メキシコの南、中米にある国「グアテマラ(Guatemala)」
アティトラン湖の北岸にある「パナハッチェル」の町を拠点に、湖周辺に点在する先住民の村々を巡ります★
午前中、湖の南岸にある「サンティアゴ・アティトラン」を訪問した後、午後は湖の北東岸にある2つの村「サン・アントニオ・パロポ(San Antonio Palopó)」と「サンタ・カタリーナ・パロポ(Santa Catarina Palopó)」を訪れます。
「サンタ・カタリーナ・パロポ」はパナハッチェルから車で15分ほどの場所にあり、「サン・アントニオ・パロポ」は、そこからさらに15分ほど進んだ場所にあります。
まずは、サン・アントニオ・パロポに向かい、サンタ・カタリーナ・パロポ、パナハッチェルと戻ってくる予定。
青のウィピルと陶器の村「サン・アントニオ・パロポ」
パナハッチェルの船着場
「サンティアゴ・アティトラン」からパナハッチェルに到着するや否や、すぐに「サン・アントニオ・パロポ」へと向かいました。
「サン・アントニオ・パロポ」へのアクセスは車で。パナハッチェルの町の中心部にある市場前から乗り合いトラックが出ているとのことで、それらしき場所を探したのですが見つからず・・・。
結局、トゥクトゥクを捕まえて行くことにしました。
「パナハッチェル」から「サン・アントニオ・パロポ」まで約30分
通り掛かったトゥクトゥクと交渉して、「サン・アントニオ・パロポ」まで75ケツァール(1,125円)で合意。
パナハッチェルからアティトラン湖沿いの山道を登り下りしながら、途中、後で立ち寄る予定の「サンタ・カタリーナ・パロポ」を通過し、30分ほどで「サン・アントニオ・パロポ」に到着しました。
道中の山道、トゥクトゥクの非力なエンジンだとかなりキツそうでしたが、何とか走り抜き、ホッとひと安心。
こちらが乗車したトゥクトゥク
「サン・アントニオ・パロポ」の街並み
「サン・アントニオ・パロポ」は、山の斜面に造られた町で、湖から山の中腹に掛けて建物が段々に建ち並んでいます。
トゥクトゥクは、山の中腹にある教会の前に到着しました。
眼下にアティトラン湖の水面が見渡せます。
高台から見えるアティトラン湖とトリマン火山
トゥクトゥクが到着した高台の上からは、アティトラン湖の水面と湖の向こうに聳えるトリマン火山やアティトラン火山の姿が見えます。
「サン・アントニオ・パロポ(San Antonio Palopó)」は、パナハッチェルから南東に10㎞ほどの所にある村。標高は1,772m。
村の人口は約12,000人ほどで、住民のほとんどがマヤの先住民族「カクチケル族」です。
「サン・アントニオ・パロポ」は、青い色をしたウィピルが美しいことで有名。
深い青を基調に紫や赤の縦糸が織り込まれたウィピルは、村の多くの女性が身に付けています。
「サン・アントニオ・パロポ」の教会
こちらは、高台の上に建つ「サン・アントニオ・パロポ」の教会です。
中に入ってみましょう〜。
教会の内部
静かで小ぢんまりとした教会の内部。
祭壇の前では先住民の女性がひとり、真剣に祈りを捧げていました。
教会からアティトラン湖を望む
教会を出て、町の麓の湖沿いへと坂道を下っていきます。
すると、トゥクトゥクが通り掛かり、そのトゥクトゥクに乗っていたおばさんに「麓へ行くなら乗りなさい」という感じで、一緒に乗ることを促されました。
おばさんの勢いに連れられて、トゥクトゥクに乗り込み、程なくして麓に到着。
麓の湖べりから眺めた「サン・アントニオ・パロポ」の村
トゥクトゥクを降りると、おばちゃん、湖べりの布を広げている路上織物屋さんに案内。さっそく売り込みを始めます。
こちらが、陶器の工房が見たいというと、すぐに別のおばちゃんが現れ、案内すると言ってきます。
「サン・アントニオ・パロポ」のおばちゃんたち、商売根性逞しいです!
おばさんに連れられて陶器工房へ
アティトラン湖の美しい風景を眺めながら陶器工房へ
案内のおばちゃんに連れられて、陶器工房へ。
右手にアティトラン湖の美しい風景を眺めながら歩いていきます。
サン・アントニオ・パロポの陶器工房
こちらが、「サン・アントニオ・パロポ」の陶器工房。
「サン・アントニオ・パロポ」は、村の女性たちが着るウィピルと同じような青い色合いの「パロポ焼き」という陶器が有名で、村にはいくつもの工房があります。
パロポ焼きの工房
パロポ焼きの工房の販売所です。
お皿やカップ、花瓶や壁飾りなど、白と青をベースとしたパロポ焼きがずらりと並んでいます。
ずらりと並ぶパロポ焼き
カップや壁飾りなど様々
白地に青の模様の花瓶、お皿などなど
十字架やレンゲなど
十字架、魚、太陽、月、猫の壁飾りも
どれにするか迷ってしまいます。
店内には他に西洋人やラテン系のお客さんが数組来ていました。
焼き物に色を塗る女性
購入したのはこちらのレンゲ(50ケツァール:750円)
購入したのはこちらのレンゲ。
お皿も魅力的だったのですが、パロポ焼きは強度があまり強くないそうで、持ち運びしやすく、なるべく壊れなさそうなものを、ということでこのレンゲにしました。
お値段も比較的リーズナブルです。
湖べりの布地屋さん
パロポ焼きを購入し、再び最初に来た路上の布地屋さんの所に戻ってくると、先ほど案内してくれたおばちゃんが再度の売り込み開始!
布を何枚も広げて猛チャージ掛けてきました!
購入した青い布(40ケツァール:600円)
青をベースに紫、緑、赤が織り込まれた渋い色合い
「サン・アントニオ・パロポ」の青い布は、ちょっと欲しいなと思っていたので、村の女性が着ているウィピルと同じ色合いの布を購入。
料金は交渉の末、40ケツァール(600円)にしてもらいました(言い値の半額くらい)。
布を購入した後、時間の余裕もあまりないので、最初に着いた教会のある高台に戻ることにしました。
教会の前からは、次の目的地「サンタ・カタリーナ・パロポ」へと向かうピックアップトラックが発着しています。
麓から、道なりのお店を眺めつつ坂道を登って行きます。
カラフルな布が並ぶ「サン・アントニオ・パロポ」のお店
商売熱心な子供たち
「サン・アントニオ・パロポ」の織物工房
青いウィピルを着た「サン・アントニオ・パロポ」の女性たち
青いウィピルを着た「サン・アントニオ・パロポ」の女の子たち
丘の上の教会の前に戻ると、ちょうど「サンタ・カタリーナ・パロポ」へと向かうピックアップトラックが客待ちをしていました。
既に、青いウィピルを着たおばちゃんたち、韓国人女性のツーリスト2人組など、7、8人が座席に座っていて、空いている座席に座るとほぼ満席状態に。
けれども、出発直前に若者たちが数名乗り込んできて、トラック後部の手すりに掴まって、そのまま出発!
「サンタ・カタリーナ・パロポ」へと向かうピックアップトラック
ピックアップトラックは、「サンタ・カタリーナ・パロポ」へと続く山道を登り下りしながら進んでいきます。
車内にいた青いウィピルのおばちゃんたちは、カクチケル語でワイワイと話し、げらげらと笑い合います。
とっても楽しそうです!
15分ほどして、トラックは「サンタ・カタリーナ・パロポ」に到着。下車しました。
他の乗客たちは、そのまま乗り続け、パナハッチェルまで向かうようです。
トラックの料金は、5ケツァール(75円)
「サンタ・カタリーナ・パロポ」の村に“着ぐるみ集団”があらわる!
「サンタ・カタリーナ・パロポ」の村
「サンタ・カタリーナ・パロポ(Santa Catarina Palopó)」は、パナハッチェルから南東に5㎞ほどの所にある村。標高は1,662m。
村の人口は約5,000人ほどで、「サン・アントニオ・パロポ」と同様、住民のほとんどがマヤの先住民族「カクチケル族」です。
ウィピルを着た女性たち
「サンタ・カタリーナ・パロポ」は、「サン・アントニオ・パロポ」とは、また違った色合いの青のウィピルで有名。
上の写真の左端の方が着ているウィピルです。
違う色のウィピルを着ている方も結構いますが、あの色合いと柄はこの村だけのもの。
メインストリート沿いに織物屋さんが並びます。
建物がカラフルです!
「サンタ・カタリーナ・パロポ」は、建物が様々な色で塗られ、鳥や鹿などをモチーフにした独特な模様が描かれています。
このナスカの地上絵みたいな図柄、「サンタ・カタリーナ・パロポ」の青いウィピルに織り込まれた図柄です★
建物がこのようなカラフルな色になったのは、ここ最近のことのようです。
青いウィピルを着た村人たち
村の中心の広場
ここは、村の中心の広場です。
村に近づく頃から楽団による音楽が聴こえてきており、何やらこの広場でお祭りが行われている様子。
広場の正面には白い教会があります。
教会の前でステージを眺める人々
ステージでは楽団が演奏をしていました。
ステージでは楽団が演奏&歌唱をしていて、PAの耳を劈くような重低音が辺りに響き渡っておりました。
PAから鳴っている音はかなりの爆音で、会話もままならないほど。
露天の織物屋さん
湖の方に続く小道があったので歩いて行くと、織物屋さんが路肩に並んでいました。
「サンタ・カタリーナ・パロポ」の青のウィピル
露店には「サンタ・カタリーナ・パロポ」の青いウィピルがいくつも並んでいました。
この色合いと柄、やっぱり魅力的です★
けれども、この青いウィピル、村の人々が着るようになったのは、比較的最近のことであるとのこと。
ウィピル自体は昔から着られていたそうですが、欧米からの観光客に青いウィピルが売れるとわかった村の人々が次第に青のウィピルを作るようになり、現在のように青ウィピルを着る人が多くなったのだとか。
「サンタ・カタリーナ・パロポ」の船着場
小道を歩いていくと、船着場に到着しました。
アティトラン湖の広々とした水面と、湖の向こうのトリマン火山やアティトラン火山が見えます。
美しい眺めです★
露店で遊ぶ女の子たち
湖へと向かう小道
湖を眺めた後、再び小道を歩き、村の中央広場へ。
サンタ・カタリーナ・パロポ柄の青いウィピルや布地を物色しながら戻ります。
中央広場に戻って来ました!
中央広場に戻ると、相変わらずの耳を劈くような大音響!
布地を買おうと、通り沿いの織物屋さんを巡ろうとしていたその時!
ぞろぞろと着ぐるみ集団がやってきました〜!
ステージからの大音響のリズムに合わせ、向こうからぞろぞろと着ぐるみ集団が行進して来ました〜!
びっくり!!
広場に集結する着ぐるみ集団
着ぐるみの人数は20人以上。
日本やアメリカのアニメやゲームのキャラクターがほとんどで、多分、当然権利関係はクリアしていない偽物の様子。
着ぐるみ集団の行進♪
小さな田舎の村に響き渡る大音響の音楽と、それに合わせて行進する大勢の着ぐるみ。
その様子をぼんやりと眺める民族衣装を着た村人たち。
かなりシュールな風景です★
延々と続く着ぐるみたちの行進
着ぐるみたちの行進は延々と続き、なかなか終わりそうになかったので、織物屋さん巡りを再開することに。
青いウィピルがたくさんの織物屋さん
青いウィピルはかさばるし、買っても使い道がないし、何より値段が張る(数万円とかする)ので、コンパクトな布地がないか物色。
購入した青い帯(50ケツァール:750円)
青、緑、紫、赤、サンタ・カタリーナ・パロポのウィピルの色合い
様々な青色と幾何学模様がいい感じ
結局、購入したのは上の写真の帯。50ケツァール(750円)でした。
「サンタ・カタリーナ・パロポ」のウィピルと同じ色合いと柄の帯で、様々な青色と幾何学模様がいい感じ♪
購入したお店のおばちゃんは、現地のカクチケル語しか喋れず交渉は難航しましたが、半額くらいに値切って購入できました。
「サンタ・カタリーナ・パロポ」のメインストリートと村人たち
アティトラン湖MAP
「サンタ・カタリーナ・パロポ」で青い帯を購入した後、ピックアップトラックに乗ってパナハッチェルへと戻ります(料金は5ケツァール:75円)
15分ほどでパナハッチェルに着いてホテルに戻り、16時、現地旅行会社AtitlanTourの乗り合いシャトルバスがホテルに到着しました。
このシャトルバスでアンティグアまで向かいます。
申し込みは日本でネットで済ませ、料金は24USドル。アンティグアまでは約2時間半です。
シャトルバスに乗って、再びアンティグアへ
パナハチェル〜アンティグアまで
2時間半後の20時半。シャトルバスは、アンティグアに到着。
2日前に宿泊していた『Hotel Mesón de María(ホテル メゾン デ マリア)』に再びチェックイン!
荷を解いた後、少し遅めのディナーへと向かいました。
『ラ・フォンダ・デ・ラ・カジェ・レアル(La Fonda de la Calle Real)』
ディナーは、ホテルの目の前にあったグアテマラ料理の有名レストラン『ラ・フォンダ・デ・ラ・カジェ・レアル(La Fonda de la Calle Real)』
アンティグアを代表する郷土料理のお店で、アンティグア旧市街に3店鋪あります。
高級感のある店構え。さっそくお店に入ってみましょう〜♪
『ラ・フォンダ・デ・ラ・カジェ・レアル』の店内
『ラ・フォンダ・デ・ラ・カジェ・レアル』の店内です。
コロニアル風の雰囲気のある店内。黄色やオレンジの壁がおしゃれ感あります!
さてさて、ウェイターの方に渡されたメニューを見て、お料理を選びましょうか〜。
「モヒート」(31.95ケツァール)
お飲み物は、「モヒート」をチョイス!
ミントがしっかり入った、ラム酒濃いめの美味しいモヒートです。
「プラト・ティピコ」(81.95ケツァール)
お料理は、「プラト・ティピコ」「シェフのサラダ」「ペピアン・デ・ポヨ」を注文。
上の写真の下に見えるのが盛り合わせ料理の「プラト・ティピコ」。
ライスにフリホーレス(豆のペースト)、ププサ(トウモロコシ生地の中にひき肉などの具が入ったもの)、揚げバナナ、コロッケ的なもの、サラダなど、グアテマラ定番のお料理が組み合わさった定食的なセットです。
お味は、食べてると飽きてくるけど、まあ、まずまずのお味。
さっぱりとした「シェフのサラダ」も美味しかったです。
「ペピアン・デ・ポヨ」(77.95ケツァール)
そして、この日、一番美味しかったのが、これ!
「ペピアン・デ・ポヨ」、チキンが入ったグアテマラシチュー「ペピアン(Pepián)」です★
唐辛子やシナモン、クローブなどが入った辛口のスープに鶏肉やジャガイモ、トマトなどの野菜が入ったシチューのようなお料理です。
深みがあるカレーのようなスープで、マヤの時代から伝わる料理であるとのこと。
ライスに掛けて食べると美味しい♪
お料理全てで、料金は283ケツァール(4,245円)2人分。
さすが、有名店。満足のいくディナーとなりました★
『&Cafe』の外観
食後は、コーヒーを飲みにカフェへ。
夜の街をぶらぶら歩き、アンティグアの中央公園までやってきました。
中央公園の周りにはいくつかのカフェがありますが、そのうちのひとつ、『&Cafe』へ。
『&Cafe』の前には織物を売る女性たちが
『&Cafe』の前には織物を売る女性たちが布を並べて商売していました。
もう夜の10時過ぎなのにお疲れ様です。
『&Cafe』のカウンター
『&Cafe』のカウンターです。
日本にもありそうな普通のオシャレなカフェで、グアテマラの各地に店舗があります。グアテマラシティの空港内にも店舗がありました。
『&Cafe』の店内
コーヒー(15ケツァール)225円
コーヒーは、15ケツァール(225円)
グアテマラのコーヒーは、本当に美味しいです★
『Hotel Mesón de María(ホテル メゾン デ マリア)』の部屋
『&Cafe』でグアテマラコーヒーを飲んで一服した後、ホテルに戻ります。
パナハッチェルを拠点に、アティトラン湖周辺の村々を巡ったこの日。訪れた3つの村はいずれも魅力的なところでした★
翌日は、午前中にアンティグアの街を散策し、夕方の飛行機でティカル遺跡のゲートシティである「フローレス」へと向かいます。
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