande)
「ボカグランデ」の街並み
サン・フェリペ要塞を観光した後、タクシーに乗ってカルタヘナのリゾートエリアである「ボカグランデ(Bocagrande)」へと向かいます。
サン・フェリペ要塞からボカグランデの中心部までは10分ほど。タクシー料金は8,000COP(275円)でした。
高層ビルがたくさん建っています。
「ボカグランデ(Bocagrande)」は、旧市街から南に突き出た半島部分にある、カリブ海のリゾートエリアとして開発された地区。
コロンビアで2番目に高い高層ビル「Estelar Hotel」を始め高層ビルが建ち並び、複数のカジノや高級ショッピングモール、世界各国料理のレストランやファーストフード店、カフェテラスなどが軒を連ねるリッチエリアです。
特に目的はありませんでしたが、町の雰囲気を見てみたいと思い、行ってみることにしました。
「フアン・バルデス・カフェ」のボカグランデ・La Mansión店
こちらは、「フアン・バルデス・カフェ(Juan Valdez Café)」のボカグランデ・La Mansión店です。
ボカグランデにある小さめのモール「La Mansión」の中に入っている店舗です。
観光で疲れていたので、ここでちょっとひと休みすることにします。
「フアン・バルデス・カフェ」のカウンター
パンやケーキなど
「フアン・バルデス・カフェ(Juan Valdez Café)」は、2002年にFNCコロンビアコーヒー生産者連合会が設立したプロカフェコルによってフランチャイズ展開されているカフェ。
第一号店は、首都ボゴタのエルドラド国際空港店で、現在はコロンビア国内の他、メキシコ、ボリビア、アメリカ、スペイン、コスタリカ、パナマ、ペルー、エクアドル、チリ、韓国、マレーシアなどに310店舗が展開されています。
FNCは、コロンビアの最高品質のコーヒー豆を世界に広めたいという思いから、「フアン・バルデス(Juan Valdez)」というイメージキャラクターを作りだしました。
「フアン・バルデス」は、口髭を生やし、真っ白なソンブレロを被り、ポンチョを肩に掛け、カリエルという鞄を持ち、タパピンチェという前掛けを掛け、マチェテというナタを持ち、アルパルガタスという履物を履いた典型的なコロンビアコーヒー生産者の格好をしたキャラクター。
コロンビアコーヒーのシンボルとなった「フアン・バルデス」は、テレビや雑誌などの広告に登場し、フアン・バルデス・コーヒーやカフェのロゴにも採用されるなど、コロンビアコーヒーの魅力を世界に伝える伝道師的な存在になっています。
「フアン・バルデス」の描かれたロゴは、100%コロンビアコーヒーの品質を示す証ともなっており、また、そのロゴの商標利用料として生じた利益は、コーヒー生産者たちに還元されているのだとのこと。
「フアン・バルデス・カフェ」ボカグランデ・La Mansión店の店内
ティント(ブラックコーヒー)とチョコレートケーキ
La Mansión店の店内は、日本のカフェと変わらない雰囲気。お客は地元の富裕層らしき人やリゾートに滞在している観光客らしき人など。
ティント(ブラックコーヒー)とチョコレートケーキを注文し(10,300COP:354円)、読書をしながらしばらく休憩します。
ボカグランデのモール「La Mansión」
こちらが、フアン・バルデス・カフェの入ったボカグランデのモール「La Mansión」
モールは小さいですが、内部には欧米系ブランドの衣料品や靴などの店舗、フードコートやレストランなどが入っています。
椰子の木と噴水のあるオープンテラスの空間が、なかなか雰囲気いいです♪
ボカグランデの海岸線を歩く
フアンバルデスカフェでひと休みした後、ボカグランデの界隈をぶらぶら散歩。
ボカグランデは、南西に4㎞ほど、幅500mほどの半島になっています。
上の写真は、半島の南側の海岸通り。人通りは少ないですが、車は結構走っています。
ボカグランデの高層ビル群
真っ白なビル群が建ち並んでいます。
旧市街とは全く違った風景
通りからは対岸の高層ビル群が見え、地元の富裕層らしきおばちゃんが犬を散歩させていたり、若者がサイクリングしていたり・・・。
海に面して真っ白な高層ビルが林立する風景。旧市街とは全く違った景観です。
ボカグランデのビーチ
南の海岸通りから半島を500mほど縦断してビーチのある北側の海岸線へやってきました。
ぐるっと湾になって広がる遠浅のビーチ!気持ちのいい空間です★
気温30℃、湿度90%を超えるカルタヘナ。海水浴している人がたくさんいました。
海水浴をしている人がたくさんいます。
ビル群の目の前がビーチです。
海の色はそんなに綺麗じゃありません。
高層ビル群の目の前にビーチが広がっているというのがいいですね!
ただし、砂浜の色はグレーですし、海の色もそんなに綺麗じゃありません。
カリブ海らしいターコイズブルーの海の色を見たいなら、ここから南へ20㎞行ったところにある「プラヤ・ブランカ」のビーチを訪れる必要があります(翌日訪問しました!)。
ビーチの砂浜をしばらく散歩した後、歩いて旧市街へと戻ります。
旧市街までは歩いて3㎞ほど、時間は30分かかりました。
城壁の上から眺めるカルタヘナの夕陽
夕暮れの旧市街
旧市街に戻り、海沿いに続く城壁へと向かいます。
すでに時刻は夕暮れ時。城壁の上にあるレストラン「Cafe Del Mar Cartagena」から美しいサンセットが見えるというので行ってみることにしました。
城壁の上を歩いてサンセットポイントへ
陽が傾いてきた旧市街
陽が傾いてきた旧市街。夕暮れ時のカルタヘナ旧市街の街並みも綺麗ですね♪
海の方を眺めると、もう少しで夕陽が沈むところです。
カルタヘナの海に陽が沈んでいきます。
城壁の上からボカグランデを眺めます。
夕方の城壁の風景
夕陽を浴びたカルタヘナ旧市街の城壁。
カルタヘナの海岸沿いに築かれたこの城壁は、アフリカから連れてこられた黒人奴隷によって建造され、1741年のイギリス海軍による襲撃から町を守りました。
そして、現在は人々に魅力的な景観を提供し、世界中から観光客を集める観光資源となっています。
美しい夕陽と城壁の織り成す光景を眺めながら、歴史に思いを馳せるひと時。
「Cafe Del Mar Cartagena」から見たサンセット
「Cafe Del Mar Cartagena」
城壁の上にあるサンセットビューで有名なレストラン「Cafe Del Mar Cartagena」です。
このお店で夕陽を眺めながらディナーをと思っていたのですが、さすが人気店であるせいか、席は空いておらず、空く気配も感じられなかったので、ここでのディナーは諦めることに。
取り敢えず、サンセットだけ眺めて、ディナーは別のお店でいただくことにしましょう〜。
コロンビア国旗と夕陽
夕陽を眺める人々
レストランの周囲の城壁から沈みゆく夕陽を眺めます。
レストランの周囲には、地元の人、コロンビア人観光客、外国人観光客など、様々な人が夕陽を眺めておりました。
陽が沈み、灯りが灯り始めました。
ライトアップされた「Cafe Del Mar Cartagena」
陽が沈み、辺りは徐々に闇に包まれていき、街の建物に灯りが徐々に灯り始めます。
レストラン「Cafe Del Mar Cartagena」も、城壁の街灯も、海の向こうに見えるボカグランデの高層ビルも、灯りが点き始めました。
カルタヘナ旧市街の夜
城壁を降り、旧市街へ。ディナーをいただくお店を探します。
ライトアップされた旧市街のコロニアル風の街並み。やっぱり美しいです★
歩きながら魅入ってしまいます。
ディナーでコロンビアの国民食「バンデハ・パイサ」をいただく!
「Restaurante Hotel Le Petit」
ディナーは、このお店「Restaurante Hotel Le Petit」でいただくことにしました。
お兄さんがお店の前で呼び込みをしていて、メニューを見たところ、まあまあな感じだったので。
「Restaurante Hotel Le Petit」の店内
「Restaurante Hotel Le Petit」の店内です。
店内はお客さんが少なくガラガラな感じ。呼び込みをしているお店はガラガラということなのでしょうか。
前日のディナーも、この日のランチも、呼び込みに釣られて入りましたが、いずれもガラガラでした。
「Restaurante Hotel Le Petit」のメニュー
ドリンクメニュー
「Restaurante Hotel Le Petit」のメニューです。
メニューを見ると、バンデハ・パイサ、アロス・コン・ポヨ、アヒアコやモンドンゴなど、コロンビアのスタンダードなお料理が並んでいました。
ここは、ちょっとガッツリ食べたい気分だったので、コロンビアの国民食のひとつ、ボリューミーなお料理「バンデハ・パイサ」を注文することにします。
Aguilaビール
お飲み物は、コロンビアのビール「Aguila」をチョイス!
アルコール度数4.0%。味に深みはないですが、ライトな飲み口で暑いカルタヘナにはぴったりな感じ。
ぐびぐび飲みながらお料理を待ちます。
テラス席から旧市街を眺める。
馬車が通り掛かりました。
こちらは、お店のテラス席からの眺め。
座っていた欧米人女性の二人組が食事を終え、席が空いたので、テラス席に移動することにしました。
ライトアップされた旧市街のコロニアルな街並みを眺めながらのディナー。いい感じです♪
注文したお料理「バンデハ・パイサ(Bandeja Paisa)」
旧市街を眺めながらのディナー
しばらくして、お料理が運ばれてきました!
コロンビアの国民食「バンデハ・パイサ(Bandeja Paisa)」です。
「バンデハ・パイサ」は、メデジンのあるアンティオキア県(パイサ)で生まれたお料理で、”パンデハ”は「定食」の意味。
フリホーレス(豆のシチュー)、目玉焼き、アボカド、プラタノ(バナナのフライ)、チチャロン(豚の皮を揚げたもの)、チョリソー、挽肉の炒め物、ジャガイモ、アレパ、ご飯などがセットになった定食で、結構ボリューミーな一品です。
見た目通りのお味。このお店で初めていただきましたが、かなり美味しかったです★
お代は、ビールと合わせて合計で35,680COP(1,227円)
夜のカルタヘナ旧市街の風景
食後は、ホテルのあるへツェマニ地区へ戻り、通り沿いにあった旅行代理店で明日の「プラヤ・ブランカ」のツアーを申し込み。
「プラヤ・ブランカ」は、カルタヘナから南へ20㎞行ったところにある美しいビーチがある場所。どうせカリブ海に来たのだから、カリブ海らしいターコイズブルーの海を見たいと思ったのです。
「プラヤ・ブランカ」へは、カルタヘナから一日ツアーに参加するのがスタンダードな行き方で、多くの代理店がツアーを扱っています。
ツアーは、朝8時半に出発し、バスに乗ってプラヤ・ブランカに到着。ランチをいただき、ビーチでのんびりした後、午後3時頃に現地を出発、午後4時頃カルタヘナに戻ってくるという行程です。料金は45,000COP(1,548円)でした。
ついでに、近くの土産物屋でビーチサンダルも購入(30,000COP:1,032円)
ヘツェマニ地区の「Cafe Stepping Stone」
ホテルに戻る前に、ヘツェマニ地区にあった旅行者向けのカフェ「Cafe Stepping Stone」でフレッシュジュースでも飲むことにします。
ディナーの「バンデハ・パイサ」はお野菜がなかったので、ビタミン補給の目的で。
お洒落でセンスの良いカフェです。
「Cafe Stepping Stone」は、お洒落でセンスの良いカフェ。
店内には、外国人旅行者がたくさん寛いでいました。
店内ではギタリストが演奏していたり、お店のスタッフもとても親切でフレンドリー!
ストロベリーのフレッシュジュース
注文したのは、ストロベリーのフレッシュジュース。
フルーティーでとっても美味しい♪
料金は、8,000COP(275円)
「Cafe Stepping Stone」の入り口
フレッシュジュースを飲んで、少し読書をするなどしてゆっくりした後、ホテルへと戻ります。
翌日は、「プラヤ・ブランカ」へのツアーに参加。ターコイズブルーの美しいカリブ海の海で海水浴を楽しみます★
カルタヘナ観光MAP
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