アジアとヨーロッパの狭間にある国「トルコ」(Turkey)
アナトリア中部に、風雨に晒され浸食された、不思議な景観を持つ大地が広がっています。世界遺産にも登録されている奇岩地帯「カッパドキア」です。
今回は、「カッパドキア」についてご紹介します。
キノコ岩の並ぶ不思議な景観
三本キノコ岩
アナトリア中部の火山地帯にある凝灰岩の大地。
長い年月の間、風雨に晒され浸食された大地は不思議な景観を造りだしました。
それが世界遺産に指定されている「カッパドキア」です。
写真は、「三本キノコ岩」と呼ばれている岩。こういう不思議な岩が所々にあります。
カッパドキアの風景
長い一本道の向こうには、不思議な形をした岩山があります。
長い浸食作用によって形作られた「カッパドキア」の景観です。
「カッパドキア」へは、「パムッカレ」からバスで10時間ほどかけて到着しました。
カッパドキアの拠点となる町は、「ギョレメ」「ユルギュップ」「ウチヒサール」などの町。特に「ギョレメ」には安い宿が多いため、旅行者がたくさん集まっています。
たくさん並ぶキノコ岩
道の脇にたくさんのキノコ岩が並んでいます。
南北約50キロメートルの広大な地域である「カッパドキア」
場所によって岩の形や色も様々です。
「カッパドキア」では、地域内にたくさんの見どころが点在しているので、個人でバスなどを使って周るのは結構大変です。
ギョレメなどではツアーの参加者を募集していたり、タクシーのチャーターを誘ってきたりするので、それらを利用すると効率よく周ることができます。
岩の中にある住宅
内部にはキリスト教の教会の跡が
「カッパドキア」の見どころは、その不思議な景観だけではありません。
「カッパドキア」には、キリスト教徒たちが住んだ岩窟の中の住居や洞窟都市などがいくつも遺されています。
4世紀頃からキリスト教の修道士が洞穴の中で生活を始めました。そして、8世紀にはトルコを支配したイスラム教徒の迫害を逃れるため、地下都市や岩窟の中に住居を作り、隠れ住みました。
「ギョレメ」には、約30の岩窟教会があります。
また、「カッパドキア」には、36の地下都市が存在するそうです。
カッパドキアの道を歩きました。ゼルヴェまで3km
「カッパドキア」の見どころはたくさんありますが、一番行きやすいのは、ギョレメの町から2kmほどの場所にある「ギョレメ屋外博物館」。ここはギョレメから歩いて行けます。
「ギョレメ屋外博物館」には、洞窟の中に造られた教会が30ほど遺されていて、それらを見学することができます。
内部には、色鮮やかなフレスコ画がたくさんあります。
ギョレメから西へ2kmほど歩いた所には、ギョレメ渓谷全体を見渡すことができる「ギョレメ・パノラマ」があります。
向こうに岩窟住居が見えます。
その他、車で行く必要がありますが、紅色の岩の渓谷「ローズバレー」やウチヒサールの町にある岩の城塞「ウチヒサール城塞」、「三姉妹の岩」と呼ばれる岩がある「ユチ・ギュゼルレル」、カッパドキア第2の屋外博物館である「ゼルヴェ屋外博物館」など、見どころはたくさん!
アヴァノスの町を流れるクズル川
「アヴァノス」は、紀元前15世紀頃のヒッタイトの時代からある陶器の町。
街にはたくさんの工房があり、カラフルなお皿や珍しいワイン入れの陶器などが売られています。
ここの陶器は、街を流れるクズル川の粘土質の土を使って作られているのだとか。
ギョレメの街にいた子供たち
奇岩を利用した洞窟ホテル
奇岩を利用した洞窟ホテル
奇岩ホテルの外観
「ギョレメ」には、奇岩を利用した洞窟ホテルがたくさんあります。
安宿から中級、高級ホテルまで様々。
外の気温が30℃を超えていても、部屋の中は20℃だったりして、内部は結構快適。
アリの巣みたいな地下都市「デリンクユ」
デリンクユの地下都市
地下都市入り口の石の扉
地下都市の通路
カッパドキア観光のハイライトのひとつ、地下都市「デリンクユ」
地下8階の蟻の巣状の都市で、迫害を逃れたキリスト教徒たちがここに隠れ住んでいました。
敵が攻めて来た時にすぐ閉じられる巨大な丸い石の扉やワインの貯蔵庫、教会や学校などを見ることができます。
観光客が見ることができる地下都市としては、他に地下都市「カイマクル」があります。
デリンクユ近くの教会の遺跡
教会の遺跡にいたおじさん
カイセリのバスターミナル
カッパドキアから黒海沿岸の町「トラブゾン」へと向かいます。
ここは、トラブゾン行きのバスが出発する「カイセリ」のバスターミナル。
トルコ人が集団で踊っていますが、あれは、2年間の兵役に出る友人を見送っているのだそうです。
旅行時期:1996年8月
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