JR・京王井の頭線吉祥寺駅南口から徒歩7分。井の頭通りの北を走る末広通り沿いの雑居ビルの地下1階に、アフリカ料理専門店『アフリカンバー&レストラン アフリカ大陸』はあります。
1998年12月にオープンしたというこのお店。アフリカをこよなく愛する日本人のママさんが、できるだけ現地の食材を使い、現地の味を再現したお料理を提供してくれるお店です。
お料理は、ママさんが通い詰めたというセネガルの料理を中心に、ナイジェリアやガーナ、トーゴなどの西アフリカ。ケニアやタンザニアなどの東アフリカ、ジンバブエなどの南アフリカなど、ブラック・アフリカのお料理が勢揃い!
壁一面に掲げられた「泥染め」。アフリカ感満点の店内
ポップな『アフリカ大陸』の看板
吉祥寺らしいミュージックバーやオープンスタイルの居酒屋などが並ぶ末広通り界隈。
その一画にある雑居ビルの地下1階に『アフリカンバー&レストラン アフリカ大陸』はあります。
建物の入口には、アフリカらしいポップな看板が!アフリカ大陸が描かれた手作りの味のある看板です。
地下1階にある『アフリカ大陸』の入口
階段を降りて一番奥にあるのが『アフリカンバー&レストラン アフリカ大陸』
ラスタカラーの鮮やかな看板は目立ちますね♪
『アフリカ大陸』の店頭メニュー
店頭に掲げられていたお料理のメニューです。
丁寧にお料理の説明が書かれています。
お店の場所柄、界隈はディープでアングラな雰囲気が漂っているのですが、こういう案内を見ると、入りやすそうなお店だという印象を受けます。
アフリカン・アートが飾られています。
店頭には、アフリカン・アートも飾られていました。
こういう素朴な感じのアート、好きです♪
店頭で写真を撮っていると、アフリカの民族衣装を身に纏ったお店のママさんに挨拶されました。
さっそく店内へと向かいます★
『アフリカ大陸』の店内
こちらが、『アフリカ大陸』の店内。
小ぢんまりとした店内は、カウンター席、テーブル席合わせて座席数は18席。
土曜のディナータイムにネットで事前予約して訪問しましたが、お客さんは自分たちだけ。お食事をいただいている間に3人連れのグループが来店しました。
店内は言わずもがな、アフリカ一色!
壁にはアフリカの絵や写真、布や楽器などが所狭しと飾られていて、アフリカ感満点★
見ているだけで楽しくなってきます♪
泥染めをバックにアフリカの楽器や飾り物がたくさん!
壁一面に飾られていたのは、マリやブルキナファソで使われる「泥染め」
この素朴な風合いが何とも言えず魅力的です★
テーブルは「クラブビール」のケース
テーブル席は、ガーナのビール「クラブビール」のプラスチックケースを2段重ねにして作られていました。
上に敷かれているポップな布ともども、いかにもアフリカって感じでGoodです♪
アフリカの美容院の髪型サンプル
アフリカの衣服のサンプル
こちらは、美容院の髪型サンプルと服屋さんの衣服のサンプルのポスター。
ママさんによると、アフリカではこのようなイラストのサンプルで髪型や服を選ぶのだとか。
自分もセネガルやマリを訪れた時、同じようなイラストを見たことがあったので、うんうんと頷きながら傾聴。
お店にあった親指ピアノ「ムビラ」
ランプにはアフリカのお札が
アフリカのお札が飾られたランプの向こうには、セネガルの人気ミュージシャン(名前は覚えられなかった)の写真がありました。
セネガルのミュージシャンというと「ユッスー・ンドゥール」!
ママさんに、セネガルに行ったことがあることを伝え、その時にユッスーのライブを見たと言うと、「現地で見れるなんと、ラッキーね!」とのこと。
手書きのメニュー
さてさて、そろそろメニューを見てお料理を選びましょうか〜。
メニューは、写真アルバムを使った手書きのメニュー。
お料理は、セネガル料理を中心に、いろいろあります。
お料理をあれやこれやと選んでいると、「どんなお料理なのかわからなかったらいつでも聞いてね」とママさん。
しばらく検討の結果、今回は下記のお料理を選ぶことにしました。
- 「ハムス」(ひよこ豆のペースト)400円
- 「サモサ」(ケニア・タンザニア)600円
- 「スイヤ」(ガーナ)800円
- 「アカラ」(ナイジェリア)600円
- 「ヤッサギナル」(セネガル)1,000円
- 「チキンのトマトココナッツ煮とウガリ」(ケニア)1,300円
さっそく注文し、お料理を待ちます。
レモン風味のチキンライス「ヤッサ」、独特のパウダーがかかった串焼き「スイヤ」
ガーナ産の「クラブビール」800円
さて、お料理をいただく前にまずはお飲み物から。
もちろん、ビールです♪
ビールは、ガーナ産の「クラブビール」「スタービール」「ガーナギネスビール」、ケニア産の「タスカービール」、日本の「キリンビール」がありましたが、「クラブビール」をチョイス!
「クラブビール」は、1931年に醸造を開始したガーナで一番飲まれているビール。アルコール度数は5%。
さっぱりとした爽やかな味わいで飲みやすいビールです。
ビールをぐびぐびと飲んでいると、程なくしてお料理が登場!
「ハムス」(ひよこ豆のペースト)400円
まずは、「ハムス」(ひよこ豆のペースト)
地中海や北アフリカなどアラブ地域でよく食べられているペースト(フムス、ホムスとも呼ばれます)。今回は、アラブのパンではなくクラッカーと一緒に出てきました。
いつ食べても満足できる、安定の美味しさです★
「サモサ」600円
お次は、「サモサ」
メニューの紹介によると、
東アフリカの地域にはインドからの人々もたくさん住んでいます。食べ物にもそれが影響していて、ガラムマサラを使ったりチャパティなどの料理があります。
とのこと。
ガッチリと分厚い皮のインドのサモサと違って、こちらのサモサは春巻きのようなパリパリの薄い皮。中にはジャガイモや豆の他に独特の風味のある青菜が入っていました。
ピリ辛のソースを付けていただきます。
パリパリの皮とホクホクのジャガイモが美味しい♪インドのサモサよりもライトな感じでいただけます。
「スイヤ」(ガーナ)800円
こちらは、ガーナの串焼き「スイヤ」です。
メニューの紹介によると、
ガーナの屋台の味。ハウサ族の配合したスイヤパウダーをまぶして焼いた串焼。シトーというガーナの辛いペーストをつけて召し上がれ!
とのこと。
「スイヤパウダー」とは、ピーナッツオイルを絞った後の粉をベースにいろいろなスパイスを調合して作るパウダーであるとのこと。
この「スイヤパウダー」がまぶされたマトンと玉ねぎ、ピーマンの串焼きなのですが、「スイヤパウダー」のせいか、マトン臭はほぼ無し。
独特の「スイヤパウダー」は水分を奪われる系な感じでしたが、ジューシーなマトンは食べ応えあり。「シトー」という辛味ペーストは、素材としてお魚やエビなどが使われているようで少し鰹節っぽいお味。
この「シトー」を付けて食べると辛味が出てイケます★
初めて食べるお味でしたが、ガーナの串焼き「スイヤ」、美味しいです♪
「アカラ」600円
ナイジェリアの屋台スナック「アカラ」です。
ナイジェリアの屋台の味。黒目豆というアフリカ豆のうす皮をすべて取りのぞき、つぶし、玉ネギを混ぜ揚げたおつまみです。素朴な味。
この「アカラ」、結構好みのお味でした★
サクサクの衣の中に入った具材は山芋のような味と食感。少し粘り気を感じさせる黒目豆と玉ネギのシャキシャキした食感がなかなかのお味。お酒のつまみにぴったり♪
「ヤッサギナル」(セネガル)1,000円
こちらは、セネガルの家庭料理「ヤッサギナル」
セネガルの家庭料理。チキン&オニオンとレモンでマリネードしたさわやかなチキンソースとライス。セネガル料理は日本人の口にもとても合います。
レモン風味のチキンと玉ねぎが載ったライスは、爽やかなレモン酸味と玉ねぎの食感、チキンの旨味が抜群のマッチング。
以前、セネガルに訪問した時、この「ヤッサ」がとても美味しく感じられ、毎日のようにいただいていました。
『アフリカ大陸』の「ヤッサギナル」も抜群の美味しさ♪
お店一番人気だというのも頷けます。
「チキンのトマトココナッツ煮とウガリ」1,300円
「チキンのトマトココナッツ煮とウガリ」、ケニアの定番料理です。
左の白いお餅のようなのが「ウガリ」で、チキンと青菜が載っていました。
東アフリカ、ケニア出身の奥さんに教えてもらった家庭料理。「ウガリ」はホワイトコーンの粉を練ったおもち。手で食べる文化を体験してね♡
西アフリカに「フーフー」というキャッサバやヤムイモを素材とした同じような料理がありますが、キメの細かい「フーフー」と比べて、「ウガリ」は粗くざらっとした食感。
個人的にはこちらの「ウガリ」の方が好みです。
青菜はアフリカ料理でよく出てくる独特なお味。タンザニアでよく食べられているほうれん草を使った「ムチチャ」でしょうか。
単体で食べるとちょっと個性強過ぎな感じですが、チキンと一緒にウガリの上に載せて食べると美味しくいただけます。
手食用のフィンガーボウル
ママさんが手食をおすすめしてきたので、フィンガーボールを使いつつ、手で食べてみました。
しかしながら、しばらく頑張ったものの、ウガリが熱過ぎて、「熱っ!熱っ!」って感じで途中で断念(汗)
「ビサップ」(セネガル)ソーダ割 700円
ビールが無くなったので、追加でお飲み物を注文。
こちらは、「ビサップ」のソーダ割。
セネガルに咲く花のガクをラムにつけた酒。
「ビサップ」は、セネガルで栽培されているハイビスカスの一種の花で、現地ではよくジュースとして飲まれています。
ラム酒につけたこちらのソーダ割りは、アルコールは若干強めであるものの、爽やかで飲みやすいお味。
美味しいリキュールです♪
「ブィジュース」700円
こちらは、「ブィジュース」
「星の王子様」に出てくるバオバブの木。セネガルでは実をブィという。実を割るとうす黄色の粉がついた種が出る。その粉を集めて現地では山羊のミルクと砂糖でジュースを作る。
バオバブの実を使ったミルク仕立てのジュースで、とろりとした食感が特徴。
お味は、バナナジュースに似ていました。
甘くて美味しい★
ちょっとお料理頼み過ぎな感があって、最後は食べ過ぎてお腹パンパンになってしまいましたが、普段はなかなか食べられないアフリカ料理は新鮮で、初めていただくお味もいくつかあり。
そして、どのお料理も想像以上に美味しい★
特に、ガーナの串焼き「スイヤ」とナイジェリアの屋台スナック「アカラ」のお味は新鮮な驚きでした。もちろん、現地セネガルでもいただいた「ヤッサギナル」も絶品!
満足のいくアフリカディナーを堪能することができました〜♪
『アフリカ大陸』
お店のママさんの話では、このお店は在留アフリカ人の心の拠り所的なお店になっているのだそう。
ママさんのお料理を食べたセネガルやガーナの留学生に「故郷の味と同じだ」と言われることも少なくないのだとか。
また、お店では、これまで月いちでアフリカ音楽のライブを開催していたのですが、コロナ禍の影響により、音楽ライブは休止中であるとのこと。
ライブ開催時は、店内スペースでアフリカ出身のミュージシャンたちが演奏し、在留アフリカ人やアフリカ好きの日本の方々が集い、大いに盛り上がるのだとか。
「一番の楽しみの音楽ライブが出来なくて悲しい」「お世話になっていたミュージシャンの人たちが今どうしているのか心配」
コロナが収束し、音楽ライブが再開されたら、ぜひまたお店に再訪し、ママさんのお料理をいただきながらアフリカ音楽を楽しんでみたいな、と思いました。
吉祥寺にあるアフリカ料理専門店『アフリカンバー&レストラン アフリカ大陸』
本場の味を忠実に再現したアフリカ料理と、アフリカ愛に溢れた店主のママさんに出会えるお店。
日本に居ながらにして、“アフリカ”を満喫できるお店です★
◉『アフリカ大陸』の地図・アクセス
- 住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町2-13-4 オフィスワンB103
- アクセス:JR.井の頭線 吉祥寺 南口より徒歩7分
- 営業時間:17:00〜0:00
- 定休日:月、木、金
- 予約:『アフリカ大陸』のネット予約はこちら(ホットペッパーグルメ)
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