東京メトロ南北線・都営三田線の白金高輪駅から徒歩3分。
魚藍坂下界隈の路地の一角に、ハンガリー料理専門店『パプリカドットフ(Paprika.hu)』があります。
日本ではあまり知られていないハンガリー料理。都内にも数店舗しかありません。
ハンガリー料理は、パプリカを多用するのが特徴ですが、辛さやクセなどはあまりなく、日本人の口に合うお料理です。
この『パプリカドットフ(Paprika.hu)』では、現地のシェフによる本格的なハンガリー料理を味わうことができます。
日本人の口に合うお料理。本格的なハンガリー料理を堪能
『パプリカドットフ』の外観
ハンガリー料理 レストラン&バー
『パプリカドットフ』電飾の案内板
各種イベントも行われています。
『パプリカドットフ』のメニュー板
ようこそハンガリーへ
白金高輪というお土地柄のせいか、界隈もお店の佇まいも落ち着いた雰囲気。
落ち着いたディナーになりそうです。
さっそく、お店の中に入ってみましょう!
『パプリカドットフ』の店内
『パプリカドットフ』の店内です。
お店はそこそこの広さがあり、席数は30席。
ひと昔前の洋食屋さんのような風情で、お店の壁にはハンガリーの国旗や写真、案内がたくさん飾られていました。
休日の夜の訪問でしたが、お客さんは2組ほど。
お店では、ハンガリー音楽のライブを始めとした各種イベントも行っているそうなので、イベント開催時はお客さんでいっぱいになるのかもしれません。
兎にも角にも、お店はとっても落ち着いた感じ。
「ホットワイン」800円
さて、ドリンクを注文しましょう♪
ハンガリー料理をいただくと言ったらワインの気分になりますが、この日はちょっと寒かったので、ホットワインをチョイスすることにしました。
銘柄は忘れてしまいましたが?、美味しく飲みやすいワインでした。
ハンガリー名産の「トカイワイン」も興味ありましたが、ちょっと甘いため、今回は普通の赤ワインにしました。
日本人のお口に合う、ハンガリー伝統料理の数々
「グヤッシュスープ」1,200円
さらに温まりたいということで、ハンガリー伝統のスープ「グヤッシュスープ」を注文。
ハンガリーの伝統的な器で提供されました★
玉ねぎやトマトなどの野菜に、にんにくやパプリカなど各種スパイスの効いた旨味のあるスープ。
この「グヤッシュ(グヤーシュ)」、ハンガリーでは日本の味噌汁的な位置付けのお料理だそうで、各家庭によってレシピも味も全然違うのだとか。
Wikipediaによると、
放牧や農作業をしていた大ハンガリー圏の人々が、わざわざ時間をかけて自宅で昼食をとる手間を省くため、外へ釜を作り大鍋で昼食用に作られた釜煮グヤーシュ(ハンガリー語: bogrács gulyás、ドイツ語: Kesselgulasch)が起源。現在でもハンガリー農村部ではこの伝統的なスタイルのグヤーシュを食べている。戦時中の移動部隊の食事にもなっていた。
グヤーシュ – Wikipedia
とのこと。
ハンガリーの誰しもが飲む、国民的なお料理です。
日本人の口にも合う、優しいお味のスープ。
ほんと、あったまります。
「ホルトバージパラチンタ」グヤーシュ – Wikipedia2,100円
「ホルトバージパラチンタ」(ホルトバージ地方名物、お肉の入ったパラチンタ)
パプリカのソースで煮込んだ鶏の胸肉をほぐし、クレープ状のパンケーキに包んだ料理です。
ハンガリー第二の都市「デプレツェン」のホテルで20世紀初頭に生まれた料理だそうで、現在ではハンガリー全土で、前菜として、またメインディッシュとしても食べられているのだとか。
そもそも「パラチンタ」は本来、クレープ状の生地にジャムを包んだり、チョコレートソースをかけたデザートで、中欧・東欧ではよく食べられているお料理です。
デザートじゃない「パラチンタ」を食べるのはハンガリーだけであるとのこと。
柔らかい鶏肉とクレープ生地、そして、上にかかっているパプリカパウダーとサワークリームのマッチングが絶妙です。
「マンガリッツァチガニーベチュネ」2,600円
「マンガリッツァチガニーベチュネ」(マンガリッツァ豚のジプシーロースト:ガーリックソース&ベーコン)
「マンガリッツァ」とは、ハンガリー原産の希少な豚で、全身がカールした毛に覆われているそうです。ハンガリーの国宝にも指定されているのだとのこと。
肉質はイベリコ豚や神戸牛に似ていて、赤身が濃く、霜降りが多くて柔らかいのが特徴。
お値段はかなりお高めでしたが、国宝の豚を食べるのですからこのくらいは仕方ないのかもしれません。
お味は、もちろん、めちゃくちゃ美味しかったです。
「エザレベルリバマイ」1,500円
「エザレベルリバマイ」(フォアグラとリンゴのソテー)
フォアグラとリンゴに、ジャムとオレンジが添えられたリッチな一品。
ハンガリーでは、フォアグラは甘いものとよく合うため、フルーツと一緒に食べる習慣があるそうです。
濃厚なフォアグラの味とフルーツの爽やかさがちょうど良い塩梅。
フォアグラ単体だとしつこすぎて苦手なのですが、これなら美味しくいただけます。
「パラチンタ」800円
デザートは、「パラチンタ」(ハンガリー風パンケーキ)
この「パラチンタ」、もともとはルーマニアの料理で、ルーマニアでは「プラケンタ」と呼ばれるそうです。この「プラケンタ」が、ハンガリーに伝わって「パラチンタ」となり、オーストリアでは「パラチンケ」と呼ばれるようになったのだとか。
オーストリア・ハンガリー帝国時代に宮廷料理となって洗練され、ハンガリーでは先にご紹介した「ホルトバージパラチンタ」として主菜として食べられるようにもなったそうです。
クレープ生地にアプリコットジャムと生クリーム。
間違いなく美味しいです。
「ミントティー」600円
食後は、ミントティーをいただきました。
お料理を食べた後の爽やかなミントティー、さっぱりとしていいですね。
ドナウ川と国会議事堂(ブダペスト)
夜のドナウ川とくさり橋(ブダペスト)
ところで、このお店『パプリカドットフ』
最初お店に入った時、落ち着いてお食事できそうな雰囲気だと思ったのですが、実際はかなり賑やかな食卓となりました。
お店のおかみさん(店主の奥さん?)が、ものすごいおしゃべり好きな方だったからです。
彼女のハンガリー愛は凄まじく、ハンガリーをベタ褒め!
ハンガリーのアピールしまくりでした★
ハンガリー人の優秀さとか、発明がたくさんあるとか。
おかみさん、もともとはアメリカ好きだったそうですが、ハンガリーに行ってからはその魅力にハマって、「こんなに素晴らしい国はない」と思うようになったのだとか。
彼女によると、ハンガリー人は日本人に似てアピール下手な民族だそうで、ハンガリーの国の良さが世界になかなか知られないのが歯痒いのだとか。
ヨーロッパの中でもアジアにルーツを持つ珍しい国ハンガリー。
一度行ったことありますが、おかみさんの言う通り、落ち着いた魅力的な国です。
落ち着いたお食事ではなく、賑やかなお食事になりましたが、おかみさんのおしゃべりにより、楽しいひと時を過ごすことができました。
ハンガリーの記事はこちら↓
◉『パプリカドットフ』の地図・アクセス
- 住所:東京都港区高輪1-1-11 グレイス魚藍坂 1F
- アクセス:白金高輪駅から225m
- 営業時間:11:30~14:00 17:30~23:00
- 定休日:月曜日
- 電話:03-6277-2037
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