【ハンガリーからルーマニアへ】ブダペストからバスと列車を乗り継いでバイア・マーレの町へ

【ハンガリーからルーマニアへ】ブダペストからバスと列車を乗り継いでバイア・マーレの町へ

バイア・マーレの町 【ルーマニア】 東ヨーロッパの旅
バイア・マーレ(ルーマニア)
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ハンガリーの首都ブダペストからルーマニア北西部の「バイアマーレ」の町へ。

バスと列車を乗り継いで向かいました。

今回は、ハンガリーからルーマニアへの旅です。

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ブダペストからバスでルーマニアへ

ハンガリーの首都ブダペストにある「ネプリゲット」のバスターミナルを出発したのは午前10時半のことです。

バスは荷物用のカートを後ろに引いたワンボックスタイプで、乗客はたった7人。

これからハンガリーのプスタ(大平原)を東に突っ切って国境を越え、約5時間かけてルーマニア北西部の町「オラデア」へと向かうのです。

 

バスはプスタを猛スピードで進んでいきます。

辺りには延々と畑や牧草地帯が続いており、所々に肉牛が群れているのが見えます。

起伏の少ないのっぺりとしたその風景は、特別美しいというほどでもないけれども、なかなかに味わいのある田舎の風景でした。

バスの客は皆ルーマニアに里帰りする田舎びとのようです。

素朴な風貌の彼らは、ブダペストの都会人らしいメガネの運転手を含め、みんなどことなく愛嬌のある面持ちをしていました。

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オラデアでローカル列車に乗ってバイア・マーレへ

ルーマニア北西部、オラデアの駅 【ルーマニア】

午後5時、いつのまにか国境を越えたバスは、目的地である「オラデア」の駅前に到着しました。

オラデアは、ずいぶんと鄙びた印象の町。

走っている車や建物が妙にボロく、人々も垢抜けない風のいでたちを多く見掛けます。

街全体がセピア色。そんなイメージの町でした。

 

私はバスを降り、荷物を背負うと「オラデア」の駅舎へと歩いていきました。

「バイア・マーレ」行きの列車は午後8時発。列車の出発まで、まだかなりの時間があります。

私は、駅に併設されたカフェで時間をつぶす事にしました。

 

コーヒーを注文します。

ここでびっくり!

何とコーヒー一杯が「5,000Lei(レイ)18円」(2004年当時)。

安いです!ハンガリーとは段違いに安かったです。

この物価の安さから見ても、街並みのボロさから見ても、ここルーマニアは隣国ハンガリーとは随分と経済格差があるように思えました。

ルーマニア北西部、オラデアの駅のカフェ 【ルーマニア】オラデア駅のカフェ

バイア・マーレの駅 【ルーマニア】ルーマニアの列車

バイア・マーレの駅 【ルーマニア】ルーマニアの機関車

 

列車がやって来ました。

20年ほど前、日本の田舎で走っていたような青い色の客車列車です。

車内はかなり空いています。

私はコンパートメントのひとつに入り、荷物を荷棚に載せました。

最初はガラガラだった車内も、発車時間が近づくにつれ、徐々に混んできます。

しばらくすると、私のコンパートメントには、いかにもルーマニアの農民といったいでたちの頭巾を被ったおばちゃん2人組が入ってきました。

 

「ブーナ、ズィア!」

挨拶します。

 

「ブーナ、ズィア!」

おばちゃんたちは、挨拶を返しニコニコと笑ってくれました。

その表情は素朴で穏やかで、彼女らの人の良さが滲み出ているかのよう。

 

その後、私は車内で彼女たちと話し続けることとなりました。

ルーマニアについて教えてもらったり、日本について教えたり、彼女らにビスケットをもらったり、彼女らに日本の煎餅をあげたり・・・。

言葉がほとんど通じないにもかかわらず、彼女たちとの会話は楽しく、私をとても幸せな気分にさせてくれました。

 

午後11時、列車は「バイア・マーレ」に到着しました。

2人組のおばちゃんたちを含め、多くの人は途中の駅で下車しており、「バイア・マーレ」の駅に降り立つ人影は疎らです。

夜の「バイア・マーレ」にはひと気がほとんどありませんでした。

私は街の中心へと続くブカレスト通りを一人とぼとぼと歩き、ホテルへと向かいました。

ホテル・ブクレシュティ(バイア・マーレ) 【ルーマニア】バイア・マーレのホテル「ブクレシュティ」

 

私が宿泊したのは、革命広場に建つ黄色の建物「ホテルブクレシュティ」

受付のおじさんは全く英語が通じません。

おじさんの隣には、ホテルの娘らしいとても綺麗なルーマニア娘がいました。

ニコニコと笑いながら私のパスポートを眺め何やら言っています。その横で彼女の遊び友達らしい2人の青年がチャチャを入れています。

私は部屋の値段を訊きました。

部屋はトイレ、バスなしのツインで470,000Lei(1,734円)だそうです。

私は泊まることに決めました。

 

シャワーを浴び、さっぱりした後、部屋の窓から「バイア・マーレ」の街並みを眺めます。

明かりのほとんどない真っ暗な風景。

「バイア・マーレ」はこの辺りの中心都市であるのですが、いわゆる「都会」ではなさそうです。

闇の中から笑い声が聴こえてきました。

通りを見下ろすと、先ほどの娘が2人の青年たちとふざけあっているのが見えました。

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無機的な雰囲気のバイア・マーレ新市街

バイア・マーレの町 【ルーマニア】旧東側っぽい無機的な建物群

 

翌朝、「バイア・マーレ」(Baia Mare)の街を歩いてみました。

マラムレシュ県の県庁所在地でもある「バイア・マーレ」は、18世紀の街並みの残る旧市街と共産主義時代の近代建築が建ち並ぶ新市街とに分かれています。

 

新市街の建物は、旧共産主義圏の国らしい無機的な外観をしています。

バイア・マーレの町 【ルーマニア】バイア・マーレの街並み

バイア・マーレの町 【ルーマニア】バイア・マーレの街並み

バイア・マーレの町 【ルーマニア】街は結構広いです。

バイア・マーレの町 【ルーマニア】トロリーバスが走っていました。

 

カフェでパンとサラダとコーヒーの朝食を済ませた私は、新市街の界隈を歩き始めました。

「バイア・マーレ」は、結構広い街で、市の面積としては首都ブカレストよりも大きいそうです。

人口は約15万人。

 

新市街には、色の無い無機的な街並みが並んでいます。

モダンなのか古くさいのか良くわからないような建物です。

バイア・マーレの町 【ルーマニア】黄色と白のカラーリングのバス

バイア・マーレの町 【ルーマニア】広場にあったモダンな赤いベンチ

バイア・マーレの町 【ルーマニア】青年が声を掛けてきました。

バイア・マーレの町 【ルーマニア】バイア・マーレの若者たち

 

「バイア・マーレ」の町を走っているバスや車は、ひと昔前のソ連や東欧で作られた車が多かったです。

歩いている人も、ブダペストと比べるとかなり素朴な印象。

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バイア・マーレ旧市街の風景

新市街から東へ1キロほど歩くと旧市街の中心、自由広場に着きます。

広場から南へしばらく進んでいくと市が出ていました。

バイア・マーレの市場【ルーマニア】バイア・マーレの市場

バイア・マーレの市場【ルーマニア】石造りのサイロがあります。

バイア・マーレの市場【ルーマニア】のんびりとした市場の風景

 

市場には、野菜や果物、肉や香辛料が露店で売られています。

店の売り子は老人が多く、真っ黒な頭巾を被ったおばあちゃんや、麦藁帽子を被ったおじいちゃんなどが、のんびりと会話をしながら座っています。

近づいてカメラを向けると皆ニコニコと笑いかけてきました。

市場の様子はこちら→ルーマニアの市場(バイア・マーレ、シゲット・マルマツィエイ、ブカレスト)【市場・バザール】

バイア・マーレの町 【ルーマニア】旧市街の中心「自由広場」

バイア・マーレの町 【ルーマニア】「自由広場」に面して建つ映画館

 

旧市街の中心「自由広場」です。

広場の正面には、映画「ニューシネマパラダイス」のような、雰囲気のある映画館がありました。

広場は人通りがあまり多くはなく、まったりとした空気。

 

バイア・マーレには2泊の滞在。

翌朝、目的地であるルーマニア北部、マラムレシュ地方の観光の拠点である「シゲット・マルマツィエイ」へと向かいます。

 

旅行時期:2003年5月

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