ウズベキスタン中部の町「ブハラ」から北東に約45Km、ブハラとサマルカンドを結ぶ街道沿いに「ギジュドゥヴァン」(Gijduvan・G’ijduvon・Гиждуван)の町はあります。
この町は、独特なデザインの陶器が作られることで有名。
ブハラからサマルカンドに行く途中、この町の工房に立ち寄りました。
ウズベク陶芸の第一人者、アブドゥッロ氏の工房
ブハラからサマルカンドまでの移動は、ヒヴァからブハラまでと同様、同じルートを行く日本人の方とタクシーをチャーターして向かうことにしました。
ブハラの旅行会社で手配したタクシーは45ドル。途中、「ギジュドゥヴァン」に立ち寄ってサマルカンドに向かうという行程です。
10:30頃、ブハラを出発。陶器の町、「ギジュドゥヴァン」には45分ほどで到着しました。
「ギジュドゥヴァン」で訪問したのは、ナルズラエル・アブドゥッロ(Abdullo Narzullaev)という陶器名人の工房。
アブドゥッロ氏は、この「ギジュドゥヴァン」で代々陶芸を営んできた家系の6代目で、ウズベク陶芸の第一人者だそうです。
訪問した時は、残念ながらアブドゥッロ氏は不在だったようです。
工房には、「ギジュドゥヴァン」の陶器技法の伝統を継承し広めることを目的として、ウズベク陶器の歴史や製造工程などが展示された博物館が併設されています。
工房が作られたのは2001年のこと。
現在、多くの若者たちが「ギジュドゥヴァン」で伝統技術を学んでいるそうです。
「ギジュドゥヴァン」の陶器の魅力は、その大胆な柄と独特な色合い。
独特のターコイズブルーの釉薬を使用し、窯で裏向きに焼かれることが特徴です。
陶器の種類は2種類あり、深い黄色地に太陽や星や植物などの大胆な紋様が描かれたものと、緑地に針で紋様が描かれたものがあります。
また、この工房では陶器の他にも、天然素材を使用した「ギジュドゥヴァン」伝統のスザニも作られており、民族料理や陶芸体験などの体験教室、陶芸や刺繍などの文化交流セミナーなども行われているそうです。
深みのある色合いとデザインが気に入った器を2点購入
工房では「ギジュドゥヴァン」陶器を購入することができます。
安いものだと3ドルから(写真の「3」は3ドルの陶器、「4」は4ドルの陶器)。
もちろん、私も購入!
小さい器を2つだけ買うことにしました(3ドルのものと4ドルのもの1つずつ)。
大胆な太陽の柄の入ったでっかいお皿も魅力的だったのですが、持ち運ぶ際に割れてしまいそうな気がしたので。
購入した4ドルの器です。
たくさんある器の中で、迷いに迷って選び抜いた緑色の器。
地の薄い緑色と、流麗な深い緑色の紋様がとっても魅力的。
かなり気に入ってます。
こちらは3ドルの器。
深い黄色地に黒が全体に塗られ、青と赤、明るい黄色で模様付けされた深みのあるデザイン。
他ではなかなか見られない色合いをした、これまたお気に入りの器です。
器を斜め上と横から見たところ。
他にもたくさん魅力的な器があったのだけれど、残念ながら今回はこの2品の購入にとどめました。
写真だと大きく見えますが、実際は直径10〜15㎝ほどの小さな器。
機会があったら、もっと大きな器やお皿を購入してみたいなと思っています。
陶器選びを終えた後、工房の方がチャイをふるまってくれました♪
「ギジュドゥヴァン」の陶器に盛られたナッツ類。
ピスタチオ、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、ひまわりのたね、レーズン・・・。
ウズベクの真っ青な空の下、陶器に囲まれた静かな工房で、ナッツをポリポリ食べながらチャイを何度もお代わり・・・
なんだかとっても満ち足りた気分!
タクシーに乗り一路東へ、サマルカンドへ
満ち足りた気分になったところで、さあ、工房を出発!
黄色いタクシーに乗り込み、目的地であるサマルカンドへと向かいます。
写真が我々の乗ってきたタクシーです。ドライバーのおっちゃんも見えます。
タクシーのおっちゃん、頻繁にお客を連れて立ち寄るようで、工房のスタッフとは馴染みの様子。
車を飛ばし、一路サマルカンドへ。
道中の風景は、ヒヴァ〜ブハラ間に比べると砂漠度が薄まり、道も完全舗装されていて中央に向かっているという印象。
前回に比べると随分と快適!
ランチは街道沿いにあるレストランで食べました。
食事もこれまた、ヒヴァ〜ブハラ間と違って、きちんとしたお食事。
サラミのかたまりなんかじゃなく、ショルヴァ(スープ)とアッチク・チュチュク(サラダ)、この後シャシリク(肉の串焼き)も出てきました。
値段は16,000Cym(615円)
びゅんびゅんと車を飛ばして、目的地の「サマルカンド」に到着したのは、午後4時頃。
約6時間半の行程。遅れはありませんでした。
「サマルカンド」の中心、「レギスタン広場」です。
サマルカンドは、15世紀に中央アジアに君臨したティムール朝の首都だった町。ウズベキスタンの中心都市のひとつです。
ブハラと比べて、町の様子が都会っぽく洗練されている印象。
ウズベクの街角でかかっている↓のようなポップスが違和感なく合うような。
Bojalar – Eslama | Божалар – Эслама
次回は、「サマルカンド」の町をご紹介します!
旅行時期:2012年4月〜5月
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