日本の「リトル・インディア」とも呼ばれる西葛西。
西葛西のある東京都江戸川区には、日本在住インド人の約1割(2,000人ほど)が居住しているそうです。
けれども、在住者よりも短期滞在のインド人の数が多いので、実際はインド人がもっとたくさんいる印象です。
そんな西葛西の駅を出て、北口のロータリーから続く大通りを道なりに進むと、左手に新し目の団地が見えてきます。
この団地「小島町二丁目団地6号棟」の1階にあるのが、インド家庭料理のお店『レカ』です。
※移転前の情報です(現在は『カフェと印度家庭料理 レカ 葛西本店』として、東京都江戸川区東葛西6丁目23−11 23にて営業)
移転後の記事は↓
この『レカ』、インド料理好きの間では「奇跡のお店」として有名。
このお店のお料理は、レストランで出されるようなインド料理ではありません!
『レカ』のお料理は、インドの家庭でお母さんが作る家庭料理、「インドのお母さんの味」なんです。
『レカ』には、インド料理店でお馴染みの「ナン」や「タンドリーチキン」もなければ、リッチな「ミールス」もありません。
『レカ』は、インドのお母さんが毎日家庭で作る、優しいお味の手料理をいただける、日本でただひとつのお店なのです。
西インド出身の「レカさん」が作る、とっても優しいお母さんの味
印度家庭料理『レカ』の案内板
油控え目のヘルシー料理
シンプルで飾り気のない『レカ』の看板
1年近くの休業期間を経て、2014年5月にお店が再開!
この『レカ』というお店、オープンは2013年の2月。
オープンしてほどなく『レカ』のお料理は、インド料理ファンの注目を集め、評判は評判を呼び、知る人ぞ知る名店となったのだとのこと。
けれども、開店して半年後に突如としてお店は休業。1年近い間、お店のシャッターが下りたままの状態が続いていたそうです。
※なんでも、従業員が帰国した際にパスポートを盗まれ、就労ビザがなかなか下りずに再開できなかったのだとか。
一時はこのまま閉店してしまうのでは?と、危ぶまれたそうですが、2014年の5月、多くのファンの期待に応えてお店は再開!
現在では、食べログの西葛西のレストランNo.1にもなり、メディアにも多数紹介される人気店になっています。
印度家庭料理『レカ』の店内
『レカ』の店内です。
外観もそうですが、店内はシンプルで飾り気のない淡白な雰囲気。
インドにある安食堂そのままの雰囲気です。
お店に入っても店員さんが出てくるわけでもなく、これもまたインドっぽい感じ。
インドの食堂で出てくるようなコップのお水
だけど、空いている席に座って、テーブルの上に置かれたメニューをしばらく見ていると、それに気づいたレカのママさんがお水を持ってきてくれました。
お水は、インドの食堂で出てくるような銀色のコップに入ったスタイル!
The Real Home Food
インド人が毎日食べる食事はこんな味だった!
今まで日本で食べたのはなんだったんだろう?
油控え目のヘルシー料理
お店の壁には、日本語で書かれたお店の紹介や案内がいくつか壁に貼られています。
テーブルに置かれていたインド紹介の冊子
テーブルの上にも、日本語で書かれた手作り感満点のインド紹介&お店紹介の冊子がありました!
お店のマネージャーらしきインド人男性の方(息子さん?)は日本語が話せますが、レカのママさんは日本語を全く話せません。
もしかしたら、このお店の魅力にハマり、このお店を支援しようと奮闘している日本人のファンの方がおられ、そういった方がお店の案内や冊子を手作りしているのかもしれません。
多くのインド料理ファンの方に支えられているお店だということが窺えます。
インド家庭料理『レカ』のメニュー
サブジ(カレー)は日替わりで4種
こちらが、『レカ』のメニュー。
日本語で細かく書かれています(もちろん、インド人用に英語も併記してあります)。
レカママの家族は、西インド、ムンバイ近郊にあるマハーラシュトラ州プネの出身。
そのため、メニューには、日本では珍しい「西インド料理」のお料理が並んでいます。
お店のメニューの内容をちょっと転記すると、
西インドのポピュラー軽食
ミサル・パウ(Misal Paav)500円
屋台から洒落たレストランまでどこでも食べられる西インドの美味しくて人気のあるレシピ。「ミサル」は6種類以上の豆のカレー。「パウ」はパンの意味。軽食またはランチとして食べられる。
サブダナ・キチュデ(Sabudana Khichudi)500円
タピオカのカレー風炒めは西インドの朝食の中で子供に一番人気がある料理。消化し易いということで断食の日に欠かせない。鉄分、カルシウム、繊維が豊富なタピオカはインド・アーユルヴェーダでは重要視される(特に糖尿病患者の場合)。
カンダ・ポヘ(Kanda Pohe)500円
「カンダ」は玉ねぎ、「ポヘ」はライス・フレークという意味。西インドで朝食・軽食として物凄い人気を誇る。簡単なのに味付けは難しいため、お見合いの際に花嫁の料理の腕を試す一品として採用される。
アンダ・ブルジ(Anda Bhurji)500円
西インドの庶民が屋台で立ち食いする、とても人気がある料理。アンダ・ブルジを食べ、フルーツジュースを飲み、散歩してくつろぐ人をよく見かける。「アンダ」は玉子、「ブルジ」は炒めるという意味。
どれも、初めて聞く料理ばかり!
「西インドのポピュラー軽食」、かなり惹かれるところがありましたが、訪れたのはディナータイムで、がっつり食べたい気分だったので、またの機会にすることにしました。
とりあえず、人気No.1という「スペシャル・セット」(1,200円)を注文することにします。
「ビリヤニ付きスペシャルセット」(1,200円)
ビリヤニ付きスペシャルセット(1,200円)
こちらが、注文した「ビリヤニ付きスペシャルセット」(1,200円)
ムンバイの食堂にありそうな銀のプレートに載って出てきましたー!
内容は、
- 日替わりサブジ(カレー)2種
- サラダ
- チャパティ2枚
- チキンビリヤニ
- ガジャルハルワ(人参のスイーツ)
日替わりサブジは、
- Mixed Beans(色々な種類の豆で作ったヘルシーな一品)
- Fish Maalwani(少し酸味のあるスパイシー魚カレー)
をチョイス!
シンプルな見た目ですが、美味しそう。
さっそくいただきま〜す!
「チキンビリヤニ」と人参デザートの「ガジャルハルワ」
豆カレー(Mixed Beans)と魚カレー(Fish Maalwani)
チャパティが2枚
お味は、とっても優しいお味。
ビリヤニは、白米とグレービーの色のついたお米が混在し、しっかりと層状に炊き込まれた手の込んだビリヤニ。
スパイスも、クミン、クローブ、カルダモン、コリアンダー、シナモン、胡椒、ローリエなどをはじめ、たくさんのスパイスが入っていて、チキンも柔らかで美味しい!
2種のカレーは、あっさり風味ながら、どちらも個性的。
豆のカレーは、いろんなお豆の味が重なり合って、旨味と食感のバリエーションが豊か。
魚のカレーは、爽やかな酸味とお魚の旨み、スパイスの味が絡んだ複雑なお味ですが、味のバランスが最高!
シンプルなチャパティもカレーによく合います。
それと、デザートの「ガジャルハルワ」が美味しい。
ミルクや砂糖などで煮込んだ人参に、カシューナッツやカルダモンなどを和えたデザートなのですが、人参ってお野菜として食べるよりもデザートとして食べた方が美味しいんじゃないかと思ったほど、美味しいデザートでした。
レカのママさんのお料理は、辛さはあまりなく、油控え目でヘルシー。
お味は全体的に薄味です。
けれども、カレーもビリヤニも、どのお料理もしっかりとスパイスが効いていて味のバランスは抜群!
『レカ』のお料理、個人的にかなり好み、とっても美味しいです。
これが、西インドのお母さんが家族のために作る「家庭の味」なんですね。
毎日食べられそうなお料理です。
左の女性が『レカ』のママ、レカさん
上の写真の奥にいるのが、『レカ』のママ、レカさんです。
日本語は喋れませんが、お料理を運んできたとき、それぞれのお料理が何かを説明してくれました。
にこやかな笑顔が素敵なレカママさんです。
カウンターの上に並ぶスパイスや豆の小瓶
西インドの食堂そのものの『レカ』の外観
他では味わえない、西インドの家庭料理を楽しめるインド家庭料理『レカ』
インドの人が毎日食べる、正真正銘のインド料理です。
インドが好きな方、インド料理好きの方なら絶対オススメ!
インドの大衆食堂的な雰囲気の中、美味しいインド家庭料理を味わいながら、本場インドの空気を満喫できます。
◉『レカ』の地図・アクセス
※移転前の情報です(現在は『カフェと印度家庭料理 レカ 葛西本店』として、東京都江戸川区東葛西6丁目23−11 23にて営業)
- 住所:東京都江戸川区西葛西3-22-6-110 小島団地内商店街 1F
- アクセス:西葛西駅から397m
- 営業時間:11:30~15:00 18:00~22:00
- 定休日:月曜日
西インド料理が食べられるお店
https://search-ethnic.com/gourmet/reka
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