インド、ニューデリー駅のすぐ西側に位置する「パハール・ガンジ」(Paharganj पहाड़गंज)
「メインバザール」とも呼ばれるこの界隈には、数多くの安宿や旅行者向けのカフェやレストランが並び、世界中からバックパッカーや旅行者たちが集まります。
通りには、旅行者向けの商売をする人たちがたくさんうろついていて、ツアーの勧誘を受けたり、土産物屋に手招きされたり、マリファナを買わないかとボソッと呟かれたりします。
ですが、この「パハール・ガンジ」は、旅行者のためだけの通りではありません。
地元のデリーっ子たちも買い物に訪れる、ニューデリーのメインの市場のひとつなのです。
冬の朝、ニューデリー駅前のメインバザールの路上には、たくさんの野菜が並んでいました。
冬の朝、メインバザールの路上には、たくさんの野菜が並んでいました。
路上にたくさん並べられた野菜類。カリフラワー、ナス、ダイコン、きゅうり、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、トマト、キャベツ、ピーマン、インゲン豆、ほうれん草、唐辛子、ショウガ、レモン、ニンニク、ライム・・・
あらゆる野菜が売られています。
この食材を使って、どんな料理が作られるんだろう。
アルゴビ(じゃがいもとカリフラワーのカレー)、ベイガンマサラ(焼きナスのカレー)、サグパニール(ほうれん草とチーズのカレー)・・・
想像が膨らみます!
朝から晩まで開かれているこの路上市場には、多くの地元の人たちが買い物に訪れます。
バザールの通り沿いにある旅行者向けレストランも、ここで買った食材を料理に使っているのかもしれません。
肌寒い2月の冬の北インド、路上に座って野菜を売り続けるのは結構冷えます。
おじさんも体じゅうを布で覆って防寒対策。
「パハール・ガンジ」は、デリーがムガル帝国時代の首都「シャージャハーナーバード」と呼ばれていた時代から存在し、当時帝都に5ヶ所あった主要な市場の一つとして栄えていたそうです。
17世紀頃は主に穀物を扱う市場として知られ、1947年のインド・パキスタン分離独立の際には、西パキスタン側から移住してきた多くのヒンドゥー教徒難民のために店が割り当てられて、通りは急成長したとのこと。
ちなみに、「パハール」は”丘”、「ガンジ」は”市場”の意味。市場は大統領官邸がある地域の丘(ラーイスィーナーの丘)に隣接しているため、この名前がついたそうです。
メインバザールに並ぶ、ジュレビ (Jalebi जलेबी)
ジュレビとは、かりんとうのような生地の中にシロップが入ったインドのお菓子。
ひとつ5ルピー(14円)です。
かなり甘いですが、これが結構美味しいんです!
こちらは、ジャガイモ(アール―)の屋台。
おじさんは小刀でジャガイモを小さく切り、鉄板に載せ油でジュージュー炒めます。
ほんのりと焦げ目が着いた頃、おじさんは葉っぱで出来た小皿にジャガイモをサッと載せ、塩、胡椒、チリパウダーを振り掛け、レモンをキュッと絞り、最後に特製マンゴーソースをドロリとかけます。
これが、また美味しいんです!
塩胡椒やチリパウダーの辛さとレモンの酸っぱさ、マンゴーソースの甘みが、素朴なジャガイモに絶妙に絡み合っています。
10ルピー(27円)です。
鉄板の後ろには、野良牛の姿が見えます。
のっそりとした感じで、虎視眈々とこちらを窺っています。
パハール・ガンジ(メインバザール)MAP
関連記事
https://search-ethnic.com/travel/paharganj
コメント