その土地のことを知りたいなら、まず市場に行くのがベスト!
市場には、その土地で売られているもの、食べられているもの、その土地の物価、市井の人々の日常風景を知ることができます。
今回の市場は、ペルー、クスコ近郊にある「チンチェーロの日曜市」
民族衣装を着た地元の人たちがたくさん!聖なる谷、チンチェーロ村の日曜市
南米ペルー、アンデス山脈の山あいにあるクスコ。かつてインカ帝国の首都があった町です。
そのクスコの北西には、地元の人から「聖なる谷」と呼ばれる渓谷、ウルバンバ渓谷が広がっています。ウルバンバ渓谷には、インカ時代の佇まいを残す村が点在し、インカの遺跡も所々に残っています。
「チンチェーロ」は、そんなウルバンバ渓谷の中にある村のひとつ。標高は約3800m、クスコからはバスで1時間ほど行ったところにあります。
この村にはインカの遺構が残り、そして、毎週日曜日には地元の人たちが集う日曜市が開かれます。
クスコからのバスを降りると、目の前に藁葺き屋根のバラックがいくつも並んでいるのが見え、その脇にある広場では、民族衣装を着た多くの地元の人たちが商品を売り買いしているのが見えました。
マンタと呼ばれるアンデスの万能布、そのマンタ布で作られた小物、革や布製のバッグやポーチ、アルパカの毛で編んだストールや膝掛け、ケーナやサンポーニャなどのアンデスの民族楽器・・・。
売られている商品は、どれもカラフルで魅力的!
円板型の日よけ帽を被り、鮮やかな赤い服を着た女の子たちが土産物を売っています。
こういった土産物、多くは外国の観光客向けなんでしょう。外国人は高い値段で買ってくれますから。
このチンチェーロは、クスコからマチュピチュへと向かう通り道にあります。村にはインカ時代の遺跡もあるので、外国人観光客も少なからず立ち寄る場所です。
藁葺き屋根の建物では、野菜や果物、トウモロコシやジャガイモ、豆などの食材、色とりどりの毛糸、生活用品などが売られていました。
地元のアンデスの人々にとっては、こっちの方がメイン。
上のトウモロコシの写真、たくさん種類ありますね!
トウモロコシの原産地はペルーです。ペルーには35種類のトウモロコシがあると言われ、その色も黄色、白、オレンジ、赤、紫、黒など様々。
トウモロコシだけではありません。
実は、トマトも、ジャガイモも、かぼちゃも、さつまいもも、ピーマンも、ピーナッツも、全てペルー原産!
世界の常食の約20%がペルー原産の食材だというのだから、驚きです!
買い物の合間に談笑するペルーのおばちゃんたち。楽しそうに井戸端会議です。市は、方々の村から訪れる地元の人たちの社交の場でもあります。
おばちゃんたち、皆さん茶色のシルクハットに三つ編みのお下げ頭、厚手のひだひだのスカートを履いています。ペルーの女性の格好はみんなこんな感じ。
手をつなぐ仲良し姉弟。
市には子供たちの姿もたくさんありました。
アンデスの子供たちって、とってもシャイなんです。話しかけたり、カメラを向けるとはにかむような感じで笑ったり、何も言わずにじ〜っとこちらを見つめてきたりします。
インカ時代の遺跡「チンチェーロ遺跡」
日曜市が行われている村の広場の裏手の坂道を登ると、インカ時代の遺跡「チンチェーロ遺跡」があります。
遺跡は土台部分の石組みしか残っておらず、石組みの上には教会が建てられています。
石組みはクスコの町にあるのと同じで、ぴったりと隙間のない精巧なつくり。インカ時代当時は、壮大な神殿がここに建っていたのでしょうね。
標高3800mの高地、空の色が濃く深いです。
教会の石段の上に登り、周りの風景を見渡してみました。
のどかで美しいウルバンバ渓谷の風景を。
恐らくインカの時代と全く変わらない、アンデスの田園風景が一面に広がっていました。
チンチェーロの地図
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