南インド・ケララ州(Kerala:കേരള)の旅。
水路や入り江が網の目のように入り組み、広大なデルタ地帯を形成している「バックウォーター」
その玄関口である「アレッピー(アラップーラ)Alleppey:Alappuzha」からハウスボートに乗船し、椰子の木の茂る水路を遊覧。
南国感満点の風景を堪能した後、今夜の宿泊ポイントである村の岸辺に到着しました!
時刻はすでに夕暮れ時。太陽が地平線に徐々に近づいてきています。
ハウスボート(日中)の記事はこちら→まさに楽園そのもの!ハウスボートでバックウォーターをクルーズ★【南インド・ケララ州】
カヌーに乗って川面をゆらゆら♪日没の様子を眺める
カヌーに乗船
岸辺に到着すると、ハウスボートのクルーから、カヌーに乗ることを勧められます。
川の揺らぎを間近に感じられるカヌー。
乗ってみない手はありません!
陽気な雰囲気の漕ぎ手にも乗せられて、さっそく乗り込んでみることにしました★
料金は30分で、Rs.360(¥540)
カヌーから見たバックウォーターの風景
カヌーは船に比べると小さく不安定なので、乗る時はちょっとおっかなびっくりでしたが、一旦乗り込んでみると、目の前にすぐ川の水があるという感じで、とても優雅な気分★
夕暮れ時のバックウォーターの風景が360度いっぱいに広がっています。
陽気なカヌーの漕ぎ手
こちらが、カヌーの漕ぎ手の方。
サングラスと髭がインパクトあるファンキーな方。乗せ上手です!
川面に鏡のように映った建物が風情満点!
川べりのベンチで談笑する男たち
ゆったりと水面を進むカヌー。
岸辺には、夕陽を浴びてオレンジ色に輝く建物や椰子の木の姿が。
そして、その脇には、漁師たち、あるいは、田園で米作りに精を出す農夫たちでしょうか?
男たちがベンチに座って談笑していました。
夕暮れ時のバックウォーターの水面
夕暮れ時のバックウォーターの水面。
そろそろ、太陽が水平線に沈む頃。
カヌーでバックウォーターを遊覧
カヌーから見たバックウォーターの夕陽
オレンジ色の夕陽が徐々に沈んでいきます。
カヌーに揺られながら西の方角を眺めると、ちょうどオレンジ色の大きな太陽が水平線の向こうに沈むところでした。
椰子の木と水草のシルエットが、とてもフォトジェニックです★
眩いばかりのオレンジ色の太陽
辺りの風景が次第にモノクロームになっていきます。
聴こえるのはカヌーを漕ぐ音だけ
太陽の光が水面に映って綺麗です
いよいよ太陽が沈んでいきます。
一日の最大のクライマックス!壮大でドラマチックな光景です。
でも、とっても静かです。
無言で川面を眺め続けます。
夕日が椰子の木の向こうに隠れました。
穏やかな水面の上をカヌーはゆらゆらと漂っていきます。
自分たちのカヌー以外誰もいません。
無音の世界の中、太陽だけが刻々と地平線に沈んでいきます。
ゆったりと川を進むハウスボート
椰子の木のシルエットが綺麗です。
漁師の漕ぐカヌー
途中、サングラスのカヌー漕ぎがオールを渡してくれ、カヌーを漕がせてくれました。
ちょっと最初はコツが必要ですが、慣れるとなかなか楽しいです♪
カヌーはしばらく行ったところで折り返し、出発地点の方へ。
川面に夕陽と電柱が映っています。
ハウスボートが続々と宿泊ポイントにやってきます。
ファンキーなカヌー漕ぎ
30分ほどして、カヌーは出発した村の岸辺に戻ってきました。
ここでカヌー漕ぎにお金を支払い、カヌーを降ります。
最後に、オールを持った姿をパチリ!
このカヌーに乗りました。
バックウォーターの村歩き
夕方の村の様子
カヌーを降りた後、村を歩き始めます。
河岸に沿って続く車一台分くらいの幅の通りが村のメインストリート。道に面して、民家や売店、寺院などが並んでいます。
歩いている人は、地元の人がほとんど。観光客はちらほら見かける程度でした。
水路沿いの村のメインストリート
水路沿いに家が並びます。
鮮やかなピンク色の家
青い壁の家
オレンジ色の壁の家
雑貨屋さん
民家はピンクやオレンジ、水色などのカラフルな色の建物が多かったです。
どのおうちも玄関を開けっ放していて、テレビの音や話している声などが通り沿いまで聞こえてきていて、かなりオープンな感じ。
軒先には、キリスト教徒の家にはクリスマススターが、ヒンドゥー教徒の家には神様へのお供えが置かれていました。
椰子の木の下でスマホを見るインド人のカップル
広大なクッタナードの田園地帯
村の向こうには広大な田園風景が見えます。
この辺りは、「クッタナード(Kuttanad)」と呼ばれる地域。
インドで最も海抜が低いと言われる土地で、海抜はマイナス2m前後。海面下で耕作が行われる世界でも数少ない地域のひとつであるのだとか。
「クッタナード」は、”ケララのライスボウル”とも呼ばれるところ。
ケララの人々が主食として食べているお米を生産しているインドきっての穀倉地帯です。
ケララ州は、世界でも多雨の地域として知られていて、雨期は南西モンスーンの6〜9月と、北東モンスーンの10〜11月の2回あります。
雨期はとても暑く湿気があり、ケララの稲作はその恩恵を受けているのです。
ちなみに、訪問した1月は乾期であり、涼しくすごしやすい気候でした。
夕暮れの田園風景
そろそろお食事のお時間です。
村を散策しているうちに、だいぶ辺りが暗くなってきました。
村の民家や、停泊しているハウスボートに灯りが灯り始めています。
そろそろハウスボートに戻りましょう〜。
お食事のお時間です♪
ハウスボートのディナー。美味しいケララ料理をいただきます★
ハウスボートに戻ると、厨房から香ばしいスパイスの香りが漂ってきていました。
どうやらお食事の準備ができたようです。
リビング・ダイニングには、蚊除けの蚊帳が張られていました。
ケララのビール「ZINGARO」(Rs.500:¥900)
FOR SALE IN KERALA ONLY
最初に持ってきてくれたのは、ビール。
「ZINGARO」というケララのビールで、”FOR SALE IN KERALA ONLY”であるとのこと。
アルコール度数は6%と結構強めですが、意外と飲み口爽やかでした。
このビールはお料理とは別料金。事前にクルーに「ディナーの時、ビールが欲しいか?」と言われたので、注文しました(Rs.500:¥900)。
午後訪問した売店でクルーが買っておいてくれたみたいです。
リッチなハウスボートのディナー
そして、しばらくしてお料理が次々と運ばれてきました〜!
ランチとはまた違ったラインナップ。
カレーリーフの芳しい香りが漂ってきています♪
美味しそうです!
購入したエビもちゃんと出てきました♪
う〜ん、美味しそう★
お昼の売店で購入したエビもちゃんと調理されて出てきました〜♪
エビのスパイスグリル
チキンのカレー炒め
インゲンとにんじんのトーレン
ダル
チャパティ
オクラのトーレン
大粒のケララ米
いただきま〜す!
お料理は、エビのスパイスグリル、チキンのカレー炒め、インゲンとにんじんのトーレン、ダル、オクラのトーレン、チャパティ、ケララ米。
エビもチキンも、トーレンもダルも、必要十分なスパイスを使ったシンプルな味付け。
カレーリーフやマスタードシード、ブラックペッパーなどが効いたケララらしいお味です♪
特に、スパイスの効いたプリプリの海老が美味しい!
海老を購入して正解でした★
ケララのお料理って、どこで食べても本当にハズレがないです。
最後は、いつものようにお米の上にトーレンやダルをかけて混ぜ混ぜ。
今夜も大満足!ごちそうさまでした〜!
食後のチャイ
デザートで出てきたパパイヤ
食後は、ホットなチャイとパパイヤをいただきます。
スパイシーなお料理の後の、甘いチャイは格別ですね!
フレッシュなパパイヤも美味しかったです★
ベッドルームのテレビとケララの風景の絵
夕食後は、しばらくまったりした後、シャワーを浴びました。
ちなみに、シャワーは水シャワーで水の出もちょろちょろな感じ。
だけど、ケララは暑いですし、汗を流す分には問題はなかったです。
それと、ハウスボートは停泊すると風が流れず暑くなるので、A/Cは必須です(A/Cが点くのは日没後から)!
おやすみなさ〜い!
さあて、就寝です。
外は真っ暗だし、特にすることもないので、午後10時には就寝しました。
ベッドはそこそこしっかりしていて、シーツも清潔。
就寝前に、クルーは「何かあったらいつでも呼んで欲しい」と言ってくれて、至れり尽くせり。
満足な気分で、気持ちよく眠ることができました★
グッド・モーニング!ボートは出発地点の「ハウスボート・ドック」へ
朝の村の様子
朝、早起きしてハウスボートの外に出てみると、すでに村人たちが活動を開始しているのが見えました。
おばちゃんが家の軒先で歯磨きをしていたり、制服を着た子供たちが通学していたり・・・。
しばらくすると、クルーのひとりがヘルメットを片手にハウスボート入って来ました。
「あれ?どこから来たの?」と聞くと、なんでもクルーの彼、自宅がこの村からバイクで30分ほど行った場所にあるそうで、昨晩自宅に帰って寝たのだとか(もうひとりはハウスボートでお留守番)。
朝のコーヒー
コーヒーいただきます!
クルーがふたり揃ったところで、まずはモーニングコーヒーが出てきました!
ケララ風のミルクの入ったコーヒー。お砂糖は別添えです。
フレッシュ・パイナップルジュース
そして、ブレックファースト。
最初にサーブされたのは、この「フレッシュ・パイナップルジュース」
パイナップルをカットしてミキサーにかけた100%のフレッシュジュースで、これは間違いない美味しさ!
ハウスボートの朝食
そして、ジャム&トーストやオムレツ、チーズ、カットパパイヤなどがテーブルの上に載せられます。
ヨーロピアン形式のブレックファーストです。
ドーサやイドゥリなどの南インドスタイルの朝食はもちろん美味しいですが、連日南インド料理付いているので、たまには洋食も良いかと。
さあ、出発です!
朝食をいただいているうちに、クルーのひとりが操縦席に座り、エンジンをかけ始めました。
さあ、出発です!
続々と出発していくハウスボート
朝の日の光を浴びた水面
ボートは、朝の日の光を浴びた水路を進み、昨日のお昼に出発した「ハウスボート・ドック」へと向かいます。
朝のバックウォーターの風景は、お昼や夕方とはまた違って、爽やかで良い雰囲気★
操縦席の後ろからの眺め
椰子の木と水草とハウスボートと
朝、音楽とともに運河を港へ
周りには、同じように「ハウスボート・ドック」へと戻る船がたくさん!
ちなみに、今回、ハウスボートは、「Soma House Boat」というハウスボート業者を利用し、1泊2日のクルーズ(Rs.17,000:¥29,133)を選びましたが、日帰りクルーズや2泊以上のクルーズもあるとのこと。
また、バックウォーターのクルーズを楽しむ方法としては、他に、アレッピー(アラップーザ)からクイロン(コーラム)までの観光ボート「バックウォータークルーズ(Backwater Cruise)」(Rs.400:720円:所要8時間)や、アレッピーからクッタナードを往復する公営ボート「シー・クッタナード(Sea Kuttanad)」(往復Rs.80:144円:片道2時間半)、アレッピーから点在する各村を結ぶ「定期運航船(ローカルボート)」など、様々な手段があります。
アレッピーの「ハウスボート・ドック」へ向かいます。
ハウスボートの群れ
「ハウスボート・ドック」への到着は午前9時の予定。
もうすぐです。
この美しい楽園の風景も見納めかと思うと、かなり名残惜しい気分。
「ハウスボート・ドック」が見えてきました。
そして、しばらく進むと水路が開け、昨日出発した「ハウスボート・ドック」の入り江が見えてきました。
9時ちょっと過ぎに「ハウスボート・ドック」に到着。荷物をまとめ、クルーたちとお別れの挨拶をした後、船を後にします。
美しい風景と美味しい食事、親切なクルーたち、何もしないでただただ風景を眺め続けるという贅沢な時間。
「Soma House Boat」のバックウォータークルーズ、この上なく最高でした★★
アレッピーのバスターミナル
船を出た後、ドックから800mほどの場所にあるバスターミナル(KSRTCバススタンド)へと歩きます。
ここから、ケララ州の州都「トリヴァンドラム(ティルヴァナンタプラム)」(Thiruvananthapuram:തിരുവനന്തപുരം)へとバスで向かい(所要3時間半)、トリヴァンドラムでバスを乗り換え、南インドで一番人気のあるビーチ「コヴァーラム」(Kovalam:കോവളം)へと向かう予定です。
さあ、バスに乗って、トリヴァンドラムへと出発です!
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