バルカン諸国(旧ユーゴスラビア)の旅。
3日目のこの日は、スロベニアの首都リュブリャナからバスで1時間20分ほどの場所にある、スロベニアきっての景勝地「ブレッド湖」を訪れました★
エメラルドグリーンの湖と、そこに佇む修道院や古城が織りなす景観は、”絶景”のひと言♪
リュブリャナから日帰り旅行も可能な、スロベニアに訪問したら必ず訪れたい場所です。
今回は、ブレッド湖の見所と行き方、名物のブレッドケーキをご紹介します。
バスに乗って「ブレッド湖」へ(ブレッド湖への行き方)
リュブリャナ〜ブレッド湖
ブレッド湖は、首都リュブリャナから北西に35㎞ほどの場所にあります。
リュブリャナからブレッド湖へのアクセスはバスが便利。
バスは、リュブリャナ駅前のバスターミナルから1時間ごとに出ています。ブレッド湖までの所要時間は1時間20分ほどです。
早朝のリュブリャナの街
リュブリャナ駅へと歩きます。
早朝6時半頃、ホテルを出て、スーツケースを引きながらリュブリャナ駅前にあるバスステーションへと向かいます。
昨晩あんなに賑わっていた街も早朝はとても静か。
スーツケースを引くゴロゴロという音が界隈に響き渡ります。
リュブリャナ駅前にあるバスターミナル
のんびり歩いて15分ほど。リュブリャナの鉄道駅の前にあるバスターミナルに到着しました。
結構小さめのバスターミナルです。
バスターミナルの建物の中
バスターミナルの建物の中です。
建物には、チケット売り場、荷物預かり所、売店、パン屋がありました。
チケット売り場で、ブレッド湖までの往復バスチケットを購入(€12.84:1,519円)
チケットは往復で購入すると割引されます。
バスは7:00発でブレッド湖には8:19分に到着予定。ブレッド湖行きのバスは、早朝6時から夜の22時30分まで便があるようです。
バスターミナルの荷物預かり所
こちらは、荷物預かり所。
ここで、スーツケースを預けました。
料金は、€3.5(413円)。荷物の預かり時間は22時までです。
それと、朝食として売店でパンとポテトチップスも購入(€4.28:506円)
バスターミナルのベンチで待っていると、程なくしてバスが到着!
ブレッド湖行きのバスは7番乗り場から。
さあ、出発です♪
バスの中から見た車窓
工場があったり
バスターミナルのパン屋で買ったクロワッサンで朝食
バスは、日本のバスと遜色ない快適な車両。座席はほぼ満席。乗客は観光客よりも地元の人が多い感じ。
朝食に購入したクロワッサンとポテトチップスを食べながら、スロベニアの長閑な風景を眺めます。
車窓には、豊かな農場が見えたり、工場があったり、教会や古城らしきものが見えたり。
ブレッド湖に到着!
バスは1時間20分ほどでブレッド湖に到着。
バスを降り、さっそく湖に向かって歩きます。
“アルプスの瞳”と呼ばれる景勝地「ブレッド湖」
ブレッド湖が見えてきました!
「ブレッド湖」は、東西2,120m、南北1,380m、湖の周囲6㎞、最大水深30.6mの淡水湖。湖の標高は475mです。
湖の畔には切り立った崖があり、その頂上には中世の古城「ブレッド城」が建てられています。
また、湖にはスロベニア唯一の島である「ブレッド島」があり、島には15世紀に建てられた教会があります。
この、ブレッド城とブレッド島がブレッド湖観光のハイライトです。
ブレッド湖はボート競技の開催地としても知られ、過去4回、世界ボート選手権が行われているのだとのこと。
早朝のブレッド湖
さて、早朝のブレッド湖を散策してみましょう〜♪
朝8時半、観光客の数がまだ少ないブレッド湖はとても静か。
エメラルドグリーンの水の色と緑豊かな周囲の山々、真っ青な空の織り成す風景が気持ち良いです。
けれども、8月下旬のこの時期は、この時間から既に日差しが強く、結構暑い!
水鳥がたくさんいます。
湖の周囲は遊歩道が整備されています。
ハート型のオブジェ
湖の向こうにブレッド城が見えます。
プレトナボート乗り場
まずは、湖に浮かぶ「ブレッド島」に行ってみようということで、ボート乗り場を訪れたのですが、まだ、朝早いせいか、ボートは動いておらず・・・。
それではということで、もう一つのハイライトである「ブレッド城」に先に行ってみることにしました。
「ブレッド城」に登って、ブレッド湖の絶景を眺める
ブレッド城へと登る道
ブレッド城は湖の北東の畔の高さ約130mの崖の上に建っています。
ブレッド城へは湖畔から山道を歩いて登ることができます。
上の写真がブレッド城へと登る山道の入り口です。
ブレッド城へと登っていきます。
城までは、階段と坂を登って20分ほど。
緑の中をハイキング気分で登る感じですが、延々と登りが続くので結構しんどいです(汗)
山道を20分ほど登ってようやくブレッド城到着!
下から見上げたブレッド城
汗をかきながらえんやこらと登り、ようやく城が間近に見えてきました。
ちなみに、このブレッド城、城まで車道も通っているので、タクシーで登ることも可能です。
ブレッド城の内部
こちらが、ブレッド城の内部です。
城の入り口で入場チケットを購入。料金は€11(1,300円)です。
城はハイシーズンの8月だと8:00から21:00までオープン。ローシーズンだとクローズする時間が1〜3時間ほど早まるようです。
ブレッド城は、ロマネスク様式の壁とゴシック様式の棟に囲まれた1階部分と、邸宅や礼拝堂が建つ2階部分の二層から成り、博物館やレストランなど様々な施設があるのですが、一番の見どころは、テラスから見えるブレッド湖の絶景★
まずは、テラスに向かい、”アルプスの瞳”と謳われる絶景を眺めてみましょう〜♪
城の上からはブレッド湖の絶景が!
見てください!この美しい風景★
穏やかなエメラルドグリーン色の湖水と起伏に富んだ周囲の山々。
湖面には小さなブレッド湖がポツンと浮かび、中世の教会が建っているのが見えます。
まさに絶景です♪
湖の上に浮かぶのはブレッド島
ブレッド島へはプレトナボートで行くことができます。
”アルプスの瞳”と呼ばれる景観
眼下に広がるスロベニアの広大な風景
素晴らしい風景。何枚も写真を撮ってしまいます。
この景観を見るためだけに、わざわざ足を運ぶ価値あります!
さて、しばし風景を堪能した後、城の各施設を巡ってみます。
ブレッド城の1階部分の様子
ブレッド城の1階部分の様子です。
1階には、グーテンベルクの時代の印刷機を再現したという活版印刷所(自分の名前やメッセージを入れたカードを印刷してくれる)、試食もできるはちみつショップ、絶景を眺めながらお茶できるカフェなどがあります。
ブレッド城城内
城壁の窓から風景を眺める。
牧歌的な風景が広がっています。
荷物運搬用のロープウェイ
こちらは、城壁の上の通路から眺めた、ブレッド湖とは反対側の眺め。
牧歌的な風景がなかなかいい感じ♪
城の敷地はそれほど広くありません。
ワイン貯蔵庫もありました。
城の中二階にはワインセラーもありました。
スロベニア産のワインボトルがずらりと並んでいます。
ここでワインを購入すると、樽から瓶に直接ワインを詰め、コルクを入れるボトリング体験をすることができるのだとか。
広々とした2階の中庭
お城の1階をぶらぶら巡った後、階段を登って2階へ。
2階には、16世紀に建てられた礼拝堂やブレッド地方の歴史を紹介する博物館、レストランや鍛冶屋、土産物屋などがあります。
2階の中庭から眺めたブレッド湖
2階の中庭にもテラスがあり、そこからの眺めは1階のテラスよりもさらに見事!
何枚も写真を撮ってしまいます。
写真で見ると涼しげですが、実際はかなり暑いです。
再びブレッド湖の絶景をしばし堪能★
ただし、写真で見ると涼しげですが、実際は日差しがかなり強いので、結構暑いです(汗)
ブレッド城の礼拝堂
こちらは、ブレッド城の礼拝堂。
ゴシック様式の礼拝堂で、内部の天井や壁面にはフレスコ画が描かれています。
ブレッド城の窓から
窓越しに見るブレッド湖
絵になる風景です。
こちらは、博物館の窓から見たブレッド湖の眺め。
博物館自体は、それほど興味を惹かれなかったのですが、窓越しに見えるブレッド湖の姿はとても美しかったです♪
階段の踊り場から見たブレッド湖
ブレッド城の施設をぐるりと巡り、見事な絶景を心ゆくまで堪能した後、城を降りて再びブレッド湖の畔へと向かいます。
湖の辺りに降りて軽くランチ
暑いのとちょっと疲れたということもあり、時間は少し早めですが、軽くランチを頂こうということになり、湖の畔にあるこのカフェに入ります。
レモネード
レッドブル
マルゲリータ
注文したのは、レモネード&レッドブルとマルゲリータピザ。
料金は€15.8(1,870円)。お味は普通でした。
プレトナ・ボートに乗って、湖に浮かぶ「ブレッド島」へ
プレトナ・ボート乗り場
ランチをいただき、ひと休みした後、ブレッド島に行くプレトナ・ボートの乗り場に向かいます。
ブレッド島へのアクセス方法は、「プレトナ・ボート」という船頭さんが漕ぐ伝統的な手漕ぎボートで行く方法と、1時間に1便あるという電動ボートで行く方法、ボートを借りて自分で手で漕いで行く方法の3つ。
もちろん、一番人気、かつ魅力的な「プレトナ・ボート」で行くことにしました★
自分で漕いで行くのも楽しそうな気もしますが、この炎天下の中、漕いで行くのはかなり大変そうなので・・・。
プレトナ・ボートの乗り場はいくつかあるのですが、ボートの出航時間が決まっているわけではなく、人数が集まったら出航なので、人数が集まりやすいメインどころの乗り場から乗った方が良いかと思われます。
乗船人数は20人ほど。料金は往復で€15(1,775円)でした。
プレトナ・ボートに乗船
プレトナ・ボートの船内の様子です。
プレトナ・ボートは、屋根の付いた木製のボートで、シンプルな平底の構造が特徴。
ボートは、ブレッド島にある聖マリア教会への巡礼者を運ぶ目的で、1590年頃から運行しているのだそう。
ちなみに、小さなボートなので重心のバランスが重要です。
ボートに乗る際に、船頭さんから座る場所を指定されたり、体の大きい人と小さい人の座る位置を交換するよう指示されたりします。
乗客の座る位置を調整し、ボートの重心が安定したところで、さあ、出航です!
プレトナ・ボートの船頭さん
ブレッド湖のプレトナ・ボートからの眺め
こちらが、プレトナ・ボートの船頭さん。
プレトナ・ボートはひとりの船頭さんが2本のオールを使って漕ぎます。
炎天下の中、20名を乗せたボートを島まで漕いで行くのは結構重労働そうですが、船頭さんは涼しい顔をしてスイスイと漕いで行きます。
この「プレトナ・ボート」の船頭は、誰でもなれるわけではなく、限られた人のみに就くことを許されているのだそう。
18世紀の頃、この地を支配していたハプスブルク家のマリア・テレジアは、当時、貧困に苦しんでいたブレッド湖周辺の「ムリノ」と呼ばれる地域の人々の苦境を改善するため、彼ら23世帯に「プレトナ・ボート」の運営独占権を与えたのだとか。
そのため、現在でもプレトナ・ボートの漕ぎ手は、当時の23世帯の家に生まれた男子のみなのだそうです。
プレトナ・ボートから見たブレッド湖
プレトナ・ボートは、ブレッド島へ向かってゆっくりと進んで行きます。
ボートの上から見えるブレッド湖と周囲の山々の風景は素晴らしいのひと言。
ただし、かなり日差しが強いので、座った位置が日向に当たってしまった場合は、ちょっとしんどいです(今回は行きも帰りも日向に当たってしまいました(汗))。
ブレッド島が見えてきました!
別のプレトナ・ボートとすれ違い
ブレッド島に到着!
出発から20分ほどで目的地の「ブレッド島」に到着!
ここで島に上陸し、船頭さんに40分ほどで出発するから戻ってくるようにと言われました。
ブレッド島の上へと登っていきます。
ボートの乗り場から、この階段を登ってブレッド島にある「聖マリア教会」へと向かいます。
聖マリア教会
こちらが、「聖マリア教会」
聖マリア教会は、8〜9世紀に創建され、17世紀に現在のバロック様式の教会へと改築されました。
教会の入場料は、€11(1,302円)です。
聖マリア教会の祭壇
聖マリア教会の祭壇です。
祭壇には聖母被昇天像が鎮座していて、その両脇には11世紀のブレッド領主ヘンリック2世と、その妻クニグンダの肖像が飾られています。
祭壇の前には鐘楼の鐘を鳴らせる紐が吊り下げられており、紐を引っ張ると鐘を鳴らすことができます。
この鐘を3回鳴らすと願いが叶うという言い伝えがあるとのこと。
聖マリア教会の鐘楼
紐を引っ張り、願いが叶うという鐘を鳴らした後、鐘のある鐘楼に登ってみます。
鐘楼の高さは52m。鐘楼の上までは99段の階段を登っていきます。
鐘楼の最上部
こちらが、鐘楼の最上部。
最上部には鐘を鳴らす機械のようなものがあるだけで、特別にいい眺めが見れるわけでもなく、頑張って登らなくてもよかったような・・・。
ブレッド島のメインの入り口階段
ブレッド島には、聖マリア教会の他に、カフェや土産物屋、博物館などもあります。
40分と、時間がなかったため、カフェでゆっくりとお茶することはできず。
再びプレトナ・ボートに乗って戻ります。
プレトナ・ボート乗り場へと戻り、ボートに乗ります。
再び、船頭さんがスイスイと漕ぎながら、20分ほどで湖畔に到着。
伝統的な「プレトナ・ボート」による、ブレッド島へのプチトリップ。なかなか充実したひと時となりました★
本物の味のブレッド・ケーキを「Slascicarna Zima」でいただく♪
本物の味のブレッドケーキを食べられるお店「Slascicarna Zima」
ブレッド湖には、「ブレッドケーキ」という名物のスイーツがあります。
サクサクのパイ生地の間にふわふわの生クリームが挟まれたケーキで、ブレッド湖を訪れたら、必食とされるスイーツです。
ブレッドケーキは、その発祥の場所でもある、湖畔にある「パーク」というホテルのレストランが有名なのですが、ネットの情報によると、観光客増加による商業化、効率化?の影響からか、最近、かなり味が落ちたとの噂あり。
そこで、”本物の味”のブレッドケーキを食べられるという情報のあった、「Slascicarna Zima」というお店に行くことにしました。
「Slascicarna Zima」の店内
美味しそうなケーキがたくさん!
ブレッド湖のバスターミナルから歩いてすぐの所にある「Slascicarna Zima」
お洒落な感じの店内には、ブレッドケーキ目当ての観光客の姿がちらほらと。
ショーウィンドウには、美味しそうなケーキがたくさん!
ブレッドケーキもたくさん!
本物の味のブレッドケーキ
こちらが、注文した”本物の味”のブレッドケーキ「Kremna Rezina」
お味は、噂通り、最高に美味しかったです♪
サクサクしたパイの食感、ふわふわのクリームは甘過ぎず、パイ生地とのマッチングが最高。
そこそこボリュームあるのに、さらっといただけちゃう軽さ。
「Kremna Rezina」の記事はこちら↓
ブレッド湖MAP
”アルプスの瞳”と言われるブレッド城からの美しい眺め、伝統的なプレトナ・ボートで訪れるブレッド島、サクサクふわふわで絶品のブレッドケーキ。
リュブリャナからバスで1時間20分の場所にある「ブレッド湖」、満足度の高い訪問地でした〜★
再びバスに乗ってリュブリャナに戻った後は、鉄道に乗ってクロアチアのザグレブへと向かいます。
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