ヒマラヤ山脈に抱かれた山の国「ネパール」(Nepal:नेपाल)
大国インドと中国の間に挟まれたこの国は、風景も人もなんだかとっても穏やかな感じ。どことなく日本と似た人々の顔と風景は親近感を感じます。
穏やかで優しい印象の国「ネパール」の旅をご紹介します。
今回は、古都パタンです!
古都「パタン」のダルバール広場
パタンのダルバール広場
首都カトマンズからバスで20分ほどの所にある古都「パタン」。
15世紀、カトマンズ盆地は、マッラ王朝の3つの王国(カトマンズ・パタン・バクタプル)によって治められていました。ここパタンはカトマンズの目と鼻の先ですが、別の王国だったのです。
写真は町の中心、ダルバール広場。東アジア風の木造建築が建ち並ぶ美しい広場です。
ダルバール広場には露店がたくさんあります
広場にあるのは16〜18世紀に建てられたマッラ王朝の建物
パタンは別名「ラリトプール(美の都)」と呼ばれています。
3世紀にまで起源が遡る、歴史的な都です。
広場には露店がたくさん出ていて、地元の人や観光客で賑わっていました。
虎とヤギのボードゲーム「バグチャル」
広場でぶらぶらしていると、物売りの少年に声を掛けられました。
持っていた土産物の中で面白そうだったのは、虎とヤギのボードゲーム。
これは、「バグチャル」(タイガー&ゴートゲーム)というネパールで古くから遊ばれてきた国民的なボードゲームで、虎のコマを4個、羊のコマを20個を使って遊ぶチェスや囲碁のようなゲームです。
バグチャル
バグチャルのボード
さっそく少年とプレイしてみました!
プレイヤーは虎側と羊側に分かれます。ボードには格子状に線が引かれており、線と線が交わった場所に駒を置くことができます。
虎側の持ち駒は4頭のみ。スタートの配置は4隅と決められています。
羊側の持ち駒は20頭の羊。スタート時にはボード状には羊はおらず、羊側のプレイヤーは、自分の番になると羊を1頭ずつ置いていきます。
虎は線上にある羊を飛び越えて食べることができます。ただし、虎は2つの駒を飛び越えることができないので、羊側は虎を閉じ込めることができます。
ゲームの勝敗は、虎が5頭の羊を食べたら虎の勝ち、羊が4頭の虎を閉じ込めたら羊の勝ちです。
結構面白くて、何回も少年と勝負しました!
パタンの街をぶらぶら歩く
結婚式かお葬式?
路上の野菜売りのおばちゃん
街にはチョルテンがたくさんあります。
ネワール彫刻の掘られた古い建物
米と籾殻を分けている女性たち
動物園にいた象
マハーボーディ寺院
寺院に描かれた砂曼荼羅
「マハーボーディ寺院」です。ブッダガヤの同名の寺院をモデルにしていると言わる仏教寺院。
高さ30メートルの仏塔に9,000の仏が彫られていて、インドのブッダガヤに参拝した建築職人が1564年から1600年にかけて親子3代で完成させたのだとのこと。
なお、ネパールはヒンドゥー教徒が多数派ですが、このパタンでは仏教徒の方が多いのだとのこと。
寺院には色とりどりの砂で描かれた「砂曼荼羅」がありました。
マハーボーディ寺院
ゴールデン・テンプルの入り口
ゴールデン・テンプルの神様の彫像
マニ車が吊り下げられていました。
どことなく愛嬌のあるお姿
パタンでは、様々な寺院を見て回りました。
印象的だったのは、真鍮製の神像がたくさん置かれた「ゴールデン・テンプル」、日本に似た五重塔があるヒンドゥー寺院「クンベシュワール寺院」。
また、寺院から寺院へと向かう街の通りそのものも風情があってよかったです。
祠で女の子とおばさんがぼんやりと
三重の塔
ダルバール広場の夕暮れ
食事は、ゲームの少年が教えてくれた「ウォー」のお店で食べました。
「ウォー」とは、ネパール風のお好み焼きのこと。すり潰した豆のペーストで作るパンケーキのような食べ物。中には水牛(バフ)が入っていました。
「ウォー」と一緒に飲んだのがネパール地酒の「チャン」。
米に麹を混ぜて発酵させたどぶろくで、ネパールではみんな自宅で作っているのだそうです。
お好み焼きと濁り酒、なんだか日本の居酒屋にいる気分になりました。
旅行時期:1996年11月
コメント