インド・カルナータカ州の南西端にある「コダグ(クールグ)」地区。
ここには、かつてドラヴィダ系の「コダヴァ族」による王国「コダグ王国」がありました。そのコダグ王国の首都だった町が「マディケリ(ಮಡಿಕೇರಿ:Madikeri)」です。
マディケリの中心部にあるレストラン『Coorg Cuisine』は、独自の文化を持つコダヴァ族の料理「コダヴァ料理(クールグ料理)」を提供しているお店。
今回、訪問し、クールグ料理を食べてきたので紹介します。
- コダグ(クールグ)とは? クールグ料理とは?
- 『Coorg Cuisine』の外観と店内の雰囲気
- 『Coorg Cuisine』のメニュー
- Chorage Rasa Soda Thain(Fresh lime soda with Coorg Honey)
- 「Pandhi Curry(Pork Curry)」(パンディカレー)
- 「Pork Barthadh(Pork fry-dry)」(ポーク・バルタッド)
- 「Baimbale Curry(Tender bamboo shoot curry)」(バイムベレ・カレー)
- 「Kadambuttu(Round rice dumplings)」(カダムバットゥ)
- 「Neer Dosa(Rice Dosa)」(ニールドーサ)
- 『Coorg Cuisine』の地図・アクセス・営業時間
- 関連記事
コダグ(クールグ)とは? クールグ料理とは?

上の地図の赤丸の部分が「コダグ(クールグ)」地区の場所です。
この地に紀元前の昔から住んでいるのが「コダヴァ族」。
コダヴァ族は、独自のコダヴァ語を話し、ヒンドゥー教と集合した祖先、自然、武器などの神を信仰。伝統的に土地を所有する農民であり、父系制で戦士としての習慣を持っています。コダヴァ族の人口は定かではありませんが、コダヴァ語のネイティブスピーカーは11万人ほどとされています。
「コダグ(クールグ)」地区は、英国統治時代に導入されたコーヒー栽培が盛んなほか、近年ではインド有数の高原リゾート地として人気を集め、インド中から観光客が集まっているのだとのこと。
コダヴァ族の料理(コダヴァ料理:クールグ料理)はお米が主食。炊いたお米のほか、プットゥやアッキ・オティなど米を使った軽食も豊富です。
非ベジタリアンであり、豚肉、鶏肉、魚をはじめ、様々な狩猟肉が食べられており、特に豚肉は多くの家庭で食べられている一般的な食材です。カチャンプリという果実酢を使った豚肉カレー「パンディカレー」は、クールグを代表する料理として知られています。
また、タケノコや野生のキノコ、マンゴーや未熟なジャックフルーツ、バナナの茎などもカレーの素材としてよく使われています。
参考:Kodava people(Wikipedia) The Daily Brunch
クールグ料理は、昨年、バンガロールにあるレストラン『The Coorg Food Company』で初めていただき、その美味しさに感動。日本の『アンマー食堂』でも、その美味しさを再確認し、ぜひとも、本場のマディケリで食べたいと思っていました。


『Coorg Cuisine』の外観と店内の雰囲気

こちらが、『Coorg Cuisine』の外観です。
お店の場所は、マディケリの中心街であるメインロード沿い。坂道の途中の左手の商店の並びの2階にあります。
階段を上って、さっそく店内へ。

こちらが、『Coorg Cuisine』の店内です。
訪問したのは午後7時過ぎ。店内は満席状態で席が空くまで少し待ちました。

お店に居たお客さんのほぼ全員が洋装のインド人。
おそらく大多数がバンガロールやマイソールなどから来たインド人観光客だと思われます。



『Coorg Cuisine』は、約20年以上前、マディケリで観光客が増える前の時代に、地元のご夫婦 Mr. Girish(ギリシュさん)とその妻 Pushpa(プシュパさん)が自宅から始めた小さな食堂がルーツなのだそう。
彼らはコダヴァの伝統料理のみを提供する方針で店を始めました。比較的早期から地域の純粋な郷土料理に特化していたのが特徴で、マディケリの多くのお店が他の地域の南インド料理や北インド料理をメニューとして加える中、クールグ料理のみを提供することを貫いているのだとのこと。
参考:linkedin.com
さて、座席に座ったところで、さっそくメニューを見てお料理の物色開始です!
『Coorg Cuisine』のメニュー


こちらが、『Coorg Cuisine』のメニュー。
クールグ料理は米を使った主食の種類が豊富。メニューには、 Akki Otti(Plain & crisp rice roti), Nool Puttu(Plain rice noodles), Kadambuttu(Round rice dumplings), Neel dosa(Rice dosa), Boltha Kool(Plain white rice)など、バラエティに富んでいます。
ノンベジ料理は、クールグならではのポークのほか、チキン、マトン、魚や卵料理があり、それぞれ、カレーやフライ、炒め物などが揃っています。ベジ料理もたけのこやマッシュルームを使ったカレー。ラジマ豆やマッシュルーム、ナスやポテトを使ったカレーがあり。
それでもって、今回選んだのは↓の料理。
- 「Pandhi Curry(Pork Curry)」(₹285)
- 「Pork Barthadh(Pork fry-dry)」(₹285)
- 「Baimbale Curry(Tender bamboo shoot curry)」(₹185)
- 「Kadambuttu(Round rice dumplings)」(₹60)
- 「Neer Dosa(Rice Dosa)」(₹60)
クールグを代表する料理「パンディカレー」と、ポークのフライ料理。クールグ独特のタケノコのカレー。
主食は、本当は「アッキ・オティ」を頼みたかったのですが、残念ながら売り切れとのことで、ライスボールの「ガダムバットゥ」とライスドーサの「ニールドーサ」を選ぶことにしました。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
Chorage Rasa Soda Thain(Fresh lime soda with Coorg Honey)

まずは、お飲み物。
「Chorage Rasa Soda Thain(Fresh lime soda with Coorg Honey)」。クールグ産はちみつの入ったライムソーダです。
弱めのソーダ感と甘過ぎないはちみつの甘さ。ライムの酸味。
濃厚なクールグ料理によく合いそう。
ちびちび飲みながら待っていると、ほどなくしてお料理が運ばれてきました。
「Pandhi Curry(Pork Curry)」(パンディカレー)

「Pandhi Curry(Pork Curry)」(パンディカレー)です。
角切りした脂身たっぷりの豚肉に、地元で豊富に採れるブラックペッパーを惜しみなく使い、独自の発酵果汁「カチャンプリ」で酸味付けしたクールグ料理を代表する一品。
カレーなのでグレイビーの水分は多め。
ブラックペッパーの鋭い刺激と、カチャンプリの深みのある酸味がガツンと効いていて、バンガロールの『The Coorg Food Company』や、川越の『アンマー食堂』で食べたパンディカレーよりも味はかなり濃いめ。オイリー感も強めでした。
もちろん、美味ですが、脂身部分は食べ続けていると、ちょっとキツくなってきます。
「Pork Barthadh(Pork fry-dry)」(ポーク・バルタッド)

続いて、「Pork Barthadh(Pork fry-dry)」(ポーク・バルタッド)
豚肉のドライなスパイス炒め煮です。
Barthadh(バルタッド)とは、クールグ方言で「炒める」「水分を詰める」「煮詰めて仕上げる」 というニュアンスを持つ言葉。
パンディカレーの水分を飛ばして煮詰めた料理が「ポーク・バルタッド」です。
同じようなものを頼んでしまい、ちょっと失敗したかなという気がしないでもないですが、水分が無く、旨味がさらに凝縮されたような「ポーク・バルタッド」は、これはこれで美味しい!
「Baimbale Curry(Tender bamboo shoot curry)」(バイムベレ・カレー)

ベジ料理を一品と思って頼んだのが、こちら。
「Baimbale Curry(Tender bamboo shoot curry)」(バイムベレ・カレー)です。
「Baimbale Curry(バイムベレ・カレー)」は、発酵させたたけのこを使った、山の恵みを活かすクールグならではのカレー。
ココナッツミルクのまろやかさとカチャンプリの酸味。
しかしながら、それ以上に発酵たけのこの苦味と独特の風味があって、かなり個性的な味。
「Kadambuttu(Round rice dumplings)」(カダムバットゥ)

カレーやおかずと合わせる主食として頼んだのは2つ。
ひとつ目は、「Kadambuttu(Round rice dumplings)」(カダムバットゥ)
「カダムバットゥ」は、クールグ料理の主食としてよく食べられている蒸した米団子。
発酵はさせず、油やスパイスも加えず、お米の甘みだけでほぼ無味なのが特徴。
濃厚でスパイシーなクールグの肉料理と一緒にいただくことを前提とした食べ物です。
中はもっちりとしていて密度が高く、結構お腹に溜まります。
カダムバットゥ自体は「美味しい」という感じではありませんが、パンディカレーやポーク・バルタッドとの相性は抜群!
「Neer Dosa(Rice Dosa)」(ニールドーサ)

こちらは、「Neer Dosa(Rice Dosa)」(ニールドーサ)
「ニールドーサ」は、マンガロールやウドゥピなど沿岸部でメインに食べられている無発酵で薄く柔らかい米粉を使ったクレープ。
カダムバットゥや米粉を使ったロティ「アッキ・オティ」などと共に、クールグ料理店のメニューとしてよく提供されている一品です。
ニールドーサもカダムバットゥと同じくほぼ無味ですが、カダムバットゥとは対照的にしっとり柔らかなので、食感の違いを楽しめます。


マディケリの中心部にあるレストラン『Coorg Cuisine』は、独自の文化を持つコダヴァ族の料理「コダヴァ料理(クールグ料理)」を提供しているお店です。
クールグならではの、豚肉を使った「パンディカレー」や「ポーク・バルタッド」は、ブラックペッパーのガツンとした辛味とカチャンプリの奥深い酸味がマッチした濃厚でパンチのあるお料理。
ふと思い出し、無性に食べたくなる。そんな印象深い一品です。
『Coorg Cuisine』の地図・アクセス・営業時間
- 住所:Main, Bus Stand Rd, opposite Post Office, Stuart Hill, Madikeri, Karnataka 571201 インド
- 電話:+917892397013
- 営業時間:12:00~16:30 19:00~21:30
関連記事







