埼玉県川口市北部の東京外環自動車道沿い。最寄駅から30分以上歩かないと辿り着かない辺鄙な場所に、トルコ・クルド料理のお店『アゼル・レストラン&バー』は、あります。
お店のオープンは2023年1月。川口市やその近隣には「国を持たない最大の民族」とも呼ばれる「クルド人」が多く暮らしており、このお店も本来は彼ら御用達のお店なのですが、日曜限定で提供される「モーニング・ビュッフェ」が話題を集め、現在では日本人客も多く訪れる人気店となっています。
SNSで度々紹介されるカラフルでバラエティに富んだ「モーニング・ビュッフェ」の料理は魅力満点♪
居ても立ってもいられず、日曜の朝早起きして『アゼル・レストラン&バー』へと出発しました!
『アゼル・レストラン&バー』のアクセス・行き方
『アゼル・レストラン&バー』へのアクセス方法はいくつかあります。
公共交通機関を使った主なアクセス方法は下記の3つ。
- JR武蔵野線「東川口駅」から徒歩(約30分)
- JR京浜東北線「川口駅」または「蕨駅」からバス+徒歩(約30分)
- 埼玉高速鉄道「新井宿駅」からバス+徒歩(約20分)
Google Mapでルート検索の上、今回は、2のルートで訪問することに決定。
川口駅東口から国際興業バスの「川23 新井宿駅行」に乗り「道合」バス停で下車(19分)。バス停から歩いてお店へと向かいました(約12分)。
ちなみに、帰りは食後の散歩も兼ねて、徒歩で蕨駅まで向かいました(約1時間)。
『アゼル・レストラン&バー』の外観と店内の雰囲気

『アゼル・レストラン&バー』の外観
こちらが、バス+歩きで辿り着いた『アゼル・レストラン&バー』の外観。
外環道の高架脇に、ひと極目立つ鮮やかな山吹色の一軒家!
到着したのは朝8時半でしたが、既にお店の前には車が数台停車していました。
Google Mapの記載によると、お店の営業開始は午前6時です。

『アゼル・レストラン&バー』店頭の看板
店頭の看板には、「モーニング・ビュッフェ」ではない、通常のメニューが紹介されていました。
キョフテやアダナケバブ、バクラワが美味しそう♪ ケバブサンドもリーズナブルです。
さて、さっそく扉を開けて店内へと入ってみましょう〜!

『アゼル・レストラン&バー』の店内
店内に入ると、いきなり目の前に「モーニング・ビュッフェ」のお料理がズラリ!
数えきれないくらいの品数。カラフルなビジュアルに大興奮♪
並んだお料理はもちろんすべて食べ放題。お値段はたった2,000円です。
店内はテーブル席のみで合計40席程度。8時半の時点で7割くらいの客入りでしたが、席に座ってしばらくすると満席状態になりました。
お客さんの8割は、クルド人の男性グループや家族連れや、トルコ・クルド人と日本人の家族でしたが、日本人のグループやおひとり様も数組来店していました。


店内に飾られたトルコランプ
『アゼル・レストラン&バー』は、埼玉県蕨市や川口市に多く暮らしている「クルド人」がオーナーのお店です。
ここで、お店で提供している「クルド料理」について、ちょこっとご説明。
クルド料理とは?
トルコやイラン、イラク、シリアなどにまたがって暮らす「クルド人」の料理は、西アジア料理の典型と言われます。
クルド料理は、隣接するトルコやイラン、イラク、シリア、アルメニアなどの料理と共通点が多く、茄子やトマト、ピーマンなどの野菜、ぶどうやザクロ、いちじく、クルミなどの果物、ヨーグルトやチーズなどの乳製品が使われ、肉は羊肉や鶏肉などが主に用いられます。
お料理としては、中東でおなじみの羊肉や鶏肉の「ケバブ」、ナスやピーマン、トマトの煮込みをペースト状にした「ムサカ」、ひき肉団子のブルグル(麦)包み揚げ「クティリク」、ジャガイモと肉のシチュー「ヤニ」、ナンにひき肉を載せたクルド風ピザ「ラハマージュン」、卵、ピーマン、トマト、玉ねぎなどを使ったスクランブルエッグ的な「メメネン」、茄子にひき肉を詰めたお料理や、ピラフを葡萄の葉で包んだお料理など、トルコ料理でも見掛けるようなお料理が多く、トルコ料理として知られているお料理のうちの多くが元々はクルドで生まれたものであるのだとのこと。ちなみに、トルコの美食の町として有名なガジアンテップもクルド人が多く暮らす町です。
なお、「クルド人」や「クルド問題」については、以前書いたクルド料理店『メソポタミア』の記事(下記)にて紹介しているのでご参照ください。
『アゼル・レストラン&バー』のメニュー

『アゼル・レストラン&バー』の「モーニング・ビュッフェ」
さて、座席に座ったところで、さっそく台に並べられたお料理の物色開始です!
もちろん、料理の名前や説明などはどこにも書かれていないので、見た目で気になる料理を次々とお皿の上にサーブ。

バラエティに富んだチーズ。チーズだけで13種類も!

トマトや豆などの炒め物、煮込み料理

トマトベースの煮込みのバリエーションが多い。奥にはオリーブが数種類

トルコの春巻き「シガラ・ボレイ」もあります。
お料理は、トマトを使った煮込みや炒め物が多い印象。ひよこ豆やナス、青唐辛子、卵、ポテトやマッシュルームを使った料理もあります。
それと、チーズの種類がすごい!13種類もありました。

棚の上に置かれた種類豊富なパン

トルコのピザ「ピデ」
期待していたのがパンですが、好みのシンプルなパンは少なく、チーズなどが入ったパンが多い感じ。羊ひき肉が載ったトルコのピザ「ピデ」もあり。

デザートの種類も豊富

チョコレート掛けのいちご

各種ナッツやデーツ、はちみつなど

ピスタチオが散らされたデザート各種

ライスプリンとケーキ
デザートの種類も豊富!
バクラワはありませんが、ミルクを使ったトルコらしいスイーツが数種類。ケーキやフルーツもバリエーション豊か。

銀のポットにチャイが入っています。
トルコ・クルド料理と言えば、ルビー色のチャイ。
この赤い器具は給湯器。上の銀色のポットに濃いめのチャイが入っており、給湯器からお湯を注いで薄めます。
実食レビュー:アゼルの「モーニング・ビュッフェ」

お皿にピックしたお料理の数々
こちらが、お皿にピックしたお料理の数々。煮込みや炒め系のお料理が中心です。
トマトベースのお料理やひよこ豆を使った料理多め。左上の料理はパテかと思いましたが、スイーツでした。

パンやチーズメイン
こちらは、パンやチーズメインで取ってきたプレート。
数少ない肉料理の、羊ひき肉の載ったピデや、目玉焼きの載ったベーコンがあります。

「モーニング・ビュッフェ」のお料理
いただいたお料理は、オリーブオイル感とトマト感、野菜や豆の素材の味と食感を楽しめるマイルドでヘルシーなトルコ料理らしいお味。
バラエティに富んだチーズもそれぞれ美味。
そして、ゴマの載ったシンプルなパンがとても美味しい♪
ピデは羊肉の旨味あるけど、冷めてしまっていたのが残念。

パンを数種類

シンプルなフランスパン+トマト。チーズも数種類
追加で、パンを数種類。チーズも取ってきました。
この中で美味しかったのは、インドのパロタみたいなデニッシュ状のパン。サクッとした食感のシンプルなフランスパンもGood!
2人で食べて、たったこれだけで腹八分目になってしまったので、この辺で打ち止めしてデザートへと移行することに。

デザート各種
こちらが、ピックしたデザート各種。
真ん中下のは、バクラワみたいな外観ですが、中身はスイートポテト的な感じ。
左の2種は、ミルクプリン的な層とシロップ漬けのケーキ生地の組み合わせが美味。

ルビー色のチャイ
お料理と一緒にいただいた飲み物は「チャイ」
食後も「チャイ」で締めました。
紅茶の茶葉の味強めですっきり感のあるトルコのチャイは、いついただいても美味しい♪ 何杯でも飲めそうです。

『アゼル・レストラン&バー』
埼玉県川口にあるトルコ・クルド料理のお店『アゼル・レストラン&バー』
日曜限定で提供される「モーニング・ビュッフェ」は、カラフルでバラエティに富んだ料理がテーブルの上にズラリと並べられていて、とってもフォトジェニック!
在日クルド人御用達の本場クルドの料理をたった2,000円で食べ放題できる、アクセスは不便だけど、訪問する価値のあるお店です。
通常メニューで提供されるキョフテやアダナケバブなどの肉料理も気になるところ。
『アゼル・レストラン&バー』の地図・アクセス・営業時間
アラブ・中東料理店






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