JR常磐線柏駅西口から徒歩5分。国道6号線沿いに、ストリート感満点のインパクトのある建物があります。
日本では唯一かもしれない。中央アフリカ・コンゴ民主共和国の料理を提供するお店『モティンディ』です★
お店のオープンは、2023年7月。通常は17時から0時までの夜営業のみですが、月曜日限定でお昼からの通し営業をする日があるとのこと。
今回は、月曜のお昼時に訪問しました。
カラフルな原色で彩られた店内空間はインパクト抜群!
『モティンディ』の外観
こちらが、『モティンディ』の外観です。
国道6号線沿いの、いかにもアフリカの街角にありそうな店構え。
店頭には、コンゴ民主共和国の国旗が掲げられていました。
アフリカを感じさせるアーティスティックな外観
店頭に掲げられたお料理の写真
ストリートな感じの絵と文字がインパクト抜群!
コンゴ民主共和国の国旗カラーの『MOTINDI』の文字
ブラウンとグリーンに塗られた無骨な壁には、ストリートな感じのアートが描かれていて、アフリカ感満点!
Today’s Special「羊肉と野菜のトマトソース」
入り口の看板には、本日のスペシャル料理が掲げられていました。
Today’s Specialは、「羊肉と野菜のトマトソース」です。
『モティンディ』の入り口
入り口の壁に描かれたアフリカ国旗や民族衣装の柄
こちらが、『モティンディ』の入り口。
入り口の通路には、アフリカ各国の国旗や、カンガなどの民族衣装の柄が描かれていて、とってもカラフル!
南アフリカ、タンザニア、コンゴ民主、ガーナ、セネガル、マリ、リベリア、モーリシャス、ナイジェリア、アンゴラ、ブルキナファソ、ソマリア、エチオピア・・・。
さて、さっそく、お店の中に入ってみましょう〜♪
『モティンディ』の店内
店内に入って、びっくり!
すごい空間が広がっていました!!
結構広めの店内は、壁や天井が赤、青、黄、緑の原色に塗られ、ソファーやクッション、テーブルは、アフリカらしいビビッドでポップな柄。棚にはアフリカ動物の置き物が所狭しと置かれ、キャッチーでプリミティブな絵が壁にいくつも飾られています。
もちろん、店内に流れるBGMは、アフリカのポップミュージック♪
店内を埋め尽くすカラフルなアフリカの飾り付け
キリンがいたり、象がいたり、シマウマの柄があったり
アフリカの仮面。棚にはアフリカの動物
まさに、色彩の洪水!
まさに、色彩の洪水!
あまりの異空間に圧倒されていると、コンゴ人の店主さん(ショーンさん)がやってきて、「いらっしゃい!お好きな席にどうぞ!」と。
カウンター席
ゆったりとできるソファー席
店内の座席数は25席。カウンター席とテーブル席、ソファー席があり、訪問時に誰もお客さんがいなかったので、ゆったりとできる大人数用のソファー席を独り占めすることにしました♪
カンガ布も販売
ジンジャーキャンディー
コンゴ民主共和国産コーヒー豆チョコレート
ボツワナの石鹸、マルーラ&バオバブオイル
お店の中を見て回っていると、店内の棚の所々に、アフリカの物品が販売されているのを発見!
タンザニアやケニアのカラフルな布「カンガ」や、ナイジェリアやコンゴ産の「ジンジャーキャンディー」、コンゴ産の「コーヒー豆チョコレート」、ボツワナの石鹸や「マルーラ&バオバブオイル」などなど。
おそらく、日本ではここにしか売っていないものばかり!
アフリカビールの王冠がたくさん!
アフリカの人たちの絵
店内に流れる音楽はもちろんアフリカの音楽
店主のショーンさんにお話を伺ったところ、日本に来たのは20年ほど前で、その時は日本では別の仕事をしていたのだそう(ネットの情報によると、ショーンさんはフランス生まれのコンゴ人だそう)。
お料理を作っているのは日本人の奥様のマイさん。アフリカの民族衣装を華麗に着こなしているマイさんは、日本でショーンさんと出会い、お付き合いをするようになり、2人でコンゴに訪れた際に、コンゴ料理の美味しさに感動!
コンゴの家庭で見様見真似でコンゴ料理の調理を習得し、コンゴ料理の美味しさを日本人に伝えたいという気持ちから、2人でこのお店『モティンディ』をオープンさせたのだとか。
う〜ん、憧れるほどの熱意と行動力です★
さて、ここで、このお店『モティンディ』が提供している「コンゴ料理」ってどんな料理なのか。そもそも、コンゴ民主共和国ってどんな国なのか、わからないことだらけなので、ちょっと調べてみたので、ご紹介します。
コンゴ民主共和国とは?コンゴ料理とは?
※長いので興味ない方は飛ばしてください。
コンゴ民主共和国とは?
コンゴ民主共和国の地図
「コンゴ民主共和国」は、中部アフリカにある、アフリカ大陸で第2位の面積を持った国(西ヨーロッパ全体と同じくらい)。北西に「コンゴ共和国」という国が隣接していますが、別の国です。
国土は、アフリカ大陸で最大の流域面積を持つ川「コンゴ川」の流域に広がっており、流域の周囲の熱帯雨林の面積は南米のアマゾンに次ぐ広さであるとのこと。
人口は推定で1億人を超えると言われます。バントゥー系、スーダン系、ナイル系などの250以上もの黒人の民族集団が暮らし、コンゴ人、ルバ人、モンゴ人などが多数派で、ピグミーも60万人ほど暮らしているとのこと。
言語は約242あると言われ、国土の西部はリンガラ語文化圏、東部はスワヒリ語文化圏となっています。公用語はフランス語。人口の約80%がキリスト教を信仰し、イスラムや伝統宗教の信者も少なからずいるとのこと。
首都はキンシャサ。15世紀頃までは土着の「コンゴ王国」が治め、16世紀からはポルトガル、19世紀からはベルギーの植民地支配を受けました。
1960年に独立し、長らく国名を「ザイール共和国」としていましたが、1997年に現在の国名に変更しています。
1997年に32年間におよぶモブツ独裁政権が崩壊した後、現在まで政情不安が続いており、反政府武装勢力の活動も活発で、都市や農村部での凶悪犯罪も多発しているなど、治安は劣悪な状況。
また、国内に豊富な地下資源を有するものの、1990年代の内戦の影響でインフラが崩壊しており、経済は壊滅状態。世界最貧国の1つです。エボラ出血熱の流行地としても知られています。他のアフリカ諸国同様、長年中国が開発援助を行なっており、中国の影響力が強まっているとのこと。
広大な国土と多様な民族を有するため、文化は豊潤。
それぞれの民族の造形や霊的意味合いを持った仮面や木彫り。様々なアップリケの模様が施されたクバ王国の伝統の「クバの布」。物語を語ったり、先祖の遺産を伝承する「ストーリーテリング」の伝統。アメリカ大陸の音楽にコンゴの伝統音楽や教会音楽などをミックスして生まれた「リンガラ・ポップス」と呼ばれる独自のポピュラー音楽(国民的歌手「パパ・ウェンバ」がその代表選手)などなど。
参考:Wikipedia Wikipedia(English)
コンゴと言えば、お洒落紳士「サプール」
コンゴの文化で世界的に話題となったものと言えば、お洒落紳士「サプール」
なけなしの収入の半分をファッションに費やし、カラフルな高級ブランドのスーツに身を包む首都キンシャサのお洒落集団「サプール」。
近年では、サプールの女性版である「サプーズ」も増えているとのこと。
コンゴ料理とは?
コンゴ料理で最も欠かせない食材は「マニョク」(キャッサバ)。
この「マニョク」を乾燥させ粉にして、水を入れて練ったものが「フフ」と呼ばれるモチ状の食べ物で、この「フフ」がコンゴで最も代表的な主食なのだそう。
主食としては、他にも、プランテン(調理用バナナ)、ジャガイモ、米などもあり。プランテンを素材とした「フフ」に似た食べ物「リツマ」もあります。
コンゴの食卓は、この「フフ」を始めとしたデンプン質の主食と、野菜の煮込み(素材は、フンヴァと呼ばれるグネツム科の植物、ポンドゥと呼ばれるキャッサバの葉、オクラなど)や、肉や魚が入ったシチューが並ぶのが一般的。
また、油は「パームオイル」が多用され、魚は川魚が中心で、焼き魚やフライ、干したり燻製にしたりして食べられているとのこと。魚は、トンプソン(鯵)やマカヤブ(鱈)などが一般的。
肉類は、ヤギ肉が多く使われますが、鶏や牛、羊、サルやワニなども食べられ、昆虫も料理に使われることもあるそう。
近隣の東アフリカの料理と同様に、トマトソースやピーナッツソースをベースとした味付けの料理が多く、唐辛子を使った辛味調味料「ピリピリ」もコンゴの食卓には欠かせない一品。
さて、コンゴ民主共和国やコンゴ料理の話はこのくらいにして、そろそろメニューを見てお料理を選びましょうか〜♪
『モティンディ』のメニュー
『モティンディ』の紹介
ハーブティーと手作りジンジャージュース
おつまみ系とデザート
コンゴ料理メニュー
アフリカンドリンク
ビールやパームワイン
こちらが、『モティンディ』のメニューです。
メインのお料理は、主食のライスやフフ、セモリナ(セモリナ粉で練ったフフ)と、野菜や肉のトマトソース or ピーナッツソースの煮込み。それが数種類あります。
他には、焼いたり揚げたりした魚、牛肉串やフライドチキン、揚げバナナやサモサなど。
今回は、「フンヴァ」という野菜と燻製魚の煮込みに、主食のセモリナ、焼き魚のトンプソンがセットになった「フンヴァ&トンプソン&セモリナ(FUMBWA & THOMPSON & SEMOLINA)」(2,500円)を選ぶことにしました。
お飲み物は、コンゴ民主共和国産ハーブティー「Bulukutu」(600円)をチョイス。
種類豊富なアフリカンビールやアフリカならではのパームワインもありますが、今回はランチタイムなので、次回のお楽しみということで。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
想像以上に美味♪コンゴ料理「フンヴァ&トンプソン&セモリナ」
コンゴ民主共和国産ハーブティー「Bulukutu」(600円)
まずは、お飲み物。
コンゴ民主共和国産ハーブティー「Bulukutu」です。
「ブルクトゥ(Bulukutu)」は、コンゴのサバンナに生える芳香性の多年生植物。
乾燥させたブルクトゥの葉を使った「ブルクトゥ・ティー」は、コンゴ人が日常的に飲む飲料のひとつであるとのこと。
ブルクトゥの葉っぱ入り
味はルイボスティーみたいにまろやかで、ミントのような爽やかな香りがします。
ブラウンシュガーを入れて飲むと美味しいと言われたので、入れて飲んでみると、なるほど美味しい♪
「フンヴァ&トンプソン&セモリナ(FUMBWA & THOMPSON & SEMOLINA)」(2,500円)
お茶を飲んでいると、ほどなくしてお料理が運ばれてきました。
「フンヴァ&トンプソン&セモリナ(FUMBWA & THOMPSON & SEMOLINA)」です♪
プレートの上に、深緑色の「フンヴァ」と、黄色い主食の「セモリナ」、丸揚げの魚「トンプソン」が載っていて、辛味調味料の「ピリピリ」の小鉢が添えられています。
写真の右上の銀のボウルは、フィンガーボール。
フィンガーボールに手を濡らし、セモリナを手で千切っていただきます♪
「フンヴァ(FUMBWA)」
こちらが、「フンヴァ(FUMBWA)」
「フンヴァ」は、ショーンさんによると、コンゴではそこら中に生えているという、グネツム科のつる性の植物。
この「フンヴァ」にスモークフィッシュを加え、ピーナッツソースで煮たのが写真の一品。
お味は、ほうれん草にも似た「フンヴァ」の仄かな苦味と、つるの食感。ピーナッツソースのマイルドな風味と、スモークフィッシュのスモーキーな燻製の旨み。
想像以上に食べやすくて美味しい♪
「トンプソン(THOMPSON)」と「セモリナ(SEMOLINA)」
「トンプソン(THOMPSON)」は、メニューには、鯵の丸揚げと書いてあったけど、焼き魚っぽい味と風味。
しっかりと塩気が効いていて美味♪
セモリナ粉を使った「セモリナ(SEMOLINA)」は、キャッサバを使った「フフ」よりも穀物の味が感じられて美味しく感じられます。
フィンガーボールに手を濡らし、セモリナを千切っていただきます♪
フィンガーボールに手を濡らし、セモリナを千切り、フンヴァと一緒に、トンプソンと一緒にいただくと、これがまた美味しい♪
付け合わせの辛味調味料「ピリピリ」は、かなり辛いのと、味にちょっと癖があったので、あまり好みではありませんでした。
「ミカテアイスクリーム(MIKATE ICE CREAM)」(750円)
デザートでいただいたのが、「ミカテアイスクリーム(MIKATE ICE CREAM)」
「コンゴドーナツ」とも呼ばれる「ミカテ」は、小麦粉、水、パン酵母、バニラシュガー、塩、揚げ油を入れて作られます。
とても柔らかく、もちもちとした食感。ミカテ自体の甘さは控えめで、アイスクリームと合わせるとベストマッチ♪
良いお口直しとなりました★
Laughing makes people Happy!
千葉県の柏にある中央アフリカ・コンゴ民主共和国の料理を提供するお店『モティンディ』
とにかく、アフリカの原色の色彩で彩られた内装がインパクト抜群!
まるで、アフリカに居るような気分にさせてくれます★
フレンドリーな店主ご夫妻の接客も、広々とした店内空間も居心地良し。
そして、日本ではここでしか食べられない(と思われる)、コンゴ料理は、想像以上に美味♪
セモリナを手で千切って丸めて、フンヴァやトンプソンと一緒にいただくのは、美味しいし楽しい★
コンゴを、そして、アフリカを満喫できるお店です♪
◉『モティンディ』の地図・アクセス
- 住所:千葉県柏市旭町1-3-7 1F
- アクセス:JR柏駅西口徒歩5分
- 営業時間:17:00~0:00
- 定休日:火・祝日
- 予約:『モティンディ』のネット予約はこちら(食べログ)
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